
この記事の結論
- 共通テスト(旧センター試験)で8割を安定させるには、平均点を上げるより先に、本番で裏切りやすい科目(物理・数学)のぶれを小さくすることがいちばん効きます。
- あわせて、英語は時間配分を固め、古文・漢文と公民は短い時間で底上げします。化学と現代文は、正しく力をつければほとんど裏切りません。

この記事は、私が2013年12月に「センター試験で8割以上の点数を安定的にとるには!?」として書いたものです。当時は大学入試センター試験(センター試験)の時代でした。センター試験は2020年1月が最後で、2021年1月からは大学入学共通テスト(共通テスト)に変わり、2025年1月からは新しい学習指導要領(新課程)にそった科目になっています。
2026年10月に、元の質問と答えはそのまま残して、今の共通テストの科目に読みかえた「8割を安定させる科目別の作戦」として図を足して書き直しました。最後の1か月の進め方は「共通テストまで1か月でやること10」、科目別の参考書での仕上げは「センター試験・共通テスト対策の仕上げ」に分けています。
共通テスト 8割 安定しない|Twitterでいただいた質問
センターの点の上げ方教えて…
安定しないんですよ…
700〜750くらいです。
730以上を安定してとりたい…
国語が150弱で
数学が九割で
英語が八割くらいで
理科が八割五分くらい
社会が七割くらい目標は安定することです。740あれば満足です。
理科は物理化学。物理がよくないです。
社会は倫理政経です。
なんていうか、仮面浪人です、恥ずかしながら。現役のときからセンター苦手でした。
twitter(今のX)経由でご質問を頂きました。
既に、8割以上をとる十分な実力がある方からのご質問です。大事なのは「点を上げる」より「点をそろえる(安定させる)」ことだ、という点に、この質問のポイントがあります。
当時の900点満点と、今の1000点満点
質問をいただいた2013年当時、国公立大学を受ける人の多くは、センター試験を5教科7科目・900点満点で受けていました(国語200点、英語の筆記200点、数学Ⅰ・A 100点と数学Ⅱ・B 100点、理科2科目と社会1科目で300点)。8割は720点です。質問者の方は約725点で、すでに8割をこえています。
今の共通テストは、国公立大学に多い6教科8科目の例で1000点満点になります。国語200点、英語はリーディング100点とリスニング100点、数学①(数学Ⅰ・A)と数学②(数学Ⅱ・B・C)が各100点、理科2科目、地理歴史・公民1科目、そして新しく加わった情報Ⅰが100点です。8割は800点です。ただし、何点満点に換算して使うかは大学・学部ごとにちがいます。京都大学(京大)の例は「京大の学部別の配点」を見てください。
2027年(令和9年度)の共通テストの本試験は、2027年1月16日(土)・17日(日)です(大学入試センター)。時刻は「2027年 共通テストの時間割」に、本番まであと何日かは「2027年 共通テストまであと何日?」にあります。
質問者の方の点数を図にすると
質問の数字を、科目ごとの得点率にすると図2のようになります。数学と理科は8割をこえていて、英語がちょうど8割、国語と社会が8割より下です。合計は約725点で、「700〜750くらい」という質問の数字とも合います。
ここで大事なのは、同じ725点でも、毎回ほぼ同じ725点なのか、680点と770点を行き来して平均725点なのかで、作戦がまったく変わることです。
共通テスト 点数 安定させる方法|まず「ぶれ」を見る
図3のAさんとBさんは、5回の模試の平均がどちらも約80%です。でも、本番が1回きりの共通テストで安心なのはAさんです。Bさんは、本番が「2回目」の日に当たれば68%まで下がってしまいます。
点を安定させるために、まず過去問・模試・予想問題の点数を科目ごとに表にすることから始めましょう。いちばん高い点といちばん低い点の差(ぶれ幅)が大きい科目が、本番で「裏切る」科目です。そこを先に直すと、合計点のぶれが小さくなります。
共通テストで裏切る科目は物理と数学
(実力があっても)センター試験で裏切る可能性が高い科目は
- 物理
- 数学Ⅰ・A
- 数学Ⅱ・B
です。
