
この記事の結論
- 積小為大(せきしょういだい)は、二宮尊徳(二宮金次郎)の教えで、「小さなことをおこたらず積み重ねてこそ、大きなことを成しとげられる」という意味です。
- もとになった言葉「大事をなさんとすれば、小なる事をおこたらず勤むべし。小積もりて大となればなり」は、門人の福住正兄が尊徳の言葉を書き留めた『二宮翁夜話』に見える言葉として知られています。
- 受験では「基本をコツコツ積み上げれば、過去問も解けるようになる」。いきなり過去問に手を出して「無理!」と投げ出すのがいちばんもったいない、という教えです。

学校の校庭からいつも皆さんを見守っています。by 二宮尊徳
と言っている気がします。

二宮尊徳「大事をなさんとすれば」の原文
大事をなさんとすれば
小なる事をおこたらず勤むべし。
小積もりて大となればなり。
およそ小人の常、
大なる事を欲して、小なる事をおこたり、
出来がたきことを憂いて、出来易きことを勤めず

現代語訳
現代語訳:
デカイことをやり遂げるには
小さなことをおこたらず、コツコツ積み重ねることが大事だ。
コツコツ積み重ねてこそ、デカイことを成し遂げることができるのだ。
世の中の小市民は
デカイことをやってやろうと思うけれど、ちいさな努力をおこたり、
やっぱり俺には無理!と嘆くだけで、簡単にできる目の前のことを放り出してしまう。
受験生バージョン
受験生バージョン
志望校に合格しようと思ったら
基本的なことをおこたらず、コツコツと勉強しなさい。 ⇒(英単語を覚えたり、問題演習をしたり、やるべきことはいっぱいあります)
基本的な実力がつけば、過去問も解けるようになる。
合格できない受験生は、いきなり過去問レベルの問題に手を出し、基礎力をつけることをないがしろにしている
俺にはこの大学は無理!と嘆いて、やるべき目先のことを投げ出してしまう。
受験生へのメッセージ
受験生へのメッセージ
上の赤線の部分を自分の志望校に置きかえてみよう。
小さなことからコツコツと!
この言葉は「受験の格言・名言100選」の一つです。言葉に出てくる漢字(積・小・為・大・怠・勤など)の読み・書き順・漢検の級は「漢字合格大作戦」で調べられます。
「積小為大」の意味と読み方
積小為大は「せきしょういだい」と読みます。漢文のように読み下すと「小を積んで大を為す」。「積」は積む、「小」は小さなこと、「為」は為す(成しとげる)、「大」は大きなことです。
つまり、大きな目標は、小さなことを一つずつ積み重ねた先にしか達成できないという考え方です。二宮尊徳の教え(報徳の教え)を表す言葉として、四字熟語の形でよく紹介されます。
原文の言葉を1つずつ読む
| 原文の言葉 | 意味 |
|---|---|
| 大事をなさんとすれば | 大きなことを成しとげようと思うなら |
| 小なる事をおこたらず勤むべし | 小さなことをなまけずに、つとめて行うべきだ |
| 小積もりて大となればなり | 小さなことが積もって大きなことになるのだから |
| およそ小人の常 | だいたい、つまらない人(器の小さい人)のいつものくせとして |
| 大なる事を欲して、小なる事をおこたり | 大きなことを望むのに、小さなことはなまける |
| 出来がたきことを憂いて、出来易きことを勤めず | できそうにないことを嘆いて、すぐできることをしない |
「小人(しょうじん)」は、古い言葉で「徳の低い人・器の小さい人」のこと。反対は「君子(くんし)」です。漢文や古文でもよく出てくる言葉なので、国語の勉強のついでに覚えておきましょう。「べし」は「〜すべきだ」という意味の助動詞で、古文文法辞典でも用法を確認できます。「なればなり」は「〜であるからだ」と理由を表す言い方です。
