高校受験の古文対策|出る問題・歴史的仮名遣い・主語・係り結び・覚えること一覧と練習問題【中学生向け】

高校受験の古文対策|出る問題・歴史的仮名遣い・主語・係り結び・覚えること一覧と練習問題【中学生向け】

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高校受験

ひとことで言うと

高校受験の古文は、注や現代語訳を手がかりに読みとる試験です。まず歴史的仮名遣い、次に古語の意味と主語、そして係り結びと会話文の「 」の順に固めるのが近道です。

このページのポイント

  • 公立高校入試の国語では、多くの都道府県で古文の大問が出て、注や現代語訳が付くことが多い
  • よく出る型:歴史的仮名遣い・主語・会話の「 」・古語の意味・係り結び・内容
  • 勉強の順番:仮名遣い → 古語と主語 → 係り結びと会話 → 大問演習
  • 私立高校では文法(助動詞など)まで問う学校もあるので、過去問で確かめる

はじめて(やさしく):高校入試の古文はどんな形で出る?

公立高校の入試の国語では、多くの都道府県で、古文(古典)の大問が出ます。本文は短めのことが多く、むずかしい言葉には注ちゅう(言葉の意味の説明)が付き、現代語訳が全部または一部付いていることもよくあります。つまり、助けを使いながら昔の文章を読みとる試験です。出し方は都道府県ごとに違うので、自分の県の過去問で形を確かめておきましょう。

高校入試の古文は、だいたいこんな形[大問]次の文章を読んで、あとの問いに答えなさい。① 古文の本文(短めのことが多い)仁和寺にある法師、年寄るまで石清水を拝まざりければ、……ア② 注(むずかしい語の意味)*石清水=石清水八幡宮(神社の名前)③ 現代語訳(全部・一部が付くことも)④ 問い仮名遣い・主語・会話の「 」・内容係り結び・古語の意味・作品の知識 など②の注と④の問いは、本文より先にざっと見る
高校入試の古文の大問の形の例(本文は徒然草・第五十二段の書き出し)。注・訳・問いの4つの部分でできていることが多い
まなぶくん

まなぶくん

古文って、何から勉強すればいいのか、ぜんぜんわからないよ……。

合格先生

合格先生

高校入試なら、まず歴史的仮名遣い。「いふ」を「いう」と読めるようになれば、それだけで1問とれることも多いんだ。

ハルちゃん

ハルちゃん

文法は? 「助動詞」とか、むずかしそう。

合格先生

合格先生

公立高校の入試では、文法の細かい名前が直接聞かれることはあまり多くないよ。それより、だれが・何をしたかをつかむ力が大事。文法は「読むための道具」くらいに考えよう。

下から1段ずつ上がろう① 歴史的仮名遣いひらがなで正しく読める② 古語の意味・主語だれが・何をしたかわかる③ 係り結び・会話の「 」文のしくみが見ぬける④ 内容の読み取り大問がまるごと解ける合格!下の段ができると、上の段がぐんと楽になる
高校受験の古文は、仮名遣い→古語と主語→係り結びと会話→内容の順に上がると、むだがない

1段目の歴史的仮名遣いは、ルールが少なく、すぐに点になります(→歴史的仮名遣いのルール)。2段目は、今の言葉と意味がちがう古語(→現代語と意味がちがう古語)と、省かれた主語を補うこと(→主語の補い方)。3段目の係り結びは「ぞ・なむ・や・か・こそ」の5つを覚えれば終わりです。

竹取物語の絵。竹取の翁と妻が、竹の中から見つけた小さな子を見守る場面(高校受験 古文 中学 教科書 竹取物語 冒頭)
竹取物語。翁が光る竹の中で見つけた小さな子(のちのかぐや姫)を育てる場面です。冒頭の「今は昔、竹取の翁といふものありけり」は、中学の教科書でもおなじみです。画像:「The Tale of the Bamboo Cutter - Discovery of Princess Kaguya.jpg」(17世紀、作者不明、メトロポリタン美術館蔵、パブリックドメイン、Wikimedia Commons)

