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大学受験大学院入試
テイラーBrook Taylor
ひとことで言うと
関数を無限の多項式の和で表すテイラー展開を示したイギリスの数学者。絵の遠近の数学も作った。
| 名前 | ブルック・テイラー(Brook Taylor) |
|---|---|
| 生没年 | 1685年8月18日〜1731年12月29日(46歳) |
| 国 | イギリス(イングランド) |
| 分野 | 解析学・幾何学(遠近法) |
| 主な業績 | テイラーの定理(テイラー展開)、有限差分法、部分積分、線遠近法の理論、弦の振動の研究(1715年ほか) |
| 名前がつくもの | テイラーの定理・テイラー展開(テイラー級数)。a=0 の場合はマクローリン展開 |
| よばれ方 | ニュートンの流れをくむイギリス解析学者。王立協会の書記 |
このページのポイント
- 1715年の本で、関数を無限の多項式(べき級数)で表すテイラー展開を示した
- の場合がマクローリン展開。・・ の展開は大学入試の定番
- 絵の遠近の数学である線遠近法や、数列の差をとる有限差分法の研究も
テイラーは何をした人?(業績をひとことで)
ブルック・テイラー(1685〜1731年)は、イギリスの数学者です。1715年の本『増分の方法(Methodus incrementorum directa et inversa)』の中で、関数を、無限に長い多項式の和(べき級数)に展開する公式を示しました。これが、のちにテイラーの定理・テイラー展開とよばれるものです。高校の数学Ⅲの「微分」の発展として、大学入試や大学の微積分で何度も顔を出す、とても大事な道具です。
テイラー展開では、 や のように複雑な関数を、 のべき乗の足し算(多項式)で、いくらでも正確にまねできます。電卓やコンピュータが や を計算できるのも、この考え方のおかげです。テイラーは、そのほか線遠近法(絵の遠近の数学)や、弦の振動の研究でも知られています。

このページでは、テイラー展開のしくみと、その歴史、受験との関係を、図を見ながら順に説明します。式が苦手な人は、まず図1と図2だけ見ても、「まねして近づける」という考え方がつかめます。
テイラーの生涯と年表
裕福な家に生まれ、音楽と絵を愛した少年
ブルック・テイラーは1685年8月18日、イングランドのエドモントン(今のロンドンの北部)で生まれました。家は裕福で、貴族に近い名家でした。厳しい父の下で育ちましたが、父は音楽や絵画にも理解があり、テイラーにとっても音楽と絵が大切な趣味になりました。のちに「弦の振動」や「線遠近法」を研究したことと、趣味とのつながりは、おもしろい点です。
ケンブリッジ大学で数学を学ぶ
自宅で家庭教師から学んだあと、1703年4月、17歳でケンブリッジ大学のセント・ジョンズ・カレッジに入学しました。1709年には法学の学位(LL.B.)を取っています。この大学で、ニュートンの微積分(流率法)を学びました。1708年には、振り子の「振動の中心」についての論文を書いています(1714年に出版)。
王立協会の会員、そして書記へ
1712年4月3日、テイラーは26歳でイギリスの王立協会(科学者の学会)の会員に選ばれました。同じ1712年には、「微積分を最初に発見したのはニュートンかライプニッツか」を調べる委員会のメンバーにも選ばれています。1714年1月から1718年10月まで、王立協会の書記(事務局長)を務めました。健康上の理由もあり、辞任しています。
最大の仕事『増分の方法』と『線遠近法』は、1715年に相次いで出版されました。
家族の不幸と、早すぎる死
テイラーは1721年に、父の反対をおしきって結婚しましたが、1723年に、妻は出産のときに子どもと一緒に亡くなりました。1725年に再婚し、1729年に父が亡くなったあとは、父の屋敷を継ぎました。ところが1730年、二人目の妻もお産で亡くなり、残された娘エリザベスだけが生き延びました。テイラー自身も体を弱くして、1731年12月29日、ロンドンのサマセット・ハウスで亡くなりました。46歳でした。
| 年 | できごと |
|---|---|
| 1685年 | 8月18日、イングランドのエドモントンで生まれる |