後半の「小人の常」がいちばん耳が痛い
前半の「小さなことを積み重ねよ」は、だれでも「そうだよね」と思える言葉です。けれど、この言葉の本当の鋭さは後半にあります。大きなことを望むのに小さなことをなまけ、できないことを嘆いて、できることをしない。これは、勉強がうまく進まないときの受験生の姿そのものです。
「東大に行きたい」「医学部に受かりたい」と大きな目標を口にするのに、今日の単語10個はやっていない。「数学ができない」と嘆くのに、教科書の例題を解き直していない。尊徳は、そういう人の「常(いつものくせ)」を見抜いていたのです。
「積小為大」の出典は『二宮翁夜話』
「大事をなさんとすれば…」の言葉は、『二宮翁夜話(にのみやおうやわ)』に見える尊徳の言葉として知られています。『二宮翁夜話』は尊徳自身が書いた本ではなく、門人(弟子)の福住正兄(ふくずみ まさえ)が、師のそばで暮らした4年間に書き留めた記録を整理し、尊徳の言葉や行いをまとめた本です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 書名 | 『二宮翁夜話』(にのみやおうやわ) |
| まとめた人 | 福住正兄(尊徳の門人) |
| 刊行 | 正編は1884〜1887年(明治17〜20年)。続編は1928年 |
| 中身 | 尊徳の言葉と行い。正編233話・続編48話とされる |
| 特徴 | わかりやすい和文で書かれ、尊徳の考えを広めるのに役立った |
なお、この言葉は本や紹介によって表記が少しずつ違い、「大事をなさんと欲せば、小さなる事を、怠らず勤むべし」のように書かれることもあります。この記事では、元の記事の表記をそのまま載せています。
「尊徳」の読み方は「たかのり」?
ふつう「にのみや そんとく」と読みますが、辞典によると、名前(諱)の「尊徳」の正式な読みは「たかのり」とされます。通称(ふだんの呼び名)が「金次郎」です。小学校の像で知られる「二宮金次郎」と「二宮尊徳」は同じ人物です。
二宮尊徳(二宮金次郎)はどんな人?
二宮尊徳は、江戸時代の後期の農政家・思想家です。天明7年(1787年)に相模国足柄上郡栢山村(さがみのくに あしがらかみぐん かやまむら、今の神奈川県小田原市)の農家に生まれ、安政3年(1856年)に70歳で亡くなりました。
苦しい少年時代
14歳のときに父を、16歳のときに母を亡くし、家の田畑は酒匂川(さかわがわ)の洪水で流されてしまいました。金次郎は伯父の家に身を寄せ、働きながら独学で学んだといわれます。辞典には、17歳のころ「小を積んで大を為す」ことを実感したという記述があります。積小為大は、机の上で考えた理屈ではなく、苦しい暮らしの中で身をもって知った教えだったのです。
よく伝えられる逸話に、人が捨てた稲の苗を拾って空き地に植えたところ、秋には米がとれた、という話があります(伝記などで語られる話で、細かいところは紹介によって違います)。小さな苗も、植えて育てればお米になる。まさに「小を積んで大を為す」を表した話として知られています。
村を立て直した「報徳仕法」
大人になった尊徳は、小田原藩士の服部家の家計を立て直し、続いて下野国(今の栃木県)の桜町領の復興に取り組み、1831年に第一期を終えました。その後も「報徳仕法(ほうとくしほう)」とよばれる独自のやり方で、小田原藩などの多くの村の立て直しにあたりました。
報徳仕法は、「収入に見合った生活をして、余った分を将来や人のために回す」という考え方を村ぐるみで続けるもの、とよく説明されます。荒れた田畑を一度に元に戻すのではなく、できるところから少しずつ立て直す。これも積小為大の考え方と重なります。
薪を背負った二宮金次郎像の由来(諸説あり)
