徒然草の原文と現代語訳・文法|教科書に出る段の一覧(つれづれなるままに・仁和寺にある法師・高名の木登り)兼好法師

本を持つミスターT先生

徒然草の教科書に出る段を、原文の全文・現代語訳・文法の解説で1段ずつ読める「ミスターT先生の古文教室」です。序段「つれづれなるままに」「仁和寺にある法師」「高名の木登り」など、よく出る定番の段には赤い印を付けています。

解説:ミスターT先生(京都大学文学部出身の古文の先生。合格先生に古典を叩き込んだ師匠)

ミスターT先生
ミスターT先生
徒然草は、兼好法師が人の生き方や世の中について思うことを書いた随筆や。失敗談やおもしろい話も多くて、1段が短いから古文の練習にもってこいやで。
サクラちゃん
サクラちゃん
たくさん段があって、どれから読めばいいか迷います…。
ミスターT先生
ミスターT先生
まずは赤い「定番」の段から。教科書やテストによう出る段を先に並べてあるで。

教科書によく出る定番の段(17段)

  1. 徒然草「つれづれなるままに(序段)」の原文・現代語訳・文法 定番序段

    つれづれなるままに、日暮らし、硯に向かひて…

    徒然草の書き出し。「退屈なので、心に浮かぶことを書きつけた」と書く理由を語る。

  2. 徒然草「あだし野の露消ゆる時なく」の原文・現代語訳・文法 定番第7段

    あだし野の露消ゆる時なく、鳥部山の煙立ち去らでのみ…

    人の命ははかないからこそ味わい深い、と無常を語る段。

  3. 徒然草「神無月のころ」の原文・現代語訳・文法 定番第11段

    神無月のころ、来栖野といふ所を過ぎて…

    山里の趣ある庵に感心したのに、みかんの木の囲いを見てがっかりした話。

  4. 徒然草「折節の移り変はるこそ」の原文・現代語訳・文法 定番第19段

    折節の移り変はるこそ、ものごとにあはれなれ…

    春夏秋冬の移り変わりの一つ一つに心がひかれる、と四季を語る段。

  5. 徒然草「九月二十日のころ」の原文・現代語訳・文法 定番第32段

    九月二十日のころ、ある人に誘はれたてまつりて…

    客を送ったあとも月を眺めていた女性の、人目のない所での奥ゆかしさ。

  6. 徒然草「公世の二位のせうとに(榎木の僧正)」の原文・現代語訳・文法 定番第45段

    公世の二位のせうとに、良覚僧正と聞こえしは…

    あだ名をいやがって木を切った僧正が、ますます別のあだ名を付けられた話。

  7. 徒然草「仁和寺にある法師」の原文・現代語訳・文法 定番第52段

    仁和寺にある法師、年寄るまで石清水を拝まざりければ…

    石清水八幡宮の本殿を拝まずに帰った法師の話。「少しのことにも先達はあらまほしきことなり」。

  8. 徒然草「これも仁和寺の法師(足鼎)」の原文・現代語訳・文法 定番第53段

    これも仁和寺の法師、童の法師にならんとする名残とて…

    うたげで足鼎(あしがなえ)をかぶって抜けなくなった法師の話。

  9. 徒然草「筑紫に、なにがしの押領使(大根)」の原文・現代語訳・文法 定番第68段

    筑紫に、なにがしの押領使などいふやうなる者のありけるが…

    毎朝大根を二本ずつ食べていた男を、大根の化身の兵士が助けた話。

  10. 徒然草「奥山に、猫またといふもの(猫また)」の原文・現代語訳・文法 定番第89段

    奥山に、猫またといふものありて、人を食らふなる…

    猫またにおそわれたと思った連歌法師が、実は飼い犬だった話。

  11. 徒然草「ある人、弓射ることを習ふに」の原文・現代語訳・文法 定番第92段

    ある人、弓射ることを習ふに、もろ矢をたばさみて…

    「初心の人、二つの矢を持つことなかれ」。なまけ心をいましめる段。

  12. 徒然草「高名の木登り」の原文・現代語訳・文法 定番第109段

    高名の木登りといひし男、人をおきてて…

    「あやまちは、やすき所になりて、必ずつかまつることに候ふ」。油断をいましめる段。

  13. 徒然草「花は盛りに」の原文・現代語訳・文法 定番第137段

    花は盛りに、月は隈なきをのみ見るものかは…

    満開の花や満月だけでなく、その前後にこそ趣がある、と説く段。

  14. 徒然草「能をつかんとする人」の原文・現代語訳・文法 定番第150段

    能をつかんとする人、「よくせざらんほどは…

    「上手になってから人前に出よう」と思う人はものにならない、と説く段。

  15. 徒然草「ある者、子を法師になして(一事を必ずなさんと思はば)」の原文・現代語訳・文法 定番第188段

    ある者、子を法師になして…

    説経師になるはずが乗馬や早歌に夢中になった法師の話から、「一つのことを成しとげたいなら、ほかを捨てよ」と説く段。

  16. 徒然草「丹波に出雲といふ所あり(獅子と狛犬)」の原文・現代語訳・文法 定番第236段

    丹波に出雲といふ所あり…

    後ろ向きの獅子・狛犬に感動して涙ぐんだ上人が、実は子どものいたずらだと知る話。

  17. 徒然草「八つになりし年」の原文・現代語訳・文法 定番第243段

    八つになりし年、父に問ひていはく…

    「最初の仏はどうやって仏になったのか」と父を問いつめた、兼好の子どものころの話。徒然草の最後の段。

そのほかの有名な段(14段)

