ガウス記号 [x] の定義と公式|[x]≦x<[x]+1・階段グラフ・n!にふくまれる素因数の個数の証明と例題【数学A・大学受験】

ガウス記号 [x] の定義と公式|[x]≦x<[x]+1・階段グラフ・n!にふくまれる素因数の個数の証明と例題【数学A・大学受験】

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大学受験

[x]≤x<[x]+1[x]\le x<[x]+1

[x][x] は xx を超えない最大の整数

この公式のポイント

  • [x][x] はxx を超えない最大の整数
  • [x]=n  ⟺  n≤x<n+1[x]=n\iff n\le x<n+1(不等式になおす)
  • 負の数に注意:[−1.5]=−2[-1.5]=-2
  • n!n! の素因数 pp の個数=[np]+[np2]+⋯\left[\dfrac np\right]+\left[\dfrac n{p^2}\right]+\cdots
うかるくん

うかるくん

ガウス記号の [−1.5][-1.5] って、小数を切り捨てて −1-1 じゃないの?

合格先生

合格先生

ちがう。−1.5-1.5 を超えない最大の整数だから −2-2 だ。ただの切り捨てとはちがうぞ。

ガウス記号の定義と公式

ガウス記号 [x]

実数 xx に対し、xx を超えない最大の整数を [x][x] と書く(⌊x⌋\lfloor x\rfloor とも書き、床関数ともいう)。

[x]=n  ⟺  n≤x<n+1(n は整数)[x]=n\iff n\le x<n+1\quad(n\ \text{は整数})[x]≤x<[x]+1,x−1<[x]≤x[x]\le x<[x]+1,\qquad x-1<[x]\le x

例:[3.7]=3[3.7]=3、[5]=5[5]=5、[−1.5]=−2[-1.5]=-2。整数 nn を足すと [x+n]=[x]+n[x+n]=[x]+n。

n!n! にふくまれる素因数 pp の個数(pp は素数)

[np]+[np2]+[np3]+⋯\left[\frac{n}{p}\right]+\left[\frac{n}{p^2}\right]+\left[\frac{n}{p^3}\right]+\cdots
xy-2-1123-2-112Oy=xy=x−1y=[x]● ふくむ ○ ふくまない
y=[x] は階段のグラフ。y=x と y=x−1 の間にある

グラフは、整数ごとに1段ずつ上がる階段です。各段の左はしはふくみ(●)、右はしはふくみません(○)。たとえば 1≤x<21\le x<2 では [x]=1[x]=1 です。

証明

1 から n までの p の倍数は [n/p] 個

q=[np]q=\left[\dfrac np\right] とおくと、定義から q≤np<q+1q\le\dfrac np<q+1、つまり pq≤n<p(q+1)pq\le n<p(q+1)。1 から nn までの pp の倍数は p, 2p, …, qpp,\ 2p,\ \dots,\ qp で、次の (q+1)p(q+1)p は nn を超えます。よって個数は q=[np]q=\left[\dfrac np\right] 個です。

n! にふくまれる素因数 p の個数

n!=1×2×⋯×nn!=1\times2\times\cdots\times n にふくまれる pp の個数は、1 から nn までの各数 kk にふくまれる pp の個数の合計です。kk にふくまれる pp の個数は、「pp で割れるか」「p2p^2 で割れるか」「p3p^3 で割れるか」…のうち、割れるものの数に等しくなります(例:8=238=2^3 は 2、4、8 で割れるので3個)。

そこで、数ごと(たて)ではなく、段ごと(横)に数えなおします。

  • 1段目:pp で割れる数の個数 =[np]=\left[\dfrac np\right]
  • 2段目:p2p^2 で割れる数の個数 =[np2]=\left[\dfrac n{p^2}\right]
  • 3段目:p3p^3 で割れる数の個数 =[np3]=\left[\dfrac n{p^3}\right] …

どちらで数えても合計は同じなので、pp の個数は [np]+[np2]+⋯\left[\dfrac np\right]+\left[\dfrac n{p^2}\right]+\cdots です(pj>np^j>n になると 0 なので、有限個で終わります)。この式はルジャンドルの公式とよばれることもあります。