中学の教科書では、竹取物語・枕草子・徒然草・平家物語・おくのほそ道・和歌(万葉集・古今和歌集・新古今和歌集)などの有名な場面を習います。入試には教科書とちがう文章も出ますが、習った言葉の知識はそのまま使えます。勉強のしかたで迷ったら、受験掲示板「100点BBS」の高校受験掲示板で相談することもできます。

しっかり:出る項目の一覧と勉強の順番

高校受験の古文で出る項目の一覧表

高校受験の古文でよく問われる項目を、何が問われるかと練習するページといっしょにまとめました。大事さの★は、勉強の順番を決めるためのこのページの目安です(出題の割合を数えたものではありません)。

項目何が問われるか大事さ辞典のページ
歴史的仮名遣い現代仮名遣いに直す(いふ→いう、をかし→おかし、やうやう→ようよう)★★★歴史的仮名遣い
主語(動作をした人)「〜したのはだれか」を本文の人物から選ぶ・書く★★★主語の補い方
会話文の「 」会話の始まりと終わり、だれのことばか★★★主語の補い方・助詞の種類
古語の意味うつくし・をかし・あはれ・ありがたし・いと など★★★現代語と意味がちがう古語
係り結びぞ・なむ・や・か→文末が連体形、こそ→已然形★★係り結び
助詞の働き「の」が「が」の意味になる、「ば」「て」のつなぎ★★助詞の種類・格助詞「の」「が」・接続助詞「ば」
和歌の知識五七五七七・句切れ・枕詞・掛詞★★枕詞・掛詞
旧暦・季節・時刻月の名前(睦月〜師走)・季節・十二支★旧暦・季節・時刻
品詞・活用(入口)動詞・形容詞の見分け、活用形の名前★品詞・活用形
敬語(入口)おはす・のたまふ・申す・侍り などの訳★敬語の種類
よく出る問いの型 → 練習するページ仮名遣いを直すいふ→いう など→ 歴史的仮名遣い主語を答える「〜したのはだれか」→ 主語の補い方会話の「 」始まりと終わりを答える→ 主語の補い方・助詞古語の意味うつくし=かわいらしい→ 意味がちがう古語係り結びぞ・なむ・や・か・こそ→ 係り結び和歌・作品の知識枕詞・季節・作者→ 枕詞・掛詞・旧暦型ごとに、そのページの練習問題で慣れておく
問いの型ごとに、辞典のどのページで練習すればよいか

勉強の順番(4つのステップ)

ステップやること辞典のページできたかチェック
1歴史的仮名遣いのルール(語中・語尾のは行→わ行、ゐゑを→いえお、「au」→「ō」など)歴史的仮名遣い「やうやう」「けふ」を正しく読める
2意味がちがう古語を覚える。主語を補う練習古語・主語「うつくし」の意味が言える。「だれが」を補って訳せる
3係り結びの5つ。会話の「 」と引用の「と」係り結び・助詞「こそ」を見たら已然形を探せる
4問題集で、注と訳を使って大問を解く。和歌の知識も枕詞・旧暦時間内に、根拠をもって答えられる
「ここが大事!」と説明する合格先生

合格先生

高校受験の古文は、「仮名遣い」「主語」「会話」「古語」の4つで大部分が決まる。文法の用語は、問題を解く道具として必要な分だけ覚えればいいよ。

問いの型①:歴史的仮名遣いを直す

今は昔、竹取の翁といふものありけり。野山にまじりて竹を取りつつ、よろづのことに使ひけり。名をば、さぬきのみやつことなむいひける。

(竹取物語・冒頭)