  1. 徒然草「いでや、この世に生まれては」の原文・現代語訳・文法 第1段

    いでや、この世に生まれては、願はしかるべきことこそ多かめれ…

    身分・容姿・学問・芸など、この世で望ましいものを挙げる段。

  2. 徒然草「家居のつきづきしく」の原文・現代語訳・文法 第10段

    家居のつきづきしく、あらまほしきこそ…

    住まいにはその人の人柄が表れる、と語る段。

  3. 徒然草「人は己をつづまやかにし(許由)」の原文・現代語訳・文法 第18段

    人は己をつづまやかにし、おごりを退けて…

    ぜいたくをきらい、ひょうたんさえ捨てた中国の許由の話。

  4. 徒然草「五月五日、賀茂の競べ馬を」の原文・現代語訳・文法 第41段

    五月五日、賀茂の競べ馬を見はべりしに…

    木の上で居眠りする法師を笑う人々に、「死はすぐそこに来ている」と言った話。

  5. 徒然草「亀山殿の御池に(水車)」の原文・現代語訳・文法 第51段

    亀山殿の御池に、大井川の水をまかせられんとて…

    何でもその道の専門家にはかなわない。宇治の人が作った水車の話。

  6. 徒然草「真乗院に、盛親僧都とて(いもがしら)」の原文・現代語訳・文法 第60段

    真乗院に、盛親僧都とて、やんごとなき智者ありけり…

    いもがしらが大好きで、自由気ままにふるまった僧都の話。

  7. 徒然草「名を聞くより」の原文・現代語訳・文法 第71段

    名を聞くより、やがて面影はおしはからるる心地するを…

    名前から想像した顔は実際とちがう。「前にもこんなことがあった」と感じる不思議。

  8. 徒然草「世に語り伝ふること」の原文・現代語訳・文法 第73段

    世に語り伝ふること、まことはあいなきにや…

    うわさやつくり話は大げさになりがち。そらごとへの心がまえを説く段。

  9. 徒然草「人の心すなほならねば」の原文・現代語訳・文法 第85段

    人の心すなほならねば、偽りなきにしもあらず…

    「狂人のまねとて大路を走らば、すなはち狂人なり」。よい人をまねることの大切さ。

  10. 徒然草「荒れたる宿の」の原文・現代語訳・文法 第104段

    荒れたる宿の、人目なきに、女のはばかる事あるころにて…

    荒れた家にひっそり住む女性を男がたずねた、物語のような段。

  11. 徒然草「友とするにわろき者」の原文・現代語訳・文法 第117段

    友とするにわろき者、七つあり…

    友だちにしてはいけない七つの者と、よい友だちの三つ。

  12. 徒然草「世に従はん人は」の原文・現代語訳・文法 第155段

    世に従はん人は、まづ機嫌を知るべし…

    世の中の事には時機があるが、死だけは順番を待たずにやってくる、と説く段。

  13. 徒然草「相模守時頼の母は(松下禅尼)」の原文・現代語訳・文法 第184段

    相模守時頼の母は、松下禅尼とぞ申しける…

    障子の破れを自分で一こまずつ張りかえ、倹約を教えた北条時頼の母の話。

  14. 徒然草「平宣時朝臣(味噌)」の原文・現代語訳・文法 第215段

    平宣時朝臣、老いの後、昔語りに…

    夜に北条時頼に呼ばれ、味噌をさかなに酒を飲んだ思い出話。

徒然草とは?(作者・成立・ジャンル)

作者兼好法師(吉田兼好・卜部兼好)。朝廷に仕えたのち出家した。歌人としても知られる
成立鎌倉時代の終わりごろ(1330年ごろとする説が有力。諸説あり)
ジャンル随筆。『枕草子』『方丈記』と並ぶ三大随筆
特色無常観(すべては移り変わる)を土台に、人の生き方・季節の趣・しきたり・失敗談まで話題が広い。教訓の段と、おもしろい話(説話)の段がある
段の数序段と第1〜243段

徒然草の段の見分け方(教訓と説話)

説話の段「仁和寺にある法師」「高名の木登り」のように、ある人の話を語り、最後に兼好が一言まとめる段。話の流れと最後の教訓がテストに出る。
考えを述べる段「花は盛りに」「あだし野の露」のように、自然や命について兼好の考えを述べる段。無常観・美意識がテストに出る。

よくある質問(徒然草の基本)

徒然草の作者は誰?

兼好法師(吉田兼好・卜部兼好)です。もとは朝廷に仕えた役人で、のちに出家しました。歌人としても知られます。

徒然草はいつの作品?

鎌倉時代の終わりごろ、1330年ごろにまとめられたとする説が有力ですが、諸説あります。

徒然草の冒頭(書き出し)は?

序段の「つれづれなるままに、日暮らし、硯に向かひて、心にうつりゆくよしなしごとを、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ。」です。

日本三大随筆とは?

清少納言『枕草子』、鴨長明『方丈記』、兼好法師(吉田兼好)『徒然草』の3つです。

徒然草の段の数は?

序段と、第1段から第243段までの243の段です。短い段は1〜2行、長い段は数ページあります。

教科書によく出る段は?

序段「つれづれなるままに」、「仁和寺にある法師」、「高名の木登り」、「ある人、弓射ることを習ふに」、「花は盛りに」、「神無月のころ」などです。このページの「定番」の印の段です。

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