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ヴィヤゾフスカMaryna Viazovska
ひとことで言うと
2016年に8次元の球の最密充填を証明し、続く共同研究で24次元も解決。2022年に女性として2人目のフィールズ賞を受けたウクライナ出身の数学者。
| 名前 | マリナ・ヴィヤゾフスカ(Maryna Viazovska、ヴィアゾフスカとも表記) |
|---|---|
| 生年 | 1984年12月2日〜(存命) |
| 国 | ウクライナ出身。スイスのローザンヌ連邦工科大学(EPFL)の教授 |
| 分野 | 数論・幾何(球の詰め込み、モジュラー形式) |
| 主な業績 | 8次元の球の最密充填の証明(2016年)。24次元の最密充填の共同証明 |
| 名前がつくもの | 8次元・24次元の球の最密充填(E8格子・リーチ格子) |
| 主な受賞 | サレム賞(2016年)、クレイ研究賞(2017年)、ニュー・ホライズンズ数学賞(2018年)、フェルマー賞(2019年)、フィールズ賞(2022年) |
| よばれ方 | 女性で2人目のフィールズ賞受賞者 |
このページのポイント
- 2016年に8次元の球の最密充填を証明。E8格子の並べ方が最も詰まっていることを示した
- 数論の道具モジュラー形式で、幾何の問題を解いた。24次元(リーチ格子)も共同研究で解決
- 2022年にフィールズ賞。女性では2014年のミルザカニに続いて2人目
マリナ・ヴィヤゾフスカは何をした人?(業績をひとことで)
マリナ・ヴィヤゾフスカ(Maryna Viazovska、ヴィアゾフスカとも書かれます。1984年生まれ)は、ウクライナ出身の数学者です。スイスのローザンヌ連邦工科大学(EPFL)の教授で、専門は数論・幾何。2016年に、8次元の空間で、球をいちばん密に詰める方法を証明しました。そのすぐ後に、同じ方法をもとにした共同研究で、24次元でも最密であることが示されました。
この仕事で、2022年に数学界の最高の賞であるフィールズ賞を受けました。女性の受賞者は、2014年のミルザカニに続いて2人目です。
球の詰め込みの問題は、ケプラー予想として知られています。1611年にケプラーが「3次元では、ミカンやリンゴを積む方法がいちばん詰まる」と予想し、証明されたのは400年近くあとでした。ヴィヤゾフスカは、次元を8や24にした問題を、思いがけない道具で解いてしまいました。その道具が、ラマヌジャン以来の数論で使われてきた「モジュラー形式」です。
この記事では、論文、受賞、大学や賞の公式な発表、報道された事実だけを書き、私生活や人柄についての推測は書きません。ヴィヤゾフスカは現在も研究を続けている数学者です。
うかるくん
8次元とか24次元って、頭の中で想像できないんですが……。そんな空間の球のことを、なぜ調べるんですか?
合格先生
いい疑問だね。ひとつは、データを送るときの「符号」が、高い次元の球の詰め方と、実は同じ問題だからなんだ。もうひとつは、数学では「次元を変えると、何が同じで何が違うのか」を知ること自体が、大切な発見になるんだよ。
マリナ・ヴィヤゾフスカの生涯と年表
ここでは、英語版ウィキペディア、大学や賞の公式な発表で確かめられる事実を書きます。
ウクライナのキーウに生まれる
ヴィヤゾフスカは1984年12月2日、ウクライナのキーウ(キエフ)で生まれました。ウクライナで数学を学んだのち、ドイツのカイザースラウテルン工科大学で2007年に修士の学位を受けました。2010年にはウクライナ国立科学アカデミー数学研究所で学位を受け、さらに2013年にドイツのボン大学で博士の学位を受けています。指導教員は、数論で知られるドン・ザギエと、ヴェルナー・ミュラーです。
ベルリン、プリンストンをへてローザンヌへ
博士の学位のあと、ベルリンで博士研究員を務め、プリンストン大学にも滞在しました。そして2016年3月、8次元の球の最密充填を証明した論文を公開しました。その後、2018年1月にスイスのローザンヌ連邦工科大学(EPFL)の数論講座の教授になっています。
数々の賞
8次元と24次元の仕事のあと、2016年のサレム賞、2017年のクレイ研究賞とサストラ・ラマヌジャン賞、2018年のニュー・ホライズンズ数学賞、2019年のサター賞とフェルマー賞、2020年のヨーロッパ数学会賞など、次々と大きな賞を受けました。そして2022年にフィールズ賞を受けています。国際数学連合が発表した理由は、E8格子が8次元で最も密に球を詰めることの証明と、それに関連する極値問題・フーリエ解析の補間の問題への貢献でした。
