古文の助動詞「き・けり」の意味と活用表|直接過去と伝聞過去の違い・けりの詠嘆・せば〜まし・カ変サ変への接続【大学受験】

古文の助動詞「き・けり」の意味と活用表|直接過去と伝聞過去の違い・けりの詠嘆・せば〜まし・カ変サ変への接続【大学受験】

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大学受験難関大

ひとことで言うと

「き」「けり」はどちらも連用形につく過去の助動詞。「き」は自分で経験した直接経験の過去(〜た)、「けり」は人から聞いた伝聞の過去(〜たそうだ)で、和歌・会話文では詠嘆(〜たなあ)にもなります。

このページのポイント

  • 接続はどちらも連用形。ただし「き」はカ変・サ変の未然形にもつく(こし・こしか・せし・せしか)
  • 「き」は特殊型:せ・○・き・し・しか・○、「けり」はラ変型:(けら)・○・けり・ける・けれ・○
  • 「き」=直接経験の過去、「けり」=伝聞の過去と詠嘆(気づき)
  • 和歌・会話文の「なりけり」「けるかな」は詠嘆
  • 「せ」は「せば〜まし」(反実仮想)だけ。「し」「しか」「けれ」の識別が難関大の定番

はじめて(やさしく)

「き」と「けり」は、どちらも過去を表す助動詞です。現代語の「〜た」にあたります。では、なぜ2つもあるのでしょうか。

ちがいは、その過去を、どうやって知ったかです。自分の目で見たこと、自分でしたことを思い出して言うときは「き」。人から聞いた話や、昔から伝わる話を語るときは「けり」。たとえば、「きのう、ぼくは京都へ行った」は「き」の感じ、「昔、おじいさんがいたそうだ」は「けり」の感じです。

「き」と「けり」は、どこで知った過去?き自分で見た・した直接経験の過去〜たけり〜だって人から聞いた伝聞の過去〜たそうだ・〜た「けり」には「〜たなあ」と気づく詠嘆もある
「き」は自分で経験した過去(直接経験の過去)、「けり」は人から聞いた過去(伝聞の過去)
うかるくん

うかるくん

昔話の「おじいさんがいました」は、自分で見たわけじゃないから「けり」なんだね。

合格先生

合格先生

そのとおり。だから物語は「今は昔、竹取の翁といふ者ありけり」「昔、男ありけり」のように、「けり」で始まることがとても多いんだ。

サクラちゃん

サクラちゃん

じゃあ、自分の体験を書く日記には「き」がよく出るの?

合格先生

合格先生

そう。どんな文章かも手がかりになるよ。

「けり」には、もう1つ大事な意味があります。和歌や会話の中で、「あ、そうだったのか」と今はじめて気づいた気持ちを表す「詠嘆(えいたん)」です。訳は「〜たなあ・〜だなあ」。百人一首47番の「秋は来にけり」は、「秋が来たのだなあ」と、さびしい宿に秋が来ていることに気づいた歌です。

「けり」の2つの顔過去(伝聞)竹取の翁といふ者ありけり→ 〜がいたそうだ(物語の語り)詠嘆(気づき)人こそ見えね秋は来にけり→ 秋が来たのだなあ(和歌・会話)地の文は過去、和歌・会話文は詠嘆が多い
「けり」は、物語の地の文では過去(伝聞)、和歌・会話文では詠嘆が多い
ひらめいたうかるくん

うかるくん

自分の体験は「き」、聞いた話は「けり」。和歌の「けり」は「〜だなあ」! これで3つそろったぞ。

ここまでのまとめ

  • 「き」=直接経験の過去(自分で見た・した)「〜た」
  • 「けり」=伝聞の過去(人から聞いた)「〜た・〜たそうだ」
  • 「けり」のもう1つの意味=詠嘆(今気づいた)「〜たなあ」。和歌・会話文に多い
  • どちらも連用形につく(「来」「す」にだけ特別なつき方がある)

助動詞の全体の地図は、記事「古文の助動詞一覧」と辞典の助動詞一覧で確かめられます。わからないところは、受験掲示板「100点BBS」の古典文法のお勉強で質問することもできます。

しっかり(大学受験の基礎〜標準)

「き」「けり」の活用表と接続

語未然形連用形終止形連体形已然形命令形活用の型
きせ○きししか○特殊型
けり(けら)○けりけるけれ○ラ変型

接続はどちらも連用形です(「書きき」「見けり」「ありけり」)。「き」は特殊型で、形がばらばらなので、そのまま「せ・○・き・し・しか・○」と唱えて覚えます。連体形「し」と已然形「しか」は、ほかの語とまぎらわしいので特に大事です。「き」の未然形「せ」は、「せば〜まし」の形にだけ出てきます(「もっと深く」で説明します)。