現代語訳今ではもう昔のことだが、竹取の翁という人がいた。野や山に分け入って竹を取っては、いろいろなことに使っていた。名前を、さぬきのみやつこといった。

ここがポイント「いふ→いう」「使ひ→使い」「いひ→いい」。言葉の途中や終わりの「は・ひ・ふ・へ・ほ」は「わ・い・う・え・お」と読みます。また「なむ……ける」は係り結びで、文の終わりが「けり」ではなく「ける」になっています(→係り結び)。

問いの型②:主語と会話文の「 」

会話の「 」は、終わりの「と」から探す渡守に問ひければ、「これなむ都鳥」と言ふを渡守のことば「と」で終わる男がたずねる終わりの目印「と」「とて」「など」+ 言ふ・思ふ・問ふ(「と」の直前で「 」を閉じる)始まりの目印言ひければ・問ひければ・申すやう(だれかが話し出すところ)
会話の「 」は、終わりの「と」「とて」から探すと見つけやすい

京には見えぬ鳥なれば、皆人見知らず。渡守に問ひければ、「これなむ都鳥」と言ふを聞きて、

(伊勢物語・第九段(東下り))

現代語訳都では見かけない鳥なので、だれも(何という鳥か)知らない。(男が)渡し守にたずねたところ、(渡し守が)「これが都鳥だ」と言うのを(男が)聞いて、

ここがポイント「問ひければ」のあとで、話す人が男→渡守に入れかわります。会話は「と言ふ」の前で終わり、「これなむ都鳥」が渡守のことば。「聞きて」はまた男です。主語の見つけ方は主語の補い方で練習できます。
① 「て」「で」でつながる同じ人のまま続くことが多い例:思ひ立ちて、ただひとり、まうでけり② 「ば」「に」「を」のあと人が入れかわることがある例:問ひければ、(渡守が)言ふ③ 敬語がついているえらい人の動作だとわかる例:おはす・のたまふ・たまふ最後は、注・リード文・訳で人物を確かめる
主語を見つける3つの手がかり。最後は注や訳で確かめる

問いの型③:古語の意味・係り結び

つれづれなるままに、日暮らし、硯にむかひて、心にうつりゆくよしなし事を、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ。

(徒然草・序段)

現代語訳することもなく退屈なのにまかせて、一日じゅう、硯に向かって、心に浮かんでは消えていくとりとめもないことを、なんということもなく書きつけていると、妙に心がみだれるような気持ちになることだ。

ここがポイント「つれづれなり」=することがなく退屈だ、「日暮らし」=一日じゅうは、よく問われる古語です(→古語)。「こそ」があるので文の終わりは已然形「けれ」。「むかひて」は「むかいて」と読みます。

問いの型④:内容の読み取り(省略をおぎなう)

春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山ぎは、すこしあかりて、紫だちたる雲のほそくたなびきたる。

(枕草子・第一段)

現代語訳春は夜明けのころ(がよい)。だんだん白くなっていく山ぎわの空が、少し明るくなって、紫がかった雲が細くたなびいているの(は趣がある)。

ここがポイント「春はあけぼの」のあとには「をかし(趣がある)」などの言葉が省かれていると読むのが一般的です。「やうやう」は「ようよう」と読み、意味は「だんだん」。くわしくは記事「枕草子「春はあけぼの」」へ。

