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コラッツ予想
ひとことで言うと
「偶数なら2でわる、奇数なら3倍して1を足す。どんな数から始めても必ず1になる?」。未解決で、2の71乗未満まで確認済み。
| 問題 | 偶数は2でわり、奇数は3倍して1を足す操作をくり返すと、どんな正の整数も必ず1になるか |
|---|---|
| 別名 | 3n+1問題、角谷の問題、ウラム予想、シラキュース問題、雹数列 |
| 出された年 | 1937年ごろ(ローター・コラッツ) |
| 状態 | 未解決(2026年時点) |
| 確かめられた範囲 | 2の71乗(約2.36×10の21乗)未満のすべての正の整数(2025年) |
| 近い結果 | タオ(2019年):ほとんどすべての出発点で、数列はほぼ小さくなる |
| 分野 | 数論・力学系 |
| 特ちょう | 意味は小学生にも分かる。小さな数27でも111回かかり、9232まで上がる |
このページのポイント
- コラッツ予想は「偶数なら2でわる、奇数なら3倍して1を足すを続けると、どんな数も1になる」という予想。6 → 3 → 10 → 5 → 16 → 8 → 4 → 2 → 1
- 2の71乗未満のすべての数で確認済み(2025年)だが、証明も反例もない。27は111回かかり、途中で9232まで上がる
- 2019年にタオが「ほとんどの出発点でほぼ小さくなる」ことを証明。日本では角谷の問題ともよばれる
コラッツ予想とは?(ひとことで)
コラッツ予想とは、「どんな正の整数から始めても、次の操作をくり返せば、必ず1にたどり着く」という予想です。操作はたった2つ。偶数なら2でわる。奇数なら3倍して1を足す。1937年にドイツの数学者ローター・コラッツが考えたとされ、3n+1問題、日本では角谷(かくたに)の問題ともよばれます。
たとえば6から始めると、6 → 3 → 10 → 5 → 16 → 8 → 4 → 2 → 1。8回の操作で1になりました。コンピューターは、271(約2.4×1021)より小さいすべての数で、必ず1にたどり着くことを確かめています(2025年時点)。それでも、すべての数で成り立つ証明は、2026年時点でありません。
問題の意味は、小学生でもすぐ分かります。計算に必要なのは、2でわることと、3倍して1を足すことだけ。それなのに、世界中の数学者が挑んでも解けない。そこで、有名な数学者エルデシュの業績と生涯は、この問題について「数学はまだ、このような問題に対する準備ができていないのかもしれない」と語ったと伝えられます。
うかるくん
数が大きくなったり小さくなったりして、本当に1になるんですか?
合格先生
そこがこの問題のおもしろさなんだ。ためした数は、ぜんぶ1になった。でも、「ぜんぶの数」で必ず1になる理由は、誰にも説明できていない。手を動かして、まず自分で数列を作ってみよう。
2でわる計算は偶数・奇数の見分けと、数列とはの考え方につながっています。
コラッツ予想の意味をやさしく解説
ルールは2つだけ
正の整数nを1つ決めて、次の操作をくり返します。
- nが偶数のとき:n÷2 にする。
- nが奇数のとき:n×3+1 にする。
この操作を、数が1になるまで続けます(1になったら、1→4→2→1…のくり返しになるので、そこで終わりにします)。
実際にやってみよう
いくつかの数で、実際にやってみましょう。
- 3:3 → 10 → 5 → 16 → 8 → 4 → 2 → 1(7回)
- 7:7 → 22 → 11 → 34 → 17 → 52 → 26 → 13 → 40 → 20 → 10 → 5 → 16 → 8 → 4 → 2 → 1(16回、最大52)
- 9:9 → 28 → 14 → 7 → 22 → … (7のあとと同じ道をたどり、19回)
- 27:なんと111回かかり、途中で9232まで上がります。
9のように、途中で「すでに知っている数」に出会うと、そのあとは同じ道をたどります。これが、手計算でも調べやすいコツです。
なぜ「雹(ひょう)の数」とよばれる?