元の記事の写真のように、薪(たきぎ)を背負って歩きながら本を読む少年の像は、昔の小学校の校庭によく置かれていました。元の記事の「学校の校庭からいつも皆さんを見守っています」は、この像のことです。
この姿が広まった始まりについては、明治24年(1891年)に出た幸田露伴の伝記『二宮尊徳翁』の挿絵がもとになった、という説がよく知られています(ほかにも説があります)。尊徳は明治時代の後半から修身(今の道徳にあたる教科)の手本として取り上げられ、辞典によると1900年の検定教科書に登場し、1904年からの国定教科書『尋常小学修身書』にも出てきます。
小学校に薪を背負った金次郎の像を建てることが広く行われたのは、昭和に入ってからです。戦争中の金属の供出(金属を国に差し出すこと)で、銅像が石像などに替えられたものも多いとされます。今も校庭や神社、駅前などで像を見かけることがあります。
「働きながら少しの時間も惜しんで学ぶ」という姿は、まさに積小為大の象徴です。受験生にとっては、通学の電車やバス、休み時間などのすき間時間を積み重ねるお手本ともいえます(ただし、歩きながらの読書やスマホは危ないので、像のまねはしないでくださいね)。
積小為大を受験勉強に生かす:基礎から過去問へ
元の記事の受験生バージョンにあるとおり、基本的な実力がつけば、過去問も解けるようになります。入試問題は、教科書の基本の組み合わせでできています。階段の1段目(基礎)を飛ばして4段目(過去問)に足をかけても、上ることはできません。
英語の積小為大
英語の「小」は、毎日の英単語と英文法です。1日10個でも、1年続ければ3,000個をこえます。単語の覚え方は「英単語の覚え方は単語帳と長文どっち?」「英単語の覚え方【基礎編1】」、英語全体の進め方は「英語勉強法まとめ」で紹介しています。単語→文法→長文→過去問の順に、一段ずつ上りましょう。
数学の積小為大
数学の「小」は、公式を自分で導けるようにすること、教科書や基本の問題集の例題を何度も解き直すことです。基本の問題集を1冊仕上げてから入試の標準問題、そして過去問へ。数学の参考書の段階は「青チャートと1対1対応の演習」「京大数学の参考書ロードマップ」、公式の確認は「算数・数学公式辞典」と「数学まとめ」が便利です。
国語(古文・漢文)の積小為大
古文なら古文単語と文法(助動詞の意味と活用)、漢文なら句法と再読文字が「小」です。ここを固めずに長文を読んでも、なんとなくの読みから抜け出せません。文法は「古文文法辞典」で1項目ずつ確認しましょう。
理科・社会の積小為大
理科は用語の意味と基本の公式、社会は教科書の流れと用語です。毎日1単元ずつ教科書を読み、基本問題を解く。この地道な1日1単元が、入試直前に大きな差になります。
「いきなり過去問」で失敗する理由
元の記事の受験生バージョンには「合格できない受験生は、いきなり過去問レベルの問題に手を出し、基礎力をつけることをないがしろにしている」とあります。これは尊徳の言う「大なる事を欲して、小なる事をおこたり」と同じです。
過去問は、本番と同じレベルの問題です。基礎が抜けた状態で解いても、ほとんど手が出ません。すると「やっぱり俺には無理!」と自信をなくし、やるべき基本の勉強まで投げ出してしまう。これが尊徳の言う「出来がたきことを憂いて、出来易きことを勤めず」です。
うかるくん
先生、志望校の過去問を解いてみたら、ほとんど解けませんでした……。もうこの大学は無理かもしれません。
合格先生
解けなかったのは、今の段階では当たり前だよ。過去問は階段のいちばん上。まだ下の段を上っている途中なんだから。
うかるくん
じゃあ、過去問はまだ解かないほうがいいんですか?
