
この記事の結論
- 「努力した者が全て報われるとは限らん。しかし!成功した者は皆すべからく努力しておる!!」は、漫画『はじめの一歩』(森川ジョージ)の鴨川会長(鴨川源二)の言葉
- 意味は「努力しても成功するとは限らない。けれど、成功した人はみんな努力している」。だから努力しない理由にはならない
- 「すべからく」の本来の意味は「当然・ぜひとも」(多く「〜べし」と使う)。「すべて」の意味で使うのは本来の意味ではないとされる

ボクシング漫画「はじめの一歩」に登場する「鴨川会長」の名言です。
努力した者が全て報われるとは限らん。しかし! 成功した者は皆すべからく努力しておる!!
――鴨川会長(森川ジョージ『はじめの一歩』)

この記事では、この名言の意味と出典、言葉の論理(数学の「逆・裏・対偶」)、そしてよく誤解される「すべからく」の本来の意味を、国語の勉強もかねて図で説明します。後半では、鴨川会長のほかの名言と、受験勉強への生かし方を紹介します。格言・名言をまとめて読みたい人は「受験の格言・名言まとめ」もどうぞ。
「努力した者が全て報われるとは限らん」の意味と出典
出典は漫画『はじめの一歩』の鴨川会長
この言葉は、森川ジョージさんのボクシング漫画『はじめの一歩』に出てくるセリフです。『はじめの一歩』は講談社の『週刊少年マガジン』で1989年から連載されている長寿作品で、いじめられっ子だった高校生・幕之内一歩がボクシングに出会い、プロボクサーとして成長していく物語です。
言葉の主は、一歩が通う鴨川ボクシングジムの鴨川源二会長。厳しいけれど選手思いの名トレーナーとして描かれ、作中には練習や勝負についての名言がたくさんあります。この言葉も、そのうちの一つとして広く知られています。
前半と後半に分けて読む
| 部分 | 言っていること | やさしく言いかえると |
|---|---|---|
| 努力した者が全て報われるとは限らん | 努力しても、全員が結果を出せるわけではない | がんばっても、うまくいかないことはある |
| しかし! | ここから本当に言いたいこと | でも、大事なのはここから |
| 成功した者は皆すべからく努力しておる | 結果を出した人は、例外なく努力している | 成功した人で、努力しなかった人はいない |
前半だけを読むと「努力してもムダなことがある」という、少し冷たい言葉に聞こえます。しかし、この言葉の中心は「しかし!」のあとの後半です。成功した人はみんな努力している。つまり、成功したいなら、努力はしなければならない最低条件だということです。
「努力すれば必ず報われる」と言い切る言葉は、聞くと元気が出ますが、うまくいかなかったときに「自分の努力が足りなかったのか」と自分を責めてしまうことがあります。鴨川会長の言葉は、まず「報われないこともある」と現実を認めたうえで、「それでも努力しない理由にはならない」と背中を押してくれます。正直で、だからこそ信じられる言葉なのです。
図にすると、言葉の意味がよくわかります。大きな円が「努力した人」、その中の小さな円が「成功した人」です。成功した人はみんな大きな円の中にいますが、大きな円の中には、まだ報われていない人もいます。そして、円の外(努力しなかった人)には、成功した人はいません。
論理で読む:「逆は必ずしも真ならず」
この言葉は、高校数学(数学I)で習う命題(めいだい)と、その逆・裏・対偶(たいぐう)の、とてもよい例になっています。命題とは「正しいか、正しくないかがはっきり決まる文」のことです。くわしくは数学用語辞典の「命題」「逆・裏・対偶」で説明しています。
命題と逆は別のもの
鴨川会長の言葉の後半は、「成功した人ならば、努力した」という命題です。これを前と後ろを入れかえると「努力した人ならば、成功する」になります。これが「逆」です。
前半の「努力した者が全て報われるとは限らん」は、まさに「逆はいつも正しいとは限らない」と言っています。数学でいう「逆は必ずしも真ならず」です。会長は、命題とその逆をきちんと分けて話しているのです。
対偶は命題と同じ意味