| 1703年 | ケンブリッジ大学のセント・ジョンズ・カレッジに入学 |
| 1708年 | 振り子の「振動の中心」の論文を書く(1714年に出版) |
| 1709年 | ケンブリッジ大学で法学の学位(LL.B.) |
| 1712年 | 4月3日、王立協会の会員に。7月、友人マチンへの手紙にテイラーの定理の内容を書く |
| 1714年 | 王立協会の書記になる(〜1718年) |
| 1715年 | 『増分の方法』(テイラー展開・有限差分法)と『線遠近法』を出版 |
| 1721年 | 結婚。父との関係が一時悪くなる |
| 1723年 | 最初の妻が出産で亡くなる |
| 1725年 | 再婚 |
| 1730年 | 二人目の妻も出産で亡くなる。娘のエリザベスが残る |
| 1731年 | 12月29日、ロンドンで亡くなる(46歳) |
| 1772年 | ラグランジュが「テイラーの定理は微分学の基本原理」と評価する |
テイラーの主な業績をやさしく解説
業績1 テイラー展開(テイラーの定理)
微分の意味を使うと、関数 を、ある点 のまわりで多項式に展開できます。これがテイラー展開で、次の式で表されます。
つまり、「点 での値、傾き(1回微分)、曲がり具合(2回微分)、…」を材料にして、関数全体をまねする、という考え方です。1項目だけなら定数、2項目までなら接線(1次近似)、3項目までなら放物線(2次近似)です。項をふやすほど、 の近くでぴったり重なります。
とくに のときをマクローリン展開といいます(スコットランドの数学者マクローリンにちなむ名前)。大学入試では、次の展開がよく出ます。
くわしくはテイラー展開とテイラーの定理とマクローリン展開の公式と例題で確かめてください。
なぜ「n!(階乗)」でわるのか
展開の式に出てくる 階乗の意味 は、不思議に見えますが、理由があります。たとえば を3回微分すると、 になります。展開した式 を 回微分して を入れると、 だけが残ります。そのため、 とすれば、 回微分した値がもとの関数 と一致するのです。つまり、「 回微分した値を、もとの関数とそろえる」ために、 でわっているのです。
sin x の展開を自分で作ってみよう
を で展開してみます。微分をくり返すと、、、、 と、4回で元に戻ります。 を入れると、値は とくり返します。偶数回の微分の値は0なので、偶数次の項は消え、奇数次の項だけが と交互に残ります。
この「微分を何回かくり返して、値をならべる」作業が、テイラー展開のすべてです。 は の微分なので、展開の各項を微分すれば、同じように求められます。
どこまで正確? 剰余項と収束
展開を途中で打ち切ったとき、本当の値とのずれ(誤差)を剰余項といいます。たとえば 次の項までとったときの誤差は、 の形で表されます(ラグランジュの剰余)。 や では、 を大きくすれば誤差がいくらでも小さくなるので、どんな でも展開が成り立ちます。ところが、すべての関数がそうではありません。たとえば は、 のときだけ正しく、 では足し算が発散してしまいます。この範囲の半径を収束半径といい、べき級数と収束半径で習います。
業績2 e を足し算で作る・計算機の中身
の展開に を入れると、
となります。わずか7項足すだけで、 まで正確に出ます。ヤコブ・ベルヌーイが複利から見つけた e の極限(自然対数の底 e の定義)とくらべても、ずっと速く近づくのがテイラー展開の強みです。
電卓やコンピュータが や を計算するときも、内部では、多項式による近似(テイラー展開など)を使っています。たとえば は、 で、正しい値 と、小数第6位まで一致します。複雑な関数の値を、足し算とかけ算だけで求められるのです。
また、 の展開から、実部と虚部を分けると と の展開が出てきて、オイラーのオイラーの公式 e^{iθ}=cosθ+i sinθが導けます。テイラー展開は、指数関数と三角関数を結びつける道具でもあります。
業績3 有限差分法(階差の計算)
『増分の方法』は、タイトルのとおり、「増分」つまり、となり合う値の差を扱う本です。数列 1, 4, 9, 16, 25… の差をとると 3, 5, 7, 9…、さらに差をとると 2, 2, 2…と一定になります。このような差のくり返しから、もとの式の形を知る方法が有限差分法です。高校数学Bの階差数列の公式と考え方は、この考え方の入口です。
