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カタラン予想
ひとことで言うと
「累乗数どうしで、差が1になるのは8と9だけ?」。1844年に予想され、2002年にミハイレスクが証明した。
| 問題 | x の a 乗 − y の b 乗 = 1(x, y は正の整数、a, b は2以上)の解は 3²−2³ だけか |
|---|---|
| 出された年 | 1844年(カタランが発表) |
| 解かれた年 | 2002年(論文は2004年) |
| 解いた人 | プレダ・ミハイレスク |
| 答え | その通り。差が1の累乗数は8と9だけ |
| 今の名前 | ミハイレスクの定理 |
| 分野 | 数論(ディオファントス方程式) |
| 特ちょう | 意味は小学生にも分かるが、証明に円分体の代数が必要だった |
このページのポイント
- カタラン予想は「累乗数どうしで、差が1になるのは8と9だけか」()。数直線にならべれば小学生にも分かる
- 1844年に予想され、1850年(ルベーグ)、1953年(カセルス)、1976年(ティデマン)と進み、2002年にミハイレスクが完全に証明した(論文は2004年)
- 入試の整数問題で使う因数分解や余りで「ない」ことを示す方法の原点。ほかの累乗の難問(ピライ予想・ABC予想)にもつながる
カタラン予想とは?(ひとことで)
カタラン予想とは、「累乗どうしで、差が1になるのは 8 と 9()だけではないか」という予想です。1844年にベルギーの数学者ウジェーヌ・カタランが述べ、2002年にルーマニア生まれの数学者プレダ・ミハイレスクが証明しました。いまはミハイレスクの定理ともよばれます。
式で書くと、( は正の整数、 は2以上の整数)をみたす組は、、つまり の1つだけ、という意味です。
平方数 1、4、9、16、25、…や、立方数 1、8、27、64、…、4乗数 1、16、81、…をぜんぶ集めてならべても、となり合う(差が1の)のは「8と9」の1組だけ。意味は小学生にも分かるのに、証明まで158年かかりました。しかも決め手は、整数の問題を「円分体」という代数の道具で調べる、とても高度な方法でした。素数や累乗の話題は、フェルマーの最終定理やウェアリングの問題(どんな数もk乗数の和?)ともつながっています。
なお、組合せの数え上げで出てくる「カタラン数」(1、1、2、5、14、42、…)も同じカタランの名前がついていますが、別のものです。くわしくはカタラン数の公式と例題を見てください。
うかるくん
8と9って、たしかにとなり合ってますね。でも、もっと大きい数でも、そういうペアがありそうじゃないですか?
合格先生
そう思うよね。1000も、100万も、100億も、全部調べたんだ。でも、そんなペアは8と9だけ。ただ、どこまで調べても、「ない」とは言いきれない。それを、すべての累乗数について「ない」と証明したのが、ミハイレスクなんだよ。
カタラン予想の意味をやさしく解説
累乗数とは
累乗数とは、ある整数を2回以上かけた数のことです。、、、、、、…。指数とはや指数法則と対数の公式で習う内容です。(1は何回かけても1なので、ここでは底が2以上の累乗数だけを考えます。)
数直線にならべてみる
累乗数を小さい順に数直線にならべると、後ろへ行くほどだんだんまばらになります。150以下では、4、8、9、16、25、27、32、36、49、64、81、100、121、125、128、144の16個です。
平方数だけを見ても、 と の差は で、 が大きくなるほどどんどん広がります。立方数、4乗数と指数が大きくなるほど、とびとびになっていきます。「8と9」のような、すきまがちょうど1の組は、小さいところで1回だけ起きて、あとは起きなさそうに見えます。カタラン予想は、これが本当にそうだと主張しています。
差が1以外の場合はどうなる?