合格先生
一度解いてみて「どんな問題が出るか」を知るのはいいことだ。大事なのは、解けなかった問題を見て「どの基礎が足りないか」を探すこと。そこに戻って、小さなことから積み上げればいい。
うかるくん
「無理!」で終わらせずに、足りない「小」を探すんですね。
過去問は「ゴールを知る」ために使う
過去問を早めに一度見ておくのは、ゴールの高さを知るためです。ゴールがわかれば、どんな「小」を積めばよいかがはっきりします。過去問集の選び方・使い方は「東大 過去問集の選び方と使い方」が参考になります。本格的に過去問演習をするのは、基礎と標準の段を上りきってからにしましょう。
毎日の小さな積み重ねの作り方
「小を積む」といっても、何をどれだけ積めばよいかがわからないと続きません。数字にしてみると、小さな積み重ねの大きさがよくわかります。
| 毎日の「小」 | 1年(365日)続けると |
|---|---|
| 英単語を10個 | 3,650個 |
| 復習を30分 | 約183時間(182.5時間) |
| 数学の問題を1題 | 365題 |
| 古文単語を5個 | 1,825個 |
1日30分は短く感じますが、1年続けると約183時間になります。ほぼ毎日、少しずつでも続けることの力がわかります。毎日1%ずつ成長すると1年で約37.8倍になるという「1.01の法則」の話は、同じ回に書き直した「キサマらを強くするのは毎日の積み重ねじゃ」でくわしく紹介しています。
コツ1:「小」はすぐできる大きさに切る
尊徳の言葉の「出来易きこと」に注目しましょう。積小為大の「小」は、今すぐできる大きさであることが大事です。「数学を勉強する」では大きすぎます。「教科書の例題を2問解き直す」「単語帳の1ページを覚える」のように、手を動かせばすぐ終わる大きさに切ります。
コツ2:毎日同じ時間・同じ場所でやる
朝ごはんの前に単語、電車の中で古文単語、寝る前に今日の復習。時間と場所を決めると、考えなくても手が動くようになります。すき間時間の使い方は「受験の裏技11のやり方」にもまとめています。
コツ3:積み重ねを目に見えるようにする
積み木は目に見えるから、積み上がっていくのがうれしいものです。勉強も、やった量をノートやカレンダーに記録すると、「小」が積み上がっていくのが見えます。記録のつけ方は「勉強記録(勉強ログ)のつけ方」を参考にしてください。
コツ4:できなかった日も「ゼロ」にしない
体調が悪い日や忙しい日もあります。そんな日は、単語1ページだけでもかまいません。ゼロの日を作らないことが、積み重ねを止めないコツです。体調を崩さない工夫は「受験生の体調管理方法まとめ」で紹介しています。
「出来易きことを勤めず」を防ぐ:先延ばしの対策
「できることをしない」の多くは、先延ばしです。「明日からやろう」「もっとやる気が出てから」と思っているうちに、時間はどんどん過ぎていきます。
サクラちゃん
先生、やることが多すぎて、何から手をつけていいかわからなくなるんです。それで結局、何もしない日があって……。
合格先生
それがまさに「出来がたきことを憂いて、出来易きことを勤めず」だね。やることが多いときほど、いちばん小さくて、すぐできることを1つだけ選んで始めるといい。
サクラちゃん
1つだけでいいんですか?
合格先生
始めてしまえば、手は次へ進みやすい。全部を見て嘆くより、目の前の1つを片づける。その1つが今日の「小」になるんだ。
サクラちゃん
まずは単語帳の1ページからやってみます!
「今日の1日は明日の2日分」という考え方は「今日という一日は、明日という日の二日分の値打ちがある」、完ぺきを求めて手が止まる人には「完璧を目指すよりまず終わらせろ」が役に立ちます。
積小為大でよくある失敗と直し方
「コツコツ積み重ねる」はわかっていても、やり方をまちがえると、積んだつもりで積めていないことがあります。よくある失敗と直し方をまとめました。
| よくある失敗 | どうなる? | 直し方 |
|---|---|---|
| 最初に大きな計画を立てすぎる | 3日で計画がくずれ、やる気がなくなる | 1日の「小」を、確実に終わる量まで小さくする |
| 新しい問題集を次々に買う | どれも途中で終わり、何も積み上がらない | 基本の1冊を決めて、何度も解き直す |
| 解きっぱなしで復習しない | 同じ問題をまたまちがえる | まちがえた問題に印をつけ、数日後に解き直す |
| 得意な科目ばかりやる | 苦手科目の基礎がいつまでも抜けたまま | 苦手科目の「小」を毎日1つ入れる |
