積分とは?意味と不定積分・定積分をわかりやすく【例題・問題つき】|合格大作戦 数学用語辞典

積分とは?意味と不定積分・定積分をわかりやすく【例題・問題つき】|合格大作戦 数学用語辞典

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大学受験大学院入試

積分とは

細かく分けてたし合わせ、全体(面積など)を求める計算で、微分の逆の計算でもあります。微分すると f(x)f(x) になる関数を求める不定積分と、区間を決めて値を求める定積分の2つがあります。

読み方:せきぶん/英語:integration/習う学年:数学Ⅱ(微分・積分の考え)、数学Ⅲ(積分法)

サクラちゃん

サクラちゃん

積分って、面積を求めるものですか? それとも微分の逆ですか?

合格先生

合格先生

どちらも正解だよ。もともと別の考えだったものが、同じ計算でできるとわかった。そこが積分のすごいところなんだ。

この用語のポイント

  • 積分は細かく分けてたし合わせる計算。微分の逆でもある
  • 不定積分(答えは関数+CC)と定積分(答えは数)の2つ
  • ∫xn dx=xn+1n+1+C\int x^n\,dx=\frac{x^{n+1}}{n+1}+C(n≠−1n\ne-1)

やさしく言うと

積分は、細かく分けて、それを積み上げる(たし合わせる)ことで全体を求める計算です。身近なたとえで考えてみましょう。

  • 車の距離:スピードメーターの記録から走った距離を出すのが積分です。「その瞬間の速さ×ほんの短い時間」を全部たし合わせます。速さを求める微分とは、ちょうど逆の向きの計算です。
  • 水そうの水:1 秒ごとに入る水の量(ペース)が分かれば、それを全部たして、たまった水の量が分かります。ペースが途中で変わっても、細かく区切ればたし合わせられます。
  • ピザの面積:曲がったふちの形でも、細い長方形にたくさん切って合計すれば、面積にどんどん近づきます。
細かく分けて、たし合わせる(本当の面積 8/3 ≒ 2.667) 20 4本 → 合計 2.625 20 12本 → 合計 2.662
長方形を細くするほど、合計は本当の面積 83\dfrac83 に近づく

まとめると、積分は「少しずつの量」を全部たして「全体の量」を出す計算です。

不定積分と定積分

「積分」ということばは、次の2つをまとめた呼び名です。

不定積分定積分
何をする微分すると f(x)f(x) になる関数(原始関数)を求める区間 a≦x≦ba\leqq x\leqq b での値 F(b)−F(a)F(b)-F(a) を求める
書き方∫f(x) dx=F(x)+C\displaystyle\int f(x)\,dx=F(x)+C∫abf(x) dx=F(b)−F(a)\displaystyle\int_a^b f(x)\,dx=F(b)-F(a)
答え関数(+C+C つき)数
例∫2x dx=x2+C\displaystyle\int 2x\,dx=x^2+C∫02x2 dx=83\displaystyle\int_0^2 x^2\,dx=\dfrac83

不定積分でつける CC は「積分定数」、区間を決めて計算するほうは「定積分」のページでくわしく説明しています。

図で見る:グラフの面積が「たし合わせ」

速さのグラフをかくと、グラフと横軸の間の面積が、進んだ道のりになります。速さが一定なら「速さ×時間」の長方形、だんだん速くなるなら三角形や、曲線の下の形になります。

12342468 時間(秒)速さ(m/秒) v=2t 16 面積 = 道のり 4×8÷2 =16 m
速さ v=2t のグラフの下の面積が、4 秒間に進んだ道のり 16 m

この三角形の面積は、定積分 ∫042t dt=[t2]04=16\displaystyle\int_0^4 2t\,dt=\Big[t^2\Big]_0^4=16 と同じです。グラフの形が曲線になっても、積分を使えば同じように道のりを求められます。

サクラちゃん

サクラちゃん

どうして速さのグラフの「面積」が、道のりになるんですか?

合格先生

合格先生

ほんの短い時間だけ見ると、速さはほぼ一定だよね。そのあいだに進むのは「速さ×短い時間」で、グラフでは細い長方形の面積なんだ。それを全部たしたのが、グラフの下の面積。だから面積=道のりになるんだよ。

微分と積分は逆の計算

不定積分は、微分を逆にたどる計算です。x2x^2 を微分すると 2x2x なので、2x2x を積分すると x2x^2 にもどります。ただし、x2+1x^2+1 や x2−5x^2-5 も微分すると 2x2x になるので、どれかに決まりません。そこで +C+C をつけます。

x² + C 2x 微分する 積分する x²、x²+1、x²−5 … どれも微分すると 2x → 積分するときは、消えた定数 C をつける
微分と積分は、行きと帰りの関係

「面積を求める計算」と「微分の逆」が同じものになる、というのが微分積分学の基本定理です。上の速さの例でいえば、道のり t2t^2 を微分すると速さ 2t2t、速さ 2t2t を積分すると道のり t2t^2 です。くわしくは公式辞典「積分の公式」で説明しています。

本で説明するサクラちゃん

サクラちゃん

∫ は、「和」を表すラテン語 summa の S を縦にのばした形なんだって!

