大学受験の勉強法の基本(この記事の結論)

  • 大学受験の勉強に必要な要素は①知識(覚える)・②思考力(知識を使って考える)・③テクニック(速く解く)の3つです。土台の知識の上に、演習で思考力を積み上げます。
  • 「毎日10時間勉強しているのに点が取れない」人の多くは暗記ばかりで演習をしていません。知識が足りなくても演習を始め、まちがえた所を覚え直すのが近道です。
  • 高1・高2は学習範囲の全体を、高3・受験生は志望大学の入試問題を客観的に見ます。過去問は入試直前までとっておかず、直近の年から解きます。

今日は大学受験勉強法についての重要な考え方をお教えします。この記事は2010年に書いた「超重要!大学受験勉強法」を、2026年の今の入試に合わせて書き直したものです。元の記事の考え方はそのまま残し、図と具体例を足しました。教科ごとのくわしい勉強法は、記事の中のリンクから進めるように「大学受験の勉強法の入口」としてまとめています。

大学受験 勉強法の基本|必要な3つの要素(知識・思考力・テクニック)

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まず大学受験に必要な要素は大きく分けて3つあります。①知識・②思考力・③テクニックです。3つは横に並んでいるのではなく、図1のように下から積み上げる関係になっています。

大学受験に必要な3つの要素:下から積み上げる ① 知識覚える:英単語・公式・用語・年号 ② 思考力使う:演習で論理立てて考える ③ テクニック速く・楽に解く 下の段ほど土台。上の段だけ積んでも、点数は伸びない
図1 大学受験に必要な3つの要素は、知識を土台にして積み上げる

① 知識:情報を覚えること

これは情報を覚えることです。英単語を覚えたり、数学の公式を覚えたりすることです。

英語なら英単語・英熟語・文法のきまり、数学なら公式と基本の解き方、国語なら漢字・古文単語・古文文法、理科なら用語と法則、地理歴史なら用語・年号・地名などが「知識」にあたります。知識がないと、問題文を読むことも、解き方を思いつくこともできません。だから知識は3つの要素の土台です。

知識の覚え方は教科ごとにコツがあります。英単語は「英単語・英熟語の覚え方|単語帳は1冊を極める」、数学の公式は証明つきの「算数・数学公式辞典」と「数学用語辞典」、古文は「古文文法辞典」、漢字は「漢字合格大作戦」で調べられます。

② 思考力:知識を使って論理立てて考える力

これは国公立や医大を目指す人には特に重要な要素です。①で覚えた知識を使い、物事を論理立てて考える力です。

たとえば数学の問題は、公式を覚えているだけでは解けません。「この問題にはどの公式を、どの順番で使うか」を考える力が必要です。英語の長文も、単語の意味を知っているだけでは、筆者の言いたいことはつかめません。文と文のつながりを考えて読む力が要ります。知識を「使える形」にするのが思考力です。

大学入学共通テスト(共通テスト、旧センター試験)は、問題作成の方針で、知識の理解の質を問う問題や、思考力・判断力・表現力を使って解く問題を重視するとしています。国公立大学の2次試験(個別学力検査)の記述問題や、医学部の入試では、さらに深く考える力が問われます。

③ テクニック:速く・楽に解くコツ

このテクニックを知っていれば問題を解く時間が大幅に短縮されたり、勉強が楽になります。テクニックは科目ごとにたくさんあります(くわしくは下の「③テクニック」の章で)。

ただし、テクニックは知識と思考力の上に乗るものです。知識が足りないままテクニックだけ覚えても、使う場面に気づけません。テクニックは「最後の仕上げ」と考えましょう。

3つの要素を教科ごとに見ると

教科ごとに、3つの要素の例を表にしました。自分の勉強が、どの段にかたよっているかを確かめてみましょう。

教科① 知識(覚える)② 思考力(演習で使う)③ テクニック(速く解く)
英語英単語・英熟語・文法長文を読む・和訳・英作文設問を先に見て読む・時間配分
数学公式・基本の解き方初めて見る問題の方針を立てる答えの確かめ方・計算の工夫
国語漢字・古文単語・古文文法本文の根拠から記述をまとめる設問の条件に線を引く
理科用語・法則・反応式実験やグラフから考える単位や次元で答えを確かめる
地理歴史用語・年号・地名資料から理由を説明するタテ(時代)とヨコ(地域)の整理

