この公式のポイント
- a を b で割った余り r について gcd(a, b)=gcd(b, r)
- 理由:a と b の公約数と、b と r の公約数はまったく同じ
- 割り算をくり返し、余りが0のときの割る数が答え
- 逆にたどると ax+by=gcd(a,b) の整数解が見つかる

うかるくん
割り算をくり返すだけで、どうして最大公約数が出てくるの?
![合格先生]()
合格先生
a=bq+r なら、a と b の公約数と、b と r の公約数がまったく同じだからだ。
ユークリッドの互除法
2つの自然数の最大公約数を、割り算をくり返すだけで求める方法です。大きな数でも、素因数分解をせずにすばやく求められます。
互除法の原理
a を b で割った余りを r とすると(a=bq+r)、
gcd(a, b)=gcd(b, r)これをくり返し、余りが0になったときの割る数が最大公約数。
なぜ gcd(a, b)=gcd(b, r) なのか(証明)
a=bq+r のとき、a と b の公約数全体と、b と r の公約数全体が同じであることを示します。
- d が a と b の公約数なら、r=a−bq も d で割り切れる。よって d は b と r の公約数。
- d が b と r の公約数なら、a=bq+r も d で割り切れる。よって d は a と b の公約数。
公約数の集まりがまったく同じなので、その中でいちばん大きいもの(最大公約数)も同じです。割り算のたびに数は小さくなるので、必ず有限回で余りが0になって終わります。
255=105×2+45。公約数15の目もりは a=255 にも b=105 にも合うので、r=a−2b=45 にもぴったり合う
図で見る:長方形を正方形で切り取る
255×105 の長方形から、できるだけ大きい正方形を切り取っていくと、最後は 15×15 の正方形でぴったり分けられる
たて b、横 a の長方形から1辺 b の正方形を q 個切り取ると、残りは b×r の長方形。これをくり返して最後に残る正方形の1辺が、最大公約数です(255と105なら15)。互除法は「余りの長方形でも同じことができる」という考え方です。
発展:ax+by=1 の整数解
互除法を逆にたどると、gcd(a, b)=d のとき ax+by=d をみたす整数 x, y が見つかります。たとえば gcd(17, 5)=1 で、17=5×3+2、5=2×2+1 から 1=5−2×2=5−(17−5×3)×2=5×7−17×2。よって 17×(−2)+5×7=1。
大学受験(数学A)での使い方
大学受験例題1(最大公約数)
gcd(391, 299) を求めなさい。
解き方
391=299×1+92、299=92×3+23、92=23×4+0。
答え 23
大学受験例題2(不定方程式)
13x+5y=1 をみたす整数
x, y の組を1つ求め、すべての整数解を求めなさい。
解き方
13=5×2+3、5=3×1+2、3=2×1+1 を逆にたどると 1=3−2=3−(5−3)=2×3−5=2(13−5×2)−5=13×2−5×5。
(x, y)=(2, −5) が1つの解。すべての解は x=2+5t、y=−5−13t(t は整数)。
答え x=2+5t, y=−5−13t
よくある間違い
![腕でバツを作る合格先生]()
合格先生
次は「割った数」を「余り」で割る。割る数と余りを取りちがえて進むな。
- 割る数と余りを取りちがえて次に進む:次は「割った数」を「余り」で割る。
- 最後の余り(0)の1つ前を答える:答えは余りが0になったときの割る数。
練習問題
- 大学受験 gcd(252, 198) を互除法で求めなさい。
答えと解説を見る
252=198+54、198=54×3+36、54=36+18、36=18×2。答え 18 - 大学受験 gcd(1001, 143) を求めなさい。
答えと解説を見る
1001=143×7+0。答え 143
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よくある質問
ユークリッドの互除法とは?
2つの自然数の最大公約数を、割り算をくり返して求める方法です。a を b で割った余りを r とすると gcd(a, b)=gcd(b, r) が成り立つことを使います。
なぜ gcd(a, b)=gcd(b, r) なのですか?
a=bq+r なので、a と b の公約数は r=a−bq も割り切り、b と r の公約数は a=bq+r も割り切ります。公約数の集まりが同じなので、最大公約数も同じです。
互除法で不定方程式を解くには?
互除法の式を逆にたどって ax+by=1 の形を作ると、整数解が1組見つかります。そこから一般解を求めます。
ユークリッドの互除法は何年生で習いますか?
高校の数学A「数学と人間の活動」などで習います。
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出典・参考
- 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)」数学A(数学と人間の活動)
最終更新:2026年10月11日/作成:大学受験合格大作戦