エビングハウス錯視(ティチェナー錯視)とは?同じ大きさの円がちがって見える理由と、数学の図形問題で気をつけること

この記事の結論

  • 同じ大きさの円でも、大きな円に囲まれると小さく、小さな円に囲まれると大きく見える目の錯覚
  • 脳が、ものの大きさをまわりとくらべて判断しているために起こると考えられている
  • 名前のエビングハウスは、「忘却曲線」で有名な心理学者と同じ人物
エビングハウス錯視・ティチェナー錯視

まずは体験してみよう

大きな円に囲まれると小さく見える 小さな円に囲まれると大きく見える
左右のオレンジの円、どちらが大きく見えますか?

左のオレンジの円より、右のオレンジの円のほうが大きく見えませんか? じつは、2つのオレンジの円は同じ大きさです。まわりの円を取りのぞくと、よくわかります。

直径は同じ
まわりの円を取りのぞくと、同じ大きさ
エビングハウス錯視(左右の中心の円は同じ大きさ)
左右の中心の円の大きさは同じです

なぜ大きさがちがって見えるの?

私たちの脳は、ものの大きさを「それだけ」で判断しているのではなく、まわりにあるものとくらべて判断しています。

  • 大きな円にかこまれると、中心の円は「まわりより小さいもの」として感じられる。
  • 小さな円にかこまれると、中心の円は「まわりより大きいもの」として感じられる。

背の高い人の中に立つと小さく見え、子どもの中に立つと大きく見えるのと同じです。ふだんは役に立つこの「くらべるしくみ」が、図形ではまちがいを生むことがあります。

エビングハウスとティチェナー

人物どんな人?
ヘルマン・エビングハウスドイツの心理学者(1850〜1909年)。この錯視を見つけた。記憶の実験「忘却曲線」でも有名
エドワード・ティチェナーイギリス出身で、アメリカで活躍した心理学者。教科書でこの錯視を紹介し、英語圏で「ティチェナー円」とも呼ばれるようになった

忘却曲線については「エビングハウスの忘却曲線とは?」でくわしく解説しています。

ほかにもある有名な錯視

錯視どう見える?
ミュラー・リヤー錯視矢羽の向きで、同じ長さの線がちがう長さに見える
ポンゾ錯視線路のように先がせまくなる線の中では、上にある棒のほうが長く見える
ヘリング錯視放射状の線の上に置いた平行な2本の直線が、曲がって見える

数学の図形問題では「見た目」を信じない

数学の問題、特に図形の問題では、見た目にだまされず、論理的に考えて解くように心がけましょう。

  • 入試の図は正確とは限らない。「図から長さが等しそう」は根拠にならない。
  • 長さや角度は、問題文の条件と定理から導く。
  • 自分で図をかくときは、条件どおりになるべく正確にかく。かたよった図は思いこみのもと。

よくある質問

エビングハウス錯視とは?

同じ大きさの円でも、大きな円に囲まれると小さく、小さな円に囲まれると大きく見える目の錯覚です。ティチェナー錯視とも呼ばれます。

なぜ大きさがちがって見えるのですか?

脳が、ものの大きさをまわりのものとくらべて判断しているためと考えられています。

忘却曲線のエビングハウスと同じ人ですか?

同じ人です。ドイツの心理学者ヘルマン・エビングハウス(1850〜1909年)です。

ティチェナー錯視とのちがいは?

同じ錯視の別名です。心理学者ティチェナーが教科書で紹介したことから、英語圏ではこう呼ばれることがあります。

あわせて読みたい

出典・参考

  • コトバンク「エビングハウス」(ブリタニカ国際大百科事典ほか、生没年)
  • 錯視の図は大学受験合格大作戦の作成(左右の中心の円は同じ半径でかいています)

最終更新:2026年10月8日/作成:大学受験合格大作戦

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