この公式のポイント
- 因数分解できなくても、a, b, c を入れれば必ず解ける公式
- 平方完成で導ける。忘れても作り直せる
- ルートの中の b2−4ac(判別式 D)で解の個数が分かる
- b が偶数なら x=a−b′±b′2−ac で計算が楽

うかるくん
解の公式って長いから、すぐ忘れちゃうよ。どうしよう?
![合格先生]()
合格先生
解の公式は平方完成で導けるんだ。忘れても、自分で作り直せば大丈夫だぞ。
二次方程式の解の公式
ax2+bx+c=0(a=0)の形の方程式を二次方程式といいます。因数分解できないときでも、次の解の公式に a, b, c を入れれば、必ず解が求められます。
二次方程式の解の公式
ax2+bx+c=0 の解はx=2a−b±b2−4acx の係数が偶数(b=2b′)のときは、次の形を使うと計算が楽になります。
ax2+2b′x+c=0 の解はx=a−b′±b′2−ac
なぜこの公式になるのか(平方完成で導く)
解の公式は、平方完成((x+□)2 の形を作ること)で導けます。両辺を a で割ってから順に変形します。
ax2+bx+cx2+abxx2+abx+(2ab)2(x+2ab)2x+2abx=0=−ac=(2ab)2−ac=4a2b2−4ac=±2ab2−4ac=2a−b±b2−4ac
3行目で両辺に (2ab)2 を足しているのがポイントです。左辺が「x+2ab の2乗」にまとまります。
k=2ab とおくと、x2+abx=x2+2kx は正方形 x2 と長方形 kx 2枚。角に k2 を足すと、1辺 x+k の正方形 (x+k)2 になる
判別式 D:解がいくつあるかを見分ける
ルートの中の b2−4ac を判別式といい、D で表します。D の符号で、実数の解の個数が分かります。
赤い点が x 軸との交点=方程式の実数の解
中学では D<0 のとき「解なし」と答えます。高校の数学Ⅱでは虚数 i(i2=−1)を使って、D<0 でも解(虚数解)を表します。
歴史
二次方程式を「平方を完成させて」解く方法は、9世紀のバグダッドの数学者アル=フワーリズミーの本に、正方形の図を使った説明として出てきます。「アルゴリズム」という言葉は、この人の名前から来ています。今の文字式の形の公式になったのは、もっと後の時代です。
覚え方のコツ
- 「2a分の、マイナスb、プラマイ、ルート、b2乗マイナス4ac」とリズムで覚える。
- 分母の 2a は、分子全体(−b も含む)の下にあることに注意。
- 忘れたら平方完成で導き直せるようにしておくと安心です。
高校受験(中学3年)での使い方
解の公式は中学3年で学びます。高校入試では、まず因数分解できるかを考え、できなければ解の公式を使います。答えのルートは、できるだけ簡単にし、約分も忘れないようにします。
高校受験例題1(基本)
x2+5x+3=0 を解きなさい。
解き方
a=1, b=5, c=3 なので、x=2−5±25−12=2−5±13。
答え x=2−5±13
高校受験例題2(bが偶数)
x2−6x+4=0 を解きなさい。
解き方
b=−6=2×(−3) なので b′=−3。x=13±9−4=3±5。
(ふつうの公式でも x=26±20=26±25=3±5 と同じ答えになります)
答え x=3±5
大学受験(数学Ⅰ・Ⅱ)での使い方
高校では、判別式を使って「解をもつ条件」「重解をもつ条件」を求める問題や、解と係数の関係 α+β=−ab、αβ=ac と組み合わせた問題がよく出ます。
大学受験例題3(重解の条件)
x2+2kx+k+6=0 が重解をもつような定数
k の値を求めなさい。
解き方
重解をもつのは D=0 のとき。b が偶数なので 4D=k2−(k+6)=0。
k2−k−6=0、(k−3)(k+2)=0 より k=3, −2。
答え k=3, −2
大学受験例題4(解と係数の関係)
x2−4x+1=0 の2つの解を
α, β とするとき、
α2+β2 の値を求めなさい。
解き方
解と係数の関係から α+β=4、αβ=1。
α2+β2=(α+β)2−2αβ=16−2=14。(解の公式で 2±3 を求めて代入しても同じです)
答え 14
よくある間違い
![腕でバツを作る合格先生]()
合格先生
26±25 で6だけ割るのは×だ。分子の両方の項を2で割るぞ。
- −b の符号:b=−3 なら −b=3。マイナスのマイナスに注意。
- b2 の計算:b=−3 のとき b2=9(−9 ではない)。
- 約分の間違い:26±25 は分子の両方の項を2で割って 3±5。6 だけ割らない。
- 移項し忘れ:x2=3x+1 のような式は、まず右辺を0にしてから a, b, c を読む。
練習問題
![指さして説明するサクラちゃん]()
サクラちゃん
b が偶数なら、楽な公式も使ってみよう!
- 高校受験 2x2−3x−1=0 を解きなさい。
答えと解説を見る
x=43±9+8=43±17 - 高校受験 3x2+4x−2=0 を解きなさい。
答えと解説を見る
b=4=2×2 なので x=3−2±4+6=3−2±10 - 大学受験 x2+x+1=0 の解について調べなさい。
答えと解説を見る
D=1−4=−3<0 なので実数の解はありません(中学では「解なし」)。数学Ⅱでは x=2−1±3i。
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よくある質問
二次方程式の解の公式は?
ax²+bx+c=0(a≠0)の解は、x=(−b±√(b²−4ac))/2a です。
解の公式はどうやって導くのですか?
両辺を a で割り、(b/2a)² を両辺に足して左辺を (x+b/2a)² の形にする「平方完成」で導きます。
判別式とは何ですか?
解の公式のルートの中の b²−4ac のことで、D で表します。D>0 なら異なる2つの実数解、D=0 なら重解、D<0 なら実数解はありません。
解の公式は何年生で習いますか?
中学3年生で習います。高校の数学Ⅰ・Ⅱでは判別式や虚数解、解と係数の関係とあわせて使います。
b が偶数のときの解の公式は?
ax²+2b'x+c=0 の解は x=(−b'±√(b'²−ac))/a です。約分の手間が減り、計算ミスも減ります。
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出典・参考
- 文部科学省「中学校学習指導要領(平成29年告示)」数学 第3学年(二次方程式)
- 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)」数学Ⅰ・数学Ⅱ
最終更新:2026年10月11日/作成:大学受験合格大作戦