「けり」は「あり」と同じラ変型(けり・ける・けれ)です。未然形「けら」は奈良時代の「けらずや(〜たではないか)」などにしか出てこないので、表ではかっこに入れます。活用形のはたらきは活用形(6つの活用形)で確かめましょう。

「き」「けり」の意味

語意味訳し方よく出る所
き過去(直接経験の過去)〜た日記・随筆・思い出話。会話文の中で自分の体験を語るとき
けり過去(伝聞の過去)〜た・〜たそうだ・〜たということだ物語の地の文(「今は昔」「昔、男」で始まる語り)
けり詠嘆(気づき)〜たなあ・〜だなあ・〜ことよ和歌・会話文・心の中のことば。「なりけり」「けるかな」

「けり」は語源を「来(き)+あり」とする説明が多く、「過去から続いてきたことに今気づく」感じを持つため、伝聞の過去にも詠嘆にも使われます。

カ変・サ変への特別な接続

「き」はカ変「来(く)」とサ変「す」につくときだけ、未然形にもつくという特別なきまりがあります。入試の定番です。

「き」はカ変・サ変に特別なつき方をするカ変「来(く)」こ+しこしこ+しかこしかき+しきしき+しかきしか×き+き言わないサ変「す」し+きしきせ+しせしせ+しかせしか×し+し言わない×し+しか言わない「ながめせしまに」(百人一首9番)=サ変「せ」+「し」
カ変には「こし・こしか・きし・きしか」、サ変には「しき・せし・せしか」の形でつく
動詞終止形「き」連体形「し」已然形「しか」
カ変「来」○(「来き」とは言わない)こし(未然形)/きし(連用形)こしか(未然形)/きしか(連用形)
サ変「す」しき(連用形)せし(未然形)せしか(未然形)

まとめると、サ変は終止形「き」だけ連用形「し」につき、「し」「しか」は未然形「せ」につきます。「しし」「ししか」という言い方はしません。「せし」「こし」を見たら、「サ変・カ変+過去の『き』の連体形」とすぐ言えるようにしましょう。

「ここが大事!」と説明する合格先生

合格先生

「せし」の「せ」は、サ変「す」の未然形。「し」は「き」の連体形。「ながめせしまに」は、このきまりの代表例だよ。

「けり」の意味の見分け方

  1. 「けり(ける・けれ)」が連用形の下にあるか確かめる(形容詞の「〜けれ」、動詞「蹴る」でないか)。
  2. 地の文か、和歌・会話文かを見る。
  3. 物語の地の文 → 過去(〜た・〜たそうだ)。
  4. 和歌・会話文・心の中のことば → 詠嘆が多い。特に「なりけり」「けるかな」「にけり」の形。
  5. 会話文でも、昔のできごとを人に伝えているなら過去。訳を当てはめて確かめる。
「けり」はどこにある?地の文(物語の語り)和歌・会話文(心の中のことばも)過去〜た・〜たそうだ詠嘆〜たなあ・〜だなあ「なりけり」「けるかな」会話文でも、昔のできごとを伝えるなら「過去」
「けり」の意味は、地の文か、和歌・会話文かで見分ける

例文で確かめる

今は昔、竹取の翁といふ者ありけり。

(竹取物語・冒頭)

現代語訳今となっては昔のことだが、竹取の翁という者がいたそうだ。

ここがポイント物語の地の文で、語り手が昔の話を伝える形なので過去(伝聞)。「あり」はラ変の連用形で、「けり」は連用形接続です。
竹取の翁と妻が、竹の中から見つけた小さな子をかごに入れて見守る場面の絵
竹取の翁と嫗(おうな)が、竹の中で見つけた小さな子(のちのかぐや姫)を育てる場面。竹取物語は「竹取の翁といふ者ありけり」と、「けり」で語りはじめます。画像:「The Tale of the Bamboo Cutter - Discovery of Princess Kaguya」(17世紀、作者不明、パブリックドメイン、Wikimedia Commons)

昔、男ありけり。

(伊勢物語・第二段など(多くの段の書き出し))

現代語訳昔、ある男がいた(そうだ)。

ここがポイント語り手が伝え聞いた話として語る「けり」です。

聞きしにも過ぎて、尊くこそおはしけれ。

(徒然草・第五十二段(仁和寺にある法師))