差が1以外なら、いくつもペアがあります。実際に100億()以下の累乗数で、差がちょうど になる組の個数を数えると、つぎのようになります。
たとえば、差が2なら 25 と 27( と )、差が3なら 125 と 128( と )、差が7なら 9 と 16、25 と 32、121 と 128、32761 と 32768 などがあります。差が1だけが、ただ1組という特別な位置にいます。ちなみに、「差が決まっているペアは、いつも有限個しかないだろう」という予想は、1931年にインドのピライが述べた「ピライ予想」です。カタラン予想はその特別な場合(差が1)にあたります。ピライ予想は、ABC予想が正しければ導かれると知られていますが、いまは未解決です。
なぜ「指数は2以上」?
が1でもよいことにすると、たとえば は、 のどんな数でも成り立つので、問題がつまらなくなります。そこで「少なくとも2乗以上の累乗数」に限っているのです。また、 は正の整数です。0や負の数まで広げると、 のような自明な解が出てきます。
指数を「素数」だけ考えればよい理由
カタラン予想には、指数を絞りこむ便利なコツがあります。たとえば、 は とも とも書けます。そのため、 が合成数(素数でない数)のとき、その素因数 を使って、 の形に直せます。ですから、指数 はどちらも素数の場合だけを調べれば、すべての場合を調べたことになります。
カタラン予想の歴史と年表
1343年:ゲルソニデスの結果
14世紀のフランスのユダヤ人数学者レヴィ・ベン・ゲルソン(ゲルソニデス)は、1343年ごろ、「2の累乗と3の累乗が、となり合うのは 1と2、2と3、3と4、8と9 だけである」ことを証明したとされます。これは、カタラン予想の特別な場合にあたります。のちの数学者も、これと同じ結果を示しています(といわれます)。
1844年:カタランの予想
1844年、ベルギーの数学者ウジェーヌ・カタラン(1814〜1894)は、ドイツの数学雑誌(クレレ誌)に宛てた短い手紙の中で、「8と9は、累乗数の中で、となり合う唯一の組ではないか」と述べました。カタラン自身は「完全な証明はできなかった」と書いています。(予想を述べた年を1842年とする資料もあります。)
1738年ごろ:オイラー
オイラーの業績と生涯は、すでに1738年ごろに「平方数と立方数のあいだで差が1になるのは、8と9だけ」であることを示したとされます。つまり、 の場合は、カタランより前に解決していました。
1850年:ルベーグが指数2の場合の一部を証明
1850年、フランスのヴィクトール=アメデ・ルベーグが、( が3以上)に解がないことを示しました。式の形で言えば、「累乗数マイナス平方数が1」には解がないという結果です。同じく指数に2をふくむ場合は、のちの1960年代に、中国の柯召(か・しょう)らが完成させたとされます。
1953年:カセルスの発見
イギリスのカセルスは1953年に、もし に解があるなら、 は をわり切り、 は をわり切るという、とても強い条件が必要になることを示しました。解があるとしたら、それは「とんでもなく大きな数」でなければならない、と分かってきたのです。
1976年:ティデマンが「有限個」を証明
1976年、オランダのティデマンは、ベイカーの理論(対数の線形形式の評価。ベイカーは1970年のフィールズ賞)を使って、 の解は、あるとしても有限個であることを証明しました。ランジュヴァンがその上限を計算しましたが、天文学的に大きな数で、コンピューターで調べつくすことはできませんでした。ここでカタラン予想は、「ほぼ解決。あとは有限個の計算」という状態になりました。
2002年:ミハイレスクが完全に解決
2002年4月、プレダ・ミハイレスク(ルーマニア生まれ、当時ドイツのパーダーボルン大学)が証明を発表しました。決め手は円分体という代数の道具で、「 と が満たすべき条件」を、つぎつぎにしぼりこむことでした。条件がきつくなりすぎて、ついには「 か の場合以外には、解がない」ことが分かったのです。論文は2004年にクレレ誌に掲載されました。のちに、ビルがセミナー・ブルバキで解説し、2005年にはミハイレスク自身がより簡単な証明を発表しています。
| 年 | できごと |
|---|---|
| 1343年 | ゲルソニデスが、2の累乗と3の累乗がとなり合うのは1・2、2・3、3・4、8・9だけと示したとされる |
| 1738年ごろ | オイラーが、平方数と立方数の場合を解決したとされる |
| 1844年 | カタランが、8と9だけではないかと発表 |
| 1850年 | ルベーグが、x の m 乗 − y の 2乗 = 1 の場合に解がないことを証明 |
| 1931年 | ピライが、差が決まった累乗数の組は有限個だろうという予想(ピライ予想)を述べる |
| 1953年 | カセルスが、解があるならpはyを、qはxをわり切る、という条件を示す |
| 1965年ごろ | 柯召らが、指数に2をふくむ残りの場合を解決したとされる |
| 1976年 | ティデマンが、解は有限個であることを証明(ベイカーの理論による) |
| 2002年 | ミハイレスクが完全に証明。論文は2004年に掲載 |
カタラン予想はいつ・だれが解いた?