表の左の列(知識)ばかりに時間を使っていないでしょうか。次の章では、多くの受験生がはまる「暗記ばかりのワナ」を見ていきます。

勉強しているのに点数が取れない原因|暗記ばかりで演習しないワナ

高校生がよく陥るワナがあります。勉強はしているのに学力テストや模擬試験で点数がとれない……。一日に10時間も勉強をしているのに……。

こんな生徒をたまに見かけます。勉強の内容をよくよく聞いてみると『ほとんど暗記にしか時間を使っていない』のです。

同じ10時間でも、点が取れる人と取れない人(例) Aさん:ほとんど暗記 暗記 9時間演習1時間 → 模試になると「覚えたのに解けない」 Bさん:覚えたらすぐ使う 暗記 4時間演習 6時間 → 知識が「使える知識」に変わり、点が伸びる 時間は例。大事なのは「演習の時間をちゃんと取る」こと
図2 同じ10時間でも、暗記と演習の配分で結果が変わる(時間は例)

知識をたくさん身に着けることは重要なことです。しかしながら②の思考力を鍛える勉強をしていない生徒は点数が取れないのです。

重要なのは①知識を増やす勉強をするなということではなく、②思考力を培う(つちかう)勉強をしなさいということです。

②思考力を得るには演習を十分にこなす必要があります

かといって十分な知識がないまま演習するのは気が引ける……。そういって暗記勉強にはまって演習をおろそかにしてしまうのです。

この気持ちはよく分かります。単語帳が終わっていないのに長文を読むのは不安ですし、参考書の例題が終わっていないのに問題集を解くのはこわいものです。でも、知識が完ぺきになる日は来ません。入試の直前でも、知らない単語や忘れた公式はあります。だから、知識が「だいたい」そろったら演習を始め、演習の中で知識を固めていくのが正しい順番です。

知識が足りなくても演習してよい:4つの輪を回す ① 覚える単語・公式・用語② 解く問題集・過去問③ まちがえる×の問題に印④ 覚え直す教科書・参考書へ戻る 「まちがえた所」が次に覚えるべき所 1周するたびに、知識が「使える知識」になっていく
図3 知識が足りなくても演習してよい:覚える→解く→まちがえる→覚え直すの輪

図3の輪のポイントは、まちがえた所が「次に覚えるべき所」を教えてくれることです。暗記だけをしていると、どの知識が本当に大事なのか分かりません。演習でまちがえると、「この単語を知らなかったから読めなかった」「この公式の使い方を知らなかった」と、覚えるべき知識がはっきりします。そこで教科書や参考書に戻って覚え直すと、その知識は使える知識になります。

暗記ばかりになっていないかのチェック

次の5つのうち、3つ以上当てはまる人は、暗記にかたよっているかもしれません。

  • 単語帳や一問一答を、何周もしているのに、長文や記述の問題はほとんど解いていない
  • 問題集を解くより、ノートをきれいにまとめる時間のほうが長い
  • 数学は解答を読んで「分かった」で終わり、自分の手で解き直していない
  • 模試の復習は、正解を赤ペンで写すだけで終わっている
  • 「まだ覚えていないから」という理由で、過去問を一度も開いていない

当てはまった人は、まず1日の勉強時間のうち演習の時間をはっきり決めることから始めましょう。たとえば「夜の2時間は問題集だけ」のように、時間で区切ると守りやすくなります。勉強時間の記録をつけると、暗記と演習の割合が目で見えるようになります。記録のつけ方は「勉強記録(勉強ログ)のつけ方」にまとめています。

教科ごとの「演習」とは何をすることか

うかるくん

うかるくん

英単語がまだ半分しか覚えられていないんです。長文を読むのは、単語帳が終わってからでいいですよね?