| 年 | できごと |
|---|---|
| 1984年 | 12月2日、キーウで生まれる |
| 2007年 | ドイツのカイザースラウテルン工科大学で修士の学位 |
| 2013年 | ボン大学で博士の学位(指導教員はザギエとミュラー) |
| 2016年 | 3月、8次元の球の最密充填を証明。続いて24次元も共同で証明。サレム賞 |
| 2017年 | 8次元の論文と24次元の論文が『数学年報』に掲載。クレイ研究賞、サストラ・ラマヌジャン賞 |
| 2018年 | ローザンヌ連邦工科大学(EPFL)の教授になる。ニュー・ホライズンズ数学賞 |
| 2019年 | サター賞、フェルマー賞。エネルギー最小化の共同研究を発表 |
| 2020年 | ヨーロッパ数学会賞 |
| 2022年 | フィールズ賞(女性では2人目) |
マリナ・ヴィヤゾフスカの主な業績をやさしく解説
業績1 球の詰め込み問題とは?
同じ大きさの球(2次元なら円)を、すきまなく並べるとき、どう並べるといちばん多く入るでしょうか。全体のうち、球が占める割合を密度と言います。2次元で、円を正方形に並べると密度は ですが、ハチの巣のように六角形に並べると になります。六角形の並べ方が、2次元で最も詰まることは、1940年ごろまでに証明されています。
3次元では、八百屋さんがミカンを積むやり方(面心立方格子)の密度が で、最も詰まっていると思われてきました。ケプラーの業績と生涯が1611年に予想し、ガウスの業績と生涯は1831年に「格子(きれいに規則正しく並べる場合)なら、これが最密」だと示しましたが、規則的でない並べ方もふくめた証明は、1998年にトーマス・ヘイルズが発表し、2014年に計算機による検証が完成しました。ケプラー予想(球の詰め込み)の歴史は、くわしくは難問のページに書いてあります。
では、4次元、5次元……では、どうでしょうか。実は、2次元と3次元のほかには、2016年まで、一つの次元でも答えが分かっていませんでした。高い次元になるほど、並べ方の自由度が増えて、最密を証明するのが難しくなるのです。
「高い次元の球」は、遊びの問題ではありません。たとえば、スマートフォンで音や画像を送るとき、データは長い数の列になります。この数の列を「高い次元の点」と考え、ノイズで少しずれても、もとの点に戻せるように、球の中心を離して並べる、という考え方があります。シャノンの業績と生涯が築いた情報理論と、球の詰め込みは、このようにつながっています。より多くの球を詰めることは、より効率のよい通信方法を探すことと、同じ問題なのです。
数学の世界では、「n次元」は、座標が 個ある点の世界のことです。2次元なら 、3次元なら 、8次元なら8個の数の組です。目で見られなくても、距離や球の体積は、式で計算できます。この「見えないものを式で調べる」考え方が、現代数学の大きな力です。
業績2 8次元の最密充填(2016年)
8次元には、とても美しい点の並びがあります。E8格子です。座標が整数か、すべて半分ずつずれた整数で、座標の合計が偶数になる点を集めたものです。この格子の原点にいちばん近い点は、全部で240個あります。内訳は、2つの座標が で残りが0のもの 個と、8つの座標がすべて で、マイナスが偶数個のもの 個です。
この格子の点を球の中心にして球を並べると、密度は になります。8次元の球の体積は、半径 のとき です。E8格子で、最短の距離を とすると、球の半径は 。格子の1マスの体積は1なので、密度は と計算できます。
「8次元では、E8格子の並べ方が最密だろう」という予想は、古くからありました。2003年に、ヘンリー・コーンとノーム・エルキースが、「ある条件を満たす関数を見つければ、球の詰め方の密度の上限が計算できる」という方法を発表しました。そして、数値の計算で、8次元と24次元では、この上限がE8格子とリーチ格子の密度にほぼぴったり合うことが確かめられていました。ところが、肝心の「条件を満たす関数」は、式で書くことが誰にもできませんでした。