123456789102で割れる[10/2]=54で割れる[10/4]=28で割れる[10/8]=1●1個=素因数2が1個。8は2³なので●が3個たて(数ごと)に数えても、横(段ごと)に数えても同じ5+2+1=8 → 10! は 2 を 8 個ふくむ
10! の場合。段ごとに数えると [10/2]+[10/4]+[10/8]=5+2+1=8

大学受験(数学A・数学Ⅰ)での使い方

大学受験

例題1(ガウス記号をふくむ方程式)

[2x−1]=3[2x-1]=3 をみたす実数 xx の範囲を求めなさい。

解き方

定義より 3≤2x−1<43\le2x-1<4。各辺に1を足して2で割ると 2≤x<522\le x<\dfrac52。

答え 2≤x<522\le x<\dfrac52

大学受験

例題2(末尾の0の個数)

100!100! を計算すると、末尾に 0 は何個続きますか。

解き方

末尾の0は 10=2×510=2\times5 の個数。5の個数は [1005]+[10025]=20+4=24\left[\dfrac{100}{5}\right]+\left[\dfrac{100}{25}\right]=20+4=24(125>100125>100 なのでここまで)。

2の個数は 50+25+12+6+3+1=9750+25+12+6+3+1=97 で5より多いので、10は24個つくれる。

答え 2424 個

大学受験

例題3(素因数2の個数)

50!50! が 2k2^k で割り切れるような最大の整数 kk を求めなさい。

解き方

[502]+[504]+[508]+[5016]+[5032]=25+12+6+3+1=47\left[\dfrac{50}{2}\right]+\left[\dfrac{50}{4}\right]+\left[\dfrac{50}{8}\right]+\left[\dfrac{50}{16}\right]+\left[\dfrac{50}{32}\right]=25+12+6+3+1=47。

答え k=47k=47

よくある間違い

腕でバツを作る合格先生

合格先生

100!100! の5の個数を20とするな。2525 の倍数の分 [10025]=4\left[\dfrac{100}{25}\right]=4 を足して24だ。

  • 負の数で小数を切り捨てるだけにする:[−1.5][-1.5] は −1-1 ではなく −2-2(−1.5-1.5 を超えない最大の整数)。
  • p2, p3p^2,\ p^3 の段を足し忘れる:100!100! の5の個数を 2020 としてしまう。25=5225=5^2 の倍数は5を2個ふくむので、[10025]=4\left[\dfrac{100}{25}\right]=4 を足して 24。
  • 不等号の等号の位置:[x]=n[x]=n は n≤x<n+1n\le x<n+1。右側に等号はつきません。

練習問題

指さして説明するサクラちゃん

サクラちゃん

階段のグラフの●と○を見くらべよう

  1. 大学受験 [20][\sqrt{20}] と [−π][-\pi] の値を求めなさい。
    答えと解説を見る4<20<54<\sqrt{20}<5 より [20]=4[\sqrt{20}]=4。−4<−π<−3-4<-\pi<-3 より [−π]=−4[-\pi]=-4
  2. 大学受験 30!30! にふくまれる素因数 3 の個数を求めなさい。
    答えと解説を見る[303]+[309]+[3027]=10+3+1=14\left[\dfrac{30}{3}\right]+\left[\dfrac{30}{9}\right]+\left[\dfrac{30}{27}\right]=10+3+1=14。答え 14 個
  3. 大学受験 1000!1000! を計算すると、末尾に 0 は何個続きますか。
    答えと解説を見る5の個数 200+40+8+1=249200+40+8+1=249(2の個数のほうが多い)。答え 249 個

関連する公式

よくある質問

ガウス記号とは?

実数 x を超えない最大の整数を [x] と表す記号です。たとえば [3.7]=3、[−1.5]=−2 です。

ガウス記号のグラフはどんな形ですか?

整数ごとに1段ずつ上がる階段の形です。各段の左はしはふくみ、右はしはふくみません。

n! にふくまれる素因数の個数はどう求めますか?

素数 p について [n/p]+[n/p²]+[n/p³]+… を計算します。p で割れる数、p² で割れる数…を段ごとに数えることで証明できます。

100! の末尾の0は何個ですか?

5の個数 [100/5]+[100/25]=20+4=24 で決まり、24個です。

あわせて読みたい

出典・参考

  • 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)」数学A(数学と人間の活動)

最終更新:2026年10月11日/作成:大学受験合格大作戦