現代語訳(前から)聞いていた以上に、尊くいらっしゃったことだなあ。

ここがポイント法師が仲間に話す会話文。「聞きし」の「し」は「き」の連体形で、法師が自分で聞いていた評判(直接経験の過去)。「おはしけれ」の「けれ」は「こそ」の結びの已然形で、会話文なので詠嘆(〜たことだなあ)と説明されます。

花の色は移りにけりないたづらにわが身世にふるながめせしまに

(百人一首9番・小野小町(花の色は))

現代語訳桜の花の色は、むなしくあせてしまったなあ。長雨が降り、私がもの思いにふけっていた間に。(私の美しさも同じように衰えてしまった。)

ここがポイント「移りにけりな」の「けり」は和歌の中の詠嘆(〜てしまったなあ)。「に」は完了「ぬ」の連用形です。「ながめせしまに」の「せ」はサ変「す」の未然形、「し」は「き」の連体形で、カ変・サ変への特別な接続の代表例。
百人一首9番 小野小町の絵札
百人一首9番・小野小町の絵札。「移りにけりな」の「けり」は詠嘆、「ながめせしまに」の「せし」はサ変の未然形+過去「き」の連体形です。画像:絵札「Hyakuninisshu 009」(パブリックドメイン、Wikimedia Commons)

契りきなかたみに袖をしぼりつつ末の松山波越さじとは

(百人一首42番・清原元輔(契りきな))

現代語訳約束しましたよね。おたがいに涙でぬれた袖をしぼりながら、末の松山を波が越えることがないように、(二人の心も)決して変わるまいと。

ここがポイント「契りき」の「き」は終止形。作者が自分で経験した約束なので「き」。「な」は念押しの終助詞。

山川に風のかけたるしがらみは流れもあへぬ紅葉なりけり

(百人一首32番・春道列樹(山川に))

現代語訳山の中の川に、風がかけたしがらみ(川の流れをせきとめる柵)は、流れきれずにたまっている紅葉だったのだなあ。

ここがポイント「なりけり」の形の詠嘆。「しがらみだと思っていたものは、実は紅葉だったのだ」と、今気づいたおどろきを表します。和歌の「〜なりけり」は、気づきの詠嘆の典型です。

もっと深く(難関大・上級者)

1. 「直接経験」「伝聞」は目安:「き」と「けり」の本当の差

「き=直接経験、けり=伝聞」は、もっとも広く使われている説明です。ただし、実際の文章では例外があります。

  • 「き」は、自分が経験していなくても、確かな事実として記憶されている過去(歴史上のできごとなど)に使われることがあります。そのため「き」を「話し手が確かだと思っている過去」と説明する本もあります。
  • 「けり」は、自分の体験にも使われます。その場合は、「(そうだったのだと)今あらためて思う」という気づき・詠嘆の気持ちがふくまれます。

「き」は過去の時点にもどって思い出す言い方、「けり」は今の時点からながめる言い方と考えると、例外も説明しやすくなります。

2. 「けり」の詠嘆は「気づき」とも言う

詠嘆の「けり」を、「気づきのけり」と呼ぶ文法書もあります。今まで意識していなかった事実に、今はじめて気づいたときの「〜だったのだなあ」です。和歌では「なりけり」の形が特に多く、百人一首にも次のような歌があります。

番号歌の一部けりの形訳のめやす
47番人こそ見えね秋は来にけりにけり(完了+けり)秋は来たのだなあ
69番竜田の川の錦なりけりなりけり(紅葉は)錦だったのだなあ
96番ふりゆくものはわが身なりけりなりけりわが身だったのだなあ
50番長くもがなと思ひけるかなけるかな思ったことだなあ
73番高砂の尾の上の桜咲きにけりにけり桜が咲いたなあ

「にけり」は、完了「ぬ」の連用形「に」+「けり」で、「〜てしまったなあ・〜たのだなあ」。完了の「ぬ」は助動詞「つ・ぬ」で説明しています。詠嘆を過去と分けずに説明する立場もありますが、入試では「詠嘆」と答え、「〜たのだなあ」と訳せば安全です。

3. 「せば〜まし」:「き」の未然形「せ」

「き」の未然形「せ」は、ふつうの文には出てきません。出てくるのは、接続助詞「ば」がついた「せば」の形で、下の「まし」(反実仮想の助動詞)と組になるときです。「もし〜だったら、…だっただろうに」と、事実と反対のことを想像します(反実仮想)。

世の中にたえて桜のなかりせば春の心はのどけからまし

(古今和歌集・春上・在原業平(伊勢物語・第八十二段にも))

