
定番 教科書によく出る定番の段 随想章段
枕草子の最後に置かれた跋文(あとがき)「この草子、目に見え心に思ふことを」を、全文・現代語訳・文法でいっしょに読みます。作者がこの本を書いたいきさつと、「枕草子」という名前の由来とされる一言が出てくる段です。
解説:ミスターT先生(京都大学文学部出身の古文の先生。合格大作戦のキャラクターの合格先生に古典を叩き込んだ師匠)
この段を30秒で(あらすじと要点)
- あらすじ:作者は、人に見せるつもりもなく里居の退屈な間に書き集めた草子が、思いがけず世に出てしまったと語る。もとは内大臣藤原伊周が中宮定子に献上した紙で、帝が『史記』を書いたと聞いた作者が「枕にこそははべらめ」と言って、その紙を賜った。伊勢守だった源経房が実家で草子を見つけて持ち帰ったことから、世に広まったという。
- 文法の要点:反語(やは・ものかは)、強意+推量「つべし」、ためらいの「まし」、完了「つ」の命令形「てよ」、二方面の敬語(奉りたまふ)、こそ…已然形の逆接、自発の「る」、なめり。
- テストの定番:「枕にこそははべらめ」が書名の由来とされるが、「枕」の意味には諸説がある(しゃれ説・備忘録説・歌枕説など)。「恥づかし」=りっぱだ。教科書によく出る段です。



この段で覚える文法(テストに出る順)
- 「枕にこそははべらめ」=書名の由来とされる一言(意味は諸説)
- 反語のやは・ものかは、こそ…已然形の逆接
- 強意+推量のつべし、完了「つ」の命令形てよ
- ためらいのまし(何を書かまし)と二方面の敬語(奉りたまふ)
- 古今異義語はづかし(りっぱだ)、自発のる(推し量らるれ)
「この草子、目に見え心に思ふことを」はどんな段?(跋文・「枕」の名の由来)
この段は、枕草子のいちばん最後に置かれた跋文(あとがき)です。作者が自分の本について語る、随想風の文章になっています。中宮定子のもとに、兄の内大臣藤原伊周からたくさんの紙が献上されました。定子が「帝(一条天皇)は『史記』を書かれたけれど、これに何を書こうかしら」と言うと、作者は「枕にこそははべらめ(枕でございましょう)」と答え、その紙をいただいて書いたのがこの草子だ、と語られます。
この「枕」が何を意味するのかは、はっきりわかっていません。「史記」を「敷き(敷物)」にかけて「敷物なら枕」としゃれたという説、枕元に置いて書きとめる備忘録という意味だとする説、歌枕のようなことばの手引きとする説、いつもそばに置く大切な本という説など、諸説があります(図2)。テストでは「諸説ある」ことをふまえて答えましょう。
※明治の『國文大觀』(能因本系)では、跋文の前に「ものくらうなりて文字も書かれずなりたり」という一文があり、「よう隠し置きたりと思ひしを、心よりほかにこそ漏り出でにけれ」の所が「きようかくしたりと思ふを、涙せきあへずこそなりにけれ」となっているなど、教科書(三巻本系)と大きくちがう所があります。また、最後の源経房の話は明治の『國文大觀』(能因本系)の跋文には見えません。このページは教科書の形にそろえています。
本文と現代語訳・文法(1文ずつ)
色の見方:過去 完了・存続 推量・推定・意志 使役・受身・尊敬 断定 打消 敬語 係りの語 結びの語(色の語にふれると説明が出ます)
1
この草子、目に見え心に思ふことを、人やは見むとすると思ひて、つれづれなる里居のほどに書き集めたるを、
現代語訳この草子は、目に見え心に思うことを、(まさか)人が見ようとするだろうか、いや見はしないだろうと思って、することもなく退屈な実家暮らしの間に書き集めたものだが、
- 「人やは見むとする」は反語(見ようとするだろうか、いや、しない)。係り結びで「する」は連体形。→係り結び(やは・かは→連体形)と反語
- 「草子」はとじた本・帳面のこと。「里居」は宮仕えを休んで実家にいること。
- 「つれづれなり」は「することがなく退屈だ」。『徒然草』の「つれづれ」と同じ。