ヴィヤゾフスカは2016年、この魔法の関数を、モジュラー形式という数論の道具を使って、具体的に書き下しました。モジュラー形式は、フェルマーの最終定理の証明(ワイルズ)でも活躍した、数論の中心的な道具です。球の詰め込みという幾何の問題が、数論の道具で解けたことは、数学者に大きな驚きを与えました。8次元の証明は、問題の大きさにくらべて、比較的短い論文にまとめられたことでも注目されました。
業績3 24次元の最密充填(2016年)
8次元の論文を公開した直後、ヴィヤゾフスカは、ヘンリー・コーン、アビナフ・クマール、スティーブン・ミラー、ダニーロ・ラドチェンコと共同で、24次元でもリーチ格子の並べ方が最密であることを証明しました(2016年)。リーチ格子は、コンウェイが調べたコンウェイ群の舞台です。24次元の最密充填の密度は 、ひとつの球にふれる球の数は196,560個です。
この2つの論文は、2017年に、数学の最も権威ある雑誌のひとつ『数学年報(Annals of Mathematics)』に掲載されました。ただし、4次元や5次元などの、ほかの次元の最密充填は、現在も分かっていません。
業績4 エネルギー最小化と、さらなる展開
2019年ごろ、ヴィヤゾフスカはコーンらとともに、E8格子とリーチ格子が、球の詰め方だけでなく、点の「エネルギー」を最小にする並べ方としても、ほかの並べ方に勝つという結果を発表しました(「普遍的な最適性」)。球の詰め込みの問題が、物理や情報の問題とも深く関係していることを示す結果です。また、関数のフーリエ変換と値を結ぶ「補間公式」の研究でも、重要な貢献をしています。
マリナ・ヴィヤゾフスカの名前がつく公式・定理・用語
- 8次元の球の最密充填(ヴィヤゾフスカの定理):E8格子の並べ方が最密であるという定理(2016年)。
- 24次元の球の最密充填:リーチ格子の並べ方が最密であるという定理(2016年、共同研究)。
- E8格子:8次元の特別な格子。最短ベクトルが240個。
- リーチ格子:24次元の特別な格子。最短ベクトルが196,560個。
- コーン=エルキースの線形計画法:密度の上限を関数で求める方法(2003年)。
- モジュラー形式:数論で使われる、とても対称性の高い関数。
球の体積と表面積の公式と球の性質は、この話の出発点です。正多面体の話とも関係があります。公式・用語の一覧は数学の公式辞典と数学用語辞典で確かめてください。

合格先生
「次元が変わると、答えが見えなくなる」。2次元と3次元では分かっていても、4次元では分からない。でも8次元と24次元では分かる。数学って、不思議だよね。特別な次元には、特別な美しさがあるんだ。
マリナ・ヴィヤゾフスカの逸話と名言
ここでは、報道や大学の紹介で広く知られている話を紹介します。確かめられない話は、そう書き添えます。
「驚くほどシンプル」な証明
8次元の証明は、数学者のあいだで「驚くほどシンプル」と評されたと報じられています。400年近く、3次元の問題さえ解けなかった分野で、特別な次元とはいえ、短い論文で解決が示されたからです。ただし、その短さは、背景にあるモジュラー形式などの深い理論に支えられています。簡単に見える証明の裏には、道具を選び、組み合わせる長い試行錯誤があった、と考えるのが自然でしょう。入試の「きれいな解答」が、じつは多くの失敗の上にあるのと同じです。
この証明が出たあと、数学者のあいだでは、「E8格子の美しさが、数式のかたちで見えた」という声が多かったと報じられています。証明の中心は、E8格子の対称性に合わせて作られた関数で、その関数をつくる部品に、整数論でおなじみの「アイゼンシュタイン級数」という式が使われています。
数論の道具が幾何の問題を解く
球の詰め込みは幾何の問題ですが、解いた道具は数論の「モジュラー形式」でした。分野のちがう道具が、思いがけず問題を解く例として、数学の世界でよく語られます。ラマヌジャンのような天才が愛した公式が、高い次元の球の詰め込みにつながっていた、というのも、魅力的な話です。
女性で2人目のフィールズ賞
2022年のフィールズ賞は、ヴィヤゾフスカを含む4人に贈られました。女性の受賞は、2014年のマリアム・ミルザカニに続いて2人目でした。ウクライナ出身の受賞者としても、大きく報じられました。
名前の書き方がいくつもある
ヴィヤゾフスカは、ウクライナ語ではМарина Вязовська、英語ではMaryna Viazovskaと書かれます。日本語では、「ヴィヤゾフスカ」のほか、「ヴィアゾフスカ」「ヴィアゾヴスカ」などの表記も見られます。日本語版ウィキペディアでは「マリナ・ヴィヤゾフスカ」です。検索するときは、いくつかの書き方を試すと、より多くの記事に出会えます。