合格先生

合格先生

その気持ちは分かるけれど、単語帳が「終わる」日はなかなか来ないんだ。半分覚えたなら、やさしめの長文を読み始めていいよ。

うかるくん

うかるくん

えっ、知らない単語がたくさん出てきたらどうするんですか?

合格先生

合格先生

知らなかった単語に印をつけて、単語帳でもう一度確かめる。長文で出会った単語は、ただ単語帳で見た単語より忘れにくいんだ。これが「演習しながら覚える」ということだよ。

うかるくん

うかるくん

単語帳と長文を同時に進めればいいんですね。やってみます!

高1・高2の勉強法|学習範囲の全体を客観的に見る

演習を十分にこなすには『勉強自体』を、つまり『学習範囲全体』を客観的に見る必要があります。どこにどれだけ時間がかかるかが分かれば、演習の時間を計画に組みこめるからです。

あなたがまだ高校1年生・2年生ならラッキーです。担任の先生や塾の先生に相談し、今後習う範囲にどんなものがあり、どこの難易度が高いのか、どこの分野に時間がかかるのか尋ねて見るとよいでしょう。

先生に聞くのに抵抗がある人は、教科書や参考書を客観的に眺めてみましょう。章や分野ごとのページ数だけでも大体の量や難易度がわかります。

学習範囲の地図:目次とページ数で全体を見る ① 目次を開く② ページ数を見る③ 多い章に印 第1章第2章第3章★ 時間がかかる第4章第5章★ 時間がかかる第6章 ページ数が多い章 = 難しい問題を作りやすい(長さは例)
図4 学習範囲の地図:目次とページ数で、時間のかかる章を見つける(長さは例)

量が多ければ問題は知識の組み合わせでいくらでも難しくできるので、思考力を問う問題が作成しやすいのです。つまり、ページ数の多い章は、入試で難しい問題が出やすく、時間もかかる章だと考えておくと、計画が立てやすくなります。

学習範囲の地図の作り方(3ステップ)

  1. 目次を開く:教科書か、学校で配られた参考書の目次を開きます。科目ごとに1枚の紙を用意しましょう。
  2. 章ごとのページ数を書き出す:章の名前と、始まりのページから次の章までのページ数を書きます。授業でもう習った章には○をつけます。
  3. ページ数の多い章に印をつける:多い章、授業でつまずいた章に★をつけます。★の章は、早めに演習を始める章です。

この地図があると、「数学は残り何章あって、そのうち★がいくつ」と、残りの量が見えるようになります。共通テストの全体の計画(高1・高2・高3でいつ何をするか)は「共通テストの勉強法|高1・高2・高3でいつ何をするか」に図でまとめています。

レベルや授業の進み方に合った教材を選ぶ

また②思考力を鍛える際にもうひとつの障害があります。レベルや授業進度に合っていないと『ぜんぜんわからない』、『難しい』となってしまうのでやる気が出ないのです。

どういうレベルがあって自分が何をするべきかを客観的に見ることを心がけましょう。図5は、教材のレベルが合っているかの見分け方です。

その教材、レベルは合っている? かんたんすぎる全部すぐ解ける1段上の本へちょうどいい考えれば解けるこの本を続けるむずかしすぎるぜんぜんわからない1段やさしい本へ 「ぜんぜんわからない」が続くと、やる気が出なくなる レベルを下げるのは負けではなく近道
図5 教材のレベルの見分け方:「考えれば解ける」がちょうどいい

元の記事では、難関大向けの通信添削の会社が無料で配っている「学年別の教材見本」を利用するのもよい、と書きました(2010年当時)。今も、問題集や通信教材の中には見本や試し読みを用意しているものがあります。買う前に中身を数ページ見て、「考えれば解ける」問題が多いかを確かめると、レベルの合わない教材を選ぶ失敗を減らせます。

