約数の個数・総和の公式と倍数の見分け方|(a+1)(b+1) の証明・3の倍数が各位の和で分かる理由と例題【中学受験〜大学受験】

約数の個数・総和の公式と倍数の見分け方|(a+1)(b+1) の証明・3の倍数が各位の和で分かる理由と例題【中学受験〜大学受験】

合格大作戦 算数・数学公式辞典 › 数と式

中学受験大学受験

N=paqb ⇒ 約数の個数=(a+1)(b+1)N=p^aq^b\ \Rightarrow\ \text{約数の個数}=(a+1)(b+1)

総和は (1+p+⋯+pa)(1+q+⋯+qb)(1+p+\cdots+p^a)(1+q+\cdots+q^b)

この公式のポイント

  • 約数の個数は(指数+1)の積:360=23⋅32⋅5360=2^3\cdot3^2\cdot5 なら 4⋅3⋅2=244\cdot3\cdot2=24
  • 理由:約数は「それぞれの素数を何個使うか」の組み合わせ
  • 3・9の倍数は各位の数の和で判定(10=9+110=9+1 だから)
  • 余りは、余りだけで計算してよい
うかるくん

うかるくん

約数の個数は、なんで指数にそれぞれ1を足してかけるの?

合格先生

合格先生

素数を0個から aa 個まで使えるから a+1a+1 通りだ。その選び方の組み合わせが約数の数になるぞ。

約数の個数と総和の公式

約数の個数・総和

N=paqbrc⋯N=p^aq^br^c\cdots(素因数分解)のとき、

約数の個数=(a+1)(b+1)(c+1)⋯\text{約数の個数}=(a+1)(b+1)(c+1)\cdots約数の総和=(1+p+⋯+pa)(1+q+⋯+qb)⋯\text{約数の総和}=(1+p+\cdots+p^a)(1+q+\cdots+q^b)\cdots
1248112483361224991836722のほう3のほう
72=2³×3² の約数は、「2の何乗か(4通り)」×「3の何乗か(3通り)」=12個

証明:約数は「それぞれの素数を何個使うか」で決まる

N=paqbN=p^aq^b の約数は、必ず pxqyp^xq^y(0≤x≤a0\le x\le a、0≤y≤b0\le y\le b)の形です。xx の選び方が a+1a+1 通り(0個〜aa 個)、yy の選び方が b+1b+1 通り。組み合わせごとに別の約数になる(素因数分解はただ1通りだから)ので、個数は (a+1)(b+1)(a+1)(b+1)。

総和は、(1+p+⋯+pa)(1+q+⋯+qb)(1+p+\cdots+p^a)(1+q+\cdots+q^b) を展開すると、pxqyp^xq^y がすべてちょうど1回ずつ出てくることから分かります。例:72の約数の和は (1+2+4+8)(1+3+9)=15×13=195(1+2+4+8)(1+3+9)=15\times13=195。

倍数の見分け方と、その証明

倍数見分け方
2の倍数一の位が偶数
3の倍数各位の数の和が3の倍数
4の倍数下2けたが4の倍数
5の倍数一の位が0か5
9の倍数各位の数の和が9の倍数
11の倍数奇数番目の位の和と偶数番目の位の和の差が11の倍数

3の倍数・9の倍数の証明

3けたの数 abc‾=100a+10b+c\overline{abc}=100a+10b+c を変形します。

100a+10b+c=(99a+9b)+(a+b+c)=9(11a+b)+(a+b+c)100a+10b+c=(99a+9b)+(a+b+c)=9(11a+b)+(a+b+c)

9(11a+b)9(11a+b) はいつも9の倍数(3の倍数でもある)なので、abc‾\overline{abc} が3(9)の倍数かどうかは、a+b+ca+b+c が3(9)の倍数かどうかで決まります。10=9+110=9+1、100=99+1100=99+1 のように、10の累乗は「9の倍数+1」だからです。何けたでも同じです。