今の共通テストに読みかえると、「数学Ⅰ・A」は数学①(数学Ⅰ・数学A)、「数学Ⅱ・B」は数学②(数学Ⅱ・数学B・数学C)です。物理は、2013年当時の科目名では「物理Ⅰ」、今は「物理」です。私が指導してきた受験生を見ても、この3つは1問の計算ミスや、1つの設定の読みちがいで、大きく点が動く科目でした。1つの答えを次の問いで使う「つながった問題」が多いので、最初でつまずくと、その大問がまるごと崩れてしまうからです。
共通テスト 物理 8割 安定|二次試験と同じ力で
質問者様の場合、物理が苦手なようですし、二次試験でもおそらく必要であろう物理に重点を置かれるとよいでしょう。
物理は、公式を覚えただけでは点が安定しません。「どんな現象か」を図にかいてから式を立てるくせをつけると、見たことのない設定の問題でも崩れにくくなります。共通テストの物理は、実験やグラフ、会話文を読み取る問題も多いので、「何が一定で、何が変わるか」を図に書きこむ練習が効きます。物理の勉強の進め方は「物理の勉強法」にまとめています。物理は二次試験でも使う人が多いので、ここに時間をかけるのは共通テストと二次試験の両方の得になる使い方です。
共通テスト 数学 満点をねらう|2回に1回は満点を
そしてもう一つは数学です。このレベルまでくると数学は十分200点満点を狙えます。センター試験の過去問題や予想問題で2回に一回は満点をとれる位まで演習しましょう。
今の共通テストの数学は、数学①・数学②とも70分です(当時のセンター試験は各60分)。時間が長くなったぶん、問題文の量や、日常の場面を数式にする問題がふえています。満点をねらう人ほど、次の3つを習慣にしてください。
- 計算ミスの記録:まちがえた問題は「どの計算で、どうまちがえたか」を1行で書き、同じミスを2回しない。
- 答えの確かめ:出た答えを元の式に入れる、図と合っているかを見る。1つ前の答えを使う問題では特に大事です。
- 時間の目安:大問ごとに「終わる時刻」を決め、止まったら印をつけて次へ。最後に見直しの時間を残す。
公式があいまいな所は「算数・数学公式辞典」で、言葉の意味は「数学用語辞典」で確かめられます。数学全体の入口は「数学まとめ」です。
うかるくん
数学は9割とれるときもあるのに、急に7割になる回があって…。実力が足りないんでしょうか?
合格先生
9割とれる力はもうあるんだ。足りないのは「崩れない仕組み」の方だね。7割の回の答案を見ると、ミスの場所はたいてい同じだよ。
うかるくん
たしかに、いつも後半の大問で計算が合わなくなります。
合格先生
それなら、その大問の途中の答えを確かめる時間を、時間配分の中に先に入れておこう。満点をねらう練習は、そのまま「下ぶれしない練習」になるんだ。

共通テスト 英語 9割 安定|時間配分で崩れない
また、志望校・学部を勘案すると英語ももう少し伸ばす必要があるのではないでしょうか。(安定して9割をとれる位まで)
センター試験(英語)で安定的な点数がとれない人に、時間配分が苦手な人がいます。
実力はあるのに、「長文問題を解く時間が無かった・・・。」というケースが多々見うけられます。
対策としては、しっかりと時間を計ってセンター試験型の演習を積み重ねましょう。
今の共通テストの英語は、リーディング100点(80分)とリスニング100点(解答30分)で、リーディングとリスニングの配点が同じです。2013年当時のセンター試験は、筆記200点(80分)とリスニング50点でした。今はリーディングもほとんどが英文を読む問題なので、当時よりも「読む速さ」と「時間配分」で点が決まりやすくなっています。
時間配分は、図5のように後半の長い文章に使う時間を先に取っておくのがコツです。区切りの時刻は人によってちがうので、過去問を時間を計って解き、自分の区切りを決めてください。リスニングは1日目の最後(17:20〜18:20)なので、夕方に聞く練習もしておきましょう。英語の総仕上げは「共通テスト英語の総仕上げ」、単語は「英語の勉強法【基礎編1】語彙」、文法・語法は「英語の勉強法【基礎編3】文法・語法演習」へ。英語の配点を大学がどう換算するか(リーディングとリスニングの比率など)は大学ごとにちがうので、志望校の募集要項でも確かめてください。
共通テスト 公共,倫理/公共,政治・経済で8割
社会は傾斜配点にもよりますが、二次試験で必要ありませんのであまり時間をかけたくないところです。
しかしながら、倫理政経の場合、比較的少ない時間で8割レベルまで持っていけます。どうしてもセンター試験での高得点が必要な場合は、もう少し時間を割いてもいいのではないでしょうか?