コラッツの操作でできる数の列は、上がったり下がったりをくり返し、最後は1に落ちます。これが、雲の中で上がったり下がったりして大きくなり、やがて落ちてくる雹のようなので、「ヒョウ(hailstone)数列」ともよばれます。
1に向かう道を逆にたどる
1から出発して、操作を逆向きにたどってみましょう。1の前は2、2の前は4、4の前は8、8の前は16。16の前は、32と5の2つがあります(5×3+1=16だから)。このように、枝分かれしながら広がる「木」ができます。
コラッツ予想は、「すべての正の整数が、この木のどこかにつながっている」と言いかえることができます。もし木につながらない数があれば、それが反例です。反例には2通りの形があります。ひとつは、数がどんどん大きくなって、決して1にもどらない場合。もうひとつは、1以外のところでぐるぐる同じ数をくり返す(ループする)場合です。
1になるまでの回数はバラバラ
30以下では、たいていの数が30回以内で1になりますが、27だけは111回もかかります。出発点が小さいことと、旅が短いことは関係ありません。
2のべき乗はすぐ終わる
2、4、8、16、32、…のように、2のべき乗(指数とはの形で書ける数)は、ずっと2でわるだけなので、指数と同じ回数で1になります。たとえば64=26なら6回。ほかの数がこの「2のべき乗」にたどり着けば、あとは一直線です。たとえば21は、21 → 64 と1回で64に着くので、全部で7回で1になります。
なぜ「+1」なの? ルールを少し変えると
「奇数を3倍して1を足す」の「+1」には意味があります。奇数を3倍すると奇数のままなので、そのままでは次に2でわれません。1を足すと偶数になり、かならず2でわれるのです。では、3倍ではなく5倍にしたらどうなるでしょう。「奇数は5倍して1を足す」というルールで13から始めると、13 → 66 → 33 → 166 → 83 → 416 → 208 → 104 → 52 → 26 → 13 と、13にもどってループします。5n+1では、1以外のところにもループがあり、ほかの多くの数は大きくなっていくと見られています。これは、先ほどの「3/4倍に縮む」見積りで説明できます。3倍と2回の半分なら3/4で縮みますが、5倍と2回の半分なら5/4で、ふくらむ側になるからです。3n+1は、ちょうど「縮む側」にいる、ふしぎなルールなのです。
数え方のくふう:奇数のあとの2でわる操作をまとめる
奇数nのあとは、3n+1が必ず偶数になって、すぐ2でわることになります。そこで、「奇数のときは(3n+1)÷2にする」と1回にまとめて数える流儀もあります。7なら、7 → 11 → 17 → 26 → 13 → 20 → 10 → 5 → 8 → 4 → 2 → 1 と、奇数のあとの操作をまとめて11回で書けます(ふつうの数え方では16回)。資料によって「操作の回数」が少しちがうのは、このまとめ方のちがいのためです。このページでは、1回ごとに数える、ふつうの数え方で書いています。
3n−1にすると、ループができる
「奇数は3倍して1を足す」を「3倍して1をひく」に変えると、様子が変わります。5から始めると、5 → 14 → 7 → 20 → 10 → 5 と、5にもどってきてしまいます(ループ)。ルールを少し変えるだけで、1以外のところにループが現れます。3n+1では、1→4→2→1のループしか見つかっていませんが、それがなぜなのか、誰にも分かっていません。
コラッツ予想の歴史と年表
1937年ごろ:コラッツの問い
ドイツの数学者ローター・コラッツは、1930年代、学生のころからこの問題を考えていたとされ、1937年ごろに生まれた問題として知られます。くわしい経緯には、はっきりしない部分もあります。
1950年ごろ:世界に広まる
1950年の国際数学者会議のころから、この問題は広く知られるようになりました。アメリカやヨーロッパでは、いくつもの名前でよばれるようになります。日本では、数学者の角谷静夫(かくたにしずお)の名前をとって「角谷の問題」とよばれることが多く、ほかにも、ウラム(確率とはの研究でも知られる数学者)の名前をとった「ウラム予想」、ハッセがアメリカのシラキュース大学で紹介したことから広まったといわれる「シラキュース問題」などの呼び名があります。角谷が、1950年代にアメリカの大学でこの問題を広めたと伝えられますが、くわしい経緯は確かめられていません。
1972年:コンウェイの結果
イギリスの数学者コンウェイ(ライフゲームの発明者)は1972年、コラッツの操作を一般にした問題が、「コンピューターでは決められない問題」(決定不能)になることを示しました。チューリングの業績と生涯が示した「計算の限界」と関わる結果です。ただし、これは一般化された問題の話で、元のコラッツ予想が決められないということではありません。
1985年〜:整理される研究
1985年、ラガリアスがこの問題の研究を整理した解説(サーベイ)を発表し、研究が進みました。2010年には、「現在の数学では手が出ない、きわめて難しい問題」といった趣旨で、ラガリアス自身がこの問題の難しさを語っています。
2019年:タオの結果
2019年9月、テレンス・タオの業績が論文を発表しました。内容は、「対数密度という意味で、ほとんどすべての出発点では、数列の途中の値が、どんなにゆるやかに大きくなる上限よりも小さくなる」というものです。論文は2022年に専門誌に掲載されました。しかし、これは「ほとんどの数で、ある程度は小さくなる」という結果で、「すべての数が1になる」ことの証明ではありません。
計算による確認
コンピューターによる確認は、年々広がっています。2020年にはバリナが268(約2.95×1020)まで、2025年には271(約2.36×1021)まで、すべての数が1にたどり着くことを確かめたと報告されています。
| 年 | できごと |
|---|---|
| 1937年ごろ | コラッツがこの問題を考える(1930年代から、とも) |
| 1950年ごろ | 国際数学者会議のころから、世界に知られはじめる |
| 1950年代 | 角谷静夫らによってアメリカの大学で広まったと伝えられる(日本で「角谷の問題」とよばれる) |
| 1972年 | コンウェイが、コラッツの操作を一般にした問題は決定不能になることを示す |
| 1977年 | シュタイナーが、1と2のくり返し以外の「1回で一周するループ」はないと示す |
| 1985年 | ラガリアスが研究の解説(サーベイ)を発表 |
| 2019年 | タオが「ほとんどの出発点で、ほぼ小さくなる」ことを証明(2022年に掲載) |
| 2020年 | バリナが2の68乗(約2.95×10の20乗)未満の全数の確認を報告 |
| 2025年 | 2の71乗(約2.36×10の21乗)未満の全数の確認が報告される |
コラッツ予想は今どこまで分かっている?
