頭寒足熱(ずかんそくねつ)の意味と冬の受験勉強|部屋の温度・足元の温め方【図解】
受験の裏技
受験の裏技シリーズ(「受験の裏技・テクニック30選」)

この記事の結論

  • 頭寒足熱(ずかんそくねつ)とは、頭を冷やし、足を温めること。四字熟語で、そうすると健康によいとされます。
  • 冬の受験勉強は、部屋を暖めすぎず(室温18℃以上、20℃前後が目安)、足元だけを湯たんぽ・小型ホットカーペット・ひざ掛けで温めるのが基本。暖房で頭が「ポワ~ん」とするのを防ぎ、眠気を遠ざけます。
冬場の勉強法イメージ

センター試験直前のこの時期。ついつい暖房を入れすぎて頭が「ポワ~ん」となっていませんか?

冬場の受験勉強の基本は「頭寒足熱(ずかんそくねつ)」です。

部屋を暖めすぎて頭が「ポワ~ん」となってしまっては、頭の回転が悪くなりますし、なにより睡魔の活動が激しくなります。

部屋は、ほどほどの温度に保ちつつ、ホットカーペットやゆたんぽなどで足元を暖めましょう!(ゆたんぽは意外と使えます)

机で勉強する人には足元における小型のホットカーペットがお勧めです。

これぞ「頭寒足熱」です。

この記事は2013年12月(センター試験の直前)に書いた「冬場の受験勉強は「頭寒足熱」が基本!」を、2026年10月22日に書き直したものです。元の文はそのまま残し、四字熟語「頭寒足熱」の意味と出典、厚生労働省・環境省などの資料で確かめた冬の室温・湿度の目安、足元の温め方と低温やけどの注意、2027年の大学入学共通テスト(共通テスト、旧センター試験)に向けた冬の過ごし方を足しました。健康についての内容は一般的な情報です。体調が悪いときは自己判断せず、医療機関に相談してください。

頭寒足熱の勉強部屋 チェックリスト

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先に、やることを一覧にしておきます。上の3つが「頭寒(頭は涼しく)」、次の2つが「足熱(足は温かく)」、最後の2つは両方に共通する注意です。

やることめやす・ポイント
頭寒部屋を暖めすぎない室温は18℃以上、20℃前後が目安(WHO・厚生労働省・環境省)
頭寒こまめに換気する窓を少し開けて空気を入れかえる。休憩のたびに
頭寒上半身は厚着しすぎない脱ぎ着しやすい重ね着で調節
足熱足元を温める小型のホットカーペット・湯たんぽ・ひざ掛け
足熱床の冷えを防ぐ厚手の靴下・スリッパ・足元のマット
共通湿度を保つ40%以上(厚生労働省)
安全低温やけどに注意寝るときは湯たんぽを出す・電源を切る
頭寒足熱の勉強部屋(冬) 頭のまわり:涼しく 足元:温かく 窓を少し開けて換気 ひざ掛け 湯たんぽ 室温 18℃以上 20℃前後が目安 湿度 40%以上 を保つ 厚手の靴下・スリッパも
図1 頭寒足熱の冬の勉強部屋(室温・湿度は厚生労働省・環境省の資料の目安。大学受験合格大作戦 作成)

ポイントは、部屋全体を暑くするのではなく、「足元だけ」をねらって温めることです。部屋をまるごと25℃、28℃と暖めると、体は温まっても頭がぼんやりしやすくなります。逆に、部屋はほどほどの温度にして、冷えやすい足元を道具で温めれば、頭はすっきり、体はぽかぽかの状態に近づけます。以下、意味・出典から順に見ていきます。

頭寒足熱とは?読み方と意味

読み方は「ずかんそくねつ」

「頭寒足熱」はずかんそくねつと読みます。「頭」を「とう」ではなく「ず」と読むのがポイントです。「頭痛(ずつう)」「頭上(ずじょう)」「頭巾(ずきん)」と同じ読み方ですね。漢字テストで「とうかんそくねつ」と書いてしまう人がいるので注意しましょう。

4つの漢字は、どれも常用漢字です。書き順や音読み・訓読みは漢字合格大作戦の1字ページで確かめられます:頭・寒・足・熱。

「頭寒足熱」を2つに分けると… 頭ず寒かん足そく熱ねつ 頭寒=頭は涼しく のぼせない・ぼんやりしない 足熱=足は温かく 冷えから体を守る
図2 「頭寒足熱」は「頭寒(頭は冷やす)」と「足熱(足は温める)」の2つに分かれる(大学受験合格大作戦 作成)