| 量だけを追って中身を見ない | 時間をかけたのに点数が上がらない | 「何ができるようになったか」を記録する |
同じ1冊を何度もくり返す
積小為大の「積む」は、同じところに重ねていくことです。あちこちに少しずつ手を出すと、積み木を別々の場所に1つずつ置いているのと同じで、高くなりません。基本の問題集を1冊決めて、2回、3回と解き直すほうが、確実に力が積み上がります。1冊をくり返す勉強法は「東大首席の勉強の方法論」でも紹介しています。
「わかった」と「できる」は別
解説を読んで「わかった」と思っても、何も見ずに自分で解けるとは限りません。積み重ねたかどうかは、何も見ずに解けるかで確かめましょう。解けなかった問題こそが、次に積むべき「小」です。自分に合ったやり方の作り方は「オリジナル勉強法の作り方」も参考になります。
1日の積小為大スケジュールの例
学校がある日でも、すき間時間を集めると意外にたくさんの「小」を積めます。下は高校生の平日と休日の一例です(部活や通学時間に合わせて変えてください)。
| 時間帯 | 平日の例 | 休日の例 |
|---|---|---|
| 朝(起きてすぐ) | 英単語10個の確認(10分) | 英単語・古文単語(20分) |
| 通学中 | 古文単語・社会の用語を見る(15分) | ― |
| 休み時間 | 授業のノートを見直す(5分×数回) | ― |
| 放課後・午前 | 数学の例題を2問解き直す(30分) | 基本問題集を進める(2時間) |
| 夜 | 今日の授業の復習(30分) | 1週間分の復習・解き直し(1時間) |
| 寝る前 | 今日やったことを記録(5分) | 来週の「小」を決める(10分) |
1つ1つは10分や30分です。けれど、全部を足すと平日でも1時間半ほどになります。「まとまった時間がないから勉強できない」というのは、尊徳の言う「出来易きことを勤めず」かもしれません。小さな時間を拾い集めることが、積小為大の第一歩です。勉強に集中しやすい頭の使い方は「受験脳の作り方」でも紹介しています。
学年別:積小為大の勉強計画
受験までの時間は学年によって違います。今の自分の位置で、どんな「小」を積めばよいかの目安です(あくまで一般的な目安です)。
| 学年・時期 | 積む「小」 | ねらい |
|---|---|---|
| 高1 | 授業の復習・英単語・数学の教科書の例題 | 基礎の段を固める。苦手を作らない |
| 高2 | 英文法の問題集1冊・数学の基本問題集・古文単語と文法 | 標準の段へ。入試の基本の形に慣れる |
| 高3の春〜夏 | 基本問題集の仕上げ・苦手分野の復習 | 基礎と標準の穴をなくす |
| 高3の秋〜冬 | 過去問・模試の復習で見つかった弱点の基礎 | 過去問で足りない「小」を探して埋める |
| 直前期 | 今まで使った問題集の解き直し | 新しいことより、積んだものを確かめる |
高3の冬には大学入学共通テスト(共通テスト、旧センター試験)があります。2027年の共通テストは1月16日・17日です。前日の過ごし方は「共通テスト前日にやっておきたいこと20」、安定して点を取る方法は「共通テストで8割を安定させるには?」で紹介しています。勉強の進め方の全体は「大学受験の勉強法の基本」もあわせて読んでください。

合格先生
過去問は階段のいちばん上。今日の「小」を積むことが、そこへ上るただ一つの道なんだ。
「積小為大」と似た意味の格言・ことわざ
| 格言・ことわざ | 意味 |
|---|---|
| 塵(ちり)も積もれば山となる | ごくわずかなものでも、積もり積もれば山のように大きくなる |
| 千里の道も一歩から | 遠い道のりも、足もとの一歩から始まる(『老子』の言葉がもととされる) |
| 雨垂れ石を穿(うが)つ | 小さな雨のしずくでも、同じ所に落ち続ければ石に穴をあける |
| 継続は力なり | 続けることそのものが力になる |
| Rome was not built in a day. | ローマは一日にして成らず。大きなことは短い時間ではできない |
| Little by little. | 少しずつ。コツコツ進むことのたとえ |
「継続は力なり」の由来は「「継続は力なり」の意味と由来」、毎日の積み重ねの大切さは同じ回の「キサマらを強くするのは毎日の積み重ねじゃ」、努力についての名言は「努力した者が全て報われるとは限らん」「踏まれても叩かれても努力さえ続けていれば」「たとえ1センチであっても、前に進むこと」で紹介しています。
「積小為大」を英語で言うと?