コラッツ予想は、2026年時点で未解決です。これまでに分かっていることを整理します。
1. 計算で確かめられた範囲
271(約2.36×1021)より小さいすべての正の整数で、1にたどり着くことが確認されています。これは、数列が1に落ちる様子を、コンピューターで1つずつ確かめた結果です。
2. タオの2019年の結果
テレンス・タオは、確率論や解析学の方法を使って、「ほとんどすべての出発点で、数列がほぼ小さくなる」ことを示しました。これは、この問題で近年、いちばん大きな進展といわれます。ただし、「ほとんどすべて」は「すべて」ではありません。
3. ループの長さ
1→4→2→1のほかにループがあるとしたら、とても長いはずです。2025年時点の資料では、1より大きい数の中のループの長さは、約2000億(217,976,794,617)より長くなければならないとされています。また、1回の周期のループは存在しないことが、1977年にシュタイナーによって示されています。
4. 「ほぼ小さくなる」理由の見こみ
奇数のあとは、必ず偶数になります(3n+1は偶数になるから)。そして偶数は2でわれるので、平均すると奇数1回につき、2でわる操作が2回くらい続きます。1回の「3倍」と2回の「半分」で、平均して3/4倍くらいに縮む計算です。このため、数は長い目で見ると小さくなると期待できます。この見積りが、ほとんどの数がやがて小さくなるという実験結果とよく合うのです。ただし、これは「見こみ」であり、すべての数について保証するものではありません。
5. 賞金
エルデシュは500ドルの賞金を出すと言ったと伝えられます。日本の企業が1億2000万円の懸賞金をかけていると紹介されることがあります(発表の年や条件などの詳細は、ここでは確かめていません)。クレイ数学研究所のミレニアム懸賞問題には、入っていません。

合格先生
小さい数でためすのは、数学の入口。コラッツの数列を手で作ってみると、規則が見えてくるよ。でも「たくさん確かめた」だけでは、証明にならない。ここが、数学の面白さでもあり、きびしさでもあるんだ。
コラッツ予想はなぜ難しい?
1. 「足し算」と「かけ算」がからみあう
「3倍して1を足す」という操作は、かけ算と足し算の両方を使います。一方、「2でわる」は2進法で見ると「右に1つずらす」だけの操作です。2進法と3進法のような、別々の仕組みが入り混じってしまうため、数の「形」が操作のたびに、予測のつかない変化をします。理系時計(GeekClock)の数式の意味(階乗・2進数・黄金比)のように、2進法の見方になれておくと、こうした問題が考えやすくなります。
2. 数列が予測できない
27のように、小さい出発点から、9232まで駆け上がる数列があります。小さい数から始まって、突然、桁がふえる。このように、数列の動きは、とてもでたらめに見えます。しかし、完全にでたらめではなく、ルールで決まっています。この「ルールで決まっているのに、でたらめに見える」ことが、扱いをむずかしくしています。
3. どの方法も、まだ通用しない
多くの問題は、「帰納法」「背理法」などの方法で攻略できます。しかしコラッツ予想は、背理法とはや数学的帰納法の書き方の基本的な使い方では、手がかりがつかめません。「nのときに成り立つならn+1でも」といった、素直なつながりがないからです。
4. 「決定不能」とのすれすれの関係
コンウェイが示したように、コラッツの操作をほんの少し一般にすると、「コンピューターでは決められない問題」になります。元のコラッツ予想が、その仲間なのかどうかは分かっていません。もしそうなら、証明も反例もできない可能性があります。ただし、これは可能性の話にすぎません。
サクラちゃん
2の71乗まで確かめたなら、もう十分じゃないんですか?