中学の教科書で習う主な作品と有名な場面

教科書によって習う学年や場面はちがいますが、次の作品は多くの教科書にのっています。作品名・ジャンル・時代が問われることもあります。

作品ジャンル・時代・作者有名な場面書き出し・一節関係するページ
竹取物語物語・平安時代のはじめ冒頭(かぐや姫の発見)・ふじの山今は昔、竹取の翁といふものありけり。歴史的仮名遣い
枕草子随筆・平安時代・清少納言春はあけぼの(第一段)春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山ぎは……古語
徒然草随筆・鎌倉時代の終わりごろ・兼好法師(吉田兼好)序段・仁和寺にある法師(第五十二段)つれづれなるままに、日暮らし、硯にむかひて……主語
平家物語軍記物語・鎌倉時代祇園精舎・扇の的・敦盛の最期おごれる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。「ごとし」
おくのほそ道(奥の細道)紀行文・江戸時代・松尾芭蕉旅立ち(冒頭)・平泉月日は百代の過客にして、行きかふ年もまた旅人なり。仮名遣い
万葉集和歌集・奈良時代長歌・短歌(防人の歌など)あをによし奈良の都は咲く花の……枕詞
古今和歌集最初の勅撰和歌集・平安時代季節の歌・仮名序久方の光のどけき春の日に……(百人一首33番)係り結び
新古今和歌集勅撰和歌集・鎌倉時代のはじめ季節の歌・三夕の歌春過ぎて夏来にけらし白妙の……(百人一首2番)本歌取り

和歌は、百人一首2番「春過ぎて」(新古今和歌集)や、33番「久方の」・7番「天の原ふりさけ見れば」・17番「ちはやぶる」(古今和歌集)のように、百人一首にも入っている歌がたくさんあります。全百首の現代語訳と覚え方・クイズは百人一首 全百首のページで読めます。

もっと深く:差がつくところと本番の読み方

差がつく4つのところ

  • 主語が変わるところ:「〜ければ」「〜に」のあとで人物が入れかわる所は、ねらわれやすい所です。リード文(本文の前の説明)や注の人物に○をつけ、動作ごとに「だれ?」と書きこみましょう。
  • 会話の終わり:会話の中にさらに会話がある場合や、「と思ひて」のように心の中のことば(心内語)の場合もあります。「と」「とて」の前で閉じるのが基本です。
  • 訳にない古語:訳が一部だけのときは、訳のない所の古語が問われます。「いと(とても)」「をかし(趣がある)」「あはれ(しみじみとした趣)」「ありがたし(めったにない)」など、意味がちがう古語はこちらのページでまとめて覚えます。
  • 和歌の問い:五七五七七の区切り、季節、枕詞や掛詞(一つの音に二つの意味)が問われることもあります。季節や月の名前は旧暦・季節・時刻へ。

人はいさ心も知らずふるさとは花ぞ昔の香ににほひける

(百人一首35番・紀貫之(人はいさ))

現代語訳あなたは、さあ、心の中はどうだかわかりません。しかし昔なじみのこの土地では、梅の花だけは昔のままの香りで美しく咲きにおっていることです。

ここがポイント「ぞ」があるので、文の終わりは「けり」ではなく連体形の「ける」。和歌の中の係り結びもよく問われます。同じように、23番「月見れば千々に物こそ悲しけれ」は「こそ」→「悲しけれ」(已然形)です。
百人一首23番 大江千里の絵札(月見れば 千々に物こそ悲しけれ 係り結び こそ 已然形 高校入試 和歌)
百人一首23番・大江千里の絵札。「月見れば千々に物こそ悲しけれわが身ひとつの秋にはあらねど」。「こそ」と「悲しけれ」の係り結びが入っています。画像:絵札「Hyakuninisshu 023」(パブリックドメイン、Wikimedia Commons)

本番での読み方の手順と時間の使い方

① 問いと注を先に見る何を聞かれるか・人物の名前② 前書き(リード文)を読むだれの、どんな場面か③ 本文を読む人物に○、会話に「 」を書きこむ④ 現代語訳と照らし合わせる訳のどこが本文のどこか⑤ 答えの根拠を本文で確かめる答えの言葉は本文から探す迷ったら、いったん次の問いへ。最後に戻る
本番では、問いと注を先に見てから本文を読むと、読むべき所がはっきりする

国語は現代文・古文・作文などを一つの時間で解くことが多いので、古文に時間をかけすぎないことが大切です。どれくらいの時間で解くかは、受ける学校の過去の問題(過去問)で実際に計って決めましょう。答えの根拠になる本文の場所に線を引いておくと、見直しが速くなります。