余りの計算

足し算・引き算・かけ算は、余りだけで計算してよい(合同式)。たとえば 17×2317\times23 を5で割った余りは、17→217\to2、23→323\to3 なので 2×3=6→12\times3=6\to1。理由:17=5m+217=5m+2、23=5n+323=5n+3 とすると、積は 5(⋯ )+2×35(\cdots)+2\times3 の形になるから。

中学受験(算数)での使い方

中学受験

例題1(約数の個数)

360 の約数は何個ありますか。

解き方

360=23×32×5360=2^3\times3^2\times5 なので (3+1)(2+1)(1+1)=24(3+1)(2+1)(1+1)=24(個)。

答え 2424 個

中学受験

例題2(倍数判定)

4けたの数 53□753\square7 が9の倍数になるとき、□\square に入る数を求めなさい。

解き方

各位の和 5+3+□+7=15+□5+3+\square+7=15+\square が9の倍数。□=3\square=3(和18)。

答え 33

9の倍数各位の数5×1000=5×999+53×100=3×99+33×10=3×9+37×1=0+75337=9の倍数+1818 が9の倍数なので、5337 も9の倍数
例題2で □=3\square=3 のとき。5337=5×999+3×99+3×9+(5+3+3+7)5337=5\times999+3\times99+3\times9+(5+3+3+7) で、残りの各位の数の和 1818 が9の倍数なら全体も9の倍数

大学受験(数学A)での使い方

大学受験

例題3(余り)

71007^{100} を6で割った余りを求めなさい。

解き方

77 を6で割った余りは1。余りだけで計算すると 1100=11^{100}=1。

答え 11

大学受験

例題4(約数の個数)

約数をちょうど 6 個もつ最小の自然数を求めなさい。

解き方

個数が6になる形は p5p^5 か p2qp^2q。最小は p5=32p^5=32 と 22×3=122^2\times3=12 をくらべて12。

答え 1212

よくある間違い

腕でバツを作る合格先生

合格先生

3の倍数を一の位で判定しない。各位の数の和が3の倍数かで決まるんだ。

  • 約数の個数で「+1」を忘れる:0乗(1)も約数に入る。
  • 3の倍数の判定を一の位でする:各位の数の和で判定する。

練習問題

ひらめいたうかるくん

うかるくん

72の約数は、4通り×3通りで12個だね。

  1. 中学受験 100 の約数の個数と総和を求めなさい。
    答えと解説を見る100=22imes52100=2^2 imes5^2。個数 3imes3=93 imes3=9、総和 (1+2+4)(1+5+25)=7imes31=217(1+2+4)(1+5+25)=7 imes31=217。
  2. 中学受験 1から100までの整数のうち、3でも4でも割り切れる数は何個ありますか。
    答えと解説を見る12の倍数なので 100div12=8100div12=8 あまり4。答え 88 個
  3. 大学受験 2502^{50} を7で割った余りを求めなさい。
    答えと解説を見る23=82^3=8 は7で割ると1余る。250=(23)16imes42^{50}=(2^3)^{16} imes4 なので余りは 44。答え 44

関連する公式

この公式が出てくる合格大作戦の記事

よくある質問

約数の個数の求め方は?

素因数分解して N=p^a q^b … となるとき、約数の個数は (a+1)(b+1)… です。

なぜ(指数+1)をかけるのですか?

約数はそれぞれの素数を0個から指数の個数まで何個使うかで決まり、素数 p の使い方が a+1 通りあるからです。

3の倍数の見分け方は?

各位の数の和が3の倍数なら、その数は3の倍数です。10、100…が9の倍数+1だからです。

約数の総和の公式は?

(1+p+…+p^a)(1+q+…+q^b)… です。展開するとすべての約数がちょうど1回ずつ出てきます。

あわせて読みたい

出典・参考

  • 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)」数学A(数学と人間の活動)

最終更新:2026年10月11日/作成:大学受験合格大作戦