出典:土佐光起「清少納言図」(江戸時代前期、Wikimedia Commons)
2
あいなう、人のために便なき言ひ過ぐしもしつべき所々もあれば、よう隠し置きたりと思ひしを、心よりほかにこそ漏り出でにけれ。
現代語訳つまらないことに、人にとって具合の悪い言いすぎなどもきっとしているにちがいない所々もあるので、うまく隠しておいたと思っていたのに、思いがけず世間にもれ出てしまった。
- 「しつべき」は強意「つ」+推量「べし」で「きっと〜にちがいない」。→助動詞「べし」と「つべし・ぬべし」
- 係り結び:「こそ」→已然形「けれ」。→係り結びの決まり(こそ→已然形)
- 「あいなし」は「つまらない・困ったことに」。「便なし」は「具合が悪い・不都合だ」。


3
宮の御前に、内の大臣の奉りたまへりけるを、「これに何を書かまし。上の御前には史記といふ書をなむ書かせたまへる。」などのたまはせしを、
現代語訳中宮さまに、内大臣(藤原伊周)がさしあげなさった(紙の束)を、(中宮さまが)「これに何を書いたらよいかしら。帝は『史記』という書物をお書き写しになったのよ。」などとおっしゃったので、
- 「奉りたまへりける」は謙譲語+尊敬語。「奉る」は受け取る中宮への敬意、「たまふ」はさしあげる内大臣への敬意(どちらも作者から)。→二方面への敬語(奉りたまふ)
- 「何を書かまし」は、疑問の語+「まし」でためらいの意志(〜しようかしら)。→助動詞「まし」(反実仮想・ためらい)
- 「内の大臣」は中宮定子の兄・藤原伊周。「上の御前」は一条天皇。『史記』は中国・前漢の司馬遷が書いた歴史書。
- 帝が『史記』を「書かせたまへる」は、自分で書き写したとも、人に書き写させたとも読める。


4
「枕にこそははべらめ。」と申ししかば、「さば、得てよ。」とて賜はせたりしを、
現代語訳(わたしが)「(それなら、こちらは)枕でございましょう。」と申し上げたところ、(中宮さまが)「それなら、(あなたが)受け取りなさい。」と言って(その紙を)くださったので、
- 「枕にこそははべらめ」が「枕草子」の名の由来とされる一言。何を「枕」と言ったのかには諸説あり、決まった答えはない(図2)。
- 「得てよ」の「てよ」は完了「つ」の命令形(〜してしまいなさい)。→完了の助動詞「つ」(つ・つる・つれ・てよ)
- 「申ししかば」は過去「き」の已然形+ば=「〜したところ」。→過去の助動詞「き」(せ・○・き・し・しか)