共同研究の力
24次元の証明は、8次元の論文の公開直後に、ヴィヤゾフスカが共同研究者とともに完成させたと報じられています。数学は一人で行うものと思われがちですが、大きな問題には、仲間と進めることで解決するものも多いのです。
サクラちゃん
女性の数学者のフィールズ賞は、まだ2人目なんですね。数学を目指す人が、もっと増えるといいなあ。
合格先生
そうだね。数学は、誰にでも開かれた学問だよ。ミルザカニさんやヴィヤゾフスカさんのように、世界中から才能が集まるのが、数学の魅力のひとつなんだ。
受験・勉強とマリナ・ヴィヤゾフスカのつながり
中学受験・高校受験との関係
円を並べるときの「六角形」の並べ方は、お弁当箱の中のおにぎりや、缶を箱に詰める問題にも出てきます。円の面積と円周の長さの公式を使って、並べ方の密度を比べてみましょう。正方形に並べると約78.5%、六角形に並べると約90.7%です。算数の積み木の個数の問題も、積み方を考える入口です。
たとえば、直径2cmのビー玉を、1辺20cmの正方形の箱に並べるとしましょう。正方形に並べると、10個×10個で100個入ります。六角形に並べると、1列目に10個、2列目は半個分ずれて9個、3列目はまた10個と交互に並び、列の間隔が cmになるので、全部で11列になります。10個の列が6本、9個の列が5本で、合計は 個です。同じ箱に、正方形の並べ方より5個多く入ることが分かります。身近な「詰め方」の工夫が、そのまま最密充填の考え方です。
大学受験との関係
- 球の体積と表面積:球の体積と表面積の公式は、高校数学の積分の応用でもあります。
- 空間図形・ベクトル:空間ベクトルと座標で、3次元の空間を数で扱います。
- 三角関数・複素数平面:フーリエ解析やモジュラー形式の入口です。三角比の基本の理解が土台になります。
- 積分:積分の考え方で球の体積が求まるのと同じ考え方で、高い次元の球の体積も求められます。
大学・大学院でつながる分野
数論(モジュラー形式)、整数点の幾何(格子)、符号理論、フーリエ解析などです。ミンコフスキーの業績と生涯が始めた「数の幾何学」の流れに、ヴィヤゾフスカの仕事は位置づけられます。
勉強法として:特別な場合から、考えてみる
ヴィヤゾフスカの成功は、「すべての次元」ではなく、特別な8次元と24次元に絞って考えたことが鍵になりました。入試の問題でも、一般の場合で行きづまったら、特別な場合(小さい数、対称な場合)から調べることが、解き方を見つける近道になります。勉強の進め方は数学の勉強法(解法の暗記→演習→過去問)、数学オリンピック風の問題は数学オリンピックの問題を解いてみようを参考にしてください。
マリナ・ヴィヤゾフスカがその後の数学にあたえた影響
- 球の詰め込み問題の前進:2次元・3次元以外で、初めて最密充填が決まった次元になりました。
- 数論と幾何の結びつき:モジュラー形式が、球の詰め込みのような幾何の問題の道具になることを示しました。
- 符号理論・情報科学:E8格子やリーチ格子は、データを誤りなく送るための符号の理論にも使われます。
- 物理との関係:エネルギー最小化の結果は、物質の結晶構造を考える物理にも関係します。
- 残された問題:4次元、5次元などの最密充填は、まだ分かっていません。
たとえば4次元では、「D4格子」という並べ方の密度が で、これが最も詰まっていると予想されていますが、証明はまだありません。5次元、6次元、7次元でも同じです。8次元と24次元で最密が分かったのは、E8格子とリーチ格子が、ほかの次元の格子にはない特別な対称性を持っているからだと考えられています。ヴィヤゾフスカの方法がそのままほかの次元に使えるわけではなく、これからの数学者の挑戦が続いています。
数学の歴史は、問題が解けると次の問題が見えてくる歴史です。ケプラー予想は、1611年から400年かかって解決しました。そして、ポアンカレ予想や双子素数予想のように、長い歴史を持つ問題が、新しい道具で動き出す例は、今も続いています。
マリナ・ヴィヤゾフスカに挑戦!練習問題
やさしい
- 半径 の円を、正方形の格子点に並べます(となりあう円が接する)。1つの円あたりの正方形の面積と、密度を求めなさい。
答えと解説を見る