テイラー展開は、「差が小さくなると微分に近づく」という考えから導かれました。微分は「無限に近い点との差」、差分は「少し離れた点との差」です。この本には、部分積分の公式も書かれていて、テイラーが発見した(現代の形で最初に示した)とされています。
業績4 線遠近法(絵の遠近の数学)
絵を描く趣味があったテイラーは、1715年に『線遠近法(Linear Perspective)』を出版しました。奥行きのある風景を平らな紙に描くとき、平行な直線は1点(消失点)に集まって見えるという約束事を、数学の言葉で説明した本です。「線遠近法」という言葉は、この本で作られたとされます。消失点の一般的な作図の理論をはじめて示した人でもあり、のちの射影幾何学(遠近法を数学として発展させた幾何学)の先がけとされます。
線遠近法は、数学と美術がつながる、おもしろい例です。美術の授業で習う「一点透視図法」の背後にも、数学があるのです。
業績5 弦の振動と、振り子の振動の中心
テイラーは、ギターやヴァイオリンの弦の振動に興味を持ち、弦が振動するときの振動の回数(振動数)を、はじめて数学的に求めようとしました。弦の動きを振り子の動きにたとえて計算する方法で、1715年の『増分の方法』に収められています。この問題は、後にダニエル・ベルヌーイ、オイラー、フーリエへと受けつがれ、「波の方程式」や「フーリエ級数」の研究を生みました。
また、1708年に書いた「振動の中心」の論文をめぐって、ヨハン・ベルヌーイとはげしい先取権争いになりました。賭けとして50ギニーをかけるほど、荒れた議論だったと伝えられます。
テイラーの名前がつく公式・定理・用語
- テイラー展開(テイラーの定理):。→ テイラー展開とテイラーの定理
- マクローリン展開: の場合。→ マクローリン展開
- べき級数: の形の無限級数。→ べき級数と収束半径
- テイラー展開の剰余項:展開を途中で打ち切ったときの誤差(ラグランジュの剰余など)。
- 関連する用語:→ 微分係数と導関数

合格先生
展開の式は、「値・傾き・曲がり具合」を順に足していくことだと覚えよう。毎回 でわる、がポイントだよ。
テイラーの逸話と名言
「テイラー級数」の名前は、死後にできた
テイラー本人は、自分の展開を「テイラー級数」とは呼んでいません。この名前が使われるようになったのは、1780年代、テイラーの死後50年以上たってからです。1772年にラグランジュが「テイラーの定理は微分学の基本原理だ」と評価し、ここから、この定理が数学の中心的な役割を持つと広く認められるようになりました。
テイラーの前にも見つけた人がいた
テイラー展開に似た式は、テイラーより前から別々の人が見つけていたと考えられています。スコットランドのジェームズ・グレゴリー、ニュートン、ライプニッツ、ヨハン・ベルヌーイ、そしてド・モアブルも、近い結果を得ていました。ただ、テイラーは、これを一般の関数に使える形で、はっきり書き残しました。ですから「だれが最初か」は難しい問題ですが、歴史は、テイラーに名誉をあたえたのです。
テイラーの定理は微分学の基本原理である。
音楽と絵が好きな数学者
テイラーは、数学の研究のかたわら、音楽や絵を楽しんだとされます。弦の振動を数学で調べたことや、遠近法を理論にしたことは、この趣味と無関係ではなかったと考えられています。楽器の音の高さは、弦の長さ・張りの強さ・太さで決まります。その関係を計算で説明しようとしたのが、テイラーの弦の振動の研究です。また、絵を描くとき、奥行きをどう表すかという疑問が、線遠近法の研究につながったと考えられます。数学と芸術は、遠いようで、深いところでつながっているのです。
マクローリンとの関係
スコットランドの数学者マクローリンは、1742年の『流率論』という本の中で、 の場合の展開を取りあげ、テイラーの定理の使い方を数多くの例で示したとされます。マクローリンは「これはテイラー氏の結果の特別な場合」と、きちんと書いていたと伝えられます。それでも、 の形は便利で、教科書ではマクローリンの名前で呼ばれ続けています。名前の問題は、数学ではよくあることです。
書いたものは難しかった?