出典:菱川師宣「清少納言」(1683年ごろの版画、ホノルル美術館、Wikimedia Commons)
5
あやしきを、こよや何やと、尽きせず多かる紙を書き尽くさむとせしに、いとものおぼえぬことぞ多かるや。
現代語訳つまらないことを、あれやこれやと(書いて)、限りなくたくさんある紙を書き尽くそうとしたので、まったくわけのわからないことが多いことよ。
- 係り結び:「ぞ」→連体形「多かる」。最後の「や」は感動(〜ことよ)。→係り結びの決まり(ぞ→連体形)
- 「あやし」はここでは「つまらない・粗末だ」。「ものおぼえぬ」は「わけのわからない」。作者のけんそん(謙遜)の言い方。
6
おほかたこれは、世の中にをかしきこと、人のめでたしなど思ふべき、なほ選り出でて、歌などをも、木・草・鳥・虫をも言ひ出だしたらばこそ、「思ふほどよりはわろし。心見えなり。」とそしられめ、
現代語訳だいたいこの本は、世の中でおもしろいことや、人がすばらしいと思うにちがいないことを、さらに選び出して、歌などでも、木・草・鳥・虫のことでも書き表したのならば、「思ったより下手だ。(作者の)心の底が見える。」と悪口を言われもしようが、
- 「こそ…め、」と、こそ+已然形で文が続くと逆接(〜けれども)。「悪口も言われようが、(実際は)…」と次の文につながる。→係り結び(こそ+已然形の逆接)
- 「そしられ」は受身の「る」。→「る・らる」の4つの意味
- 「心見え」は「心の中(ねらい)が見えすいている」。
7
ただ心一つにおのづから思ふことを、たはぶれに書きつけたれば、ものに立ちまじり、人並み並みなるべき耳をも聞くべきものかはと思ひしに、「恥づかしき。」なんどもぞ、見る人はしたまふなれば、いとあやしうぞあるや。
現代語訳(実際は)ただ自分の心ひとつで、自然に思うことを、たわむれに書きつけたものなので、ほかの書物の中にまじって、人並みの評判を受けることなどあるだろうか(いや、ないだろう)と思っていたのに、「(こちらが気おくれするほど)りっぱだ。」などと、読んだ人はおっしゃるそうなので、まったく不思議なことである。
- 「恥づかし」は「恥ずかしい」ではなく、(相手がりっぱで)こちらが気おくれするほどだ・すばらしい。ほめことば。→古今異義語の一覧(はづかし・あやし・めでたし)
- 「ものかは」は反語(〜だろうか、いや〜ない)。「したまふなれ」は、人から聞いた評判なので伝聞(〜そうだ)。→伝聞・推定の「なり」
- 「ぞ…ある」は係り結び。「なんどもぞ」の「ぞ」は、下が「ば」で続くので結びが流れている(結びの消滅)。


8
げに、そもことわり、人の憎むをよしと言ひ、ほむるをもあしと言ふ人は、心のほどこそ推し量らるれ。ただ、人に見えけむぞねたき。
現代語訳なるほど、それも当然のことで、人がいやがるものをよいと言い、人がほめるものを悪いと言うような人(=わたし)は、その心の程度が自然と察せられる(ので、かえってめずらしがられるのだろう)。ただ、(この草子が)人に見られてしまったことだけが、しゃくだ。
- 「推し量らるれ」の「るれ」は自発の「る」(自然と〜される)。心情・知覚を表す動詞(思ふ・推し量る・しのぶ など)に付く「る・らる」は自発のことが多い。→「る・らる」の自発の見分け方
- 「見えけむ」は過去の婉曲(〜たような)。「ぞ…ねたき」は係り結び。→過去推量の助動詞「けむ」
- 「ねたし」は「しゃくだ・いまいましい」。人に読まれた照れくささを、わざと悔しがってみせている。この一文は解釈が分かれる所でもある。

9
左中将、まだ伊勢守と聞こえし時、里におはしたりしに、端の方なりし畳をさし出でしものは、この草子載りて出でにけり。
現代語訳左中将(源経房)が、まだ伊勢守と呼ばれていたころ、(わたしの)実家にいらっしゃったときに、縁側の方にあった畳を差し出したところ、この草子が(その畳の上に)のったまま出てしまった。
- 「端の方なりし」の「なり」は断定「なり」の存在の用法(〜にある)。→断定の助動詞「なり」(存在の用法)
- 「出でにけり」の「に」は完了「ぬ」の連用形。→「に」の識別
- 「左中将」は源経房。作者と親しい貴族で、「頭の弁の、職に参りたまひて」の段にも出てくる。
10
惑ひ取り入れしかど、やがて持ておはして、いと久しくありてぞ返りたりし。それより歩き初めたるなめり、とぞ本に。
現代語訳(わたしは)あわてて取り入れようとしたけれど、(経房は)そのまま持っていらっしゃって、ずいぶん長くたってから戻ってきた。それ以来、(この草子は世間に)出回りはじめたようだ、と原本に(書いてある)。
- 「なめり」は断定「なり」+推定「めり」で「〜であるようだ」。→推定の助動詞「めり」となめり
- 「ぞ…し」は係り結び(過去「き」の連体形)。最後の「とぞ本に」は「ある」などが省かれた結びの省略。→係り結びと結びの省略
- 「歩く」はここでは「(本が)出回る・広まる」。枕草子が世に出たきっかけを語って、跋文は終わる。


