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双子素数予想
ひとことで言うと
「差が2の素数の組は、無限にあるか」。未解決だが、2013年に「差が7000万以下」が証明され、今は246以下まで進んだ。
| 問題 | 差が2の素数の組(双子素数)は無限にあるか |
|---|---|
| 出された年 | 1849年(ド・ポリニャックの予想の一部) |
| 状態 | 未解決(2026年時点) |
| 最新の進展 | 差が246以下の素数の組は無限にある(2013〜14年、張益唐・メイナード・Polymath8) |
| 100以下の双子素数 | 8組:(3,5)(5,7)(11,13)(17,19)(29,31)(41,43)(59,61)(71,73) |
| 確認された最大の組 | 2996863034895×2の1290000乗±1(388,342桁、2016年) |
| 分野 | 数論(解析的整数論) |
| 特ちょう | 意味は小学生にも分かる。「7000万→246」と、あと一歩に見えるが壁がある |
このページのポイント
- 双子素数は、(3, 5)、(11, 13)のように差が2の素数の組。無限にあるかどうかは未解決(2026年時点)
- 2013年に張益唐が「差が7000万以下の組は無限」を証明。共同研究で246まで小さくなったが、「2」までは届いていない
- 3より大きい双子素数は6の倍数の両どなり(6k−1と6k+1)。和は12の倍数になる。入試の整数問題で役立つ
双子素数予想とは?(ひとことで)
双子素数予想とは、「3と5、11と13のように、差が2しかない素数の組(双子素数)は、無限にあるのか」という予想です。1849年にフランスの数学者ド・ポリニャックが、さらに一般的な形で述べたとされます。2026年時点で、証明も反例もありません(未解決)。
意味は小学生にも分かります。素数を小さい順にならべると、2、3、5、7、11、13、17、19、23、29、31、…。このうち、5と7、11と13、17と19のように「となりあって、差が2の組」が双子素数です。素数は大きくなるほどまばらになりますが、双子素数がどこまでも続くのか、どこかで終わるのかは、まだ誰も答えられていません。
ただし、大きな進歩もありました。2013年に張益唐が、「差が7000万以下の素数の組は、無限にある」ことを証明しました。その後、世界の数学者たちの共同研究で、この数は246まで小さくなっています(2026年時点で確認できた資料による)。あとは「246」を「2」にできれば解決ですが、その最後の一歩がとても遠いのです。
サクラちゃん
7000万が246になったなら、もうすぐ2になるんじゃないですか?
合格先生
そう思うよね。でも、246から2までの間には「壁」があるんだ。今の方法だけでは、その壁をこえられないと分かっている。だから「あと少し」ではなく、新しい考え方が必要だと言われているんだよ。
素数について基本から知りたい人は、素数とは何かや唯一の偶数の素数「2」の話を、双子素数が入試に出る例は2027は素数?双子素数と西暦の入試問題をどうぞ。
双子素数予想の意味をやさしく解説
双子素数とは
双子素数とは、差が2の2つの素数の組です((p, p+2) の形で、pもp+2も素数)。100以下には、(3, 5)、(5, 7)、(11, 13)、(17, 19)、(29, 31)、(41, 43)、(59, 61)、(71, 73)の8組があります。
2より大きい素数は、すべて奇数です。だから、素数の差が2というのは、「奇数がとなりあう」ぎりぎりまで近いことを意味します。これより近い素数の組は、2と3(差が1)だけです。
双子素数予想の言い方
双子素数予想は、次のように述べられます。
- 双子素数予想:双子素数の組は、無限に存在する。
- ド・ポリニャックの予想(1849年):どんな偶数2kについても、差が2kの素数の組が無限に存在する。k=1の場合が、双子素数予想です。
差が4の素数の組(3, 7)、(7, 11)、(13, 17)…は「いとこ素数」、差が6の組(5, 11)、(7, 13)、(11, 17)…は「セクシー素数」(「6」を意味するラテン語 sex に由来)とよばれることがあります。
素数は大きくなるとまばらになる
素数は、小さいうちはたくさんありますが、大きくなるにつれて少なくなります。たとえば、100以下の素数は25個、1000以下は168個、100万以下は78,498個です。となりあう素数の差も、平均的にはだんだん広がります。
素数の差がどんどん広がるなら、差が2という「ぎりぎりの近さ」の組は、いつか出なくなってしまうかもしれません。ところがコンピューターで調べると、非常に大きな数でも、双子素数は出つづけています。
3つ子の素数はあるの?