テイラーの『増分の方法』は、とても短く、証明もかなり省略されていて、読みにくい本だったと言われます。そのため、当時の人々がこの本の価値に気づくまで、長い時間がかかったとされます。実際、本が出版されてから半世紀以上たって、ラグランジュがその価値を指摘するまで、テイラーの定理は特別な注目を集めなかったとも伝えられます。
ヨハン・ベルヌーイとの先取権争い
テイラーは、ヨハン・ベルヌーイとのあいだで、「振動の中心」の論文をめぐって先取権をあらそいました。議論は荒れて、ついに賭け金(50ギニー)まで出る事態になりました。テイラーは、のちに、相手にあえて「怒りをみせた」と語ったといいます。当時のイギリスとヨーロッパ大陸の数学者のあいだでは、ニュートンとライプニッツの微積分の先取権争いで、感情的な対立が根深く残っていたのです。
うかるくん
テイラー展開って、式が長くて苦手です……。
合格先生
長く見えても、やっていることは「近くの様子を、足し算で再現する」だけなんだ。まず、値・傾き・曲がり具合の3つだけ覚えれば、入試の問題の多くは解けるよ。
サクラちゃん
マクローリンとテイラーは、どう違うんですか?
合格先生
マクローリン展開は、テイラー展開の a=0 の特別な場合だよ。マクローリンは、のちにテイラーの結果を使って多くの例を示した数学者なんだ。実際の入試では、マクローリン展開のほうがよく使われるね。
受験・勉強とテイラーのつながり
大学受験:数学Ⅲの「近似」と「極限」
高校数学Ⅲの教科書には、テイラー展開そのものは出てきません(テイラー展開は大学で習います)。しかし、入試問題には、テイラー展開の考え方がしばしば顔を出します。
- 1次近似: が小さいとき 。たとえば 、、。
- 不等式の証明:、、 などを、微分で証明する。
- 極限: のように、展開して「0になる項」を先に消す。ロピタルの定理のかわりになる強い方法。
大学入試・大学院入試:展開と収束
難関大学や大学院入試では、マクローリン展開を使って関数の値や不等式を評価する問題が出ます。また、べき級数の収束半径の問題、オイラーの公式をテイラー展開で導く問題も定番です。
中学受験・高校受験:数列と差のくり返し
テイラーの有限差分法は、中学受験の「数の列の規則性」や、高校数学の階差数列の先がけです。1, 4, 9, 16, 25 のように、差を2回とって一定になる数列は、 の形になる、という考え方は、中学・高校の数列の問題でも大きな手がかりです。
物理とのつながり:振り子の近似
高校物理で、単振り子の周期を求めるとき、「振れ幅が小さいとき と近似する」と習います。これは、まさにテイラー展開の1次近似 の最初の項だけを使うことです。振れ幅10°(約0.1745ラジアン)でも、誤差は約0.5%しかありません。テイラーが振り子の「振動の中心」を研究していたのも、おもしろい偶然です。
勉強法として:「近似してから、正確にする」
テイラー展開は、まず大づかみにまねして、少しずつ正確にしていく方法です。難しい問題に出会ったときも、「まず1次近似でイメージをつかみ、そのあと細部を詰める」という方針は、受験の勉強でも役立ちます。数学の勉強の進め方は数学の勉強法(解法の暗記→演習→過去問)で、難関大の出題傾向は京大理系数学の出題分析で確かめられます。
テイラーがその後の数学にあたえた影響
- 解析学:テイラー展開は、オイラーが関数を級数で扱う方法を発展させる土台になりました。のちにコーシーが収束や剰余の理論を厳密にし、現代の解析学の基礎ができました。
- 物理学・工学:複雑な運動の方程式を、小さな変化に対する1次・2次の近似で解く方法は、振り子、電気回路、天体の運動など、あらゆる分野で使われます。
- 計算機科学:関数の値の数値計算、誤差の評価に使われています。
- 美術と幾何学:線遠近法の理論は、のちの射影幾何学につながりました。
