複素数の計算と2次方程式の虚数解|i²=−1・共役で割り算する理由・判別式D<0・iをかけると90°回転の図と例題【数学Ⅱ・大学受験】

複素数の計算と2次方程式の虚数解|i²=−1・共役で割り算する理由・判別式D<0・iをかけると90°回転の図と例題【数学Ⅱ・大学受験】

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大学受験

i2=−1,x=−b±−D i2a (D<0)i^2=-1,\qquad x=\frac{-b\pm\sqrt{-D}\,i}{2a}\ (D<0)

(a+bi)(a−bi)=a2+b2(a+bi)(a-bi)=a^2+b^2

この公式のポイント

  • i2=−1i^2=-1。計算は ii を文字として行い i2i^2 を −1-1 に
  • 割り算は分母の共役をかけて実数に
  • D<0D<0 のとき共役な2つの虚数解
  • −a\sqrt{-a} は先に ii を出してから計算
うかるくん

うかるくん

−2−3\sqrt{-2}\sqrt{-3} って、6\sqrt6 になるんじゃないの?

合格先生

合格先生

ちがう。先に ii を出そう。2i⋅3i=6 i2=−6\sqrt2i\cdot\sqrt3i=\sqrt6\,i^2=-\sqrt6 だ。

複素数の基本と2次方程式の解

2乗すると −1-1 になる数を ii(虚数単位)とし、a+bia+bi(a, ba,\ b は実数)の形の数を複素数といいます。b≠0b\ne0 のものが虚数です。

複素数の基本

  • i2=−1i^2=-1、a>0a>0 のとき −a=a i\sqrt{-a}=\sqrt a\,i
  • 計算は文字 ii の式と同じように計算し、i2i^2 を −1-1 にかえる
  • 共役な複素数:a+bi‾=a−bi\overline{a+bi}=a-bi、(a+bi)(a−bi)=a2+b2(a+bi)(a-bi)=a^2+b^2(実数)
  • 2次方程式 ax2+bx+c=0ax^2+bx+c=0 は、判別式 D=b2−4ac<0D=b^2-4ac<0 のとき異なる2つの虚数解 x=−b±−D i2ax=\dfrac{-b\pm\sqrt{-D}\,i}{2a}(たがいに共役)

証明:割り算は共役をかけて実数にする

(a+bi)(a−bi)=a2−abi+abi−b2i2=a2+b2(a+bi)(a-bi)=a^2-abi+abi-b^2i^2=a^2+b^2。ii が消えて実数になります。だから分母に ii があるときは、分母の共役を分子・分母にかけます(ルートの有理化と同じ考え方)。

11+2i=1−2i(1+2i)(1−2i)=1−2i5\frac{1}{1+2i}=\frac{1-2i}{(1+2i)(1-2i)}=\frac{1-2i}{5}
実軸虚軸O2+3i2−3i(共役)23
複素数 a+bia+bi を点 (a, b)(a,\ b) で表す(複素数平面)。共役は実軸について対称

2次方程式の解の公式は D<0 でもそのまま使える

解の公式の導き方(平方完成)は、D<0D<0 でも同じように成り立ちます。D=−D i\sqrt{D}=\sqrt{-D}\,i と読めば x=−b±−D i2ax=\dfrac{-b\pm\sqrt{-D}\,i}{2a}。2つの解は p±qip\pm qi の形で、たがいに共役です。解と係数の関係も虚数解のままで成り立ちます。

実軸虚軸O1i−1−i×i で 90°回転i²=−1(180°)
ii をかけると、複素数平面で原点のまわりに 90∘90^\circ 回転する

1×i=i1\times i=i、i×i=−1i\times i=-1、−1×i=−i-1\times i=-i、−i×i=1-i\times i=1。ii をかけることは90°回転なので、i2=−1i^2=-1 は「2回まわして反対向き(180°)」と見ることができます(数学Cの複素数平面)。

大学受験(数学Ⅱ)での使い方

大学受験

例題1(計算)

(2+3i)(1−i)(2+3i)(1-i) と 3+i1−i\dfrac{3+i}{1-i} を計算しなさい。

解き方

(2+3i)(1−i)=2−2i+3i−3i2=2+i+3=5+i(2+3i)(1-i)=2-2i+3i-3i^2=2+i+3=5+i。

(3+i)(1+i)(1−i)(1+i)=3+3i+i+i22=2+4i2=1+2i\dfrac{(3+i)(1+i)}{(1-i)(1+i)}=\dfrac{3+3i+i+i^2}{2}=\dfrac{2+4i}{2}=1+2i。

答え 5+i5+i、1+2i1+2i

大学受験

例題2(虚数解)

2次方程式 x2−2x+5=0x^2-2x+5=0 を解きなさい。

解き方

x=2±4−202=2±4i2=1±2ix=\dfrac{2\pm\sqrt{4-20}}{2}=\dfrac{2\pm4i}{2}=1\pm2i。

確かめ(解と係数の関係):和 22、積 (1+2i)(1−2i)=1+4=5(1+2i)(1-2i)=1+4=5。

答え x=1±2ix=1\pm2i

大学受験

例題3(iの累乗)

i2026i^{2026} を求めなさい。

解き方

i4=1i^4=1 なので4ごとにくり返す。2026=4×506+22026=4\times506+2 より i2026=i2=−1i^{2026}=i^2=-1。

答え −1-1

よくある間違い

腕でバツを作る合格先生

合格先生

虚数どうしで大小をくらべるな。虚数には大小がないぞ。

  • −2−3=6\sqrt{-2}\sqrt{-3}=\sqrt6 とする:2i⋅3i=6 i2=−6\sqrt2i\cdot\sqrt3i=\sqrt6\,i^2=-\sqrt6。負の数のルートは先に ii を出す。
  • 虚数どうしで大小を比べる:虚数には大小がない。
  • i2=1i^2=1 とする:−1-1。

練習問題

○の札を持つうかるくん

うかるくん

割り算は、分母の共役をかけて実数にするよ

  1. 大学受験 (1+i)2(1+i)^2 を計算しなさい。
    答えと解説を見る1+2i+i2=2i1+2i+i^2=2i
  2. 大学受験 2次方程式 x2+4x+13=0x^2+4x+13=0 を解きなさい。
    答えと解説を見るx=−2±3ix=-2\pm3i
  3. 大学受験 x2+kx+4=0x^2+kx+4=0 が虚数解をもつような実数 kk の範囲を求めなさい。
    答えと解説を見るD=k2−16<0D=k^2-16<0。答え −4<k<4-4<k<4

関連する公式

よくある質問

虚数単位iとは?

2乗すると−1になる数で、i²=−1 と定めます。

複素数の割り算のしかたは?

分母と共役な複素数を分子と分母にかけます。(a+bi)(a−bi)=a²+b² で分母が実数になります。

2次方程式が虚数解をもつ条件は?

判別式 D=b²−4ac が負のときで、2つの解はたがいに共役な虚数になります。

i をかけるとどうなりますか?

複素数平面で、原点のまわりに90°回転します。

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出典・参考

  • 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)」数学Ⅱ(複素数と方程式)

最終更新:2026年10月11日/作成:大学受験合格大作戦