カタラン予想は、2002年に、プレダ・ミハイレスクが解きました。証明の全体はとても高度ですが、考え方の流れだけを紹介します。
証明の道すじ
- 指数は素数だけ考えればよい:前の節で説明したとおりです。( は素数)を調べます。
- 指数に2がある場合: や の形は、ルベーグ(1850年)や柯召(1960年代)らが、解が 以外にないことを示しました。ここでは因数分解(下の図)が活躍します。
- 指数が両方3以上の素数:残るのは、 がどちらも3以上の素数の場合です。カセルスの条件(、)などで、解の形がかなり縛られます。
- ミハイレスクの仕事: に解があれば、「 と が両方成り立つ」(ふたつのウィーフェリッヒ条件)、というような、とても厳しい条件が出ることを示し、その後、円分体の代数を使って、そのような が存在しないことを示しました。
ここで使われている道具は、合同式(mod の計算)、フェルマーの小定理、乗法公式と因数分解の公式と同じ根っこをもつ考え方を、はるかに高いところまで発展させたものです。
「大きな数」でも調べつくせなかった
1976年にティデマンが「解は有限個」と示したあと、ランジュヴァンが、解の上限を計算しました。ところが、その上限は、あまりにも大きな数で、コンピューターでも調べつくせません。(ふつうの桁数ではなく、指数が何重にもなる数です。)そのため、最後の一歩は、計算ではなく数学的な理由で証明する必要がありました。これが、ケプラー予想や四色問題のように「大規模な計算をまじえた証明」とのちがいです。

合格先生
「有限個しかない」と「ない」はちがうんだ。ティデマンは「あっても有限個」まで進み、ミハイレスクが「8と9だけ」で完成させた。段階を追って証明する、数学の大切な進め方だよ。
ミハイレスクについて
ミハイレスクは、この証明で大きく知られるようになりました。証明は、数学者たちが検証を重ね、現在は正しい定理として受け入れられています。
カタラン予想はなぜ難しかったのか
1. 指数がいくらでも大きくなれる
には、 の4つの未知数があります。しかも、 はいくらでも大きくできるので、「すべての場合を調べる」ことができません。 のように指数を決めれば、楕円曲線などの方法で調べられますが、指数を決めない一般の問題は、まったく別の難しさがあります。
2. 計算と証明のギャップ
100億までの累乗数を調べて、8と9以外にないと確かめることは、パソコンでかんたんにできます。ところが、「どんなに大きな数でも」とするには、証明が必要です。「小さい数にはない」「巨大な数にもない」を、一つにつなぐのが難しいのです。
3. 代数の高度な道具が必要
ミハイレスクが使った円分体の理論は、クンマーらがフェルマーの最終定理に挑む中で育てた考え方の延長線上にあります。大学の数学科でも、かなり進んだ内容で学ぶ分野です。整数の問題を解くために、方程式の根の体系(体)を調べる、という発想の転換が必要でした。ガロアの業績と生涯が作った理論の仲間ともいえます。
4. 例外が「1つだけ」ある
「解が1つもない」ことを示すより、「解がちょうど1つ」を示すほうが、実は難しいのです。「8と9」という例外の存在が、証明の途中でつねにじゃまをして、場合分けを増やしました。
サクラちゃん
10の10乗まで調べたのに、証明が必要だったんですか?