意味:頭を冷やし、足を温めること

元の記事では、辞書の意味を次のように紹介しました。

頭部を冷たく冷やし、足部を暖かくすること。また、その状態。「頭寒」は頭部を冷やすこと。「足熱」は足を暖める意。このようにすると健康によいとされる。

つまり、「頭寒」+「足熱」の2つの言葉を組み合わせた四字熟語です。漢文のように読み下すと「頭は寒(ひ)やし、足は熱(あたた)む」。図2のように、前半の2字と後半の2字が「どこを・どうする」の同じ形でそろっています。このように2字ずつが対になる四字熟語は多く、「一石二鳥」「一挙両得」「右往左往」なども同じ形です。

辞書の説明にも「健康によいとされる」とあるように、これは昔からの言い伝え・生活の知恵として広まってきた言葉です。「この通りにすると病気が治る」という医学の決まりではありません。この記事でも、頭寒足熱は「勉強しやすい部屋の目安」として使います。

いっしょに覚えたい言葉:「頭を冷やす」「のぼせる」

日本語には、頭の温度と心の状態を結びつけた言い方がたくさんあります。「頭を冷やす」は、興奮をしずめて冷静になること。「頭に血がのぼる」は、かっとなって冷静さを失うこと。「のぼせる」は、頭に血がのぼってぼうっとすることや、夢中になって冷静さを失うことです。どれも「頭は涼しいほうがよい」という頭寒足熱の考え方と通じています。後で紹介する『吾輩は猫である』の一節も、まさにこの「のぼせ(逆上)」を下げる話の中に出てきます。

英語で言うと?

「頭寒足熱」にぴったり1語で対応する英語はありません。意味を説明するなら、keep your head cool and your feet warm(頭は涼しく、足は温かく保つ)のように言えば伝わります。英作文で四字熟語やことわざを訳すときは、このように「意味をかみくだいて、ふつうの英語で言う」のが基本です。四字熟語の英訳の例は「一石二鳥を英語で言うと?」でも紹介しています。

頭寒足熱と『吾輩は猫である』(夏目漱石)

また「頭寒足熱」は夏目漱石の「吾輩は猫である」にも出てくる四字熟語です。

頭寒足熱は延命息災の徴と傷寒論にも出ている通り〜〜

吾輩は猫である

どんな場面で出てくる?

この一節は、小説の第八章に出てきます。語り手の猫(吾輩)が、主人の苦沙弥(くしゃみ)先生が近所の中学校の生徒たちのいたずらに腹を立てて「逆上(のぼせ)」していく様子を見ながら、のぼせを下げる方法をあれこれ論じる場面です。猫は、主人の亡くなった父親が「濡れ手拭を頭にあてて炬燵(こたつ)にあたっていた」という話を紹介し、続けて次のように言います(青空文庫の本文より)。

頭寒足熱は延命息災の徴と傷寒論にも出ている通り、濡れ手拭は長寿法において一日も欠くべからざる者である。

頭に濡れ手ぬぐい、足は炬燵。まさに「頭を冷やして足を温める」姿です。「延命息災(えんめいそくさい)」は、命が長く、災いがないこと。猫は大まじめな顔で、頭寒足熱は長生きのしるしだと言っているわけですが、この章全体がユーモアたっぷりの語りなので、読者は思わず笑ってしまう場面です。

「傷寒論」とは?

作中で猫が名前を出している「傷寒論(しょうかんろん)」は、中国の古い医学の書物の名前です。ここでは、猫がもっともらしく「有名な医学書にも書いてある」と言ってみせる作中の言葉として読んでおきましょう。物知りぶった猫の語りのおかしさが、漱石の文章の味わいです。

受験生が知っておきたい『吾輩は猫である』の基本

  • 作者:夏目漱石(なつめそうせき)。漱石の最初の長編小説です。
  • 発表:俳句雑誌「ホトトギス」に連載されました(明治時代の終わりごろ)。
  • 語り手:名前のない猫。書き出しの「吾輩は猫である。名前はまだ無い。」はとても有名です。
  • 読みどころ:猫の目から、人間(主人とその友人たち)の生活や考え方をおもしろおかしく描くところ。

文学史の問題では、作者と作品名の組み合わせ、明治の文学の流れの中での位置がよく問われます。国語の勉強全体の進め方は「国語まとめ」、漢字の読み書きは「漢字合格大作戦」も使ってください。四字熟語は、このように小説の一場面とセットで覚えると忘れにくくなります。

冬の受験勉強 部屋の温度は何℃がいい?