- 解析学の「関数」観:ロピタルやライプニッツの無限小の考え方を、より一般の関数に広げる役割を果たしました。
数学の公式は算数・数学の公式一覧(公式辞典)、用語は数学用語辞典(用語の意味を1語1ページ)の一覧もどうぞ。
テイラーに挑戦!練習問題
やさしい
- マクローリン展開 を使って、 の近似値を求めなさい。
答えと解説を見る
0.1−(0.1)³/6=0.1−0.001/6=0.1−0.0001667=約0.09983。(正しい値は 0.0998334…) - を使って、 の近似値を求めなさい。
答えと解説を見る
1+0.1+0.01/2=1.105。答えは約1.105。(正しい値は 1.10517…)
ふつう
- のマクローリン展開を の項まで書きなさい。
答えと解説を見る
cos x=1−x²/2!+x⁴/4!−…。x⁴ の項まで書くと 1−x²/2+x⁴/24。 - を使って、 の近似値を求めなさい。
答えと解説を見る
x=0.04 を代入。1+0.02−0.0016/8=1+0.02−0.0002=1.0198。(正しい値は 1.0198039…)
むずかしい
- マクローリン展開を使って、 を求めなさい。
答えと解説を見る
eˣ=1+x+x²/2+x³/6+… なので eˣ−1−x=x²/2+x³/6+…。x² でわると 1/2+x/6+… で、x→0 のとき 1/2。 - 数列 2, 5, 10, 17, 26, … の一般項を、階差のくり返しから求めなさい。
答えと解説を見る
差は 3, 5, 7, 9、差の差は 2, 2, 2 で一定。n² の形と考え、n²+1(1²+1=2, 2²+1=5, 3²+1=10, …)と一致する。一般項は aₙ=n²+1。
テイラーと関係する数学者
- ニュートン(微積分の創始者):テイラーはニュートンの流率法を学び、先取権の委員会にも加わった。
- ライプニッツ(微積分記号の創始者):ニュートンとの先取権争いの相手。
- ヤコブ・ベルヌーイ(弟ヨハンの兄):ヨハン・ベルヌーイの兄。テイラーはヨハンと論争した。
- マクローリン(マクローリン展開):テイラー展開を a=0 の場合にして多くの例を示した。
- ラグランジュ(剰余項の理論):テイラーの定理の価値を高く評価し、剰余の形を研究した。
- オイラー(べき級数の達人):テイラーの考え方を使い、指数関数と三角関数を結びつけた。
18世紀の数学者
- ド・モアブルの業績と生涯
ド・モアブルの定理・正規分布の先がけ - 久留島義太の業績と生涯
江戸時代の和算家。魔方陣・行列式など、のちの西洋数学に通じる考えを研究 - スターリングの業績と生涯
n! の近似式「スターリングの公式」 - マクローリンの業績と生涯
マクローリン展開(0のまわりのテイラー展開) - ダニエル・ベルヌーイの業績と生涯
流体のベルヌーイの定理・サンクトペテルブルクのパラドックス - オイラーの業績と生涯
オイラーの公式・オイラーの多面体定理・バーゼル問題。史上もっとも多く論文を書いた数学者の一人 - 安島直円の業績と生涯
江戸時代の和算家。円の中に円を並べる問題や、積分にあたる計算を進めた - ラグランジュの業績と生涯
ラグランジュの未定乗数法・四平方定理の証明・解析力学 - 伊能忠敬の業績と生涯
50歳から天文・暦学を学び、全国を歩いて測量して正確な日本地図を作った - モンジュの業績と生涯
画法幾何学(投影図)を作った - ラプラスの業績と生涯
確率論を大成。ラプラス変換・「ラプラスの悪魔」 - ルジャンドルの業績と生涯
最小二乗法・平方剰余の相互法則の研究
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よくある質問
テイラーは何をした人ですか?
