合同式(mod)の性質と使い方|足し算・かけ算・累乗ができる証明・余りの計算・一の位と曜日の例題【数学A・大学受験】

合同式(mod)の性質と使い方|足し算・かけ算・累乗ができる証明・余りの計算・一の位と曜日の例題【数学A・大学受験】

合格大作戦 算数・数学公式辞典 › 数と式

大学受験

a≡b(modm)  ⟺  a−b が m の倍数a\equiv b\pmod{m}\iff a-b\ \text{が}\ m\ \text{の倍数}

足し算・引き算・かけ算・累乗は余りにとりかえてよい

この公式のポイント

  • 余りが等しい=差が mm の倍数
  • 足し算・引き算・かけ算・累乗は余りで計算してよい
  • 大きな累乗は1か −1-1 になる累乗を探す
  • 割り算は mm と互いに素な数だけ
うかるくん

うかるくん

合同式で足し算やかけ算はできるのに、割り算もしていいの?

合格先生

合格先生

割ってよいのは、割る数と mm が互いに素のときだけだ。足し算・かけ算・累乗は余りにとりかえてよいぞ。

合同式の定義と性質

合同式(mod m)

整数 a, ba,\ b を正の整数 mm で割った余りが等しいとき、aa と bb は mm を法として合同といい、次のように書く。

a≡b(modm)  ⟺  a−b が m の倍数a\equiv b\pmod{m}\iff a-b\ \text{が}\ m\ \text{の倍数}

a≡b, c≡d(modm)a\equiv b,\ c\equiv d\pmod{m} のとき、次が成り立つ。

a+c≡b+d,a−c≡b−d,ac≡bd,an≡bn(modm)a+c\equiv b+d,\quad a-c\equiv b-d,\quad ac\equiv bd,\quad a^n\equiv b^n\pmod{m}

つまり足し算・引き算・かけ算・累乗は、余りにとりかえて計算してよい。割り算は自由にはできない(下の「よくある間違い」)。

0日1月2火3水4木5金6土7で割った余り余り3のなかま3, 10, 17, 24, …3≡10≡17≡24(mod 7)今日が日曜(0)ならn 日後の曜日はn を7で割った余りで決まる
7で割った余りで整数を7つのなかまに分ける。同じなかまどうしが合同(mod 7)

証明

「余りが等しい」と「差が m の倍数」は同じこと

a=mq1+r1a=mq_1+r_1、b=mq2+r2b=mq_2+r_2(0≤r1, r2<m0\le r_1,\ r_2<m)とすると、a−b=m(q1−q2)+(r1−r2)a-b=m(q_1-q_2)+(r_1-r_2)。ここで −m<r1−r2<m-m<r_1-r_2<m なので、a−ba-b が mm の倍数になるのは r1−r2=0r_1-r_2=0、つまり余りが等しいときだけです。

足し算・引き算・かけ算ができる理由

a−b=mka-b=mk、c−d=mlc-d=ml(k, lk,\ l は整数)とおきます。

(a+c)−(b+d)=(a−b)+(c−d)=m(k+l)(a−c)−(b−d)=(a−b)−(c−d)=m(k−l)ac−bd=ac−bc+bc−bd=c(a−b)+b(c−d)=m(ck+bl)\begin{aligned}(a+c)-(b+d)&=(a-b)+(c-d)=m(k+l)\\(a-c)-(b-d)&=(a-b)-(c-d)=m(k-l)\\ac-bd&=ac-bc+bc-bd=c(a-b)+b(c-d)=m(ck+bl)\end{aligned}

どれも mm の倍数なので、それぞれ合同です。かけ算は、a=b+mka=b+mk、c=d+mlc=d+ml を長方形の面積で表すと、bdbd 以外の部分がすべて mm の倍数になる、と見ることもできます(下の図)。

bdmk·dmの倍数b·mlmの倍数mk·mlmの倍数bmkdml横 a=b+mk、たて c=d+mlac=bd+(mの倍数) → ac≡bd(mod m)
a=b+mk、c=d+ml のとき、ac のうち bd 以外は m の倍数

累乗ができる理由

かけ算の性質で c=a, d=bc=a,\ d=b とすると a2≡b2a^2\equiv b^2。これをくり返すと a3≡b3a^3\equiv b^3、…、一般に an≡bn(modm)a^n\equiv b^n\pmod{m}(数学的帰納法)。

大学受験(数学A)での使い方

大きな数の余りは、累乗して1(または −1-1)になる数を見つけるのがコツです。余りは −1-1 のように負の数で表してもかまいません(6≡−1(mod7)6\equiv-1\pmod{7})。