1つの円あたり、1辺 の正方形。面積は 。円の面積は なので、密度は 0.785。 - 半径 の球を、立方体の頂点に置いた単純な積み方(となりあう球が接する)の密度を求めなさい。
答えと解説を見る
1つの球あたり、1辺 の立方体。体積は 。球の体積は なので、密度は 0.524。
ふつう
- 六角形に円を並べたとき、1つの円あたりの面積は、一辺 の正三角形2つ分のひし形になります。このひし形の面積と、密度を求めなさい。
答えと解説を見る
ひし形の面積は 。円の面積は なので、密度は 0.9069。 - 面心立方格子(ミカン積み)では、一辺 の立方体の中に球が4個入ります。球の半径が であるとき、密度を求めなさい。
答えと解説を見る
球の体積は4個で 。立方体の体積 でわって、密度は 0.7405。
むずかしい
- E8格子の球の半径が 、格子の1マスの体積が1、8次元の球の体積が半径 のとき のとき、密度を求めなさい。
答えと解説を見る
。体積は 。格子の体積1でわって、密度は。 - E8格子の原点に最も近い点のうち、2つの座標が で残りが0のものは何個ありますか。また、すべての座標が で、マイナスが偶数個のものは何個ありますか。
答えと解説を見る
前者は、座標を2つ選ぶ 通りに、符号 通りで 112個。後者は、8個の符号のうちマイナスが偶数個なので 128個。合わせて240個です。
マリナ・ヴィヤゾフスカと関係する数学者・難問
- ケプラー(球の詰め込みの予想):1611年に3次元の最密充填を予想した人です。
- コンウェイ(コンウェイ群・リーチ格子):24次元のリーチ格子の対称性を調べた数学者です。
- ミルザカニ(女性初のフィールズ賞):ヴィヤゾフスカの前に受賞した女性の数学者です。
- ミンコフスキー(数の幾何学):格子と図形の関係を研究した数学者です。
- ガウス(格子の場合の証明):1831年に3次元の格子の場合を証明しました。
- フーリエ(フーリエ解析):証明で使われるフーリエ変換の名前の由来です。
ケプラー予想とは?では、球の詰め込みの歴史をくわしく解説しています。公式を調べるなら算数・数学の公式一覧(公式辞典)、数学用語は数学用語辞典(用語の意味を1語1ページ)が便利です。身のまわりの「詰め方」を観察して、なぜその並べ方がいちばん詰まるのかを考えてみると、数学者と同じ問いに近づけます。
現代(1940年以降生まれ)の数学者
- サーストンの業績と生涯
幾何化予想(ポアンカレ予想をふくむ) - 柏原正樹の業績と生涯
D加群・結晶基底。2025年アーベル賞 - 丘成桐の業績と生涯
カラビ予想を証明(カラビ・ヤウ多様体)。フィールズ賞(1982年) - 森重文の業績と生涯
3次元の極小モデル理論でフィールズ賞(1990年) - ワイルズの業績と生涯
フェルマーの最終定理を証明(1995年に論文発表) - 張益唐の業績と生涯
差が7000万以下の素数の組が無限にあることを証明(双子素数予想への一歩) - ペレルマンの業績と生涯
ポアンカレ予想を解決。フィールズ賞と100万ドルの賞金を辞退 - 望月新一の業績と生涯
IUT理論でABC予想を証明したと発表(論文は2021年に掲載、評価は分かれる) - テレンス・タオの業績と生涯
「等差数列をふくむ素数」のグリーン・タオの定理。フィールズ賞(2006年) - ミルザハニの業績と生涯
女性で初めてフィールズ賞(2014年) - ショルツェの業績と生涯
パーフェクトイド空間。フィールズ賞(2018年)
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有名な数学者一覧(年代順・国別・分野別)で、ほかの数学者も見られます。数学者たちが挑んだ問題は数学の難問・未解決問題の一覧にまとめています。
読みもの(合格大作戦の数学の記事)
- 数学オリンピックの問題(長方形に詰めた正方形)
中学生でも解ける本番の問題 - 数学の勉強法(解法の暗記→演習→過去問)
青・黄・赤チャートの使い分け - 京大理系数学の出題分析(1999〜2026年度)
大問別一覧と頻出分野ランキング - 算数・数学の公式一覧(公式辞典)
公式・証明・例題を1つずつ - 数学用語辞典(用語の意味を1語1ページ)
素数・漸近線など200語 - 算数・数学 公式と用語の一覧(学年別・分野別)
公式辞典と用語辞典の入口 - 日本人ノーベル賞受賞者一覧(出身大学・出身高校)
受賞年・受賞年齢まとめ
よくある質問
マリナ・ヴィヤゾフスカは何をした人ですか?
