この公式のポイント
- ∑k=2n(n+1)、∑k2=6n(n+1)(2n+1)、∑k3=(∑k)2
- ∑k2 は (k+1)3−k3=3k2+3k+1 を足し合わせて証明(となりどうしが消える)
- Σは足し算を分けられ、定数を前に出せる。積は分けられない
- 部分分数分解で「となりどうしが消える」形にする問題が頻出

うかるくん
∑k2 の公式は、どうしてあんな形になるの?
![合格先生]()
合格先生
(k+1)3−k3=3k2+3k+1 を全部足すんだ。左辺はとなりどうしが消えて、最初と最後だけ残るぞ。
Σ(シグマ)の公式
k=1∑nak は「a1 から an までを全部足す」という意味の記号です。Σ はギリシャ文字のシグマで、Sum(和)の S にあたります。
よく使うΣの公式
k=1∑nk=2n(n+1)k=1∑nk2=6n(n+1)(2n+1)k=1∑nk3={2n(n+1)}2ほかに k=1∑nc=nc(定数を n 個足す)、k=1∑nrk−1=r−1rn−1。
表を見ると、3乗の和は1乗の和の2乗になっています(36=62、100=102、3025=552)。
Σk の証明
1+2+⋯+n は初項1、末項 n の等差数列の和なので、2n(1+n)。これは等差数列の和の公式(逆に並べて足す)そのものです。
1+2+3+4 の階段を2つ組み合わせると、たて 4・横 5 の長方形。だから k=1∑4k=24×5=10
Σk² の証明:(k+1)³−k³ を足す
恒等式 (k+1)3−k3=3k2+3k+1 を、k=1, 2, …, n について書いて全部足します。
23−1333−23(n+1)3−n3=3⋅12+3⋅1+1=3⋅22+3⋅2+1 ⋮=3n2+3n+1
左辺はとなりどうしが打ち消し合い、最初と最後だけが残ります(これを「望遠鏡和」ともいいます)。
(n+1)3−1=3k=1∑nk2+3⋅2n(n+1)+n
これを ∑k2 について解きます。
3∑k2=(n+1)3−1−23n(n+1)−n=(n+1)3−(n+1)−23n(n+1)=(n+1){(n+1)2−1−23n}=(n+1)⋅22n2+n=2n(n+1)(2n+1)
両辺を3で割って k=1∑nk2=6n(n+1)(2n+1)。
Σk³ の証明
同じように (k+1)4−k4=4k3+6k2+4k+1 を足し合わせると導けます。図で見ると、次のような美しい関係になっています。
13+23+33 は、1辺 1+2+3=6 の正方形にぴったり並ぶ
k3 個の正方形が、1辺 1+2+⋯+k の正方形の「L字」の部分にちょうど入ります。だから 13+23+⋯+n3=(1+2+⋯+n)2 です。
Σの性質
k=1∑n(ak+bk)=k=1∑nak+k=1∑nbk,k=1∑ncak=ck=1∑nak
Σは足し算を分けたり、定数を前に出したりできます。ただし ∑akbk を ∑ak×∑bk にしてはいけません。
大学受験(数学B)での使い方
大学受験例題1(展開してΣ)
k=1∑n(2k−1)2 を求めなさい。
解き方
(2k−1)2=4k2−4k+1 なので、
4⋅6n(n+1)(2n+1)−4⋅2n(n+1)+n=3n{2(n+1)(2n+1)−6(n+1)+3}=3n(4n2−1)。
答え 3n(2n−1)(2n+1)
大学受験例題2(数値)
12+22+⋯+202 を求めなさい。
解き方
620⋅21⋅41=2870。
答え 2870
大学受験例題3(部分分数分解)
k=1∑nk(k+1)1 を求めなさい。
解き方
k(k+1)1=k1−k+11 と分けると、となりどうしが消えて(望遠鏡和)、
(1−21)+(21−31)+⋯+(n1−n+11)=1−n+11。
答え n+1n
よくある間違い
![腕でバツを作る合格先生]()
合格先生
∑k2 を (∑k)2 にしてはだめだ。そうなるのは3乗の和だぞ。
- ∑k2=(∑k)2 としてしまう:2乗の和は1乗の和の2乗ではない(それが成り立つのは3乗の和)。
- 定数のΣ:∑k=1n1=n(1ではない)。
- 始まりが k=1 でない:∑k=3n なら、k=1, 2 の分を引く。
練習問題
![指さして説明するサクラちゃん]()
サクラちゃん
定数のΣは n 倍になるのも忘れずにね。
- 大学受験 k=1∑10k3 を求めなさい。
答えと解説を見る
(210⋅11)2=552=3025。答え 3025 - 大学受験 k=1∑n(3k+2) を求めなさい。
答えと解説を見る
3⋅2n(n+1)+2n=2n(3n+7)。答え 2n(3n+7) - 大学受験 k=1∑nk(k+1) を求めなさい。
答えと解説を見る
∑k2+∑k=6n(n+1)(2n+1)+2n(n+1)=3n(n+1)(n+2)。答え 3n(n+1)(n+2)
関連する公式
よくある質問
Σk² の公式は?
k=1 から n までの k² の和は n(n+1)(2n+1)/6 です。
Σk³ の公式は?
{n(n+1)/2}² です。1から n までの和 n(n+1)/2 の2乗になります。
Σk² の公式はどう証明しますか?
(k+1)³−k³=3k²+3k+1 を k=1 から n まで足すと、左辺は (n+1)³−1 だけが残るので、そこから Σk² を求めます。
Σの記号の意味は?
Σ(シグマ)は「足し合わせる」という意味の記号で、Σ_{k=1}^{n} a_k は a₁ から aₙ までの和を表します。
Σの公式は何年生で習いますか?
高校の数学B「数列」で習います。
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出典・参考
- 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)」数学B(数列)
最終更新:2026年10月11日/作成:大学受験合格大作戦