現代語訳もし世の中にまったく桜がなかったとしたら、春の人の心はのどかだっただろうに。

ここがポイント「なかり」は形容詞「なし」の連用形。「せ」は「き」の未然形、「ば」は仮定の接続助詞、「まし」は反実仮想。本当は桜があるので、春は心が落ち着かないのです。
反実仮想「〜せば、…まし」なかりせば…のどけからまし「き」の未然形反実仮想事実(本当は)桜がある→ 春は心がさわぐもし〜なら(想像)桜がなかったら→ のどかだろうに「せ」は「き」の未然形と説明されることが多い(サ変「す」の未然形とする説もある)
「せば〜まし」は、事実と反対のことを想像する反実仮想

この「せ」は、過去の助動詞「き」の未然形と説明するのがふつうですが、サ変動詞「す」の未然形と考える説もあります。入試では「き」の未然形として答えればよいでしょう。反実仮想には、ほかに「ましかば〜まし」「ませば〜まし」「未然形+ば〜まし」の形があります(くわしくは 助動詞「まし」)。

4. 「し」「しか」「けれ」「ける」の識別

「し」は、上の語と取ってみることで決める連用形+し見し・聞きし過去「き」の連体形〜た(下に体言など)取っても通る名にし負はば強意の副助詞「し」訳さなくてよい「す」の連用形しき・しけりサ変動詞「す」〜した語幹+し長し・恋し形容詞の語尾終止形「せし」「こし」は、カ変・サ変+「き」の連体形
「し」は、上の語の形と「取っても意味が通るか」で見分ける
形見分け方正体例
し連用形の下(カ変・サ変は未然形の下も)過去「き」の連体形「憂しと見し世ぞ」(百人一首84番)
し取り除いても意味が通る強意の副助詞「名にし負はば」(25番)・「絶えてしなくは」(44番)
しか連用形の下。「こそ」の結びにも過去「き」の已然形「人知れずこそ思ひそめしか」(41番)
しか「てしか」「にしか」の形願望の終助詞(〜したい)「見てしか」(自作)
しか「そのように」と訳せる副詞「しかぞ住む」(8番)
けれ連用形の下「けり」の已然形「なほ聞こえけれ」(55番)
けれ形容詞の語幹の下形容詞の已然形の活用語尾「物こそ悲しけれ」(23番)
ける・けれ単独で動詞として使われている下一段動詞「蹴る」「鞠を蹴る」(自作)

41番・55番は「こそ」の結びで已然形「しか」「けれ」(係り結び)。23番の「悲しけれ」は形容詞の已然形です。まず上の語が連用形かを確かめます。「蹴る」は下一段活用のただ1語です。

5. 「けらし」と「てき・にき・てけり・にけり」

百人一首2番「春過ぎて夏来にけらし」の「けらし」は、「けるらし」がつまった形と説明され、「〜たらしい」(過去の根拠のある推定)と訳します。「来に」はカ変「来」の連用形「き」+完了「ぬ」の連用形「に」です。

「てき・にき・てけり・にけり」(完了+過去)は「〜てしまった」と訳します。重なる順番は助動詞の接続へ。

サクラちゃん

サクラちゃん

「し」も「しか」も「けれ」も、いろんな正体があってこんがらがりそう……。

合格先生

合格先生

どれも最初に上の語の活用形を見れば、ほとんど決まるよ。連用形の下なら「き」「けり」の仲間。そうでなければ、副助詞・形容詞・副詞などを疑えばいいんだ。

うかるくん

うかるくん

上を見て、それから取ってみる。2段階で考えればいいんだね!

よくあるまちがい

まちがい1:「けり」を全部「〜た」と訳す

和歌や会話文の「けり」、特に「なりけり」「けるかな」は詠嘆「〜だなあ」が多い。地の文か、和歌・会話文かを先に見る。

まちがい2:「せし」の「せ」を「き」の未然形と答える

「ながめせしまに」の「せ」はサ変「す」の未然形、「し」が「き」の連体形です。「き」の未然形「せ」は「せば〜まし」のときだけ。下に「し・しか」があるか、「ば」があるかで区別します。