質問者の方のいう「倫理政経」は、今の共通テストでは「公共,倫理」または「公共,政治・経済」にあたります。どちらも1科目100点・60分で、新しい科目「公共」の内容もふくまれます。
公民は、用語と考え方を覚えたぶんだけ点に変わりやすい科目です。理系の人なら、教科書レベルの用語を1冊の問題集でくり返し、過去問・予想問題で資料の読み取りに慣れるのが近道です。2か月で8割をめざす本の選び方は「政治・経済の参考書(2か月で共通テスト8割)」に書いています。ただし、物理・数学・英語の時間をけずってまで公民に回すのは本末転倒です。志望校の配点で、公民が何点に換算されるかを先に確かめましょう。
その他のアドバイス(化学・国語・数学②)
- 化学は、しっかりと実力をつければほとんど裏切らない科目です。
- 国語の現代文は、きちんと根拠をみつけて解答できるスキルが身についていれば裏切りません。
- 古文・漢文は比較的短期間で得点を上げることができます。
- 古文・漢文はしっかりと覚えることを覚えてから演習しましょう。
- 数学ⅡBは演習をしっかり積めば裏切らない科目です。(現役生は演習が足り無いため苦手とするケースが多い)
化学:知識と計算の型をそろえる
化学は、知識問題と計算問題の「型」が決まっているので、一度力がつけば点が大きく動きません。今の共通テストでは「化学」(100点)と、文系の人などが受ける「化学基礎」があります。レベル順の参考書と問題集は「化学のおすすめ参考書・問題集12冊」にまとめました。
国語:現代文は根拠、古文・漢文は覚えてから
今の共通テストの国語は90分・200点で、近代以降の文章(現代文)110点、古文45点、漢文45点です。質問者の方の「150弱」から上げるなら、短い期間で上がりやすい古文・漢文からです。古文は、助動詞と敬語、よく出る単語を先に覚えてから演習します。共通テストに出る文法は「古文文法辞典(共通テスト編)」に、国語全体は「国語まとめ」にまとめています。現代文は、選んだ選択肢の根拠になる本文の場所に線を引く練習をすると、点が安定します。漢字の問題は「漢字合格大作戦」でまちがえやすい字を確かめてください。
数学②:演習量で裏切らない科目に
当時の数学Ⅱ・Bは、今の数学②(数学Ⅱ・数学B・数学C)です。範囲が広いので、現役生は演習が足りないまま本番をむかえがちです。図4の矢印のように、演習を積むほど「ぶれ」が小さくなる科目です。過去問の使い方は「センター試験の過去問は今の共通テストに使える?」を見てください。

合格先生
8割を安定させるコツは、得意を伸ばすより、下ぶれする科目を1つずつつぶすこと。点数の記録をつけて、いちばん差の大きい科目から手をつけよう。
共通テスト 8割 安定の作戦|あと15点をどこで拾うか
質問者の方の目標は「740あれば満足」でした。今の約725点から、あと15点です。図6は、その15点をどの科目で拾うかを決めた例です。
- 物理:二次試験にも効くので、いちばん時間をかける。ぶれを小さくして、下ぶれの回をなくす。
- 英語:時間配分を固め、長文を最後まで解き切る。安定して9割に近づける。
- 古文・漢文:覚えることを覚えて、短い期間で数点を上げる。
- 数学:満点をねらう練習で、今の点を守る(2回に1回は満点)。
- 公民:時間をかけすぎない。志望校の配点しだいで、少しだけ上乗せ。
このように、科目ごとに「上げる科目」「守る科目」「時間をかけない科目」を分けると、限られた時間の使い方がはっきりします。得点の計画の立て方は「東大合格の戦略の立て方」でもくわしく説明しています。
仮面浪人で共通テストを受ける人へ