「部屋は、ほどほどの温度に」と言われても、何℃くらいなのか迷いますよね。公的な資料で確かめられる目安を、図3にまとめました。

冬の部屋の温度は「何℃」がいい? 10℃15℃20℃25℃30℃ 18〜28℃:学校・大きな建物の基準 18℃:下限 WHO・厚生労働省 20℃:暖房の目安 環境省ウォームビズ ← 冷えすぎ 暑すぎ・ポワ~ん →
図3 冬の部屋の温度の目安(厚生労働省「冬場における換気について」令和2年・環境省ウォームビズ・学校環境衛生基準などから。大学受験合格大作戦 作成)

下限は18℃(WHO・厚生労働省)

厚生労働省が2020年(令和2年)11月にまとめた「冬場における『換気の悪い密閉空間』を改善するための換気について」では、世界保健機関(WHO)が18℃を室温の下限として推奨していることを紹介し、居室の温度を18℃以上、相対湿度を40%以上に保ちながら換気する方法がすすめられています。寒すぎる部屋は体によくないので、まずは「18℃を下回らない」ことが土台です。

暖房の目安は20℃(環境省ウォームビズ)

環境省は2005年度(平成17年度)から、「暖房時の室温20℃」を目安に快適に過ごす「ウォームビズ」を呼びかけてきました。これは省エネのための目安ですが、「20℃前後で、服装や足元の工夫で寒さを補う」という考え方は、頭寒足熱とぴったり重なります。なお、20℃はエアコンの設定温度ではなく、部屋の温度(室温)の目安です。温度計を1つ机の近くに置いておくと、感覚ではなく数字で調節できます。

学校や大きな建物は18〜28℃

学校の教室の温度は「学校環境衛生基準」で、大きな建物(事務所ビルなど)は「建築物環境衛生管理基準」で、どちらも18℃以上28℃以下が目安になっています(2022年に、下限が17℃から18℃に引き上げられました)。試験会場になる大学や高校の教室も、こうした基準のもとで管理されています。

受験生の部屋はどうする?

以上をまとめると、冬の勉強部屋は18℃を下回らないようにしつつ、20℃前後をめやすに「暖めすぎない」のがよいでしょう。寒がりの人、暑がりの人で感じ方は違うので、数字にしばられすぎず、「頭がぼんやりしない、手がかじかまない」温度を自分で探してください。手がかじかむと字が書きにくく、計算ミスも増えます。そんなときは室温を上げる前に、足元と手元(ひざ掛け・指先の出る手袋など)を温めるのが頭寒足熱流です。

暖房で頭が「ポワ~ん」とするのはなぜ?

暖かい空気は上へ、冷たい空気は下へ 暖房 暖かい空気=軽い 冷たい空気=重い 何もしないと… 頭は暑く(ポワ~ん) 足は寒い=逆の状態 頭寒足熱にするには 足元を道具で温める 暖房は上げすぎない
図4 暖かい空気は上へ、冷たい空気は下へ。何もしないと頭が暑く足が寒い状態になりやすい(大学受験合格大作戦 作成)

理由1:暖かい空気は上にたまる

暖房をつけると、暖められた空気はふくらんで軽くなり(密度が小さくなり)、天井のほうへのぼっていきます。反対に、冷たい空気は重いので床のほうにたまります。理科で習う対流です。そのため、部屋の温度を上げても頭のまわりは暑いのに、足元はひんやりという「頭熱足寒」の状態になりがちです。これが、元の記事の「頭がポワ~ん」の正体の一つです。足元が冷えるからと、さらに暖房の温度を上げると、頭のまわりはますます暑くなってしまいます。

だからこそ、暖房の温度は上げすぎず、足元を道具で直接温めるのが合理的なのです。サーキュレーターや扇風機で天井付近の暖かい空気を混ぜる方法もありますが、風が直接体に当たると乾燥や冷えの原因になるので、向きに気をつけましょう。