合格先生
そう感じるよね。でも数学では、「確かめた」と「証明した」は別物なんだ。実際、小さい数では成り立つのに、ずっと大きい数で初めて例外が出た予想も、歴史にはある。だから、理由をつけて説明することが大切なんだよ。
受験・勉強とコラッツ予想のつながり
中学受験:規則性の問題に
コラッツの数列は、中学受験の「規則性」「条件にしたがって数をならべる問題」にそっくりです。「ある数が偶数なら2でわり、奇数なら3倍して1を足す。この操作を何回くり返すと1になるか」という形の問題は、実際に出題されることがあります。落ち着いて1つずつ計算し、書き出す力が試されます。
高校受験・大学受験:数列と漸化式
大学入試の数列の問題には、「nが偶数のとき an+1=an/2、奇数のとき…」という、場合分けのある漸化式が出ます。コラッツの数列は、その典型的な例です。また、合同式(mod の計算)を使うと、「3で割った余り」「4で割った余り」で場合分けして、数の動きを追いかけられます。コラッツの逆向きの木で、(n−1)/3 が奇数の整数になるのは n を6でわった余りが4のとき、という条件も、合同式で説明できます。
勉強法として:まず手を動かす
コラッツ予想は、「小さい数で実験し、規則を探す」練習に最適です。数学オリンピックの問題でも、まず小さい数で実験するのが定石です(数学オリンピックの問題(長方形に詰めた正方形))。勉強の進め方は数学の勉強法(解法の暗記→演習→過去問)も参考にしてください。
コラッツ予想が数学・社会にあたえた影響
- 力学系・確率論との結びつき:コラッツの操作は、「規則的な動き」の研究(力学系)や、「ランダムに見える動き」の確率論の題材になっています。タオの結果も、こうした方法から生まれました。
- 計算の理論:コンウェイの結果は、「どんな問題がコンピューターで決められるか」という、計算の理論につながっています。
- プログラミングの練習問題:コラッツの数列は、プログラミングの練習問題として人気です。再帰や繰り返しを学ぶのに適しています。
- アマチュアの参加:計算のしくみが簡単なので、プログラムが書ける人なら誰でも、計算に参加できます。多くの人が、コラッツ予想の計算を楽しんでいます。
- 数学の「分からなさ」の象徴:ゴールドバッハ予想、双子素数予想、奇数の完全数はあるかと並んで、「意味は小学生にも分かるが、誰も解いていない」問題の代表です。
ハーディの業績と生涯がかつて語ったように、数学には、簡単に見えるのに誰にも解けない問題があります。コラッツ予想は、その代表的な例の1つです。
コラッツ予想に挑戦!練習問題
やさしい
- 6から始めて、コラッツの操作で1になるまでの数を書きなさい。何回の操作で1になりますか。
答えと解説を見る
6 → 3 → 10 → 5 → 16 → 8 → 4 → 2 → 1。8回です。 - 7から始めて、1になるまでの数を書き、操作の回数を答えなさい。
答えと解説を見る
7 → 22 → 11 → 34 → 17 → 52 → 26 → 13 → 40 → 20 → 10 → 5 → 16 → 8 → 4 → 2 → 1。16回です(最大の数は52)。
ふつう
- 11から始めたとき、1になるまでの操作の回数と、途中に出てくる最大の数を答えなさい。
答えと解説を見る
11 → 34 → 17 → 52 → 26 → 13 → 40 → 20 → 10 → 5 → 16 → 8 → 4 → 2 → 1。14回、最大の数は52です。 - 21から始めたとき、1になるまでの操作の回数を答えなさい。
答えと解説を見る
21 → 64 → 32 → 16 → 8 → 4 → 2 → 1。64は26なので、あとは6回でわります。全部で7回です。
むずかしい
- ちょうど7回の操作で1になる数を、すべて求めなさい。
答えと解説を見る
1から逆にたどります。1の前は2、その前は4、8、16。16の前は32と5。さらにその前は、64と10。さらにその前は、64の前の128と21、10の前の20と3。7回目にあたるのは、3、20、21、128の4つです。 - 奇数は「3倍して1をひく」、偶数は「2でわる」という別のルールで、5から始めるとどうなりますか。
答えと解説を見る
5 → 14 → 7 → 20 → 10 → 5。5にもどってループします。3n+1のルールとちがい、1以外のところでくり返しが起きることが分かります。
コラッツ予想と関係する数学者・難問
- エルデシュ:「数学はまだ、このような問題に対する準備ができていないのかもしれない」と語ったと伝えられます。
- テレンス・タオ:2019年に、ほとんどの出発点で数列がほぼ小さくなることを証明しました。
- コンウェイ:コラッツの操作を一般にした問題が決定不能になることを示しました。