質問者の方は、大学に通いながら受験し直す仮面浪人でした。大学の授業や課題がある分、勉強の時間はかぎられます。だからこそ、全部の科目を同じように勉強するのではなく、図4の「裏切る」科目と、図6の「点を拾う」科目に時間を集めることが大切です。仮面浪人と純浪(大学に通わない浪人)のちがいは「純浪と仮面浪人の違い・メリットとデメリット比較」に書いています。
サクラちゃん
大学の授業もあるし、全部の科目をやり直す時間なんてありません…。
合格先生
全部やり直さなくていいんだよ。もう8割の力はあるんだから、ぶれる科目と、すぐ上がる科目だけに時間を使おう。
サクラちゃん
じゃあ、物理と英語の時間配分と、古文・漢文ですね。
合格先生
その通り! 毎回の点を記録して、いちばん低い点が上がってきたら、作戦は成功だよ。
直前期の気持ちの持ち方や生活は「共通テスト直前期の心構え10」、前日の過ごし方は「共通テスト前日にやっておきたいこと20」、本番の解き方は「共通テストの解き方(時間配分・見直し・マーク)」もどうぞ。迷ったときにマークする番号の考え方は「共通テストで迷ったら何番をマークする?」にあります。

うかるくん
平均点より「いちばん低い点」を上げればいいんだ! まずは科目ごとの点数を表にしてみよう。
共通テストで8割を安定させる作戦(まとめ)
- 8割の目安は、当時のセンター試験(900点)で720点、今の共通テスト(6教科8科目の例で1000点)で800点。使い方は志望校の募集要項で。
- まず科目ごとの点数を記録し、ぶれ幅の大きい科目を見つける。
- 裏切りやすいのは物理と数学(数学①・数学②)。物理は図をかいて式を立て、数学は2回に1回満点をめざす。
- 英語は時間配分。長文の時間を先に取り、時間を計って演習する。
- 古文・漢文と公民は短い時間で上がる。化学と現代文は、力をつければ裏切らない。
勉強の進め方で迷ったら、「受験の質問・相談」からご相談ください。
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よくある質問
共通テストで8割は何点ですか?
受ける科目で変わります。国公立大学に多い6教科8科目の例では1000点満点なので、8割は800点です。2014年当時のセンター試験(5教科7科目900点)では720点でした。大学ごとの換算は募集要項で確かめてください。
共通テストの点数が安定しないのはなぜですか?
1問のミスで大問ごと崩れやすい物理や数学のような科目と、時間配分で長文が解き切れない英語が、点のぶれの大きな原因になりやすいです。まず科目ごとの点数を記録し、ぶれ幅の大きい科目から直します。
共通テストの数学で満点をとるには?
過去問や予想問題で、2回に1回は満点をとれるまで演習します。計算ミスの記録、答えの確かめ、大問ごとの時間の目安の3つを習慣にすると、下ぶれが小さくなります。数学①・数学②の解答時間は各70分です。
共通テストの英語で時間が足りません。どうすればいいですか?
時間を計って共通テスト型の演習を重ね、後半の長い文章に使う時間を先に確保します。英語リーディングは80分です。目安をこえたら印をつけて次に進み、最後にもどります。
短い期間で点が上がりやすい科目は?
古文・漢文と、公民(公共,倫理/公共,政治・経済)は、覚えることを覚えれば比較的短い期間で上がりやすい科目です。ただし、志望校の配点を見て、時間をかけすぎないようにします。
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出典・参考
- 大学入試センター「令和9年度 大学入学共通テスト」(実施期日、実施要項、出題教科・科目:日程・試験時間・配点・科目名)
- 2014年当時のセンター試験の配点・試験時間は、当時の大学入試センターの実施要項による
- 写真:合格大作戦(元の記事の写真)
最終更新:2026年10月21日/作成:大学受験合格大作戦