四字熟語そのものの決まった英訳はありませんが、意味を伝えるなら「Small efforts add up to great results.」(小さな努力が積み重なって大きな成果になる)のように言えます。ことわざでは、上の表の「Rome was not built in a day.」や「Little by little.」がよく使われます。自由英作文で「毎日の積み重ねが大事だ」と書きたいときは、add up to(合計で〜になる)や step by step(一歩ずつ)といった基本の表現で十分です。難しい単語より、正しく書ける基本の表現を積み重ねるほうが点につながります。
「一生懸命だと知恵が出る」とのつながり
元の記事でも関連記事に挙げていた「一生懸命だと知恵が出る、中途半端だと愚痴が出る、いい加減だと言い訳が出る」は、取り組み方で口から出るものが変わるという言葉です。積小為大の後半「出来がたきことを憂いて」の「憂い(嘆き)」は、まさに愚痴や言い訳です。嘆きが出てきたら、それは「小」をおこたっている合図かもしれません。
関連記事
まとめ:小さなことからコツコツと
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 読み方 | 積小為大=せきしょういだい(小を積んで大を為す) |
| 意味 | 大きなことは、小さなことをおこたらず積み重ねてこそ成しとげられる |
| 人物 | 二宮尊徳(二宮金次郎、1787〜1856年)。相模国栢山村生まれ、報徳仕法で多くの村を立て直した |
| 出典 | 門人の福住正兄がまとめた『二宮翁夜話』に見える言葉として知られる |
| 受験への生かし方 | 基礎→標準→応用→過去問の順に一段ずつ。過去問で見つかった弱点は基礎に戻って埋める |
| 注意 | 「できないこと」を嘆くより「すぐできること」を今日やる |
上の赤線の部分を、あなたの志望校に置きかえてもう一度読んでみてください。合格という「大」は、今日の英単語10個、例題2問という「小」の先にあります。小さなことからコツコツと!

うかるくん
大きな目標ほど、今日の小さな1つから。まずは単語帳の今日の分、今から始めます!
よくある質問
「積小為大」の読み方と意味は?
「せきしょういだい」と読みます。「小を積んで大を為す」と読み下し、小さなことをおこたらず積み重ねてこそ大きなことを成しとげられる、という意味です。
「積小為大」は誰の言葉ですか?
江戸時代後期の農政家・思想家、二宮尊徳(二宮金次郎)の教えです。「大事をなさんとすれば、小なる事をおこたらず勤むべし。小積もりて大となればなり」という言葉がもとになっています。
「大事をなさんとすれば」の出典は?
門人の福住正兄が尊徳の言葉と行いを書き留めてまとめた『二宮翁夜話』に見える言葉として知られています。正編は1884〜1887年(明治17〜20年)に刊行されました。
二宮尊徳と二宮金次郎は同じ人ですか?
同じ人物です。金次郎は通称で、尊徳は名前(諱)です。尊徳の正式な読みは「たかのり」とされますが、ふつう「そんとく」と読まれます。1787年に今の神奈川県小田原市で生まれ、1856年に亡くなりました。
薪を背負った二宮金次郎像はいつから学校にあるのですか?
小学校に像を建てることが広く行われたのは昭和に入ってからとされます。戦争中の金属の供出で、銅像が石像などに替えられたものも多くあります。像の姿の始まりは、1891年の幸田露伴の伝記の挿絵とする説などがあります。
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- 「今日という一日は、明日という日の二日分の値打ちがある」の意味
- 「努力した者が全て報われるとは限らん」の意味
- 「継続は力なり」の意味と由来
出典・参考
- 二宮尊徳の生没年・出身・少年時代・服部家と桜町領・報徳仕法・「小を積んで大を為す」・名前の読み:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『改訂新版 世界大百科事典』『デジタル版 日本人名大辞典+Plus』『精選版 日本国語大辞典』『ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典』『百科事典マイペディア』『山川 日本史小辞典』「二宮尊徳」(コトバンク)
- 金次郎像が小学校に広まった時期・金属の供出・修身教科書への登場:『改訂新版 世界大百科事典』「二宮尊徳」(コトバンク)
- 『二宮翁夜話』の編者・刊行年・話数:『改訂新版 世界大百科事典』『山川 日本史小辞典』「二宮翁夜話」(コトバンク)
- 「大事をなさんと思わば小なることを怠らず勤むべし,小積りて大となればなり」:『デジタル版 日本人名大辞典+Plus』「二宮尊徳」(格言)(コトバンク)
- 写真:合格大作戦
最終更新:2026年10月22日/作成:大学受験合格大作戦
この記事に関係する故事成語(絵で読む意味と由来)