p、p+2、p+4がすべて素数になる「素数の3つ子」は、(3, 5, 7)だけです。この3つの数を3でわった余りを考えると、3つのうち、必ず1つは3の倍数になるからです。3の倍数で素数になれるのは3だけなので、(3, 5, 7)以外は存在しません。合同式(mod の計算)を使うと、すっきり説明できます。
双子素数は「6の倍数のはさみうち」
3より大きい素数は、2の倍数でも3の倍数でもないので、6k−1か6k+1の形です(kは自然数)。したがって、双子素数 (p, p+2) は必ず「6の倍数 6k の両どなり」になります。(5, 7)は6を、(11, 13)は12を、(17, 19)は18をはさんでいます。
この性質から、3より大きい双子素数の和は12の倍数になります((p+p+2)=2×6k=12k′のように)。たとえば 5+7=12、11+13=24、17+19=36、29+31=60 です。
双子素数の積に1を足すと…
双子素数 (p, p+2) の積に1を足すと、いつも平方数になります。p(p+2)+1=(p+1)2だからです。3×5+1=16=42、11×13+1=144=122。因数分解の公式の復習にもなります。
双子素数予想の歴史と年表
古代:素数は無限にある
紀元前300年ごろ、ユークリッドの業績と生涯は『原論』で、素数が無限にあることを証明しました。これは背理法の考え方の最も有名な使い方の1つです。では、素数の中の「双子」も無限にあるのでしょうか。この問いは、古代から現代まで、数学者の頭を悩ませてきました。
1849年:ド・ポリニャックの予想
フランスのアルフォンス・ド・ポリニャックは1849年に、「どんな偶数についても、その差になる素数の組が無限にある」という予想を発表しました。双子素数予想は、その一番かんたんな場合です。
1919年:ブルンの定理
ノルウェーの数学者ヴィゴ・ブルンは1919年、双子素数の逆数の和は、有限の値に収まることを証明しました。(1/3+1/5)+(1/5+1/7)+(1/11+1/13)+…という、すべての双子素数の逆数を足していっても、無限大にならず、約1.9021605…に近づきます(ブルン定数)。
これは一見、「双子素数は少ない」ことを示しているようにも見えます。しかし、これだけでは「有限個」とも「無限個だがまばら」とも決められません。なお、素数すべての逆数の和は無限大に発散します(オイラーが示しました)。双子素数は、素数よりかなりまばらだということは分かります。
1923年:ハーディとリトルウッドの予想
1923年、ハーディの業績と生涯とリトルウッドは、x以下の双子素数が、およそ 1.32×x÷(ln x)2個あるという予想(双子素数定数 約0.66016…を使った式)を立てました。実際のコンピューターの結果とよく合っており、双子素数は無限にあると信じられています。
1966〜73年:陳景潤の結果
中国の陳景潤は、「pが素数で、p+2が『素数か、素数2つの積』になる素数pは無限にある」ことを証明しました(1966年に発表、1973年に詳しい論文)。あとひと息で双子素数予想ですが、「素数2つの積」を「素数」にする最後の一歩が、ゴールドバッハ予想と同じように、とどきません。
2005年:GPYが突破口を開く
2005年、ゴールドストン、ピンツ、ユルドゥルムの3人は、「素数の間隔が、平均の間隔に比べて、いくらでも小さくなる」ことを証明しました。この方法は、のちの大発見につながります。
2013年:張益唐の7000万