命題の前と後ろを入れかえて、両方を打ち消したものを「対偶」といいます。「成功した人ならば、努力した」の対偶は「努力しなかった人ならば、成功しない」です。命題が正しければ、対偶も必ず正しくなります。
つまり、鴨川会長の言葉をいちばん厳しく言いかえると「努力しなかった人は成功しない」になります。受験でいえば「勉強しなかった人は合格しない」。当たり前のようですが、言葉の形を変えると、ぐっと身にせまって感じられます。
受験生がまちがえやすい読み方
- ×「努力したのに落ちたから、努力はムダだった」:逆が成り立たないだけで、努力しなければ、もっと可能性は低くなります。
- ×「あの人は努力していないのに成績がいい」:見えないところで努力していることがほとんどです。勉強時間は外からは見えません。
- ○「成功したいなら、努力は欠かせない」:これが会長の言葉の正しい受け取り方です。
この「命題と逆を取りちがえる」まちがいは、数学の証明問題だけでなく、現代文の評論や小論文でもよく問われます。「AならばB」と「BならばA」を区別して読む力は、現代文の記述問題で本文の論理を正しくつかむときにも役立ちます。
受験でよく聞く話も「逆」に注意
受験の世界には、命題と逆を取りちがえやすい話がたくさんあります。たとえば次のような話です。
- 「合格した人は、みんな過去問を何年分も解いている」→ 正しくても、「過去問を解けば合格する」とは限りません。過去問は、解いたあとの復習と弱点の穴うめまで含めて意味があります。
- 「合格した先輩は、この参考書を使っていた」→ その本で合格したのではなく、その本を使いこなしたから合格したのかもしれません。同じ本を買うだけでは同じ結果にはなりません。
- 「成績のいい人は、早起きしている」→ 早起きそのものより、決まった時間に勉強する習慣が効いている可能性があります。
どれも「成功した人がしていること」は参考になりますが、それをまねすれば必ず成功するとは言えません。成功した人の話を聞くときは、「なぜそれが効いたのか」まで考えると、自分の勉強に生かせます。鴨川会長の言葉は、こうした見方を身につける練習にもなります。
「すべからく」の本来の意味は「当然・ぜひとも」
この名言には、国語の勉強になる言葉がもう一つ入っています。「成功した者は皆すべからく努力しておる」の「すべからく」です。
辞書での意味
国語辞典(デジタル大辞泉)では、「すべからく」は「多くは下に『べし』を伴って、ある事をぜひともしなければならないという気持ちを表す。当然。ぜひとも。」と説明されています。例文は「学生は須く学問を本分とすべきである」です。漢字では「須く」と書きます(「須」は「必須」の「須」です)。
もともとは、漢文の「須」を訓読するときに生まれた言葉です。動詞「す」に助動詞「べし」がついた「すべし」が変化した形とされ、古くは平安時代の漢文訓読の資料にも出てきます(精選版 日本国語大辞典)。古文では、『徒然草』第二百十七段に「すべからく、まづその心づかひを修行すべし」という例があります。ここでも「すべからく〜べし」の形で、「当然、まずその心がけを修行するべきだ」という意味です。
「すべて」の意味で使うのは本来の意味ではない
「すべからく」は音が「すべて」に似ているため、「すべて・皆」の意味で使われることがあります。辞書では、この使い方は本来の意味ではないとされています。文化庁の「国語に関する世論調査」では、どちらの意味だと思うかを尋ねた結果が次のように出ています。
| 調査 | 当然・是非とも(本来の意味とされる) | すべて・皆(本来の意味ではない) |
|---|---|---|
| 平成22年度 | 41.2% | 38.5% |
| 令和2年度 | 54.8% | 32.1% |
平成22年度の調査では、本来の意味と答えた人と、そうでない意味と答えた人がほぼ半々でした。令和2年度では本来の意味と答えた人が半分を超えていますが、それでも3人に1人ほどは「すべて・皆」の意味だと思っていることになります。なお、平成22年度は調査員が聞き取る方法、令和2年度は郵送の方法で行われ、文化庁も過去の結果と比べるときは注意が必要としています。2つの数字は、おおよその傾向として見てください。
鴨川会長のセリフの「すべからく」は?