大学受験

例題1(累乗の余り)

21002^{100} を 7 で割った余りを求めなさい。

解き方

23=8≡1(mod7)2^3=8\equiv1\pmod{7}。100=3×33+1100=3\times33+1 なので

2100=(23)33×2≡133×2=2(mod7)2^{100}=(2^3)^{33}\times2\equiv1^{33}\times2=2\pmod{7}。

答え 22

大学受験

例題2(一の位)

320263^{2026} の一の位の数を求めなさい。

解き方

一の位は10で割った余り。31, 32, 33, 343^1,\ 3^2,\ 3^3,\ 3^4 の一の位は 3, 9, 7, 13,\ 9,\ 7,\ 1 で、34=81≡1(mod10)3^4=81\equiv1\pmod{10}。

2026=4×506+22026=4\times506+2 なので 32026=(34)506×32≡1×9=9(mod10)3^{2026}=(3^4)^{506}\times3^2\equiv1\times9=9\pmod{10}。

答え 99

大学受験

例題3(曜日)

今日は日曜日です。101010^{10} 日後は何曜日ですか。

解き方

曜日は7日ごとにくり返すので、101010^{10} を7で割った余りを求める。10≡3(mod7)10\equiv3\pmod{7}、33=27≡−1(mod7)3^3=27\equiv-1\pmod{7} なので 36≡13^6\equiv1。

1010≡310=36×33×3≡1×(−1)×3=−3≡4(mod7)10^{10}\equiv3^{10}=3^6\times3^3\times3\equiv1\times(-1)\times3=-3\equiv4\pmod{7}。

日曜日の4日後なので木曜日。

答え 木曜日

よくある間違い

腕でバツを作る合格先生

合格先生

2×3≡2×0(mod6)2\times3\equiv2\times0\pmod{6} でも 3≡03\equiv0 ではない。勝手に両辺を割るな。

  • 両辺を勝手に割る:2×3≡2×0(mod6)2\times3\equiv2\times0\pmod{6}(どちらも6で割ると余り0)ですが、3≡0(mod6)3\equiv0\pmod{6} ではありません。割ってよいのは、割る数と mm が互いに素のときだけです。
  • 指数まで mod m で小さくする:10≡3(mod7)10\equiv3\pmod{7} でも、210≡22^{10}\equiv2、23≡1(mod7)2^3\equiv1\pmod{7} で一致しません。指数は「1になる周期」で減らします(23≡12^3\equiv1 なら指数を3で割った余りを見る)。
  • 負の数の余り:−1-1 を7で割った余りは 66(−1=7×(−1)+6-1=7\times(-1)+6)。答えは 00〜m−1m-1 にそろえます。

練習問題

ひらめいたサクラちゃん

サクラちゃん

大きな累乗は、1になる累乗を探せばいいのね。

  1. 大学受験 47×5347\times53 を 6 で割った余りを求めなさい。
    答えと解説を見る47≡547\equiv5、53≡5(mod6)53\equiv5\pmod{6}。5×5=25≡15\times5=25\equiv1。答え 11
  2. 大学受験 720267^{2026} の一の位の数を求めなさい。
    答えと解説を見る72=49≡97^2=49\equiv9、74≡81≡1(mod10)7^4\equiv81\equiv1\pmod{10}。2026=4×506+22026=4\times506+2 なので 72026≡72≡97^{2026}\equiv7^2\equiv9。答え 99
  3. 大学受験 51005^{100} を 13 で割った余りを求めなさい。
    答えと解説を見る52=25≡−1(mod13)5^2=25\equiv-1\pmod{13} なので 54≡15^4\equiv1。5100=(54)25≡15^{100}=(5^4)^{25}\equiv1。答え 11

関連する公式

よくある質問

合同式とは?

整数 a と b を m で割った余りが等しいことを a≡b (mod m) と表す書き方です。a−b が m の倍数であることと同じ意味です。

合同式でできる計算は?

足し算・引き算・かけ算・累乗は、それぞれの数を余りにとりかえて計算できます。割り算は、割る数と m が互いに素なときだけできます。

なぜかけ算しても合同のままなのですか?

a−b=mk、c−d=ml とすると、ac−bd=c(a−b)+b(c−d)=m(ck+bl) となり、m の倍数になるからです。

大きな累乗の余りはどう求めますか?

累乗して余りが1(または−1)になる指数を見つけ、指数をその周期で割った余りを使って小さくします。

あわせて読みたい

出典・参考

  • 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)」数学A(数学と人間の活動)

最終更新:2026年10月11日/作成:大学受験合格大作戦