2013年4月、アメリカのニューハンプシャー大学の張益唐(張益唐)の業績は、論文を数学の専門誌『Annals of Mathematics』に投稿し、「差が7000万以下の素数の組は、無限に存在する」ことを証明しました。それまで「差が一定の値以下」という形の結果すら誰も得ていなかったため、数学界に衝撃が走りました。論文は2014年に掲載されています。
2013〜14年:7000万から246へ
張益唐の発表から、世界中の数学者がこの数を小さくしようと取り組みました。2013年6月、テレンス・タオの呼びかけで始まったインターネット上の共同研究(Polymath8a)で、7月までに7000万は4680まで下がりました。同年11月、イギリスのジェームズ・メイナードは、新しい方法で600を示します(タオもほぼ同時に同じ方法を発見)。その後、共同研究(Polymath8b)で、246まで小さくなりました。
さらに、「エリオット・ハルバースタム予想」という別の予想を認めると、この数は12(さらに強い形では6)まで下がることが分かっています。ただし、2まで下げるには、今の方法のままでは届かず、新しいアイデアが必要だとされています(パリティ問題)。
| 年 | できごと |
|---|---|
| 前300ごろ | ユークリッドが、素数は無限にあることを証明 |
| 1849年 | ド・ポリニャックが「どんな偶数についても、差がその偶数の素数の組が無限にある」と予想 |
| 1919年 | ブルンが、双子素数の逆数の和は有限の値(ブルン定数)に収まると証明 |
| 1923年 | ハーディとリトルウッドが、双子素数の個数についての予想を発表 |
| 1966〜73年 | 陳景潤が「p+2が素数か素数2つの積になる素数p」は無限にあると証明 |
| 2005年 | ゴールドストン・ピンツ・ユルドゥルムが、素数の間隔がいくらでも小さくなることを証明 |
| 2013年 | 張益唐が「差が7000万以下の素数の組は無限」と証明(論文掲載は2014年) |
| 2013年 | Polymath8aで4680へ、メイナードが600へ |
| 2014年 | Polymath8bで246へ。エリオット・ハルバースタム予想を認めると12(さらに強いと6) |
| 2016年 | 当時最大の双子素数(388,342桁)が見つかる |
双子素数予想は今どこまで分かっている?
双子素数予想は、2026年時点で未解決です。次のことが分かっています。
1. 差が246以下の素数の組は、無限にある
「差が246以下になる素数の組は、無限に存在する」ことは、証明されています。つまり、素数の間隔が「ずっと、ある一定の大きさ以内」に収まりつづける場所が、いつまでも出てくるのです。双子素数予想は、その一定の値が2だと言っています。
2. 1組の素数の差を、もっと広げて考えると
メイナードはさらに、「どんな個数mについても、ある決まった長さ以内に、素数がm個入っている場所が、無限にある」ことも示しました。素数が3つ、4つ、…と固まって出てくる場所が、無限にあるということです。
3. 計算で確かめられた範囲
当時最大の双子素数は、2996863034895×21290000±1という形で、10進で388,342桁の数です(2016年9月に発見。2026年時点で確認できた資料による)。この大きさの数でも、双子素数はあるのです。しかし、これも「無限にある」ことの証明にはなりません。
4. 賞金は?
クレイ数学研究所のミレニアム懸賞問題に、双子素数予想は入っていません。

合格先生
大切なのは、「246まで来た」ことと「2になった」ことはまったくちがうという点だよ。数学では「ほとんど解けた」は、解けたことにならない。でも、一歩ずつ前に進んでいることは、まちがいないんだ。
双子素数予想はなぜ難しい?