「むずかしすぎる」教材を続けると、勉強そのものがいやになってしまいます。やる気の保ち方は「受験のモチベーションの保ち方」も参考にしてください。

高1・高2のうちにやっておきたいこと

  • 英語と数学の「知識」を先に固める:英単語・英文法と、数学の基本の解き方は、ほかの教科よりも積み上げに時間がかかります。数学の参考書の進め方は「青チャートと1対1対応の演習はいつまでに終わらせる?」へ。
  • 定期テストを「演習の締め切り」にする:学校の問題集を定期テストまでに1周、テストのあとに×の問題をもう1周。これだけで、知識と演習の輪(図3)が自然に回ります。
  • 志望校の過去問を一度だけ眺める:解けなくてかまいません。「どんな問題が出るのか」を知っておくだけで、ふだんの勉強の目的がはっきりします。

高3・受験生の勉強法|志望大学の入試問題を客観的に見る

あなたが高校3年生や受験生の場合、ちょっとあせる必要があります。勉強自体を客観的にみることも重要ですが、もうひとつ大きな仕事があるのです。

それは大学ごとの入試問題を客観的にみることです。自分の志望大学がどんな問題を出題するか客観的に把握するのです。

そのための一番の方法はその大学の過去問題を解くことです。まだ解くのが無理な場合は眺めるだけでもかまいません。どの分野から多く出題されるかを知っておく必要があります。

過去問は直近の年から解く

入試直前まで入試問題をとっておくという受験生がいますがそれは間違いです。10年前の古い問題から解いていく人がいますがそれも間違いです。

まず直近の問題から解いていきましょう。出題傾向は徐々に変化しているのです。

過去問は「直近の年」から解く 2026年度2025年度2024年度2023年度2022年度…2017年度 ここから古い年はあとで 出題傾向は少しずつ変わる → 直近の問題がいちばん本番に近い ×入試直前までとっておくどちらもまちがい×10年前の古い問題から順にどちらもまちがい
図6 過去問は直近の年から解く。直前までとっておく・古い年から解くのはまちがい

直前までとっておくのがまちがいなのは、過去問を解いて初めて「自分に何が足りないか」が分かるからです。直前に分かっても、もう直す時間がありません。古い年から解くのがまちがいなのは、出題の形・分量・試験時間・出題範囲が、年によって変わるからです。とくに2025年度入試からは高校の新しい教育課程(新課程)の入試になり、共通テストでは「情報Ⅰ」が加わるなど、科目の形が変わりました。新課程の入試に合わせた練習には、まず直近の年の問題を使いましょう。

共通テストの過去問の使い方は「センター試験の過去問は共通テスト対策に使える?」、過去問の手に入れ方は「大学の過去問を無料で手に入れる方法」にまとめています。

過去問で見る3つのこと(出題分析)

  1. どの分野から多く出るか:数年分の問題の分野を表にすると、くり返し出る分野が見えてきます。京大の数学なら、年ごとの問題と分野を「京大理系数学 出題分析」「京大文系数学 出題分析」で一覧にしています。
  2. どんな形で答えるか:マーク式か記述式か、和訳か英作文か、論述の字数はどれくらいかを確かめます。答え方の形によって、ふだんの演習のしかたが変わります。
  3. 時間は足りるか:本番と同じ時間で1年分を解き、時間が足りないかどうかを体で知ります。時間が足りない人は、下の「③テクニック」で時間を短くする工夫が必要です。

過去問から「入試を知り」、模試や過去問の点から「自分を知る」考え方は、「京大合格作戦の立て方|彼を知り己を知る」で孫子の言葉を使って説明しています。配点から目標点を決めるやり方は「東大合格の戦略(ストラテジー)の立て方」が参考になります。

東大・京大は予想問題集も使う

東大・京大などは大手予備校が出版している予想問題集なども活用しましょう。旧帝国大学や有名私立大学ほど出題傾向がはっきりしていますので、対策すれば効率よく勉強することができます。