会長のセリフは「皆すべからく努力しておる」です。直前に「皆」があるので、「すべて」に近い意味で読む人が多いでしょう。一方で、本来の意味で「成功した者は皆、当然のこととして努力しておる」と読むこともできます。どちらで読んでも、言いたいことは「成功した人に、努力していない人はいない」で変わりません。
ただし、受験の答案や小論文で自分が使うときは、本来の意味で使うのが安全です。「受験生はすべからく基礎を固めるべきだ」(=受験生は当然、基礎を固めるべきだ)のように、「〜べし」「〜べきだ」と組み合わせて使います。「受験生はすべからく緊張する」(=受験生はみんな緊張する)のような使い方は、本来の意味ではないとされるので避けましょう。
うかるくん
先生、「すべからく」ってずっと「すべて」の意味だと思っていました……。
合格先生
そう思っている人は多いんだ。辞書では「当然・ぜひとも」が本来の意味で、ふつうは後ろに「べし」「べきだ」がくるよ。
うかるくん
じゃあ「受験生はすべからく勉強すべし」なら正しい使い方ですね。
合格先生
その通り。漢文の「須」を「すべからく〜べし」と2回読む「再読文字」から生まれた言葉なんだ。漢文の勉強にもそのままつながるよ。
漢文の再読文字「須」
漢文では、「須」は再読文字(さいどくもじ)の一つです。再読文字とは、1つの字を2回読む字のことで、1回目は副詞として、2回目は返り点にしたがって戻ってから助動詞などとして読みます。「須」は1回目に「すべからく」、2回目に「べし」と読み、「当然〜すべきだ」「ぜひ〜する必要がある」という意味になります。
| 再読文字 | 読み方 | 意味 |
|---|---|---|
| 未 | いまだ〜ず | まだ〜ない |
| 将・且 | まさに〜んとす | 今にも〜しようとする |
| 当・応 | まさに〜べし | 当然〜すべきだ・きっと〜だろう |
| 宜 | よろしく〜べし | 〜するのがよい |
| 須 | すべからく〜べし | 当然〜すべきだ・ぜひ〜する必要がある |
| 猶・由 | なほ〜ごとし | ちょうど〜のようだ |
| 盍 | なんぞ〜ざる | どうして〜しないのか(〜すればよいのに) |
再読文字は、共通テストや2次試験の漢文で読み方・意味がよく問われる基本事項です。「須」を「すべからく〜べし」と覚えておけば、現代語の「すべからく」をまちがえることもなくなります。2回目に読む「べし」の意味(当然・義務・推量など)は、古文文法辞典の「助動詞「べし」」で確かめておきましょう。国語全体の勉強の入口は「国語まとめ」です。
ほかにもある「本来の意味」とずれやすい言葉
文化庁の「国語に関する世論調査」では、「すべからく」のように本来の意味とちがう意味で使われやすい言葉が、毎年のように取り上げられています。現代文の語彙問題や小論文では、こうした言葉を辞書で確かめてから使う習慣が大切です。漢字の読み・意味を確かめたいときは「漢字合格大作戦」で1字ずつ調べられます(「努」「須」など)。
鴨川会長の名言と受験への生かし方
前回紹介した格言にも通ずるところがあります。
- 努力したことはたまに裏切るが、努力しなかったことは絶対に裏切らない!
- 勉強したことはたまに裏切るが、勉強しなかったことは絶対裏切らない!
「勉強しなかったことは絶対裏切らない」とは、「勉強しなかったら、必ずその分だけ結果に表れる」という意味です。鴨川会長の言葉の対偶(努力しなかった人は成功しない)と、ほとんど同じことを言っています。
また「鴨川会長」は他にも受験にも使える数々の名言を残しています。元の記事で紹介した3つを、受験への生かし方といっしょに見ていきます。
名言1:毎日の積み重ねが強くも弱くもする
キサマらを強くするのは毎日の積み重ねじゃ。じゃが逆もまた然り!毎日の積み重ねがキサマらを弱くする!
――鴨川会長(森川ジョージ『はじめの一歩』)
自分に足りないモノ必要なモノを常に考えて行動せよ!!
――鴨川会長(森川ジョージ『はじめの一歩』)
まさに受験で使える格言です。
「積み重ね」というと、よいことを積み重ねるイメージがあります。しかし会長は、なまけることも積み重なると言っています。今日1日サボっても、すぐには成績は下がりません。けれど、それが毎日続けば、気づいたときには大きな差になっています。
セリフの後半は「自分に足りないもの、必要なものを常に考えて行動せよ」です。ただ机に向かう時間を増やすだけでは足りません。模試や過去問で自分に何が足りないかを確かめ、そこを埋める勉強をすることが大切です。これは、自分自身のオリジナル勉強法を作るときの考え方そのものです。
⇒二宮尊徳の「積小為大」大事をなさんとすれば、小なる事をおこたらず勤べし。受験の格言・名言
二宮金次郎のこの格言にも通じる言葉です。「積小為大(せきしょういだい)」は、小さなことを積み重ねて大きなことをなす、という意味です。毎日の小さな勉強をおこたらないことが、大きな合格につながります。同じ考え方の「継続は力なり」もあわせて読んでみてください。
名言2:現役生には「怖い者知らず」という武器がある
若いキサマには怖い者知らずという勇気がある!!対抗できる武器がちゃんとある!!