- チューリング:「コンピューターで決められないこと」の研究の出発点を作りました。
- ゴールドバッハ予想・双子素数予想・奇数の完全数はあるか・P≠NP予想:整数や計算にまつわる、並び立つ難問です。
ほかの未解決の難問
- 奇数の完全数はあるかとは(未解決)
6・28のように約数の和が自分の2倍になる完全数。偶数のものは52個見つかっているが、奇数の完全数は1つも見つかっていない - ゴールドバッハ予想とは(未解決)
4以上の偶数は2つの素数の和で表せるか。とても大きな数まで確かめられているが証明はない(奇数版の「弱い予想」は2013年に証明が発表された) - 双子素数予想とは(未解決)
3と5、11と13のように差が2の素数の組は無限にあるか。2013年に「差が7000万以下の組は無限」と分かり、その後246まで縮まった - リーマン予想とは(未解決)
ゼータ関数の「自明でない零点」は、すべて実部が1/2の直線上にあるか。素数の分布のかぎ。ミレニアム懸賞問題 - P≠NP 予想とは(未解決)
答えを確かめるのが速い問題は、答えを見つけるのも速いのか。コンピューターの世界の最大の難問。ミレニアム懸賞問題
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青・黄・赤チャートの使い分け - 算数・数学 公式と用語の一覧(学年別・分野別)
公式辞典と用語辞典の入口
よくある質問
コラッツ予想とは何ですか?
コラッツ予想とは、偶数なら2でわり、奇数なら3倍して1を足す操作をくり返すと、どんな正の整数から始めても必ず1になる、という予想です。3n+1問題ともよばれ、2026年時点で未解決です。
コラッツ予想はだれがいつ考えたのですか?
1937年ごろに、ドイツの数学者ローター・コラッツが考えたとされます。日本では、数学者の角谷静夫にちなんで「角谷の問題」ともよばれます。
角谷の問題とは何ですか?
コラッツ予想の日本での呼び名の1つです。数学者の角谷静夫の名前に由来し、ほかにも3n+1問題、ウラム予想、シラキュース問題などの呼び名があります。
コラッツ予想は解けましたか?
2026年時点で未解決です。2の71乗(約2.36×10の21乗)未満のすべての数で1になることは確認されていますが、すべての数で成り立つことの証明はありません。
27はなぜ有名ですか?
27から始めると、1になるまでに111回の操作がかかり、途中で9232まで上がります。小さい数でも長い旅になる例として、よく紹介されます。
タオはコラッツ予想について何を証明しましたか?
2019年に、対数密度という意味で、ほとんどすべての出発点では、数列の値がどんなにゆるやかに大きくなる上限よりも小さくなることを証明しました。ただし、すべての数が1になることの証明ではありません。
コラッツ予想の反例とはどんなものですか?
反例は2種類あります。数がどんどん大きくなって1にもどらない出発点か、1・4・2のくり返し以外のところでループする出発点です。どちらも、これまでに見つかっていません。
コラッツ予想に賞金はありますか?
エルデシュが500ドルの賞金を申し出たと伝えられます。日本の企業が1億2000万円の懸賞金をかけていると紹介されることがあります(発表の年や条件などは確かめていません)。ミレニアム懸賞問題には入っていません。
コラッツ予想は入試に出ますか?
予想そのものは出ませんが、場合分けのある数列や漸化式、規則性の問題として、似た形の問題が出ます。実際に数列を書き出して規則を探す力が役に立ちます。
あわせて読みたい
出典・参考
- J. C. Lagarias, “The 3x+1 problem and its generalizations”, The American Mathematical Monthly, 92 (1985)
- T. Tao, “Almost all orbits of the Collatz map attain almost bounded values”, Forum of Mathematics, Pi, 2022
- J. H. Conway, “Unpredictable iterations”, Proceedings of the 1972 Number Theory Conference
- D. Barina, “Convergence verification of the Collatz problem”, The Journal of Supercomputing, 2021(および2025年の更新)
- Wikipedia “Collatz conjecture”・日本語版「コラッツの問題」(2026年時点の記述)
最終更新:2026年10月29日/作成:大学受験合格大作戦