「枕草子」の名の由来を図で見る(諸説あり)

重要な古語(単語帳)
| 古語 | 読み | 意味 |
|---|---|---|
| 草子 | そうし | とじた本・帳面 |
| 跋文 | ばつぶん | 本の終わりに書くあとがき |
| つれづれなり | つれづれなり | することがなく退屈だ |
| 里居 | さとい | 宮仕えを休んで実家にいること |
| あいなし | あいなし | つまらない・困ったことに |
| 便なし | びんなし | 具合が悪い・不都合だ |
| 内の大臣 | うちのおとど | 内大臣(ここでは藤原伊周) |
| 上の御前 | うえのおまえ | 帝(一条天皇) |
| あやし | あやし | ここでは「つまらない・粗末だ」 |
| ものおぼえず | ものおぼえず | わけがわからない |
| そしる | そしる | 悪く言う・けなす |
| 恥づかし | はずかし | (こちらが気おくれするほど)りっぱだ |
| ことわり | ことわり | 道理・もっともなこと |
| ねたし | ねたし | しゃくだ・いまいましい |
| やがて | やがて | そのまま・すぐに |
テストに出る問題(答えは押すと開く)
問1 「人やは見むとする」を文法に注意して現代語訳しなさい。
「人が見ようとするだろうか、いや、見ないだろう。」「やは」は反語。
問2 「言ひ過ぐしもしつべき所々」の「つべき」を文法的に説明しなさい。
強意の助動詞「つ」の終止形+推量の助動詞「べし」の連体形。「きっと〜にちがいない」。
問3 「これに何を書かまし」の「まし」の意味は?
ためらいの意志(〜しようかしら)。疑問の語「何」といっしょに使われている。
問4 「宮の御前に、内の大臣の奉りたまへりける」の「奉り」と「たまへ」は、それぞれだれへの敬意か。
「奉り」(謙譲語)は中宮定子への敬意、「たまへ」(尊敬語)は内大臣(藤原伊周)への敬意。どちらも作者から。
問5 「枕草子」という書名の由来について、どのような説があるか。一つ説明しなさい。
(例)帝が『史記』を書いたと聞き、「史記」を「敷き(敷物)」にかけて「それなら枕」としゃれたという説。ほかに、枕元に置く備忘録の意味とする説、歌枕のようなことばの手引きとする説などがあり、定まっていない。
問6 「さば、得てよ」の「てよ」は何か。
完了の助動詞「つ」の命令形。
問7 「恥づかしき」なんどもぞ、見る人はしたまふなれば の「恥づかし」の意味は?
(こちらが気おくれするほど)りっぱだ・すばらしい。
問8 この草子が世に広まったきっかけは何だったと書かれているか。
伊勢守だった源経房(左中将)が作者の実家に来たとき、差し出した畳にこの草子がのっていて、経房が持ち帰ったこと。