――鴨川会長(森川ジョージ『はじめの一歩』)
現役でもっと上の大学を目指せる実力があるのに、落ちたらどうしようと怯えてしまい、受験校のレベルを下げてしまうことがあります。
何浪もしているならともかく、現役なら本当に行きたい大学を受験してみよう!
高校3年生の秋から冬は、模試の判定が思うように上がらず、不安になる時期です。けれど、現役生の成績は入試の直前まで伸び続ける、とよく言われます。判定だけを見て早めに志望校を下げてしまうと、伸びた分の実力を生かせません。
もちろん、出願は大学入学共通テスト(共通テスト、旧センター試験)の結果や、家の事情も考えて決めるものです。大切なのは、「怖いから」という理由だけで志望校を下げないことです。迷ったときは、受験のモチベーションと倍率の見方も参考にしてください。倍率の数字に必要以上におびえないことも大切です。
サクラちゃん
先生、模試の判定がずっとC判定で……。志望校、下げたほうがいいのかなって思っちゃいます。
合格先生
不安になるのは当然だよ。でも、判定は「その時点の成績」だ。現役生は直前まで伸びる人もいるから、秋の判定だけで決めなくていい。
サクラちゃん
じゃあ、今は何をすればいいですか?
合格先生
模試の答案を見直して「足りないもの」を書き出すんだ。そこを1つずつ埋めていけば、判定も後からついてくる。鴨川会長の言う「足りないモノ必要なモノを常に考えて行動せよ」だね。
サクラちゃん
わかりました! まず数学の確率から見直します。
名言3:地道な努力こそが最大の近道
地道な努力こそが最大の近道と知れ!!
――鴨川会長(森川ジョージ『はじめの一歩』)
⇒学問に王道なし(There is no royal road to learning.) 受験の格言・名言60
受験生は、つい「楽に点が取れる方法」「これだけやれば合格できる参考書」を探したくなります。けれど、近道に見える方法ほど、途中で行き止まりになりがちです。丸暗記だけで乗り切ろうとすると、少しひねった問題が出たとたんに手が止まってしまいます。
基礎を固め、問題演習をし、まちがえた問題を復習する。この地道な流れが、結局はいちばんの近道です。勉強の基本の流れ(知識→思考力→得点力)は「超重要!大学受験勉強法の基本」で、復習のタイミングは「エビングハウスの忘却曲線」でくわしく説明しています。
受験の裏技やテクニックも、使い方しだいでは役に立ちます。ただし、あくまで地道な勉強の上に乗せるものです。土台がないところに裏技だけを積んでも、本番では崩れてしまいます。
「報われる努力」にする5つのコツ
鴨川会長の言葉のとおり、努力が全部報われるとは限りません。けれど、報われる可能性を高める努力の仕方はあります。ここでは、受験勉強で実際に使える5つのコツを紹介します。
- 足りないものを見つける:模試や過去問の結果から、どの科目のどの分野で点を落としているかを書き出します。会長の「自分に足りないモノ必要なモノを常に考えて行動せよ」の実践です。
- 計画を立てる:「いつまでに、何を、どこまで」を決めます。大きな目標は、1週間・1日の単位まで小さく分けると動きやすくなります。
- 毎日やる:1日に長くやるより、毎日少しずつ続けるほうが積み重なります。始めるハードルを下げ、「まず15分」から手をつけましょう。
- 記録して振り返る:やったこと・できたこと・できなかったことを記録します。記録があると、努力が目に見えるので続けやすくなります。
- やり方を直す:同じやり方で伸びないなら、方法を変えます。努力の「量」だけでなく「向き」を直すことで、努力が報われやすくなります。
この5つは、一度やって終わりではありません。図のように、輪をぐるぐる回し続けることが大切です。完ぺきな計画を立てようとして手が止まる人は、「完璧を目指すよりまず終わらせろ」を読んでみてください。

合格先生
努力は「量」と「向き」の両方が大事。足りないところに向けた努力が、いちばん報われやすいんだ。
報われにくい努力のパターン(よくある間違い)
努力しているのに成績が伸びないときは、努力の「向き」がずれていることがよくあります。次のようなパターンに当てはまっていないか、確かめてみましょう。