ブルック・テイラーは、18世紀前半のイギリスの数学者です。関数を無限の多項式の和で表すテイラー展開(テイラーの定理)を、1715年の本『増分の方法』で示したことで知られます。線遠近法や弦の振動の研究もしました。
テイラー展開とは何ですか?
関数を、ある点のまわりで、値、傾き、曲がり具合などの微分の値を使って、無限に長い多項式の和で表す方法です。項をふやすほど、その点の近くでもとの関数に近づきます。sin x、cos x、e^x などに使われます。
テイラー展開とマクローリン展開の違いは?
マクローリン展開は、テイラー展開で展開の中心を a=0 にした特別な場合です。マクローリンはスコットランドの数学者で、18世紀にテイラーの結果をくわしく扱いました。入試ではマクローリン展開のほうがよく使われます。
テイラー展開は何に使われますか?
sin、cos、指数・対数関数などの値の近似計算、極限や不等式の証明、物理学での小さな変化の近似、オイラーの公式の導出などに使われます。電卓やコンピュータの関数計算の元にもなっています。
テイラーの定理はテイラーが最初に発見したのですか?
似た式は、グレゴリー、ニュートン、ライプニッツ、ヨハン・ベルヌーイ、ド・モアブルらも別々に見つけていたとされます。テイラーは一般の関数に使える形でそれを書き残しました。「テイラー級数」の名前は、死後の1780年代に使われはじめました。
テイラーは線遠近法でどんなことをしましたか?
1715年の『線遠近法』で、平行な直線が消失点に集まる遠近法の作図を、数学の理論として説明しました。「線遠近法(linear perspective)」という言葉もこの本で作られたとされ、のちの射影幾何学の先がけになりました。
テイラーは何歳で亡くなりましたか?
1731年12月29日にロンドンで、46歳で亡くなりました。二人の妻はどちらも出産のときに亡くなっており、家族の不幸が続いた人生でした。
テイラー展開は高校の入試に出ますか?
高校数学Ⅲの範囲にテイラー展開は含まれませんが、1次近似、e^x≧1+x などの不等式の証明、極限の問題など、その考え方を使う問題は大学入試に出ます。大学の微積分や大学院入試では本格的に使います。
テイラーとマクローリン、ロピタルの関係は?
ロピタルは1696年に微分の教科書を書いた人で、テイラーはそのあとの世代です。ロピタルの定理で解ける極限は、テイラー展開でも求められます。マクローリンは、テイラーの展開を a=0 の場合に整理した数学者です。
あわせて読みたい
出典・参考
- J. J. O’Connor, E. F. Robertson, “Brook Taylor”, MacTutor History of Mathematics Archive(St Andrews 大学)
- B. Taylor, “Methodus incrementorum directa et inversa”(1715年)
- B. Taylor, “Linear Perspective”(1715年)
- 肖像画:Joseph Goupy「Brook Taylor」、Wikimedia Commons(パブリックドメイン)
最終更新:2026年11月2日/作成:大学受験合格大作戦