合格先生
そうなんだ。数学の定理は、「すべての場合」を言うから、いくら大きな数まで調べても足りないんだよ。逆に言うと、理由を見つけて証明できたとき、はじめて「この先の無限の数にも反例はない」と言いきれる。ここが、計算と証明のちがいなんだ。
よくある誤解:「カタラン数」と混同する
「カタラン」とつく別のものに、カタラン数 があります(括弧の組み合わせや、格子状の道順の数え方で出てきます)。これもカタランにちなんだ名前ですが、カタラン予想とは別の話です。カタラン数はカタラン数のページで説明しています。
受験・勉強とカタラン予想のつながり
中学受験:平方数・立方数と「差が1」
中学受験で使う平方数(1、4、9、16、25、36、49、64、81、100)と立方数(1、8、27、64、125)は、カタラン予想の主役です。この中で、差が1になるのは、8と9だけです。「平方数でも立方数でもある数は何か」(64など。)という問題や、整数の性質(約数の個数・倍数の判定)で習う「平方数になる数の見分け方」(約数の個数が奇数)などが、同じ分野の問題です。
高校・大学受験:因数分解と余りで「ない」ことを示す
カタラン予想の内容は入試に出ませんが、その証明に使う考え方は、入試の整数問題の定番です。
例1:因数分解を使う
( は正の整数)は、 と因数分解できます。 なので、積が1になるには が1より小さくなければならず、解はありません。乗法公式と因数分解の公式の典型的な使い方です。
例2:余りで「ない」ことを示す(2の累乗と3の累乗)
問題: をみたす自然数 を求めよ。
- と仮定する。 ですから、。3の累乗を16でわった余りは 3、9、11、1、3、9、…と4回で一周するから、 は4の倍数。
- が4の倍数なら、 は でわり切れる。すると が5でわり切れることになり、矛盾( は5でわり切れない)。
- だから 。 なら で 。 なら で解なし。 なら で 。
- 答え:( と )。
これは、ゲルソニデスが約680年前に示した結果です。合同式(mod の計算)の使い方を使った、国公立大学の整数問題でよく見る型です。同じ要領で、 は 9で考えます(練習問題を見てください)。
勉強法として:「特別な場合から始める」
カタラン予想の証明の歴史は、特別な場合を1つずつ解いて、だんだん一般の場合へ進むという数学の進め方をよく表しています。ゲルソニデスの「2と3」、ルベーグの「指数2」、ティデマンの「有限個」。入試でも、いきなり一般の場合を考えるのではなく、 と小さい場合に実験してみましょう。数学の勉強の進め方は、数学の勉強法(解法の暗記→演習→過去問)、整数の問題でつまずいたときは唯一の偶数の素数「2」の話も参考になります。
カタラン予想が数学・社会にあたえた影響
- 円分体と整数論の発展:ミハイレスクの証明は、円分体の代数的な理論が、素朴な整数の問題を解くことを示しました。クンマー以来の理論が、新しい応用を得たのです。
- ベイカーの理論の威力:1976年のティデマンの結果は、ベイカーの対数の理論(超越数論)が、整数方程式に使えることを示しました。円周率の超越性の研究とも、遠くつながっています。
- ピライ予想・ビール予想への刺激:「累乗どうしの関係」を調べる問題は、ピライ予想、ビール予想( で指数がすべて3以上なら、 は共通の素因数をもつか)などに広がっています。ABC予想がこれらを一気に説明すると期待されています。
- 「予想が証明される」ことの実例:小さな問いが、100年以上の年月をかけて、ひとつひとつの結果が積み重なって解決した例です。フェルマーの最終定理と並んで、整数論の「累乗」の問題の代表です。
- 数学の読み物として:「8と9」という身近な数が、世界の数学者を何百年も魅了した、という話は、数学の魅力を伝える題材になります。
フェルマーの業績と生涯は「」の問題を、ワイルズの業績と生涯が解きました。カタラン予想は、その「引き算バージョン」で、 の形をしています。2つの問題が、累乗数をめぐる姉妹のような関係にあります。
カタラン予想に挑戦!練習問題
やさしい
- 8と9を、それぞれ累乗の形(指数を使った形)で書きなさい。
答えと解説を見る
8=2³、9=3²です。 が、カタラン予想の唯一の解です。 - 25と27はどちらも累乗数です。差はいくつで、累乗の形ではどう書けますか。
答えと解説を見る
25=5²、27=3³ で、差は2。 と の組です。差が1の組は、8と9だけです。
ふつう
- n を正の整数とします。連続する2つの平方数 n² と (n+1)² の差が1になることはありますか。