枕草子「この草子、目に見え心に思ふことを(跋文)」原文(全文・通し)
1文ずつ区切らずに、原文を通して読みたい人・音読したい人のための全文です。
この草子、目に見え心に思ふことを、人やは見むとすると思ひて、つれづれなる里居のほどに書き集めたるを、
あいなう、人のために便なき言ひ過ぐしもしつべき所々もあれば、よう隠し置きたりと思ひしを、心よりほかにこそ漏り出でにけれ。
宮の御前に、内の大臣の奉りたまへりけるを、「これに何を書かまし。上の御前には史記といふ書をなむ書かせたまへる。」などのたまはせしを、
「枕にこそははべらめ。」と申ししかば、「さば、得てよ。」とて賜はせたりしを、
あやしきを、こよや何やと、尽きせず多かる紙を書き尽くさむとせしに、いとものおぼえぬことぞ多かるや。
おほかたこれは、世の中にをかしきこと、人のめでたしなど思ふべき、なほ選り出でて、歌などをも、木・草・鳥・虫をも言ひ出だしたらばこそ、「思ふほどよりはわろし。心見えなり。」とそしられめ、
ただ心一つにおのづから思ふことを、たはぶれに書きつけたれば、ものに立ちまじり、人並み並みなるべき耳をも聞くべきものかはと思ひしに、「恥づかしき。」なんどもぞ、見る人はしたまふなれば、いとあやしうぞあるや。
げに、そもことわり、人の憎むをよしと言ひ、ほむるをもあしと言ふ人は、心のほどこそ推し量らるれ。ただ、人に見えけむぞねたき。
左中将、まだ伊勢守と聞こえし時、里におはしたりしに、端の方なりし畳をさし出でしものは、この草子載りて出でにけり。
惑ひ取り入れしかど、やがて持ておはして、いと久しくありてぞ返りたりし。それより歩き初めたるなめり、とぞ本に。
枕草子「この草子、目に見え心に思ふことを(跋文)」現代語訳(全文・通し)
この草子は、目に見え心に思うことを、(まさか)人が見ようとするだろうか、いや見はしないだろうと思って、することもなく退屈な実家暮らしの間に書き集めたものだが、
つまらないことに、人にとって具合の悪い言いすぎなどもきっとしているにちがいない所々もあるので、うまく隠しておいたと思っていたのに、思いがけず世間にもれ出てしまった。
中宮さまに、内大臣(藤原伊周)がさしあげなさった(紙の束)を、(中宮さまが)「これに何を書いたらよいかしら。帝は『史記』という書物をお書き写しになったのよ。」などとおっしゃったので、
(わたしが)「(それなら、こちらは)枕でございましょう。」と申し上げたところ、(中宮さまが)「それなら、(あなたが)受け取りなさい。」と言って(その紙を)くださったので、
つまらないことを、あれやこれやと(書いて)、限りなくたくさんある紙を書き尽くそうとしたので、まったくわけのわからないことが多いことよ。
だいたいこの本は、世の中でおもしろいことや、人がすばらしいと思うにちがいないことを、さらに選び出して、歌などでも、木・草・鳥・虫のことでも書き表したのならば、「思ったより下手だ。(作者の)心の底が見える。」と悪口を言われもしようが、
(実際は)ただ自分の心ひとつで、自然に思うことを、たわむれに書きつけたものなので、ほかの書物の中にまじって、人並みの評判を受けることなどあるだろうか(いや、ないだろう)と思っていたのに、「(こちらが気おくれするほど)りっぱだ。」などと、読んだ人はおっしゃるそうなので、まったく不思議なことである。
なるほど、それも当然のことで、人がいやがるものをよいと言い、人がほめるものを悪いと言うような人(=わたし)は、その心の程度が自然と察せられる(ので、かえってめずらしがられるのだろう)。ただ、(この草子が)人に見られてしまったことだけが、しゃくだ。
左中将(源経房)が、まだ伊勢守と呼ばれていたころ、(わたしの)実家にいらっしゃったときに、縁側の方にあった畳を差し出したところ、この草子が(その畳の上に)のったまま出てしまった。