理由2:暖かくて快適だと眠くなりやすい

暖かい部屋でじっと座っていると、体がリラックスして眠くなりやすい、とよくいわれます。お昼ごはんのあとや、夜遅い時間ならなおさらです。元の記事の「なにより睡魔の活動が激しくなります」は、多くの受験生が経験することでしょう。眠気そのものへの対策は「受験勉強の眠気対策に「じゃがりこ」!?」や「受験勉強の眠気対策」でも紹介しています。

理由3:空気がこもる

窓を閉め切って暖房をつけていると、部屋の空気が入れかわりません。大きな建物の基準(ビル管理法)では、室内の二酸化炭素の濃度を1000ppm以下に保つことが決められています。家の勉強部屋で数字を測る必要はありませんが、「なんだか空気がよどんでいる」と感じたら、窓を開けて空気を入れかえる習慣をつけましょう。厚生労働省の資料でも、冬は窓を少し開けて連続的に換気しながら、暖房で室温を保つ方法がすすめられています。石油ストーブやガスファンヒーターなど、部屋の中で燃やす暖房を使うときは、取扱説明書にしたがってこまめな換気が欠かせません。

足元を温める方法|湯たんぽ・ホットカーペット・ひざ掛け

「足熱」の道具 6つ 湯たんぽ寝る前に布団から出す小型ホットカーペット足を置くだけひざ掛け腰から下を包む厚手の靴下きつすぎない物をスリッパ床の冷たさを防ぐレッグウォーマー足首を温める
図5 「足熱」の道具6つ(大学受験合格大作戦 作成)

元の記事で「意外と使えます」とすすめたゆたんぽ(湯たんぽ)、机の下に置ける小型のホットカーペットのほかにも、足元を温める方法はいろいろあります。それぞれの長所と注意点をまとめます。

道具長所注意点
湯たんぽ電気がいらない。足をのせるだけでじんわり温かいお湯を入れるときのやけど。寝るときは布団から出す
小型ホットカーペット机の下に敷くだけ。温度を調節できる同じ所に長く素足をつけない。使わないときは電源を切る
ひざ掛け安くて手軽。図書館・自習室・試験会場でも使える試験会場で使えるかは、その試験の決まりで確かめる
厚手の靴下一日中つけていられるきつすぎる物は避ける
スリッパ・足元のマットフローリングの冷たさを防ぐつまずかない物を
レッグウォーマー足首を温められる暑くなったらすぐ外す

机の下の「足元スペース」をつくる

足元を温めるには、机の下を物置きにしないことが大切です。参考書の段ボールやかばんが置いてあると、足をのばせず、ホットカーペットや湯たんぽも置けません。机の下に足を置く場所をつくり、そこに小型のホットカーペットや湯たんぽ、足元のマットを置きましょう。机まわりの道具をそろえるときは「受験勉強の文房具の選び方」も参考になります。

窓ぎわ・床ぎわの冷えに注意

冬は、窓ガラスから冷たい空気が床に流れ落ちてきます。机が窓のすぐ近くにあると、足元が特に冷えやすくなります。厚手のカーテンを床まで下ろす、机を窓から少し離すなど、部屋の配置で足元の冷えを減らすのも頭寒足熱の工夫です。

図書館・自習室で勉強するとき

冬の図書館や自習室は、暖房が効きすぎていたり、逆に足元が冷えたりと、場所によってさまざまです。上着を脱ぎ着して調節し、ひざ掛けを1枚持っていくと安心です。京都大学の図書館の利用については「京大図書館は24時間使える?」で紹介しています。

うかるくん

うかるくん

冬はこたつで勉強したいんです…。こたつって、足が温かいから頭寒足熱ですよね?

合格先生

合格先生

そうだね、こたつは「足熱」の道具としてはばっちり。『吾輩は猫である』の主人の父親も、頭に濡れ手ぬぐいでこたつにあたっていたくらいだ。ただ、こたつは横になると、そのまま寝てしまいやすいのが弱点だね。

うかるくん

うかるくん

たしかに、気づいたら朝だったことがあります…。

合格先生

合格先生

こたつで勉強するなら、背もたれのない座り方で、背筋をのばす。眠くなったら一度こたつから出て、顔を洗う。そして、こたつで寝ない。これだけ守れば、頭寒足熱の心強い味方になるよ。