積分の計算の例

○ 正しい積分

  • ∫x2 dx=x33+C\displaystyle\int x^2\,dx=\dfrac{x^3}{3}+C
  • ∫3 dx=3x+C\displaystyle\int 3\,dx=3x+C
  • ∫(2x+1) dx=x2+x+C\displaystyle\int(2x+1)\,dx=x^2+x+C
  • ∫x3 dx=x44+C\displaystyle\int x^3\,dx=\dfrac{x^4}{4}+C
  • ∫01x dx=12\displaystyle\int_0^1 x\,dx=\dfrac12(定積分は数で答える)

× よくあるまちがい

  • ∫x2 dx=x33\displaystyle\int x^2\,dx=\dfrac{x^3}{3}(CC がない)
  • ∫x2 dx=2x\displaystyle\int x^2\,dx=2x(微分してしまった)
  • ∫1x dx=x00\displaystyle\int\dfrac1x\,dx=\dfrac{x^0}{0}(正しくは log⁡∣x∣+C\log|x|+C。数学Ⅲ)
  • ∫x(x+1) dx=x22⋅x22+x\displaystyle\int x(x+1)\,dx=\dfrac{x^2}2\cdot\dfrac{x^2}2+x(かけ算は、展開してから積分)
  • ∫01x dx=12+C\displaystyle\int_0^1 x\,dx=\dfrac12+C(定積分に CC)

多項式の基本は ∫xn dx=xn+1n+1+C\displaystyle\int x^n\,dx=\frac{x^{n+1}}{n+1}+C(次数を1つ上げて、その数でわる)です。答えを微分して、もとの式にもどるか確かめるのが確実です。かけ算の形 x(x+1)x(x+1) は、先に展開して x2+xx^2+x にしてから、項ごとに積分します。

定積分と面積のちがい

定積分は「グラフの下の面積」と説明されることが多いですが、正確にはxx 軸より下の部分をマイナスとして数えた合計です。

xyO 23 −4/3 +4/3 y=x²−2x 定積分(0→3)= 0 面積 = 8/3
x 軸より下の部分はマイナス。定積分は 0 でも、面積は 8/3

y=x2−2xy=x^2-2x を 00 から 33 まで定積分すると、下の部分 −43-\dfrac43 と上の部分 +43+\dfrac43 が打ち消しあって 00 になります。面積を求めるときは、グラフが xx 軸の上か下かを先に調べ、下の部分は符号を変えてたします。

テスト・入試ではこう出る

積分は、高校の数学Ⅱで多項式の積分を、数学Ⅲで置換積分・部分積分や体積などを習います。よく出るのは次の形です。

  • 不定積分・定積分の計算(+C+C の書き忘れに注意)。
  • 放物線と xx 軸、放物線と直線などで囲まれた部分の面積。
  • 定積分で表された関数(∫axf(t) dt\displaystyle\int_a^x f(t)\,dt を微分すると f(x)f(x))。
  • 数学Ⅲでは、回転体の体積、曲線の長さ、区分求積法など。

例題1(不定積分)

不定積分 ∫(3x2−2x+5) dx\displaystyle\int(3x^2-2x+5)\,dx を求めなさい。

  1. 項ごとに、次数を 1 つ上げてその数でわる:3x2→x33x^2\to x^3、−2x→−x2-2x\to-x^2、5→5x5\to5x。
  2. 最後に +C+C をつける。
  3. たしかめ:(x3−x2+5x)′=3x2−2x+5(x^3-x^2+5x)'=3x^2-2x+5。

答え x3−x2+5x+Cx^3-x^2+5x+C(CC は積分定数)

例題2(面積)

放物線 y=x2y=x^2 と xx 軸、2 直線 x=1x=1、x=3x=3 で囲まれた部分の面積を求めなさい。

  1. 1≦x≦31\leqq x\leqq3 で x2≧0x^2\geqq0 なので、面積は定積分そのもの。
  2. ∫13x2 dx=[x33]13=273−13\displaystyle\int_1^3x^2\,dx=\Big[\dfrac{x^3}3\Big]_1^3=\dfrac{27}3-\dfrac13。
  3. 計算すると 263\dfrac{26}3。

答え 263\dfrac{26}3

机で勉強するうかるくん

うかるくん

面積の問題は、まずグラフをかいて「上か下か」を確かめる。これでミスがぐっと減るぞ!