出題傾向がはっきりしている大学では、過去問をくり返し解くこと自体が、いちばんの対策になります。東大の過去問集の選び方(何年分の本を選ぶか)は「東大 過去問集の選び方と使い方」にあります。過去問を解き終わって物足りない人は、予想問題集で「同じ形の新しい問題」を練習しましょう。

「ここが大事!」と説明する合格先生

合格先生

過去問は「最後の腕だめし」ではなく「何を勉強すればいいかを教えてくれる地図」なんだ。だから早めに、新しい年から開こう。解けなくても、眺めるだけでも意味があるよ。

③テクニック|大学受験の得点力を上げるコツ

ここまで説明した大学受験勉強法の基礎、①知識と②思考力はわかっていただけたでしょうか。次に③テクニックがあります。

このテクニックを知っていれば問題を解く時間が大幅に短縮されたり、勉強が楽になります。テクニックは科目ごとにたくさんあります。合格大作戦では随時公開しています。『合格大作戦目次』で探してみてください。

テクニックの3つの種類

  • 解くのを速くするテクニック:数学の計算の工夫、英語の長文で設問を先に見てから本文を読む、など。時間の足りない試験で効きます。
  • 点を落とさないテクニック:問題文の条件に線を引く、答えの単位や符号を確かめる、マークのずれを見直す、など。共通テストのようなマーク式の試験では、とくに大事です。
  • 勉強を楽にするテクニック:ゴロあわせ、語源で単語を覚える、図や表で整理する、など。①知識を覚える時間を短くします。

本番の試験で使うテクニック(時間配分・分からない問題を飛ばす・見直し)は「共通テストの解き方|時間配分・分からない問題の飛ばし方・見直し」に、勉強法・本番・志望校選びのコツは「受験の裏技・テクニック30選」にまとめています。

テクニックだけに頼らない

テクニックは便利ですが、図1のピラミッドのいちばん上の段です。土台の知識と思考力がないと、テクニックを使う場面そのものに気づけません。また、入試問題を作る大学の先生は、テクニックだけでは解けない問題を作ろうとします。テクニックは「知識と思考力で解ける問題を、より速く・より確実に解くための道具」と考えましょう。

大学受験 勉強法の計画|学年別の知識・思考力・テクニックの配分

3つの要素の割合は、学年が上がるにつれて変わります。図7はそのイメージです。

学年が上がるほど「演習」と「テクニック」を増やす 高1知識思考力高2知識思考力高3 春〜夏知識思考力高3 秋〜直前知識思考力テクニック ① 知識② 思考力(演習)③ テクニック 割合はイメージ。苦手な科目は、学年に関係なく「知識」に戻る
図7 学年が上がるほど演習とテクニックの割合を増やす(割合はイメージ)

高1:知識を中心に、授業の範囲で演習も

高1は習う範囲がまだ少ないので、知識の割合が多くなります。それでも、授業で習った範囲の問題集は必ず解きましょう。高1から「覚えたら解く」くせをつけておくと、高2・高3で楽になります。

高2:知識と演習を半々に

高2は学習範囲がいっきに広がります。図4の学習範囲の地図を作り、★の章から演習を始めましょう。難関大をめざすなら、高2の終わりまでに英語と数学の基本の知識をひととおり固めておくのが理想です。京大志望の高2の数学は「京大数学の2次試験対策と高2の勉強法」も参考になります。

高3 春〜夏:演習が中心、志望校の過去問を開く

高3の春からは演習の割合を増やします。夏までに、志望校の過去問を直近の年から1年分解き、何が足りないかを知りましょう。足りない知識は、そのつど教科書や参考書に戻って覚え直します。

高3 秋〜直前期:過去問・予想問題とテクニック

秋からは過去問の演習が中心になり、時間配分などのテクニックの割合が増えます。共通テスト(2027年は1月16日・17日)の対策もこの時期に本格化します。直前期は新しい教材に手を出さず、今までの教材の×の問題を回しましょう。くわしくは「入試直前期の勉強法」と「共通テストまで1か月でやること10」へ。