湯たんぽ・足元暖房の注意|低温やけどを防ぐ

低温やけどを防ぐ 3つの約束 1Z寝るときは出す電気の物は電源オフ2同じ所に長くあてないときどき位置をずらす3カバーでも油断しない熱さを感じたらすぐ離す 低温やけどは痛みが弱くても、皮膚の深い所が傷むことがある
図6 低温やけどを防ぐ3つの約束(NITE・自治体の注意喚起の内容から。大学受験合格大作戦 作成)

足元を温める道具で気をつけたいのが低温やけどです。熱いと感じないくらいの温度でも、同じ場所に長い時間ふれていると、皮膚の深い所までやけどをすることがあります。製品評価技術基盤機構(NITE)や自治体は、湯たんぽ・電気あんか・使い捨てカイロ・電気毛布などで低温やけどが起きているとして、注意を呼びかけています。

低温やけどを防ぐ3つの約束

  1. 寝るときは湯たんぽを布団から出す。電気の物は電源を切る。寝る前に布団を温める使い方にとどめます。眠っている間は熱さに気づきにくく、同じ姿勢が続くためです。
  2. 同じ場所に長い時間あてない。勉強中も、ときどき足の位置をずらしましょう。集中していると、気づかないうちに長時間同じ所が温められています。
  3. カバーで包んでも油断しない。厚いカバーやタオルで包んでも、長時間ふれていれば低温やけどのおそれがあるとされています。

低温やけどは、見た目の変化が小さく痛みが弱くても、皮膚の深い所が傷んでいることがあるといわれます。赤くなった、ひりひりする、水ぶくれができたときは、早めに医療機関を受診してください。大事な受験期に、けがで勉強が止まってしまっては元も子もありません。

こんな使い方は危ない

  • 湯たんぽを足にのせたまま、机でうたた寝してしまう
  • ホットカーペットの上で横になって、そのまま朝まで寝てしまう
  • 使い捨てカイロを同じ場所に貼りっぱなしにする(貼るカイロの注意書きも読む)
  • お湯を注ぐときに、湯たんぽを手で持ったまま注ぐ

どの道具も、取扱説明書や本体の注意書きを読んでから使うのが基本です。

冬の受験勉強のコツ|頭寒足熱で集中を保つ

冬の夜の勉強サイクル(例) 勉強 50分 休憩 10分 休憩の10分でやること ・窓を開けて空気を入れかえる ・水やお茶で水分をとる ・立って体を動かす ポワ~んとしてきたら ・冷たい水で顔を洗う ・上着を1枚ぬぐ ・暖房の設定を少し下げる 時間は一例
図7 冬の夜の勉強サイクルの例(時間は一例。大学受験合格大作戦 作成)

休憩のたびに換気と水分

図7は、冬の夜の勉強の回し方の一例です。50分くらい勉強したら10分休み、その休憩で窓を開けて空気を入れかえる・水分をとる・立って体を動かす。冬は汗をかかないので水分をとるのを忘れがちですが、暖房の部屋は乾燥しやすいので、こまめに飲みましょう。勉強時間の長さの考え方は「受験生の勉強時間は一日何時間?」、記録のつけ方は「勉強記録(勉強ログ)のつけ方」も参考にしてください。

ポワ~んとしてきたら「頭寒」を足す

頭がぼんやりしてきたら、それは「頭寒」が足りないサインかもしれません。冷たい水で顔を洗う、上着を1枚ぬぐ、暖房の設定を少し下げる。どれもすぐにできることです。元の記事の仲間「受験の裏技・テクニック30選」にも、冷たい水で頭をすっきりさせる話が出てきます。

湿度も忘れずに

暖房を使うと部屋の空気は乾燥します。厚生労働省の換気の資料では、居室の相対湿度を40%以上に保つことがすすめられています。加湿器がなければ、洗濯物を部屋に干す、ぬれタオルをかけるといった方法もあります。冬の体調管理全体は「受験生の体調管理方法まとめ」で、インフルエンザなどの感染症と追試験については「共通テストとインフルエンザ」でくわしく解説しています。

夜ふかしより朝型へ

冬の夜は、暖かい部屋でだらだらと起きていがちです。でも、共通テストは朝9時30分に始まります(2027年の時間割は「2027年 共通テストの時間割」)。12月に入ったら、少しずつ朝型の生活に切りかえ、睡眠時間を守りましょう。睡眠時間の考え方は「あなたの睡眠時間はどれくらいですか?」「受験生に最適な睡眠時間は?」も読んでみてください。食事では、色の濃い野菜を欠かさないことも大切です(「βカロテンとリコピンとは?」)。

人差し指を立てて説明する合格先生

合格先生

部屋をまるごと暑くするより、足元だけを温める。これが頭寒足熱の作戦だ。暖房の設定を上げたくなったら、まず足元を見直そう!