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差は 。 なら なので、差が1になることはありません。 - x² − y² = 1 をみたす正の整数 x, y はありますか。因数分解を使って答えなさい。
答えと解説を見る
。正の整数 x, y では x+y ≧ 2 なので、積が1になれません。ありません。
むずかしい
- 2ᵐ − 3ⁿ = 1 をみたす自然数 (m, n) を求めなさい。(ヒント:n≧2 のときは9でわった余りを考える)
答えと解説を見る
n=1 なら 2ᵐ=4 で m=2。n≧2 なら 2ᵐ≡1 (mod 9)。2の累乗を9でわった余りは 2、4、8、7、5、1 と6回で一周するので m は6の倍数。すると 2ᵐ−1 は 2⁶−1=63 でわり切れ、7でわり切れる。ところが 3ⁿ は7でわり切れず矛盾。答え:(m, n)=(2, 1)(4−3=1)。 - 3ⁿ − 2ᵐ = 1 をみたす自然数 (n, m) を求めなさい。(ヒント:m≧4 のときは16でわった余りを考える)
答えと解説を見る
m≧4 なら 3ⁿ≡1 (mod 16)。3の累乗を16でわった余りは 3、9、11、1 と4回で一周するので n は4の倍数。すると 3ⁿ−1 は 3⁴−1=80 でわり切れ、5でわり切れる。2ᵐ が5でわり切れることになり矛盾。だから m≦3。m=1 で n=1、m=2 は 3ⁿ=5 で解なし、m=3 で n=2。答え:(n, m)=(1, 1), (2, 3)。
カタラン予想と関係する数学者・難問
- オイラー:平方数と立方数の場合をカタラン以前に解いたとされます。
- フェルマー:累乗数の方程式(xⁿ+yⁿ=zⁿ)の問題を提起しました。
- ガロアの業績:円分体などにつながる、方程式の根の理論の基礎を作りました。
- ワイルズ:フェルマーの最終定理を証明しました。カタラン予想の証明とは別の方法です。
- フェルマーの最終定理・ウェアリングの問題・ABC予想・ゴールドバッハ予想:累乗や素数をめぐる並び立つ難問です。
ほかの解かれた難問・決着した問題
- 三大作図問題とは(不可能・決められないと証明)
定規とコンパスだけで、円と同じ面積の正方形・体積2倍の立方体・角の三等分を作図できるか。どれも不可能と証明された - 平行線公準の問題とは(不可能・決められないと証明)
ほかの公理から平行線の公理を証明できるか。証明できず、成り立たない幾何学(非ユークリッド幾何学)もあると分かった - 素数は無限にあるかとは(解決)
素数がどこまでも続くことを、背理法で示した最も古い有名な証明の一つ - 5次方程式の解の公式とは(不可能・決められないと証明)
2次・3次・4次方程式のような、四則と累乗根だけの解の公式が5次方程式にもあるか。一般にはないと証明された - ケプラー予想とは(解決)
同じ大きさの球をいちばん密に詰める方法は、八百屋のみかんの積み方か。コンピューターで証明 - フェルマーの最終定理とは(解決)
n≧3 のとき xⁿ+yⁿ=zⁿ をみたす自然数はない。360年近く解けなかった - バーゼル問題とは(解決)
1+1/4+1/9+1/16+… はいくつか。答えは π²/6 - ケーニヒスベルクの橋の問題とは(解決)
7つの橋を1回ずつ渡って元にもどれるか。できないと示し、グラフ理論が生まれた - 円周率の超越性とは(解決)
π はどんな整数係数の方程式の解にもならない。これで円積問題が不可能と決まった - ウェアリングの問題とは(解決)
どの自然数も、決まった個数の k 乗数の和で書けるか(3乗なら9個)
← 前の時代:素数定理とは(解決) | 次の時代:双子素数予想とは(未解決) →
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読みもの(合格大作戦の数学の記事)
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n=2と3以上の違い、ワイルズの証明 - フェルマーの最終定理を中学生向けに図解
解けたら東大!?シンプルだけど難しい問題 - プラトン数(12960000)と216の不思議
3³+4³+5³=6³ - 算数・数学の公式一覧(公式辞典)
公式・証明・例題を1つずつ - 数学用語辞典(用語の意味を1語1ページ)
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青・黄・赤チャートの使い分け - 算数・数学 公式と用語の一覧(学年別・分野別)
公式辞典と用語辞典の入口
よくある質問
カタラン予想とは何ですか?