| よくあるパターン | なぜ伸びにくい? | こう直す |
|---|---|---|
| 机に向かう時間だけを増やす | 時間が長くても、集中していなければ身につかない | 「何を・どこまで」を決めてから始める |
| 得意科目ばかり勉強する | 楽しいが、合計点は苦手科目で決まりやすい | 苦手科目を「合格に必要な点」まで上げる時間を先に取る |
| 解説を読んで「わかったつもり」 | 読んで理解するのと、自分で解けるのは別 | 何も見ずにもう一度解き直す |
| まちがえた問題をそのままにする | 同じまちがいを本番でもくり返す | まちがいノートや印で、解き直しの日を決める |
| 参考書を次々に買いかえる | どの本も中途半端になり、身につかない | 決めた1冊を何周もして完ぺきにする |
| 睡眠を削って勉強する | 眠い頭では覚えにくい、集中しにくいといわれる | 睡眠時間を決めたうえで計画を立てる |
どのパターンも、「がんばっている気持ち」は本物です。だからこそ、向きを直すだけで努力が報われやすくなります。鴨川会長の「自分に足りないモノ必要なモノを常に考えて行動せよ」は、まさにこの「向きを直す」ことを言っています。参考書の選び方や使い方で迷ったら、まずオリジナル勉強法の作り方を読んで、自分に合うやり方を見つけてください。
時期別:鴨川会長の言葉の生かし方
| 時期 | やること | 生かしたい言葉 |
|---|---|---|
| 高1・高2 | 教科書レベルの基礎を毎日少しずつ。英単語・計算など、積み重ねが効く勉強を習慣にする | 毎日の積み重ねが強くする |
| 高3の春〜夏 | 基礎の総仕上げ。苦手分野を洗い出し、夏休みにまとめて埋める | 足りないモノ必要なモノを考えて行動せよ |
| 高3の秋 | 過去問・実戦問題に入る。判定が悪くても志望校をすぐに下げない | 怖い者知らずという勇気 |
| 直前期 | 新しいことより、今までやったことの復習。まちがえた問題の解き直し | 地道な努力こそが最大の近道 |
| 入試のあと | 結果がどうでも、努力して身につけた力は残る | 努力した者が全て報われるとは限らん。しかし…… |
受験勉強は、1年以上つづく長い戦いです。その時期ごとに、思い出したい言葉を1つ持っておくと、気持ちが折れそうなときの支えになります。気持ちの保ち方は「モチベーション」の記事でも時期別に説明しています。
努力が報われなかったと感じたとき
どれだけがんばっても、思うような結果が出ないことはあります。そんなとき、鴨川会長の言葉の前半「努力した者が全て報われるとは限らん」を思い出してください。報われなかったのは、あなたが悪いからとは限りません。
そして、努力して身につけた力は、たとえその試験に落ちたとしても消えません。知識や考える力、毎日続ける習慣は、次の挑戦や大学に入ってからの勉強、社会に出てからの仕事にもつながります。「努力したことはたまに裏切るが、努力しなかったことは絶対に裏切らない」という言葉どおり、努力しなかった後悔だけは残さないようにしましょう。
悩んだときは一人で抱えこまず、受験の質問・相談ページから気軽に相談してください。
似た格言・名言(受験の格言シリーズ)
鴨川会長の言葉と同じように、努力や積み重ねの大切さを伝える格言を集めました。どれも合格大作戦の「受験の格言」シリーズで、意味と受験への生かし方を説明しています。
| 格言・名言 | 言葉の主 | 共通するポイント |
|---|---|---|
| 勉強したことはたまに裏切るが、勉強しなかったことは絶対裏切らない | 受験の格言 | 努力しないと必ず結果に出る |
| 積小為大 | 二宮尊徳(二宮金次郎) | 小さな積み重ねが大きな成果に |
| 学問に王道なし | ユークリッドの言葉が元とされる(諸説あり) | 楽な近道はない |
| 継続は力なり | 住岡夜晃の詩とする説が有力 | 続けることが力になる |
| 踏まれても叩かれても努力さえ続けていれば必ずいつかは実を結ぶ | 升田幸三(将棋棋士) | あきらめずに続ける |
| たとえ「1センチ」であっても、前に進むこと | 三浦知良(キング・カズ) | 少しでも前に進む |