冬の勉強部屋 よくある失敗5つ

頭寒足熱の考え方を知っていても、実際にはついやってしまう失敗があります。自分の部屋に当てはまるものがないか、見直してみましょう。

失敗1:足が冷たいから暖房の温度を上げる

図4で見たように、暖かい空気は上にたまります。足元が冷えるからと暖房の設定を上げても、まず暑くなるのは頭のまわりです。足が冷たいときは、暖房ではなく足元の道具で。これが頭寒足熱のいちばん大事な考え方です。

失敗2:上半身に着こみすぎる

寒いからと分厚いセーターを着こむと、勉強しているうちに上半身が暑くなり、汗をかいてかえって体が冷えることがあります。上は薄手の物を重ね、下半身・足元をしっかり温めるほうが頭寒足熱に近くなります。厚着の注意は「受験生の体調管理方法まとめ」の「必要以上に厚着をしない」でもふれています。

失敗3:閉め切ったまま何時間も勉強する

寒いからと窓を一度も開けずに勉強していると、空気がよどみ、ぼんやりしやすくなります。休憩のたびに数分でも空気を入れかえる習慣をつけましょう。窓を開けると一時的に寒くなりますが、そのぶん頭はすっきりします。

失敗4:加湿しすぎて窓がびしょびしょ

乾燥を防ぐのは大切ですが、加湿しすぎると窓や壁に水滴がつき(結露)、カビの原因になります。湿度計を置いて、40%を下回らないようにし、窓や壁に水滴がつくほどにはしないようにしましょう。

失敗5:こたつ・ホットカーペットでそのまま寝る

勉強のつもりが、気づけば朝まで寝ていた――という経験は多くの受験生にあるはずです。かぜをひきやすくなるうえ、低温やけどの心配もあります。眠くなったら、きちんと布団で寝る。そのほうが翌日の勉強もはかどります。

頭寒足熱の部屋づくり いつから何をする?

冬の勉強部屋は、寒くなってから急いでそろえるより、秋のうちに少しずつ準備しておくと安心です。高3生・浪人生の場合の一例を挙げます。

時期やること
10月温度計・湿度計を机の近くに置く。机の下を片づけて足元スペースをつくる
11月ひざ掛け・厚手の靴下・スリッパなど、足元の道具をそろえる。湯たんぽやホットカーペットは使い方と注意書きを確かめる
12月暖房は20℃前後を目安に。50分勉強・10分休憩(換気・水分)のリズムを決める。少しずつ朝型へ
1月新しいことは足さず、12月の部屋と生活をそのまま続ける。会場用の重ね着を決めておく
2月〜私立大学・国公立大学の2次試験も同じリズムで。会場の寒暖差には服装で対応

この表の月は一例です。寒くなる時期は地域によって違うので、自分の住んでいる地域に合わせて前後させてください。大切なのは、本番の直前に部屋づくりで迷わないよう、早めに形を決めておくことです。

試験本番の寒さ対策|共通テスト・2次試験の会場で

元の記事を書いた2013年12月は、センター試験の直前でした。今は大学入学共通テスト(共通テスト)になり、2027年の共通テストは1月16日(土)・17日(日)です。2026年10月22日から数えると、あと86日。日々の残り日数は「2027年 共通テストまでのカウントダウン」で確かめられます(元の記事で紹介した「2014年センター試験までのカウントダウンタイマー」は2014年当時のものです)。

会場の温度は選べない:重ね着で調節

試験会場の教室は、暖房がよく効いて暑い部屋もあれば、窓ぎわで足元が冷える席もあります。自分では温度を選べないので、脱ぎ着しやすい重ね着で行き、暑ければ1枚ぬぎ、寒ければ1枚着るのが基本です。厚手のセーター1枚より、薄手の物を何枚か重ねるほうが調節しやすくなります。

足元の冷え対策は「服装」で

試験会場では、家のように湯たんぽやホットカーペットは使えません。厚手の靴下やタイツなど、身につける物で足元を守りましょう。ひざ掛けや使い捨てカイロを使えるかどうかは、その試験の受験上の注意で確かめてください。持ち物は「共通テストの持ち物リスト」、当日の流れは「共通テスト当日の注意22」、前日の準備は「共通テスト前日にやっておきたいこと20」にまとめています。

サクラちゃん

サクラちゃん

試験会場がすごく暑かったら、頭がポワ~んとしちゃいそうで心配です。

合格先生

合格先生

それこそ頭寒足熱の出番だね。上着を1枚ぬいで、休み時間には廊下や外の空気にふれる。冷たい水やお茶を一口飲むのもいい。会場の温度は変えられなくても、自分の服装と休み時間の過ごし方は変えられるよ。

サクラちゃん

サクラちゃん

家で重ね着の練習をしておけば、本番もあわてずにすみますね!