1日の勉強の組み立て方|暗記と演習を同じ日に入れる

学年に関係なく大事なのは、1日の中に「覚える時間」と「解く時間」の両方を入れることです。暗記の日と演習の日を分けると、覚えたことを使うまでに時間があいて、忘れてしまいます。たとえば、次のような組み立てがあります(時間は例です)。

  • 平日(学校のある日):通学の時間に英単語や一問一答(知識)→帰ってから問題集を解く(演習)→寝る前の15分で、その日まちがえた所を見直す(覚え直す)。
  • 休日:午前に過去問や模試の問題を時間を計って解く(演習)→午後にその復習と、足りなかった知識の覚え直し→夜に次の週の計画を立てる。

短い時間(すきま時間)は知識の暗記に、まとまった時間は演習に使うと、むだがありません。体調をくずすと計画そのものが止まるので、睡眠の時間は削らないようにしましょう(「受験生の体調管理方法まとめ」)。

解いたあとの復習が「思考力」を育てる

演習は、解きっぱなしでは力になりません。問題集・模試・過去問を解いたら、次の順で復習しましょう。

  1. ○・×・△に分ける:自力で解けた問題は○、まちがえた問題は×、正解したけれど自信がなかった問題は△にします。
  2. ×と△の原因を1行で書く:「単語を知らなかった(知識)」「公式は知っていたが使い方を思いつかなかった(思考力)」「時間が足りなかった(テクニック)」のように、3つの要素のどこが足りなかったかを書きます。
  3. 原因に合わせて戻る:知識が原因なら教科書・参考書・単語帳へ、思考力が原因なら同じ形の問題をもう1問、テクニックが原因なら時間配分を見直します。
  4. 数日後に解き直す:解答を見ずに、もう一度自分の手で解きます。解き直して○になって、初めてその問題は「自分のもの」です。

この復習を続けると、自分の弱点がどの要素にあるのかが見えてきます。弱点が分かれば、勉強の時間をどこに使えばいいかもはっきりします。

サクラちゃん

サクラちゃん

高3の夏になったのに、日本史の用語がまだ全部覚えられていません。過去問はまだ早いですか?

合格先生

合格先生

早くないよ。まず直近の1年分を解いてみよう。どの時代・どの分野から多く出るかが分かれば、残りの用語の中で、先に覚えるべきものが見えてくるんだ。

サクラちゃん

サクラちゃん

全部を同じように覚えなくてもいいんですか?

合格先生

合格先生

最後には全部覚えたいけれど、順番は過去問が教えてくれる。よく出る所から覚えて、すぐに演習で使う。それが「入試問題を客観的に見る」ということだよ。

サクラちゃん

サクラちゃん

過去問を先に見て、覚える順番を決めます!

教科別の大学受験 勉強法|くわしい記事への入口

この記事は大学受験の勉強法の「全体」をまとめた入口です。教科ごとのくわしいやり方は、次の記事に進んでください。

教科くわしい勉強法の記事この記事との関係
数学数学の勉強法(3段階)解法の暗記=知識、演習=思考力
英語英語勉強法まとめ単語・文法から長文・英作文まで
英単語英単語・英熟語の覚え方英語の知識の土台
現代文現代文の記述問題の勉強法記述=思考力の演習
世界史世界史の勉強法(基礎編)教科書・ノート・一問一答の使い方
日本史日本史の勉強法高2からの計画・論述
共通テスト共通テストの勉強法高1〜高3の教科のバランス

国語・数学の調べものは「国語まとめ」「数学まとめ」から、教科ごとの記事は『合格大作戦目次』から探せます。

大学受験の勉強法でよくある失敗5つ

失敗1:勉強法を調べるだけで満足する

勉強法の本や記事を読むと、それだけで勉強した気分になります。でも、点数を上げるのは勉強法を知ることではなく、実際に手を動かすことです。勉強法は1つ決めたら、少なくとも数週間は続けて、結果を見てから直しましょう。自分に合ったやり方の作り方は「自分自身のオリジナル勉強法を確立せよ」にまとめています。