マリナ・ヴィヤゾフスカは、ウクライナ出身の数学者で、スイスのローザンヌ連邦工科大学の教授です。2016年に8次元の球の最密充填を証明し、2022年にフィールズ賞を受けました。
8次元の球の最密充填とは何ですか?
8次元の空間に、同じ大きさの球をすきまなく詰めるとき、最も多く詰められる並べ方がE8格子だという定理です。密度はπ⁴/384で、約0.2537です。ヴィヤゾフスカが2016年に証明しました。
24次元の最密充填は誰が証明しましたか?
ヴィヤゾフスカが、コーン、クマール、ミラー、ラドチェンコと共同で、2016年に証明しました。リーチ格子の並べ方が最密で、密度はπ¹²/12!で、約0.00193です。
ケプラー予想とは何ですか?
3次元で球を最も密に詰める方法は、八百屋さんがミカンを積むやり方(面心立方格子)だ、という1611年のケプラーの予想です。1998年にヘイルズが証明を発表し、2014年に計算機による検証が完成しました。
ヴィヤゾフスカはどんな賞を受けましたか?
サレム賞(2016年)、クレイ研究賞とサストラ・ラマヌジャン賞(2017年)、ニュー・ホライズンズ数学賞(2018年)、サター賞とフェルマー賞(2019年)、ヨーロッパ数学会賞(2020年)、そしてフィールズ賞(2022年)です。
フィールズ賞を受けた女性は何人ですか?
2022年のヴィヤゾフスカが、2014年のミルザカニに続いて2人目です。
ヴィヤゾフスカはどこの国の人ですか?
ウクライナのキーウ(キエフ)の生まれです。ドイツで修士と博士の学位を受け、ベルリンなどをへて、スイスのローザンヌ連邦工科大学の教授になりました。
ヴィヤゾフスカとほかの数学者の関係を教えてください。
リーチ格子はコンウェイ群の舞台で、コンウェイが調べました。球の詰め込みは、ケプラーが予想し、ガウスが格子の場合を示し、ヘイルズが3次元を証明しました。女性のフィールズ賞は、ミルザカニが最初です。
ヴィヤゾフスカの研究は受験に関係がありますか?
研究そのものは出ませんが、円や球の面積・体積、円の詰め方の密度、三角比、積分などは、中学受験から大学入試までに出てきます。特別な場合から考える姿勢は、入試にも役立ちます。
あわせて読みたい
出典・参考
- 英語版ウィキペディア「Maryna Viazovska」、日本語版ウィキペディア「マリナ・ヴィヤゾフスカ」
- M. S. Viazovska, “The sphere packing problem in dimension 8”, Annals of Mathematics 185(2017年)
- H. Cohn, A. Kumar, S. D. Miller, D. Radchenko, M. Viazovska, “The sphere packing problem in dimension 24”, Annals of Mathematics 185(2017年)
- H. Cohn, N. Elkies, “New upper bounds on sphere packings I”, Annals of Mathematics 157(2003年)
- 国際数学連合(IMU)「Fields Medals 2022」の発表
最終更新:2026年11月2日/作成:大学受験合格大作戦