直前期の生活は「いつも通り」

直前期に新しい暖房器具や新しい健康法を試すのは、あまりおすすめできません。合わなかったときに調子をくずすからです。12月のうちに、頭寒足熱の勉強部屋と生活リズムを完成させ、1月はそれを続けるだけにしておきましょう。直前期の勉強の進め方は「共通テストまで1か月でやること10」「入試直前期の勉強法」、気持ちの整え方は「共通テスト直前期の心構え10」で紹介しています。

頭寒足熱は一石二鳥

受験勉強もはかどるし、健康にも良いとなれば一石二鳥ですね。

「一石二鳥(いっせきにちょう)」は、一つのことをして二つの得をすること。実は英語の kill two birds with one stone から生まれた言葉だといわれています。くわしくは「一挙両得・一石二鳥を英語で言うと?」をどうぞ。頭寒足熱の部屋づくりは、集中力と体調管理の両方に役立つ、まさに一石二鳥の作戦です。

ひらめいたサクラちゃん

サクラちゃん

暖房は20℃前後、足元には湯たんぽとひざ掛け、休憩のたびに換気! 今夜から頭寒足熱の部屋にしてみよう!


関連記事

よくある質問

頭寒足熱の読み方と意味は?

「ずかんそくねつ」と読みます。頭を冷やし、足を温めること、またその状態のことで、そうすると健康によいとされる四字熟語です。「頭」を「ず」と読むのに注意します。

頭寒足熱は何に出てくる言葉ですか?

夏目漱石の『吾輩は猫である』第八章に「頭寒足熱は延命息災の徴と傷寒論にも出ている通り」という一節があります。猫がのぼせを下げる方法を論じる場面です。

冬の勉強部屋は何度がいいですか?

厚生労働省の資料ではWHOの推奨をふまえ室温18℃以上が目安で、環境省のウォームビズは暖房時の室温20℃を目安にしています。暖めすぎず、20℃前後にして足元を道具で温めるのがおすすめです。

暖房の部屋で勉強すると眠くなるのはなぜですか?

暖かい空気は上にたまるので頭のまわりが暑くなりやすく、暖かく快適だとリラックスして眠くなりやすいといわれます。換気をして、暖房を上げすぎず、足元を温めるようにします。

湯たんぽで低温やけどを防ぐには?

寝るときは布団から出す、同じ場所に長い時間あてない、カバーで包んでも油断しないことです。赤くなったり水ぶくれができたりしたら早めに医療機関を受診します。

あわせて読みたい

出典・参考

  • 元の記事:大学受験合格大作戦「冬場の受験勉強は「頭寒足熱」が基本!」(2013年12月26日)。写真は元の記事のもの
  • 夏目漱石『吾輩は猫である』第八章(青空文庫。底本:ちくま文庫『夏目漱石全集1』筑摩書房)
  • 厚生労働省「冬場における「換気の悪い密閉空間」を改善するための換気について」(令和2年11月27日):WHO(2018)の室温の下限18℃、居室の温度・相対湿度を18℃以上かつ40%以上に維持しながらの換気、ビル管理法の二酸化炭素1000ppm以下
  • 環境省 ウォームビズ(暖房時の室温20℃が目安、平成17年度から)
  • 学校環境衛生基準・建築物環境衛生管理基準(令和4年4月1日から温度18℃以上28℃以下)
  • 製品評価技術基盤機構(NITE)・東京都・奈良県の低温やけどの注意喚起(湯たんぽ・電気あんか・カイロなど)
  • 大学入試センター「令和9年度 大学入学共通テスト実施要項」(本試験 2027年1月16日・17日)
  • 図は大学受験合格大作戦が作成(勉強サイクルの時間は一例)

最終更新:2026年10月22日/作成:大学受験合格大作戦

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