漸化式の解き方|a(n+1)=pa(n)+q の特性方程式がうまくいく理由の証明・階差数列・確率漸化式の例題【大学受験 数学B】

漸化式の解き方|a(n+1)=pa(n)+q の特性方程式がうまくいく理由の証明・階差数列・確率漸化式の例題【大学受験 数学B】

合格大作戦 算数・数学公式辞典 › 数列・規則性

大学受験

an+1−α=p(an−α)(α=pα+q)a_{n+1}-\alpha=p(a_n-\alpha)\quad(\alpha=p\alpha+q)

an+1=pan+qa_{n+1}=pa_n+q の解き方

この公式のポイント

  • an+1=pan+qa_{n+1}=pa_n+q は、α=pα+q\alpha=p\alpha+q の解を引くと等比数列になる
  • 理由:2つの式を辺々引くと qq が消える。α\alpha は数列が動かなくなる値
  • 階差数列は足し合わせて途中を消す(n≥2n\ge2 に注意)
  • 最後に a1, a2a_1,\ a_2 で必ず検算
うかるくん

うかるくん

特性方程式の α\alpha って、何のために引くの?

合格先生

合格先生

α\alpha を引くと qq が消える。an−αa_n-\alpha が、公比 pp の等比数列になるんだ。

漸化式とは

数列のとなりどうしの関係を表した式を漸化式といいます。初項と漸化式が分かれば、数列は1つに決まります。漸化式を解くとは、一般項 ana_n を nn の式で表すことです。

漸化式の形数列の種類一般項
an+1=an+da_{n+1}=a_n+d等差数列an=a1+(n−1)da_n=a_1+(n-1)d
an+1=rana_{n+1}=ra_n等比数列an=a1rn−1a_n=a_1r^{n-1}
an+1=an+f(n)a_{n+1}=a_n+f(n)階差数列an=a1+∑k=1n−1f(k)a_n=a_1+\displaystyle\sum_{k=1}^{n-1}f(k)(n≥2n\ge2)
an+1=pan+qa_{n+1}=pa_n+q特性方程式で等比数列に下で説明

a(n+1)=p a(n)+q の解き方

特性方程式を使う

an+1=pan+qa_{n+1}=pa_n+q(p≠1p\neq1)で、α=pα+q\alpha=p\alpha+q をみたす α\alpha を求めると、

an+1−α=p(an−α)a_{n+1}-\alpha=p(a_n-\alpha)

となり、数列 {an−α}\{a_n-\alpha\} は公比 pp の等比数列。よって an−α=(a1−α)pn−1a_n-\alpha=(a_1-\alpha)p^{n-1}。

なぜ α を引くとうまくいくのか(証明)

an+1=pan+qa_{n+1}=pa_n+q と、α=pα+q\alpha=p\alpha+q を辺々引くと、qq が消えて

an+1−α=p(an−α)a_{n+1}-\alpha=p(a_n-\alpha)

これは「an−αa_n-\alpha を bnb_n とおくと bn+1=pbnb_{n+1}=pb_n」、つまり等比数列の形です。α\alpha は、漸化式で数列が動かなくなる値(an=αa_n=\alpha なら an+1=αa_{n+1}=\alpha)で、「α\alpha からのずれ」が毎回 pp 倍になる、というのが本質です。

例:an+1=2an+3a_{n+1}=2a_n+3 なら α=2α+3\alpha=2\alpha+3 より α=−3\alpha=-3。an+1+3=2(an+3)a_{n+1}+3=2(a_n+3) なので、an+3a_n+3 は公比2の等比数列です。

0a₁=1n=1ずれ4a₂=5n=2ずれ8a₃=13n=3ずれ16a₄=29n=4ずれ32α=−3α からのずれ(aₙ+3)が毎回2倍
a1=1a_1=1、an+1=2an+3a_{n+1}=2a_n+3 の各項を α=−3\alpha=-3 から測ると、ずれは 4, 8, 16, 324,\ 8,\ 16,\ 32 と毎回2倍

階差数列の場合の証明

an+1−an=f(n)a_{n+1}-a_n=f(n) を n=1, 2, …, n−1n=1,\ 2,\ \dots,\ n-1 について足すと、左辺は途中が消えて(望遠鏡和)an−a1a_n-a_1 だけが残ります。

an−a1=f(1)+f(2)+⋯+f(n−1)=∑k=1n−1f(k)(n≥2)a_n-a_1=f(1)+f(2)+\cdots+f(n-1)=\sum_{k=1}^{n-1}f(k)\qquad(n\ge2)