カタラン予想とは、累乗数どうしで差が1になるのは、8と9(3の2乗と2の3乗)の組だけではないか、という予想です。1844年にカタランが述べ、2002年にミハイレスクが証明しました。
カタラン予想はだれがいつ解きましたか?
2002年に、ルーマニア生まれの数学者プレダ・ミハイレスクが証明しました。論文は2004年に数学雑誌に掲載され、今はミハイレスクの定理ともよばれます。
カタラン予想を式で書くとどうなりますか?
xのa乗マイナスyのb乗が1になる、ただしx、yは正の整数でa、bは2以上、という方程式の解が、3の2乗マイナス2の3乗の1組だけ、ということです。
なぜ8と9だけなのですか?
累乗数は大きくなるほどすきまが広がるため、差が1になる機会が急に減ります。8と9は、小さい数の中で偶然に近い形で起こる、ただ1つの例外です。これを理由づけて証明したのがミハイレスクです。
カタラン数とカタラン予想はどうちがいますか?
カタラン数は1、1、2、5、14、42…と続く、組合せ論の数え上げに出る数列です。カタラン予想は累乗数の差についての予想で、別のものです。どちらもカタランにちなんだ名前です。
カタラン予想の証明は難しいのですか?
はい。円分体という代数の高度な道具が必要で、大学の数学科でも進んだ内容です。ただし、指数がどちらも2の場合は因数分解だけで分かるなど、一部は高校生にも読めます。
フェルマーの最終定理とどうちがいますか?
フェルマーの最終定理はxのn乗とyのn乗の和がzのn乗になることはないという問題で、足し算の形です。カタラン予想は累乗数の差が1になる場合を調べる、引き算の形の問題です。
ピライ予想とは何ですか?
1931年にピライが述べた、差が決まった累乗数の組は有限個しかないだろうという予想です。カタラン予想は差が1の場合にあたります。ABC予想が正しければ導かれますが、未解決です。
カタラン予想は受験に出ますか?
予想そのものは出ませんが、因数分解や余りを使って整数方程式の解がないことを示す問題は大学入試の定番です。3の累乗と2の累乗の差が1になる組を求める問題は、国公立大学で見られる型です。
あわせて読みたい
出典・参考
- E. Catalan, “Note extraite d’une lettre adressée à l’éditeur”, Journal für die reine und angewandte Mathematik, 27 (1844)
- P. Mihăilescu, “Primary cyclotomic units and a proof of Catalan’s conjecture”, Journal für die reine und angewandte Mathematik, 572 (2004)
- R. Tijdeman, “On the equation of Catalan”, Acta Arithmetica, 29 (1976)
- Y. Bilu, “Catalan’s conjecture (after Mihăilescu)”, Séminaire Bourbaki, 2002/2003
- Wikipedia(英語)“Catalan’s conjecture”
最終更新:2026年11月3日/作成:大学受験合格大作戦