私立高校の入試と、その先の大学受験へ

私立高校の入試では、公立高校より長い本文が出たり、文法(助動詞の意味・品詞など)まで問う学校もあります。文法が出る学校を受ける人は、品詞・活用形・助詞の種類・敬語の種類のページで「はじめて」の節を読んでおくと安心です。

高校入試で身につく高校・共通テストで歴史的仮名遣い動詞の活用の種類古語の意味助動詞(意味・接続)主語・会話の「 」敬語の種類と方向係り結び識別(なり・に・ぬ)枕詞・掛詞・旧暦和歌の修辞・古文常識高校入試の力が、そのまま大学受験の土台になる
高校入試で身につけた力は、高校の古典と大学受験の土台になる

高校に入ると、古文は動詞の活用の種類・助動詞の一覧・敬語・識別へと進みます。大学入学共通テストの古文で文法がどう問われるかは、共通テストの古文文法にまとめています。中学受験の古文をふり返りたい人は中学受験の古文へ。辞典全体を受験ごとに見るなら、表紙の受験別に探すからどうぞ。

ハルちゃん

ハルちゃん

高校入試の勉強が、そのまま高校の古典にもつながるんだね。

まなぶくん

まなぶくん

歴史的仮名遣いと係り結びは、大学受験でも使うの?

合格先生

合格先生

もちろん。大学受験の古文も、正しく読めて、だれが何をしたかわかることが出発点だよ。今の勉強はむだにならない。

よくあるまちがい

まちがい1:現代語訳だけ読んで、本文を読まない

問いは「本文から抜き出しなさい」のように、古文のほうの言葉を答えさせることが多いです。訳と本文を照らし合わせて読みましょう。

まちがい2:仮名遣いを直しすぎる・直し忘れる

「をかし→おかし」は直しますが、言葉のはじめの「は・ひ・ふ」(はな・ひと・ふね)はそのままです。ひらがなで書くかどうかも、問いの指示を読みましょう。

まちがい3:主語を「いちばん前に出た人」と決めつける

古文では主語がよく省かれ、途中で人物が入れかわります。「ければ」「に」のあとや、敬語の有無に注意して、動作ごとに主語を確かめましょう(→主語の補い方)。

まちがい4:文法用語の暗記ばかりする

公立高校の入試では、用語の名前より「読めるか」が問われることが多いです。

練習問題(高校入試の問いの型)

どれも高校入試の問いの形をまねた自作の問題です。本文は出典の作品から短く引用しています。

やさしい

  1. 次の言葉を、現代仮名遣いに直して、すべてひらがなで書きなさい。
    ① いふ ② をかし ③ やうやう ④ けふ
    答えと解説を見る

    ① いう ② おかし ③ ようよう ④ きょう。
    ①は語の終わりの「ふ」→「う」。②は「を」→「お」。③は「やう」(yau)→「よう」(yō)。④は「けふ」→「けう」→「きょう」と、二つのルールを順に使います。

  2. 「三寸ばかりなる人、いとうつくしうてゐたり。」(竹取物語)の「うつくしう」の意味として最も適当なものを選びなさい。
    ア きれいに整った イ かわいらしい ウ りっぱな エ さびしい
    答えと解説を見る

    イ(かわいらしい)。古語の「うつくし」は、小さいものをかわいらしいと思う気持ちを表します。今の「美しい」とは少しちがう、意味がちがう古語の代表です(→現代語と意味がちがう古語)。「ゐたり」は「いたり」と読みます。

ふつう

  1. 次の文章(伊勢物語・第九段)を読んで答えなさい。
    「京には見えぬ鳥なれば、皆人見知らず。渡守に問ひければ、これなむ都鳥と言ふを聞きて、……」
    (1) 会話文が一か所あります。その会話文を抜き出しなさい。
    (2) (1)の会話文を言ったのはだれですか。
    答えと解説を見る

