この公式のポイント
- 分母を素因数分解する
- 分子がどの素因数の倍数でもない → 約分できない
- 個数はベン図か近道の式
- 1より小さいものの和は個数÷2
うかるくん
分母が60の分数で約分できないものって、どうやって数えるの?
合格先生
60=2×2×3×5 だから、分子が2・3・5のどれの倍数でもなければ約分できない。ベン図で数えると16個だ。
約分できない分数の個数の求め方
「分母が 60 で、0 より大きく 1 より小さい分数のうち、約分できないものは何個?」――こんな問題は、分母を素因数分解すると見通しよく解けます。
約分できない分数の個数
- 分母を素因数分解する(例:)
- 分子が、分母の素因数(2, 3, 5)のどれの倍数でもないとき、約分できない
- 個数はベン図(倍数の個数のたし引き)で数える。近道:
- 約分できない分数(1より小さいもの)の和 = 個数÷2
なぜ素因数で決まるのか
約分できるのは、分子と分母を同じ数で割れるときです。分子と分母が2以上の同じ数で割れるなら、その数を割り切る素数でも割れます。分母 60=2×2×3×5 を割り切る素数は 2, 3, 5 だけなので、「約分できる」とは「分子が 2, 3, 5 のどれかの倍数」ということです。
だから、分子 1〜59 のうち、2の倍数でも3の倍数でも5の倍数でもない数を数えればよいのです。分子を 1〜60 で考えても、60 は約分できるので個数は変わりません。
ベン図で数える
1〜60 で、2の倍数は 30個、3の倍数は 20個、5の倍数は 12個。2つの倍数が重なる 6の倍数は 10個、10の倍数は 6個、15の倍数は 4個、3つとも重なる 30の倍数は 2個です。どれかの倍数は 30+20+12−10−6−4+2=44(個)なので、どれでもない数は 60−44=16個(集合の要素の個数)。
近道の式:60個のうち、2の倍数でないのは 。そのうち3の倍数でないのは 、さらに5の倍数でないのは 。分母が 2×3×5=30 の倍数なので、この割合がちょうど成り立ち、 と計算できます。高校で習う「オイラー関数」と同じ考え方です。
和は「個数÷2」
が約分できないなら、 も約分できません(60−k が 2, 3, 5 の倍数なら、k もそうなってしまうから)。この2つをたすとちょうど 1 です。約分できない分数は和が 1 のペアに分けられるので、和=個数÷2になります。
中学受験(算数)での使い方
例題1(書き出して数える)
解き方
12=2×2×3 なので、分子 1〜11 のうち 2 の倍数でも 3 の倍数でもない数を数えます。
1, 5, 7, 11 の4個。
答え 個
例題2(ベン図で数える)
解き方
60=2×2×3×5。1〜60 のうち、2・3・5 のどれかの倍数は 30+20+12−10−6−4+2=44(個)。
どれでもない数は 60−44=16(個)。近道:。
答え 個
例題3(約分できない分数の和)
解き方
例題2より16個。 と がペアで、和は 1。
16個は8ペアなので、和は 16÷2=8。
答え
よくある間違い

合格先生
倍数の個数をたすだけではだめだ。6の倍数は2の倍数にも3の倍数にも入っている。重なりをひこう。
- 倍数をたすだけで、重なりをひかない:6の倍数は2の倍数にも3の倍数にも入っている。ベン図で重なりを考える。
- 素因数ではなく約数ぜんぶで考える:4 や 6 の倍数を別に数えると重なる。調べるのは素数(60 なら 2, 3, 5)だけでよい。
- 近道の式を、素因数でない数で使う:, , のように、分母の素因数 p ごとに「1−1/p」をかける。
練習問題

サクラちゃん
和は個数÷2で出せるなんて、べんりだね!
- 中学受験 分母が 30 で、0 より大きく 1 より小さい分数のうち、約分できないものは何個ありますか。
答えと解説を見る
。。(1, 7, 11, 13, 17, 19, 23, 29)答え 個 - 中学受験 分母が 36 で、0 より大きく 1 より小さい分数のうち、約分できないものは何個ありますか。
答えと解説を見る
。2 の倍数でも 3 の倍数でもない数。2 の倍数 18、3 の倍数 12、6 の倍数 6 なので 36−(18+12−6)=12。答え 個 - 中学受験 分母が 42 で、0 より大きく 1 より小さい分数のうち、約分できないものをすべてたすといくつですか。
答えと解説を見る
。個数は 。和は 12÷2=6。答え
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よくある質問
約分できない分数の個数はどう求めますか?
分母を素因数分解し、分子がどの素因数の倍数でもない数を、ベン図で数えます。分母×(1−1/p) を素因数ごとにかける近道もあります。
なぜ素因数だけ調べればよいのですか?
分子と分母が2以上の同じ数で割れるなら、その数を割る素数でも割れるからです。分母の素因数の倍数かどうかを見れば十分です。
約分できない分数の和が個数÷2になるのはなぜですか?
k/N が約分できないなら (N−k)/N も約分できず、2つの和がちょうど1になるので、和が1のペアに分けられるからです。
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出典・参考
最終更新:2026年10月11日/作成:大学受験合格大作戦


