平方根(ルート)の計算|√a√b=√ab の証明・有理化・√2が無理数であることの証明(背理法)と例題【高校受験〜大学受験】

平方根(ルート)の計算|√a√b=√ab の証明・有理化・√2が無理数であることの証明(背理法)と例題【高校受験〜大学受験】

合格大作戦 算数・数学公式辞典 › 数と式

高校受験大学受験

a×b=ab\sqrt a\times\sqrt b=\sqrt{ab}

a>0, b>0a>0,\ b>0。たし算はまとめられない(2+3≠5\sqrt2+\sqrt3\neq\sqrt5)

この公式のポイント

  • ab=ab\sqrt a\sqrt b=\sqrt{ab}:2乗すると abab になる正の数だから
  • たし算はまとめられない。同じ  \sqrt{\ } どうしだけまとめる
  • 分母の  \sqrt{\ } は有理化(和と差の積も使う)
  • 2\sqrt2 は分数で表せない無理数(背理法で証明)
うかるくん

うかるくん

2+3\sqrt2+\sqrt3 って、5\sqrt5 にならないの?

合格先生

合格先生

たし算はまとめられない。まとめてよいのは同じ  \sqrt{\ } どうしだけだぞ。

平方根とは

2乗すると aa になる数を aa の平方根といいます。正の数 aa の平方根は正と負の2つあり、正の方を a\sqrt a、負の方を −a-\sqrt a と書きます。たとえば 99 の平方根は ±3\pm3、22 の平方根は ±2\pm\sqrt2(=±1.41421356⋯=\pm1.41421356\cdots)。

11√2面積 2外の正方形 4−三角形4つ(1×1÷2)=2
1辺2の正方形の各辺の中点を結んだ正方形(橙)は面積2。その1辺(赤)は1辺1の正方形の対角線で、長さは 2\sqrt2

平方根の計算の公式

平方根の計算(a>0,b>0a>0, b>0)

a×b=abab=aba2b=aba2=∣a∣\sqrt a\times\sqrt b=\sqrt{ab}\qquad\frac{\sqrt a}{\sqrt b}=\sqrt{\frac ab}\qquad\sqrt{a^2b}=a\sqrt b\qquad\sqrt{a^2}=|a|

たし算はまとめられない:2+3≠5\sqrt2+\sqrt3\neq\sqrt5。同じ  \sqrt{\ } どうしなら 23+53=732\sqrt3+5\sqrt3=7\sqrt3。

計算例
かけ算3×12=36=6\sqrt3\times\sqrt{12}=\sqrt{36}=6
簡単にする72=36×2=62\sqrt{72}=\sqrt{36\times2}=6\sqrt2
たし算8+18=22+32=52\sqrt{8}+\sqrt{18}=2\sqrt2+3\sqrt2=5\sqrt2
分母の有理化63=633=23\dfrac{6}{\sqrt3}=\dfrac{6\sqrt3}{3}=2\sqrt3
和と差の積13−1=3+1(3−1)(3+1)=3+12\dfrac{1}{\sqrt3-1}=\dfrac{\sqrt3+1}{(\sqrt3-1)(\sqrt3+1)}=\dfrac{\sqrt3+1}{2}

√a×√b=√(ab) の証明

a×b\sqrt a\times\sqrt b を2乗すると、(ab)2=(a)2(b)2=ab(\sqrt a\sqrt b)^2=(\sqrt a)^2(\sqrt b)^2=ab。また ab>0\sqrt a\sqrt b>0。つまり ab\sqrt a\sqrt b は「2乗すると abab になる正の数」なので、ab\sqrt{ab} そのものです。割り算も同じように示せます。

たし算ができない理由:(2+3)2=5+26(\sqrt2+\sqrt3)^2=5+2\sqrt6 で、5にはならないからです。

√2√3√2√323√6√6(√2+√3)²=2+3+2√6=5+2√65 にはならない
1辺 2+3\sqrt2+\sqrt3 の正方形の面積は 2+3+26=5+262+3+2\sqrt6=5+2\sqrt6。面積5より大きいので 2+3≠5\sqrt2+\sqrt3\neq\sqrt5

√2 が無理数であることの証明(背理法)