| 一生懸命だと知恵が出る、中途半端だと愚痴が出る | 武田信玄の名言とされる | 本気で取り組む |
| Practice makes perfect. | 英語のことわざ | 練習を重ねれば上達する |
このほか、「やりたいと思った時がやるとき」と先延ばしをやめる言葉は「人生は一度しかない」、本気で取り組むことの大切さは「本気でするから悔しいを知ることができる」、楽しむことの大切さは「好きこそものの上手なれ」で紹介しています。
まとめ:報われるとは限らない。それでも努力する
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 出典 | 漫画『はじめの一歩』(森川ジョージ)の鴨川会長(鴨川源二)の言葉 |
| 意味 | 努力しても全員が報われるとは限らない。しかし、成功した人はみんな努力している |
| 論理 | 「成功→努力」は正しいが、逆の「努力→成功」はいつもとは限らない。対偶は「努力しない→成功しない」 |
| すべからく | 本来は「当然・ぜひとも」。「すべからく〜べし」と使う。「すべて」の意味は本来の意味ではないとされる |
| 漢文 | 「須」は再読文字。「すべからく〜べし」と2回読む |
| 受験への生かし方 | 足りないものを考え、毎日積み重ね、地道な努力を近道と信じて続ける |
努力は、必ず報われるとは限りません。けれど、努力しなければ成功はありません。鴨川会長の言葉を胸に、今日の積み重ねを一つずつ続けていきましょう。漫画『はじめの一歩』には、ほかにも練習や勝負についての言葉がたくさん出てきます。勉強の息抜きに読んでみるのもよいでしょう。

うかるくん
報われるとは限らないけど、努力しなきゃ始まらない。今日の分、今から始めます!
よくある質問
「努力した者が全て報われるとは限らん」は誰の言葉ですか?
森川ジョージさんの漫画『はじめの一歩』に登場する、鴨川ボクシングジムの鴨川源二会長(鴨川会長)の言葉です。
「努力した者が全て報われるとは限らん。しかし成功した者は皆すべからく努力しておる」の意味は?
努力しても全員が成功するとは限らないが、成功した人はみんな努力している、という意味です。成功するためには努力が欠かせない、ということを伝えています。
「すべからく」の本来の意味は?
「当然・ぜひとも」です。多くは「すべからく〜べし」の形で、ある事をぜひともしなければならないという気持ちを表します。漢文の再読文字「須」の読み方から生まれた言葉です。
「すべからく」を「すべて」の意味で使うのはまちがいですか?
辞書では「すべて・皆」の意味は本来の意味ではないとされています。文化庁の「国語に関する世論調査」(令和2年度)では、本来の意味と答えた人が54.8%、「すべて・皆」と答えた人が32.1%でした。
「努力すれば必ず成功する」は正しいですか?
いつも正しいとは限りません。「成功した人は努力した」が正しくても、その逆の「努力した人は成功する」は必ずしも正しくありません。ただし対偶の「努力しなかった人は成功しない」は正しいので、努力は欠かせません。
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- 「勉強したことはたまに裏切るが、勉強しなかったことは絶対裏切らない」の意味
- 二宮尊徳の「積小為大」
- 学問に王道なし(受験の格言・名言まとめ)
- 「継続は力なり」の意味と由来
- 「踏まれても叩かれても努力さえ続けていれば」升田幸三の名言
- 「たとえ1センチであっても、前に進むこと」三浦知良の名言
出典・参考
- セリフ:森川ジョージ『はじめの一歩』(講談社)
- 「すべからく」の意味:小学館『デジタル大辞泉』「すべからく」(コトバンク)。調査の数字:文化庁「国語に関する世論調査」平成22年度・令和2年度(調査方法は平成22年度が面接、令和2年度が郵送)
- 「すべからく」の成り立ち・『徒然草』第二百十七段の用例:『精選版 日本国語大辞典』「すべからく」(コトバンク)
- 写真:合格大作戦
最終更新:2026年10月22日/作成:大学受験合格大作戦