まちがえやすい点

腕でバツを作る合格先生

合格先生

不定積分には必ず +C+C! 答えを微分して確かめよう。

  • 不定積分で CC を書き忘れる:不定積分の答えには必ず +C+C をつけます(定積分ではつけません)。
  • 微分と積分の向きを取りちがえる:x2x^2 を積分して 2x2x とするのは×(それは微分)。積分は次数が1 つ上がり、x33+C\dfrac{x^3}3+C です。
  • 1x\dfrac1x に xnx^n の公式を使う:n=−1n=-1 では分母が0になります。∫1x dx=log⁡∣x∣+C\displaystyle\int\frac1x\,dx=\log|x|+C です。
  • 積=積分の積と思う:∫x⋅x dx\displaystyle\int x\cdot x\,dx を x22⋅x22\dfrac{x^2}2\cdot\dfrac{x^2}2 とするのは×。かけ算はそのまま分けられないので、∫x2 dx=x33+C\displaystyle\int x^2\,dx=\dfrac{x^3}3+C と、まとめてから積分します。
  • 積分=面積と思いこむ:定積分は、xx 軸より下の部分をマイナスとして数えます。面積を求めるときは、下の部分の符号を変えます。

ことばの由来・歴史

「積分」の「積」は積み重ねる、「分」は分けるという意味で、「細かく分けたものを積み重ねる」ことを表しています。英語では integration(インテグレーション)で、「まとめて1つにする」という意味のことばです。

曲線で囲まれた図形を細かく分けて面積を求める考えは、古代ギリシャのアルキメデスにまでさかのぼります。17 世紀にニュートンとライプニッツが、それぞれ微分と積分が逆の関係にあることを使った計算の方法をまとめました。記号 ∫\int はライプニッツが使い始めたものです。

ミニ問題

問題1 不定積分 ∫(x2+4x) dx\displaystyle\int(x^2+4x)\,dx を求めましょう。

答えと解き方を見る

x33+2x2+C\dfrac{x^3}{3}+2x^2+C(CC は積分定数)です。x2x^2 は次数を 1 つ上げて 3 でわり x33\dfrac{x^3}3、4x4x は 4×x22=2x24\times\dfrac{x^2}2=2x^2。微分すると x2+4xx^2+4x にもどります。

問題2 定積分 ∫03(2x+1) dx\displaystyle\int_0^3(2x+1)\,dx を計算しましょう。

答えと解き方を見る

12 です。[x2+x]03=(9+3)−(0+0)=12\Big[x^2+x\Big]_0^3=(9+3)-(0+0)=12。グラフ y=2x+1y=2x+1 と xx 軸、x=0x=0、x=3x=3 で囲まれた台形の面積 (1+7)×3÷2=12(1+7)\times3\div2=12 と一致します。

問題3 ∫03(x2−2x) dx\displaystyle\int_0^3(x^2-2x)\,dx の値と、曲線 y=x2−2xy=x^2-2x・xx 軸・直線 x=3x=3 で囲まれた 2 つの部分の面積の合計を、それぞれ求めましょう。

答えと解き方を見る

定積分は 0、面積の合計は 83\dfrac83 です。[x33−x2]03=9−9=0\Big[\dfrac{x^3}3-x^2\Big]_0^3=9-9=0。でも 0≦x≦20\leqq x\leqq2 では曲線が xx 軸より下にあり、その部分の定積分は −43-\dfrac43。2≦x≦32\leqq x\leqq3 の部分は +43+\dfrac43 です。面積は両方を正にして 43+43=83\dfrac43+\dfrac43=\dfrac83。定積分と面積は同じとは限りません。

関連する公式・用語

公式辞典で、くわしい証明と例題を見る

あわせて覚えたい用語

よくある質問

積分とは簡単にいうと何ですか?

細かく分けてたし合わせ、面積などの全体を求める計算です。微分の逆の計算でもあります。

不定積分と定積分のちがいは何ですか?

不定積分は微分するとその関数になる関数(原始関数)を求めるもので、答えは+Cのついた関数です。定積分は区間を決めて計算し、答えは1つの数になります。

積分の記号 ∫ は何を表していますか?

和を表すラテン語 summa の頭文字 S を縦にのばした形で、ライプニッツが使い始めました。「細かく分けたものの和」という意味がこめられています。

定積分と面積は同じですか?

同じとは限りません。定積分はx軸より下の部分をマイナスとして数えるので、グラフがx軸より下にあるときは、符号を変えて面積を求めます。

積分は何に使われますか?

面積や体積を求めるほか、速さから道のりを求めるなど、少しずつの変化をたし合わせて全体の量を出すときに使われます。

積分は何年生で習いますか?

高校の数学Ⅱで多項式の積分を、数学Ⅲで置換積分・部分積分や体積などを習います。

出典・参考

  • 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 数学編」数学Ⅱ(微分・積分の考え)・数学Ⅲ(積分法)

最終更新:2026年10月13日/作成:大学受験合格大作戦