2\sqrt2 が分数(有理数)で表せると仮定して、矛盾を導きます。

  1. 2=pq\sqrt2=\dfrac pq(p, qp,\ q はこれ以上約分できない自然数)とおく。
  2. 両辺を2乗して 2=p2q22=\dfrac{p^2}{q^2}、つまり p2=2q2p^2=2q^2。p2p^2 は偶数なので、pp も偶数(奇数の2乗は奇数だから)。
  3. p=2mp=2m とおくと 4m2=2q24m^2=2q^2、q2=2m2q^2=2m^2。同じ理由で qq も偶数。
  4. pp も qq も偶数では、2で約分できることになり、「これ以上約分できない」に矛盾。

よって 2\sqrt2 は分数で表せない数(無理数)です。古代ギリシャで発見され、「すべての数は整数の比で表せる」と考えていたピタゴラス学派を驚かせたといわれます。

高校受験(中学3年)での使い方

平方根は中学3年で学びます。高校入試の計算問題では、ほぼ毎回出題されます。 \sqrt{\ } の中をできるだけ小さい自然数にし、分母に  \sqrt{\ } を残さないのが答えの形です。

高校受験

例題1(計算)

48−27+63\sqrt{48}-\sqrt{27}+\dfrac{6}{\sqrt3} を計算しなさい。

解き方

43−33+23=334\sqrt3-3\sqrt3+2\sqrt3=3\sqrt3。

答え 333\sqrt3

高校受験

例題2(展開)

(5+2)(5−2)(\sqrt5+\sqrt2)(\sqrt5-\sqrt2) と (3+1)2(\sqrt3+1)^2 を計算しなさい。

解き方

和と差の積で 5−2=35-2=3。(3+1)2=3+23+1=4+23(\sqrt3+1)^2=3+2\sqrt3+1=4+2\sqrt3。

答え 33、4+234+2\sqrt3

高校受験

例題3(大小)

33、10\sqrt{10}、222\sqrt2 を小さい順に並べなさい。

解き方

2乗すると 99、1010、88。

答え 22<3<102\sqrt2<3<\sqrt{10}

大学受験(数学Ⅰ)での使い方

大学受験

例題4(二重根号)

5+26\sqrt{5+2\sqrt6} を簡単にしなさい。

解き方

(3+2)2=5+26(\sqrt3+\sqrt2)^2=5+2\sqrt6 なので 3+2\sqrt3+\sqrt2。(足して5、かけて6の2数3と2をさがす)

答え 3+2\sqrt3+\sqrt2

よくある間違い

腕でバツを作る合格先生

合格先生

(−3)2=−3\sqrt{(-3)^2}=-3 は×。 \sqrt{\ } はいつも0以上だから 33 だ。

  • 2+3=5\sqrt2+\sqrt3=\sqrt5:たし算はまとめられない。
  • (−3)2=−3\sqrt{(-3)^2}=-3: \sqrt{\ } はいつも0以上なので 33。
  • 有理化で分子にかけ忘れる:分母と分子の両方に同じものをかける。

練習問題

ひらめいたサクラちゃん

サクラちゃん

有理化は、分母と分子の両方にかけるのね。

  1. 高校受験 50+32−18\sqrt{50}+\sqrt{32}-\sqrt{18} を計算しなさい。
    答えと解説を見る52+42−32=625\sqrt2+4\sqrt2-3\sqrt2=6\sqrt2。答え 626\sqrt2
  2. 高校受験 105\dfrac{10}{\sqrt5} の分母を有理化しなさい。
    答えと解説を見る1055=25\dfrac{10\sqrt5}{5}=2\sqrt5。答え 252\sqrt5
  3. 大学受験 25−3\dfrac{2}{\sqrt5-\sqrt3} の分母を有理化しなさい。
    答えと解説を見る2(5+3)5−3=5+3\dfrac{2(\sqrt5+\sqrt3)}{5-3}=\sqrt5+\sqrt3。答え 5+3\sqrt5+\sqrt3

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よくある質問

平方根とは?

2乗すると a になる数を a の平方根といいます。正の数 a の平方根は √a と −√a の2つです。

√a×√b=√ab はなぜ成り立つのですか?

√a√b を2乗すると ab になり、√a√b は正の数なので、2乗して ab になる正の数 √ab と等しいからです。

分母の有理化とは?

分母に √ がある分数を、分母と分子に同じ数をかけて分母に √ がない形にすることです。

√2 が無理数であることの証明は?

√2=p/q(既約分数)と仮定すると、p も q も偶数になってしまい、約分できないことに矛盾します(背理法)。

平方根は何年生で習いますか?

中学3年生で習います。

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出典・参考

  • 文部科学省「中学校学習指導要領(平成29年告示)」数学 第3学年(平方根)

最終更新:2026年10月11日/作成:大学受験合格大作戦