この公式のポイント
- 分母をかけ算に直して、2つの数の差を見る
- 差が1なら 2×31=21−31
- 差が2なら最後に÷2
- 足すとまん中が消えて最初と最後だけ残る

うかるくん
分数がたくさん並ぶと、通分だけでたいへん。何かいい方法はないの?
![合格先生]()
合格先生
分母をかけ算に直すんだ。2×31=21−31 と差に分ければ、まん中が消えて最初と最後だけ残るぞ。
分数の計算のくふう(部分分数分解)の公式
1×21+2×31+3×41+⋯ のように、分母がかけ算になっている分数をたくさん足す問題は、1つ1つ通分するととても大変です。そこで、1つの分数を2つの分数の差(ひき算)に分けます。これを部分分数分解(ぶぶんぶんすうぶんかい)といいます。分けると、となりどうしが消えて、最初と最後だけが残ります。
分数を差に分ける公式
となりの数のかけ算(差が1)
A×(A+1)1=A1−A+11 例:2×31=21−31
差が1でないとき(B が A より大きい)
A×B1=(A1−B1)÷(B−A) 例:3×51=(31−51)÷2
分子が差と同じなら、そのまま:3×52=31−51
1/2 と 1/3 の差は、6つに分けた1こ分。だから 1/(2×3)=1/2−1/3
なぜ差に分けられるのか
① 差が1のとき:21−31 を計算してみます。通分すると 63−62=61 です。分母の6は「2×3」、分子の1は「3−2」です。上の図のように、1を6つに分けると、21 は3こ分、31 は2こ分。ちがいはちょうど1こ分で 61 になります。
どんな数でも同じです。A1−B1 を通分すると、分母は A×B、分子は B−A(大きいほうから小さいほうをひいた数)になります。だから、差が1なら A×B1 がそのまま出てきます。
② 差が2以上のとき:31−51=155−153=152 です。分子が「5−3=2」なので、ほしい 151 の2倍になっています。だから最後に差の2でわれば 3×51 になります(下の図3)。
差に分けた分数を数直線にならべると、まん中の点が全部消えて、1−1/5 だけが残る
③ どうして消えるのか:(1−21)+(21−31)+(31−41)+(41−51) では、−21 と +21、−31 と +31 …が打ち消し合います。数直線で見ると、0 から 21、21 から 32 … とつながった区間を足しているので、合計は「最後の点 54」です(1−51 と同じ)。
差が2のときは、1/3−1/5 が 1/15 の2つ分。2でわって1つ分にもどす
中学受験(算数)での使い方
まず分母をかけ算に直し、かけ算の2つの数の差を見ます。差が1ならそのまま、差が2なら最後に÷2、差が3なら÷3です。21,61,121,201,301,421 は、分母が 1×2, 2×3, 3×4, 4×5, 5×6, 6×7 だと気づけるようにしましょう。
中学受験例題1(差が1)
次の計算をしなさい。
1×21+2×31+3×41+⋯+9×101解き方
どれも「となりの数のかけ算」なので、1×21=11−21、2×31=21−31、… と差に分けます。
(1−21)+(21−31)+⋯+(91−101) で、まん中が全部消えて 1−101=109。
答え 109
中学受験例題2(分母をかけ算に直す)
次の計算をしなさい。
21+61+121+201+301+421解き方
分母は 2=1×2、6=2×3、12=3×4、20=4×5、30=5×6、42=6×7。
差に分けると (1−21)+(21−31)+⋯+(61−71)=1−71=76。
答え 76
中学受験例題3(差が2)
次の計算をしなさい。
1×31+3×51+5×71+⋯+19×211解き方
かけ算の2つの数の差はどれも2なので、1×31=(1−31)÷2 のように分けます。
÷2 は最後にまとめてできるので、(1−31+31−51+⋯+191−211)÷2=(1−211)÷2=2120÷2=2110。
答え 2110
3つの数のかけ算(発展)
1×2×31 のような分数は、1×21−2×31=1×2×33−1=1×2×32 となるので、2つずつのかけ算の差を2でわると分けられます。
中学受験例題4(3つのかけ算)
次の計算をしなさい。
1×2×31+2×3×41+3×4×51+4×5×61解き方
1×2×31=(1×21−2×31)÷2 のように分けると、まん中が消えて (1×21−5×61)÷2=(21−301)÷2=3014÷2=307。
確かめ:12020+1205+1202+1201=12028=307。
答え 307
よくある間違い
![腕でバツを作る合格先生]()
合格先生
3×51 は 31−51 ではない。差が2なら、最後に2でわるのを忘れるな。
- 差が2なのに÷2を忘れる:3×51 は 31−51 ではありません。31−51=152 なので、2でわる必要があります。
- 最後の分数をまちがえる:9×101 で終わるとき、残るのは −101(大きいほうの数)です。−91 ではありません。
- ひく順番を逆にする:小さい数の分数から大きい数の分数をひきます(21−31)。逆だと答えがマイナスになります。
練習問題
- 中学受験 4×51+5×61+6×71+7×81 を計算しなさい。
答えと解説を見る
(41−51)+⋯+(71−81)=41−81=81。答え 81 - 中学受験 2×41+4×61+6×81+8×101+10×121 を計算しなさい。
答えと解説を見る
差は2なので (21−121)÷2=125÷2=245。答え 245 - 中学受験 61+121+201+301+421+561+721 を計算しなさい。
答えと解説を見る
分母は 2×3 から 8×9 まで。21−91=187。答え 187
関連する公式
よくある質問
部分分数分解とは?
分母がかけ算になっている分数を、2つの分数の差に分けることです。例えば 1/(2×3)=1/2−1/3 です。
なぜ 1/2−1/3 が 1/6 になるのですか?
通分すると 3/6−2/6 で、分子が 3−2=1、分母が 2×3=6 になるからです。分母の2つの数の差が1なら、いつもこうなります。
差が2のときはどうしますか?
1/3−1/5=2/15 のように、ほしい分数の2倍になるので、最後に2でわります。差が3なら3でわります。
どんな問題で使いますか?
1/2+1/6+1/12+… のように、分母がとなりの数のかけ算になっている分数をたくさん足す計算問題で使います。
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出典・参考
最終更新:2026年10月11日/作成:大学受験合格大作戦