失敗2:参考書をたくさん買う

レベルの合う1冊を決めたら、その1冊をくり返すほうが力がつきます。基本書を1冊に絞ってくり返す考え方は「基本書を1冊に絞って反復する勉強法」が参考になります。

失敗3:ノートまとめに時間をかけすぎる

ノートをきれいにまとめるのは「知識」の勉強です。まとめたノートを使って問題を解く時間がなければ、図2のAさんと同じになってしまいます。ノートは「見直すための道具」と考え、まとめる時間は短くしましょう。

おすすめは、まとめノートを最初から作るのではなく、演習でまちがえた所だけを書き足していくやり方です。こうすると、ノートには自分の弱点だけが集まり、直前期に見直すときもすぐに使えます。ノートの取り方のコツは「東大合格生のノートはかならず美しい」にまとめています。

失敗4:模試の結果だけを見て、問題を見直さない

模試は、判定よりもまちがえた問題のほうが大事です。図3の輪の「③まちがえる」が一度にたくさん手に入る機会だと考え、まちがえた問題は必ず解き直しましょう。

失敗5:苦手な教科から逃げる

得意な教科の勉強は楽しいので、つい時間を使いすぎます。でも、入試の合計点を上げやすいのは苦手な教科です。苦手な教科は図5で教材のレベルを1段下げて、「考えれば解ける」所から始めましょう。苦手な教科こそ、知識の段(図1のいちばん下)に戻って、教科書の基本の例題からやり直すのが近道です。1日の勉強の最初に苦手な教科を少しだけ入れると、後回しにしにくくなります。

ひらめいたうかるくん

うかるくん

知識は土台、思考力は演習で、テクニックは最後の仕上げ。覚えたらすぐ解いて、まちがえた所を覚え直す。過去問は新しい年から! これならぼくにもできそうです!

大学受験の勉強法の相談|受験掲示板「100点BBS」

勉強の進め方や、志望校の出題傾向は、同じ大学をめざす受験生と話すとヒントが見つかります。受験掲示板「100点BBS」には大学ごとの掲示板があり、京大志望の人は「京都大学受験掲示板」、東大志望の人は「東京大学受験掲示板」、共通テストの勉強は「共通テスト掲示板」で情報交換ができます。勉強法で迷ったら、「受験の質問・相談」からご相談ください。

よくある質問

大学受験の勉強法の基本は何ですか?

大学受験に必要な要素は、①知識(覚える)、②思考力(知識を使って考える)、③テクニック(速く解く)の3つです。知識を土台にして、演習で思考力を積み上げ、最後にテクニックで仕上げます。

毎日勉強しているのに模試の点数が上がらないのはなぜですか?

暗記ばかりで演習をしていないことが多いです。知識が足りなくても問題集や過去問を解き、まちがえた所を教科書や参考書で覚え直すと、知識が使える知識になります。

暗記と演習はどちらを先にすればいいですか?

基本の知識をだいたい覚えたら、完ぺきになるのを待たずに演習を始めます。覚える、解く、まちがえる、覚え直すをくり返すのが近道です。

過去問はいつから、どの年から解けばいいですか?

入試直前までとっておかず、高3の夏ごろまでに一度解きます。出題傾向は少しずつ変わるので、古い年からではなく直近の年から解きます。

自分に合ったレベルの参考書はどう選べばいいですか?

中身を数ページ見て、考えれば解ける問題が多いものを選びます。全部すぐ解けるなら1段上、ぜんぜんわからないなら1段やさしい本にします。

あわせて読みたい

出典・参考

  • 共通テストの日程・科目:大学入試センター「令和9年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト実施要項」(大学入試センター)
  • 高校の教育課程:文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)」(2022年度入学生から、入試は2025年度から)
  • 元の記事:大学受験合格大作戦「超重要!大学受験勉強法」(2010年3月3日)。図は大学受験合格大作戦が作成

最終更新:2026年10月22日/作成:大学受験合格大作戦

合格神・五角丸

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そなたの頑張りを書けば、合格神・五角丸が運勢と「最後の一画」を授けるぞ。

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