1. 素数は「かけ算」で決まるのに、差は「足し算」の話
素数は、かけ算で分けられない数として決められています。ところが双子素数は、「2を足してもまた素数」という足し算の関係です。かけ算でできた性質と、足し算の関係が、うまくかみ合いません。これはゴールドバッハ予想と同じ難しさです。
2. ふるい法の壁(パリティ問題)
素数を調べる強い道具に「ふるい法」があります。素数の見つけ方として有名な「エラトステネスのふるい」を、より強くしたものです。ふるい法では、「p+2の素因数の個数が、偶数個か奇数個か」を区別できません。このため、「素数」と「素数2つの積」を見分けることができず、陳景潤の定理のように「素数か素数2つの積」までしか、たどり着けません。これがパリティの壁です。
3. 「無限」を相手にする
双子素数が無限にある、ということを証明するには、どんなに大きな数をもってきても、その先に必ず双子素数があることを示さなければなりません。反対に、「有限個しかない」ことを示すためには、最後の双子素数が何であるかが分かる必要があります。どちらも簡単ではありません。
4. 確率の考え方は「ある」と言っている
大きな数nが素数である確率は、およそ 1/ln n です。nとn+2がどちらも素数になる確率を、ざっくり 1/(ln n)2と考えると、足し合わせた結果は無限大になるので、双子素数は無限にあると予想できます(ハーディとリトルウッドの予想は、この考えを精密にしたものです)。ただし、確率の考え方は「予想」を支えるだけで、証明にはなりません。
5. 「246」と「2」の差は、思ったより大きい
246という数字は、2に比べてたしかに大きく見えます。ただ、7000万から246まで下がったことには、とても大きな意味があります。それまでは「差がどんな有限の値でも、それ以下の素数の組が無限にある」とすら言えなかったからです。素数は大きくなるほど、平均の間隔が広がります(100万付近で約14、10億付近で約21、というぐあいに、桁が増えるたびにゆるやかに広がります)。それにもかかわらず、間隔が246以下という「せまい窓」に、素数が2つ入る場所が無限にあるのです。
その窓を、246から12、6、…と狭めていく作業は、方法の改良だけではなく、ふるい法がもともと持っている限界との戦いになります。つまり、246を2に近づけるには、細かい計算を重ねるだけでは足りず、「素因数の個数の偶奇を見分ける」という、別の仕組みが必要になります。こうした事情から、解決にはまだ新しい考え方が必要だと考えられています(ただし、いつ解けるかを予想することはできません)。
よくある誤解:「コンピューターで無限に見つかるから、無限にある」
コンピューターは有限の数までしか調べられません。「いくら調べても見つかる」ことは、「無限にある」ことの強い根拠にはなりますが、証明ではありません。数学の世界では、「最初のたくさんの値で成り立つのに、途中で止まる」例も、実際にあります。たとえば、オイラーの見つけた式 n²+n+41 は、n=0から39までのすべてで素数になりますが、n=40では1681=41×41となり、素数ではなくなります。だから数学者は、証明を求めつづけるのです。
うかるくん
確率で「ある」と分かるなら、それで証明になりませんか?
合格先生
ならないんだ。素数は「ランダムに散らばっている」ように見えるけれど、本当はランダムじゃない。きちんとしたルール(かけ算の性質)で決まっているからね。だから、確率の見積りはあくまで「予想」の根拠なんだよ。
受験・勉強と双子素数のつながり
中学受験:素数の性質
中学受験の算数では、「素数」に関する問題がよく出ます。素数の判定には、整数の性質(約数・倍数の判定)で習う、2、3、5、7の倍数の見分け方が役に立ちます。たとえば「1から100までの数のうち、双子素数は何組ありますか」のような問題が考えられます(答えは8組)。100までの素数25個は、必ず覚えておきましょう。
高校受験・大学受験:場合分けと合同式
大学入試の整数問題では、「3以上の素数pについて、p+1は6の倍数であることを示せ」「p、p+2、p+4がすべて素数となるpをすべて求めよ」のような問題が出ます。どちらも、素数を3でわった余りで場合分けする方法が定番です。合同式(mod の計算)の使い方を使うと、答案がすっきりします。「6k±1の形」というのも、素数の問題でよく使われる見方です。
2027年のような年号と素数
西暦の年号を使った素数の問題は、入試でもよく出ます。2027は素数?双子素数と西暦の入試問題では、2027が素数であることと、その周辺の素数について書いています。