(わたしは)あわてて取り入れようとしたけれど、(経房は)そのまま持っていらっしゃって、ずいぶん長くたってから戻ってきた。それ以来、(この草子は世間に)出回りはじめたようだ、と原本に(書いてある)。
枕草子「この草子、目に見え心に思ふことを(跋文)」原文と現代語訳の印刷用ページ(A4・左右に並べて)
よくある質問(枕草子の基本)
枕草子の作者は誰?
清少納言です。一条天皇の中宮定子に仕えた女房で、歌人の清原元輔の娘です。
枕草子はいつの作品?
平安時代の中ごろ、1000年(長保2年)前後に書かれたとされます。
枕草子の冒頭(書き出し)は?
「春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山ぎは、少し明かりて、紫だちたる雲の細くたなびきたる。」です。
枕草子はどんな作品?
日本最古の随筆とされ、鴨長明『方丈記』、兼好法師(吉田兼好)『徒然草』と並ぶ三大随筆の一つです。「〜もの」と物を集める類聚章段、自然や人を見て感じたことを書く随想章段、宮仕えの思い出を書く回想(日記)章段の3種類の段があり、「をかし」の文学と呼ばれます。
枕草子の目次(教科書に出る段)
枕草子の入口(教科書に出る段の一覧・作者清少納言と中宮定子) 「定番」は教科書によく出る段です。
- 枕草子「春はあけぼの」の原文・現代語訳とテストに出る語句 定番
- 枕草子「うつくしきもの」の原文・現代語訳 定番
- 枕草子「にくきもの」の原文・現代語訳 定番
- 枕草子「すさまじきもの」の原文・現代語訳 定番
- 枕草子「ありがたきもの」の原文・現代語訳 定番
- 枕草子「木の花は」の原文・現代語訳 定番
- 枕草子「虫は」の原文・現代語訳 定番
- 枕草子「上にさぶらふ御猫は」の原文・現代語訳 定番
- 枕草子「中納言参りたまひて」の原文・現代語訳 定番
- 枕草子「雪のいと高う降りたるを」の原文・現代語訳 定番
- 枕草子「宮に初めて参りたるころ」の原文・現代語訳 定番
- 枕草子「九月ばかり」の原文・現代語訳 定番
- 枕草子「五月ばかりなどに山里にありく」の原文・現代語訳 定番
- 枕草子「二月つごもりごろに」の原文・現代語訳 定番
- 枕草子「頭の弁の、職に参りたまひて」の原文・現代語訳 定番
- 枕草子「大進生昌が家に」の原文・現代語訳 定番
- この草子、目に見え心に思ふことを(跋文)(このページ) 定番
- 枕草子「ころは」の原文・現代語訳
- 枕草子「鳥は」の原文・現代語訳
- 枕草子「草の花は」の原文・現代語訳
- 枕草子「心ときめきするもの」の原文・現代語訳
- 枕草子「過ぎにしかた恋しきもの」の原文・現代語訳
- 枕草子「うれしきもの」の原文・現代語訳
- 枕草子「はしたなきもの」の原文・現代語訳
- 枕草子「かたはらいたきもの」の原文・現代語訳
- 枕草子「清涼殿の丑寅の隅の」の原文・現代語訳
- 枕草子「野分のまたの日こそ」の原文・現代語訳
- 枕草子「月のいと明かきに」の原文・現代語訳
- 枕草子「正月一日は」の原文・現代語訳
- 枕草子「職の御曹司におはしますころ」の原文・現代語訳
- 枕草子「遠くて近きもの・近うて遠きもの」の原文・現代語訳

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- 国語の勉強まとめ(古文・漢文・漢字・百人一首)
本文は『枕草子』を、教科書で広く読まれる形(三巻本系)にそろえ、新字体・現代の送り仮名に直したものです(参考にした古い本:Wikisource の枕草子、明治の『國文大觀』〈能因本系〉)。枕草子は本によって語句や段の分け方が少しずつちがうため、段の番号ではなく段の名前で示しています。現代語訳・解説・問題・図は合格大作戦のオリジナルです。挿絵は著作権の切れた古い絵です(それぞれの絵の下に出典)。文法の用語は合格大作戦の古文文法辞典に合わせています。