最後に n=1n=1 でも成り立つかを確かめます。

大学受験(数学B)での使い方

大学受験

例題1(特性方程式)

a1=1a_1=1、an+1=2an+3a_{n+1}=2a_n+3 の一般項を求めなさい。

解き方

α=2α+3\alpha=2\alpha+3 より α=−3\alpha=-3。an+1+3=2(an+3)a_{n+1}+3=2(a_n+3)。

an+3=(1+3)⋅2n−1=2n+1a_n+3=(1+3)\cdot2^{n-1}=2^{n+1} より an=2n+1−3a_n=2^{n+1}-3。

確かめ:a1=4−3=1a_1=4-3=1、a2=8−3=5=2⋅1+3a_2=8-3=5=2\cdot1+3 ✓。

答え an=2n+1−3a_n=2^{n+1}-3

大学受験

例題2(階差数列)

a1=2a_1=2、an+1=an+2na_{n+1}=a_n+2n の一般項を求めなさい。

解き方

n≥2n\ge2 で an=2+∑k=1n−12k=2+2⋅(n−1)n2=n2−n+2a_n=2+\displaystyle\sum_{k=1}^{n-1}2k=2+2\cdot\frac{(n-1)n}{2}=n^2-n+2。

n=1n=1 でも 1−1+2=21-1+2=2 で成り立つ。

答え an=n2−n+2a_n=n^2-n+2

大学受験

例題3(確率の漸化式)

ある試行で、成功する確率は前回成功していれば 12\dfrac12、失敗していれば 14\dfrac14 です。1回目に成功する確率を p1=12p_1=\dfrac12 とし、nn 回目に成功する確率 pnp_n の漸化式を作りなさい。

解き方

pn+1=12pn+14(1−pn)=14pn+14p_{n+1}=\dfrac12p_n+\dfrac14(1-p_n)=\dfrac14p_n+\dfrac14。

特性方程式 α=14α+14\alpha=\dfrac14\alpha+\dfrac14 より α=13\alpha=\dfrac13。pn−13=(12−13)(14)n−1=16(14)n−1p_n-\dfrac13=\left(\dfrac12-\dfrac13\right)\left(\dfrac14\right)^{n-1}=\dfrac16\left(\dfrac14\right)^{n-1}。

答え pn=13+16(14)n−1p_n=\dfrac13+\dfrac16\left(\dfrac14\right)^{n-1}

例題3で n→∞n\to\infty とすると pn→13p_n\to\dfrac13。特性方程式の解 α\alpha は、長く続けたときに落ちつく値でもあります。

Oy=xy=½x+1a₁a₂a₃α=2動かない点
a1=5a_1=5、an+1=12an+1a_{n+1}=\dfrac12a_n+1 を直線 y=12x+1y=\dfrac12x+1 と y=xy=x で交互にたどると、交点の α=2\alpha=2 に近づく(練習問題3)

よくある間違い

腕でバツを作る合格先生

合格先生

階差数列のΣの式は n≥2n\ge2 で作ったものだ。n=1n=1 でも成り立つか、必ず確かめよう。

  • 等比数列の指数:bn=b1pn−1b_n=b_1p^{n-1}(pnp^n ではない)。
  • 階差数列で n=1n=1 の確認を忘れる:Σ の式は n≥2n\ge2 で作ったもの。
  • 最後に a1, a2a_1,\ a_2 で検算しない:数項を計算して一致を確かめると、ミスがすぐ見つかる。

練習問題

ひらめいたサクラちゃん

サクラちゃん

最後に a1, a2a_1,\ a_2 で検算しようね。

  1. 大学受験 a1=3a_1=3、an+1=3an−4a_{n+1}=3a_n-4 の一般項を求めなさい。
    答えと解説を見るα=2\alpha=2。an−2=(3−2)⋅3n−1a_n-2=(3-2)\cdot3^{n-1} より an=3n−1+2a_n=3^{n-1}+2。
  2. 大学受験 a1=1a_1=1、an+1=an+3na_{n+1}=a_n+3^n の一般項を求めなさい。
    答えと解説を見るn≥2n\ge2 で an=1+∑k=1n−13k=1+3(3n−1−1)2=3n−12a_n=1+\displaystyle\sum_{k=1}^{n-1}3^k=1+\dfrac{3(3^{n-1}-1)}{2}=\dfrac{3^n-1}{2}。n=1n=1 でも成立。
  3. 大学受験 a1=5a_1=5、an+1=12an+1a_{n+1}=\dfrac12a_n+1 のとき、n→∞n\to\infty で ana_n はいくつに近づきますか。
    答えと解説を見るα=12α+1\alpha=\dfrac12\alpha+1 より α=2\alpha=2。an−2=3(12)n−1→0a_n-2=3\left(\dfrac12\right)^{n-1}\to0。答え 22

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よくある質問

漸化式とは?

数列のとなりどうしの関係を表した式で、初項とあわせて数列が1つに決まります。

a(n+1)=pa(n)+q の解き方は?

特性方程式 α=pα+q の解 α を求めると、a(n+1)−α=p(a(n)−α) となるので、a(n)−α を公比 p の等比数列として解きます。

なぜ特性方程式でうまくいくのですか?

a(n+1)=pa(n)+q と α=pα+q を辺々引くと q が消え、a(n+1)−α=p(a(n)−α) という等比数列の形になるからです。

階差数列の漸化式の解き方は?

a(n+1)−a(n)=f(n) を n=1 から n−1 まで足すと、a(n)=a(1)+Σf(k)(n≧2)が得られます。最後に n=1 でも成り立つか確かめます。

漸化式は何年生で習いますか?

高校の数学B「数列」で習います。

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出典・参考

  • 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)」数学B(数列)

最終更新:2026年10月11日/作成:大学受験合格大作戦