勉強法として:小さい数で規則を探す
双子素数は、「小さい数で実験し、規則を見つけ、それが一般に成り立つ理由を考える」という数学の基本の練習になります。数学オリンピックのような問題にも通じる考え方です(数学オリンピックの問題(長方形に詰めた正方形))。勉強の進め方は数学の勉強法(解法の暗記→演習→過去問)も参考にしてください。
双子素数予想が数学・社会にあたえた影響
- 素数の間隔の理論:張益唐とメイナードの方法は、素数の間隔についての研究を大きく進めました。「素数がかたまって出る場所が無限にある」ことが分かったのも、その成果です。
- インターネット上の共同研究:Polymath8は、世界中の数学者がインターネットで意見を出し合って、張益唐の7000万を246に小さくしました。数学の研究の進め方に新しい形を示した例といわれます。
- コンピューターの検証:ブルン定数を計算していた1994年に、アメリカのナイスリー氏が、パソコンのCPUの計算ミス(ペンティアムのバグ)を発見したことが知られています。素数の研究が、コンピューターの品質を問い直したできごとでした。
- 暗号と素数:インターネットの暗号は、大きな素数に支えられています。素数の分布を調べる研究は、素数をどこまで使えるかという問題にもつながっています。
- 数学の「未解決」の代表:コラッツ予想(3n+1問題)、奇数の完全数はあるかなどとともに、「意味は小学生にも分かるが、誰も解いていない」問題として語られます。
双子素数予想に挑戦!練習問題
やさしい
- 100以下の双子素数の組を、小さいほうから5組書きなさい。
答えと解説を見る
(3, 5)、(5, 7)、(11, 13)、(17, 19)、(29, 31)です。続きは(41, 43)、(59, 61)、(71, 73)で、100以下には全部で8組あります。 - 13と15は双子素数ですか。
答えと解説を見る
ちがいます。15=3×5 は素数ではないからです。(11, 13)は双子素数です。
ふつう
- 100以下の素数のうち、双子素数の組に入っている素数は、全部で何個ありますか。
答えと解説を見る
8組で16個…ではありません。5が(3, 5)と(5, 7)の両方に入っているので、重なりを引いて15個です(3、5、7、11、13、17、19、29、31、41、43、59、61、71、73)。 - p、p+2、p+4がすべて素数になる自然数pは、いくつありますか。
答えと解説を見る
pを3でわった余りを考えます。余りが0ならpは3の倍数、余りが1ならp+2、余りが2ならp+4が3の倍数になります。3の倍数の素数は3だけなので、p=3の(3, 5, 7)だけです。
むずかしい
- 双子素数(5, 7)、(11, 13)、(17, 19)、(29, 31)について、2つの素数の和を求めなさい。また、共通する性質を答えなさい。
答えと解説を見る
和は12、24、36、60で、どれも12の倍数です。3より大きい双子素数は6k−1と6k+1の形なので、和は12kになるためです。 - 双子素数(11, 13)の積に1を足すと、何の平方になりますか。また、一般の双子素数(p, p+2)でも成り立つことを説明しなさい。
答えと解説を見る
11×13+1=144=122。一般には、p(p+2)+1=p2+2p+1=(p+1)2なので、いつも平方数になります。
双子素数予想と関係する数学者・難問
- 張益唐の業績:2013年に「差が7000万以下の素数の組は無限にある」と証明しました。
- テレンス・タオ:Polymath8の共同研究を呼びかけ、メイナードと同じ方法を独立に発見しました。
- ハーディ:リトルウッドとともに、双子素数の個数の予想を立てました。
- ユークリッド:素数が無限にあることを証明しました。
- ゴールドバッハ予想・リーマン予想・奇数の完全数はあるか:素数や整数の性質についての、並び立つ難問です。
ほかの未解決の難問
- 奇数の完全数はあるかとは(未解決)
6・28のように約数の和が自分の2倍になる完全数。偶数のものは52個見つかっているが、奇数の完全数は1つも見つかっていない - ゴールドバッハ予想とは(未解決)
4以上の偶数は2つの素数の和で表せるか。とても大きな数まで確かめられているが証明はない(奇数版の「弱い予想」は2013年に証明が発表された) - リーマン予想とは(未解決)
ゼータ関数の「自明でない零点」は、すべて実部が1/2の直線上にあるか。素数の分布のかぎ。ミレニアム懸賞問題 - コラッツ予想とは(未解決)