まちがい3:「悲しけれ」の「けれ」を「けり」と考える

「けり」は連用形につきます。「悲し+けれ」の「悲し」は語幹で、「悲しけれ」全体が形容詞の已然形です。

識別でまよったら、受験掲示板「100点BBS」の古典の勉強方法のスレで、ほかの受験生の覚え方を見てみるのもおすすめです。

練習問題

やさしい

  1. 過去の助動詞「き」の活用を、未然形から命令形まで答えなさい(活用しない形は○)。
    答えと解説を見る

    せ・○・き・し・しか・○(特殊型)。「けり」は(けら)・○・けり・ける・けれ・○(ラ変型)です。

  2. 「昔、ある国に翁ありけり。」(自作)の「けり」の意味を答え、訳しなさい。
    答えと解説を見る

    物語の地の文なので過去(伝聞)。「昔、ある国に翁がいた(そうだ)」。

ふつう

  1. 「わが見し都は、かくはあらざりき。」(自作)の「し」「き」を、それぞれ文法的に説明しなさい。
    答えと解説を見る

    「し」は上一段「見る」の連用形「見」についた過去「き」の連体形(下に体言「都」)。「き」は補助活用「ざり」(打消「ず」の連用形)についた過去「き」の終止形。「私が見た都は、このようではなかった」。自分で見た体験なので「き」が使われています。

  2. 「げに、雪の山は高かりけり。」と女房が言った(自作)。この「けり」の意味を答えなさい。
    答えと解説を見る

    会話文の中で、「本当に」と今あらためて気づいているので詠嘆。「本当に、雪の山は高いのだなあ」。「高かり」は形容詞の連用形(カリ活用)で、「けり」は連用形接続です。

むずかしい

  1. 次の傍線部を文法的に説明しなさい(自作)。
    ① 京より来し人 ② 夢にせしこと ③ 雨なかりせば花は咲かざらまし
    答えと解説を見る

    ① カ変「来」の未然形「こ」+過去「き」の連体形「し」(「きし」と読む場合は連用形「き」+「し」)。② サ変「す」の未然形「せ」+過去「き」の連体形「し」。③ 形容詞「なし」の連用形「なかり」+過去「き」の未然形「せ」+接続助詞「ば」。下の「まし」と組で反実仮想「もし雨がなかったら、花は咲かなかっただろうに」。

  2. 「ことしも、つひに春は来にけり。」(自作)と、会話の中で言った。「来にけり」を品詞分解し、訳しなさい。
    答えと解説を見る

    カ変「来」の連用形「き」+完了「ぬ」の連用形「に」+「けり」の終止形。会話文で、春が来たことに気づく詠嘆なので「今年も、とうとう春が来たのだなあ」。「来」を「く」と読まないよう注意(連用形は「き」)。

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よくある質問

助動詞「き」と「けり」の違いは何ですか?

「き」は自分で経験した過去(直接経験の過去)、「けり」は人から聞いた過去(伝聞の過去)を表すと説明されます。「けり」には、和歌や会話文で「〜たなあ」と気づく詠嘆の意味もあります。

「けり」の意味の見分け方は?

物語の地の文なら過去(〜た・〜たそうだ)、和歌・会話文・心の中のことばなら詠嘆(〜たなあ)が多いです。「なりけり」「けるかな」は詠嘆の目じるしです。

「き」の活用と接続は?

活用は特殊型で「せ・○・き・し・しか・○」。接続は連用形ですが、カ変「来」とサ変「す」には未然形にもつき、「こし・こしか・せし・せしか」となります。

「せし」「こし」とは何ですか?

「せし」はサ変「す」の未然形「せ」+過去「き」の連体形「し」、「こし」はカ変「来」の未然形「こ」+「し」です。「き」がカ変・サ変につくときの特別な形です。

「せば〜まし」の「せ」は何ですか?

過去の助動詞「き」の未然形と説明されるのがふつうです(サ変「す」の未然形とする説もあります)。「もし〜だったら、…だっただろうに」と訳す反実仮想の形です。

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出典・参考

  • 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)」国語(言語文化・古典探究)
  • 例文の本文:竹取物語(冒頭)、伊勢物語(第二段など)、徒然草(第五十二段)、古今和歌集(春上・在原業平)、百人一首(2・8・9・23・25・32・41・42・44・47・50・55・69・73・84・96番)。表記は読みやすいように一部改めています
  • 高校の古典文法の標準的な説明(「き・けり」の意味・接続・活用、カ変・サ変への接続)にもとづいて作成。「けり」の詠嘆(気づき)の扱い、「せば」の「せ」の説明には複数の説があります
  • 画像:「The Tale of the Bamboo Cutter - Discovery of Princess Kaguya」(竹取物語の絵、17世紀、作者不明、パブリックドメイン〈PD-Art/PD-old-100-expired〉、Wikimedia Commons)、百人一首の絵札「Hyakuninisshu 009」(パブリックドメイン、Wikimedia Commons)

最終更新:2026年10月21日/作成:大学受験合格大作戦