    (1) これなむ都鳥 (2) 渡守(渡し守)。
    「と言ふ」の「と」の前で会話が終わります。男たちが「問ひければ(たずねたところ)」、それに答えて話したのは渡守です。「聞きて」の主語は、また男にもどります(→主語の補い方)。

  2. 次の文章(徒然草・第五十二段)の傍線部「まうでけり」の主語を、本文中から抜き出しなさい。
    「仁和寺にある法師、年寄るまで石清水を拝まざりければ、心うく覚えて、ある時思ひ立ちて、ただひとり、徒歩よりまうでけり。」
    答えと解説を見る

    (仁和寺にある)法師。「覚えて」「思ひ立ちて」と「て」でつながっているので、主語は最初の「法師」のまま続いています。「ければ」のあとでも、この文では主語は変わりません。「ば」は人が変わることもある目印で、必ず変わるわけではありません。

むずかしい

  1. 次の和歌(百人一首35番)について答えなさい。
    「人はいさ心も知らずふるさとは花ぞ昔の香ににほひける」
    (1) 係り結びになっている部分の、係りの助詞と結びの語を抜き出しなさい。
    (2) 結びの語が「けり」ではなく(1)の形になっている理由を説明しなさい。
    答えと解説を見る

    (1) 係り:ぞ 結び:ける (2) 係りの助詞「ぞ」があると、文の終わりが連体形になるきまり(係り結び)があるから。「けり」の連体形が「ける」です。

  2. 次の文章(枕草子・第一段)を読んで答えなさい。
    「春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山ぎは、すこしあかりて、紫だちたる雲のほそくたなびきたる。」
    (1) 「やうやう」を現代仮名遣いに直し、その意味を答えなさい。
    (2) 「春はあけぼの」のあとに省かれている言葉を補って、現代語で書きなさい。
    答えと解説を見る

    (1) ようよう、意味はだんだん。(2) (春は夜明けのころが)趣がある・よい。
    「をかし(趣がある)」などが省かれていると読むのが一般的です。文の終わりの「たなびきたる」のあとにも、同じように「をかし」などの言葉を補って読みます。

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よくある質問

高校受験の古文は何から勉強すればいいですか?

歴史的仮名遣いからです。次に意味がちがう古語と主語の補い方、その次に係り結びと会話文の「 」を覚え、最後に問題集で注や訳を使って大問を解く練習をします。

高校入試の古文で文法はどこまで必要ですか?

公立高校では、歴史的仮名遣い・係り結び・主語・古語の意味が中心のことが多いです。私立高校では助動詞や品詞まで問う学校もあるので、受ける学校の過去問で確かめましょう。

現代語訳が付いていれば、古文の勉強はいりませんか?

必要です。訳は一部だけのこともあり、問いは本文の言葉を抜き出させたり、主語や会話の範囲を答えさせたりします。訳と本文を照らし合わせる力が要ります。

百人一首は高校入試に役立ちますか?

役立ちます。和歌の形(五七五七七)、係り結び、枕詞・掛詞、季節の言葉の知識が身につき、教科書にのる古今和歌集・新古今和歌集の歌もふくまれています。

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出典・参考

  • 文部科学省「中学校学習指導要領(平成29年告示)」国語(伝統的な言語文化に関する事項)
  • 例文の本文:竹取物語(冒頭)、伊勢物語(第九段)、徒然草(序段・第五十二段)、枕草子(第一段)、平家物語(祇園精舎)、おくのほそ道(冒頭)、万葉集(巻三・小野老)、百人一首(2・7・17・23・33・35番)。表記は読みやすいように一部改めています
  • 練習問題はすべて自作です(入試問題の転載ではありません)
  • 画像:「The Tale of the Bamboo Cutter - Discovery of Princess Kaguya.jpg」(17世紀、作者不明、パブリックドメイン)、百人一首の絵札「Hyakuninisshu 023」(パブリックドメイン)、いずれも Wikimedia Commons

最終更新:2026年10月21日/作成:大学受験合格大作戦