偶数なら2でわり、奇数なら3倍して1を足す。どんな数から始めても1にたどり着くか - P≠NP 予想とは(未解決)
答えを確かめるのが速い問題は、答えを見つけるのも速いのか。コンピューターの世界の最大の難問。ミレニアム懸賞問題
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数学の難問・未解決問題の一覧(いつ・だれが解いたか) | 有名な数学者一覧
読みもの(合格大作戦の数学の記事)
- 2027は素数?双子素数と西暦の入試問題
2027=45²+2 - 唯一の偶数の素数「2」の話
素数から学ぶ逆転合格の考え方 - 算数・数学の公式一覧(公式辞典)
公式・証明・例題を1つずつ - 数学用語辞典(用語の意味を1語1ページ)
素数・漸近線など200語 - 数学オリンピックの問題(長方形に詰めた正方形)
中学生でも解ける本番の問題 - 数学の勉強法(解法の暗記→演習→過去問)
青・黄・赤チャートの使い分け - 算数・数学 公式と用語の一覧(学年別・分野別)
公式辞典と用語辞典の入口
よくある質問
双子素数とは何ですか?
双子素数とは、差が2の素数の組のことです。3と5、5と7、11と13、17と19などがあります。100以下には8組あり、100万以下には8169組あります。
双子素数予想とは何ですか?
双子素数予想とは、双子素数の組が無限にあるかどうかを問う予想です。コンピューターでは非常に大きな数まで見つかっていますが、無限にあることの証明は、2026年時点でありません。
双子素数予想は解けましたか?
2026年時点で未解決です。ただし、2013年に張益唐が「差が7000万以下の素数の組は無限にある」ことを証明し、その後の研究で、この数は246まで小さくなりました。
張益唐は何を証明したのですか?
2013年に、差が7000万以下の素数の組が無限に存在することを証明しました。差が一定の値以下という形で、素数の組が無限にあることを初めて示した結果で、論文は2014年に専門誌に掲載されました。
7000万が246になったのはなぜですか?
タオの呼びかけによる世界の数学者の共同研究(Polymath8)と、メイナードの新しい方法によって、2013年から2014年にかけて、7000万、4680、600、246と小さくなりました。
なぜ差を2にできないのですか?
今のふるい法という方法では、「素数」と「素数2つの積」を区別できない壁(パリティ問題)があるためです。246から2までは、新しい考え方が必要だと考えられています。
ブルンの定理とは何ですか?
1919年にブルンが証明した、双子素数の逆数をすべて足した和が有限の値(約1.902)になるという定理です。素数の逆数の和は無限大になるので、双子素数は素数より、ずっとまばらだと分かります。
双子素数は6の倍数と関係がありますか?
3より大きい双子素数は、6の倍数の両どなりの数(6k−1と6k+1)になります。そのため、和は12の倍数、間の数は6の倍数です。例として、(11, 13)の間の12は6の倍数です。
双子素数は入試に出ますか?
双子素数予想そのものは出ませんが、素数の性質(3より大きい素数は6k±1の形、p・p+2・p+4がすべて素数になるのは3・5・7だけ)を使う問題は、中学受験から大学入試まで出ます。
あわせて読みたい
出典・参考
- Y. Zhang, “Bounded gaps between primes”, Annals of Mathematics, 179 (2014)
- J. Maynard, “Small gaps between primes”, Annals of Mathematics, 181 (2015)
- D. H. J. Polymath, “Variants of the Selberg sieve, and bounded intervals containing many primes”, Research in the Mathematical Sciences, 2014
- D. A. Goldston, J. Pintz, C. Y. Yıldırım, “Primes in tuples I”, Annals of Mathematics, 170 (2009)
- V. Brun, “La série 1/5+1/7+1/11+1/13+… où les dénominateurs sont nombres premiers jumeaux est convergente ou finie”, 1919
最終更新:2026年10月29日/作成:大学受験合格大作戦



