古文文法辞典 › 識別
大学受験難関大
ひとことで言うと
古文の「る・れ」は、受身・尊敬・自発・可能の「る・らる」、完了・存続の「り」、動詞などの語尾の3つ。すぐ上がア段(未然形)なら「る」、エ段(四段の已然形・サ変の未然形)なら「り」、「る・れ」を切り離せなければ語の一部と見分けます。
このページのポイント
- 「る・れ」の正体は「る・らる」/完了・存続「り」/語の一部の3つ
- すぐ上がア段(未然形)なら「る・らる」の「る」
- すぐ上がエ段(四段の已然形・サ変の「せ」)なら「り」(サ未四已)
- 「る・れ」を切り離せない(暮るる・流れ・悲しけれ)なら活用語尾
- 「咲ける」(り)と「咲きける」(けり)、古文の「書ける」=書いているに注意
はじめて(やさしく)
古文を読んでいると、「笑はる」「降れる」「暮るる」「知られで」のように、「る」や「れ」という1文字がたくさん出てきます。見た目は同じ1文字でも、正体はちがいます。この正体を見分けることを「「る・れ」の識別」といい、大学入試の文法問題でよく出ます。
正体は、大きく分けて次の3つです。
- 受身・尊敬・自発・可能の助動詞「る・らる」(現代語の「れる・られる」)
- 完了・存続の助動詞「り」の連体形「る」・已然形と命令形「れ」(「〜ている・〜た」)
- 動詞などの一部(「暮るる」「流れ」の「る・れ」は、切り離せない)
うかるくん
「る」なんて1文字だけなのに、3種類もあるの? どれも同じに見えるよ。
サクラちゃん
じゃあ「暮るる」は? 上は「る」だから、ウ段だね。
合格先生
そう。「暮るる」は「暮る」という動詞の形の一部で、「る」だけを取り出すことができない。切り離せないものは語の一部。これで3つがそろったね。
同じ「書く」という動詞で比べてみましょう。「書く」は四段活用なので、「書か・書き・書く・書く・書け・書け」と、語尾が5つの段のうち4つにわたって変わります。そのうち、ア段の「書か」は未然形、エ段の「書け」は已然形です。
ここで大事な注意があります。現代語で「書ける」と言えば「書くことができる」ですが、古文の「書ける」は「書いている」「書いた」という意味です。「り」は「〜ている」と訳すのが基本だからです。現代語の感覚で読むと、まちがえてしまいます。

合格先生
「る・れ」を見たら、すぐ上の音をチェック! ア段なら「る・らる」、エ段なら完了の「り」、切り離せなければ語の一部。この3つで、ほとんどの問題が解けるよ。
わからないところは、受験掲示板「100点BBS」の〈古典文法のお勉強〉で質問できます。
ここまでのまとめ
- 「る・れ」の正体は、助動詞「る・らる」/完了・存続の「り」/語の一部の3つ
- 上がア段(未然形)なら「る・らる」、エ段(已然形)なら「り」
- 「る・れ」を切り離せないなら、動詞などの活用語尾
- 古文の「書ける」は「書いている」。現代語の「書ける(できる)」ではない
しっかり(大学受験の基礎〜標準)
「る」になりうる語の一覧
| 正体 | 品詞 | すぐ上の形 | 訳 | 例 |
|---|---|---|---|---|
| 受身・尊敬・自発・可能「る」の終止形(連体形「るる」・已然形「るれ」も) | 助動詞 | ア段(四段・ナ変・ラ変の未然形) | 〜れる・〜られる・お〜になる・自然と〜される・〜できる | 人に笑はる(自作)/忘らるる(38番) |
| 完了・存続「り」の連体形 | 助動詞 | エ段(四段の已然形・サ変の未然形「せ」) | 〜ている・〜てある・〜た | 降れる白雪(31番)/渡せる橋(6番) |
| 動詞の活用語尾 | 動詞 | 「る」を切り離せない | (その動詞の意味) | 花の散る(33番)/暮るる(52番) |
| 助動詞の連体形の一部 | 助動詞 | 「つる・ぬる・ける・たる・なる・ざる」など | (その助動詞の意味) | 鳴きつる(81番)/明けぬる(36番) |
表の上の2つが、入試で「識別せよ」と問われる中心です。下の2つは、「る」だけを取り出すと語が成り立たないので、そもそも1語の「る」ではありません。「明けぬる」の「ぬる」は完了「ぬ」の連体形、「鳴きつる」の「つる」は完了「つ」の連体形で、「る」はその一部です。
「る」と「らる」、「り」の接続をおさらい
| 助動詞 | 接続 | 活用 | 上の音 |
|---|---|---|---|
| る | 四段・ナ変・ラ変の未然形 | れ・れ・る・るる・るれ・れよ(下二段型) | ア段(書か・死な・あら) |
| らる | 上の3つ以外の未然形 | られ・られ・らる・らるる・らるれ・られよ | 見・受け・来(こ)・せ など |
| り | サ変の未然形・四段の已然形(サ未四已=さみしい) | ら・り・り・る・れ・れ(ラ変型) | エ段(せ・咲け・降れ) |
ポイントは、「る」はア段にしかつかず、「り」はエ段にしかつかないことです。下二段動詞の未然形「受け」などもエ段ですが、こちらには「る」ではなく「らる」がつきます(受けらる)。だから「エ段+る」を見たら、まず「り」を考えてよいのです。接続のきまり全体は助動詞の接続で確かめられます。
「る・れ」の識別の手順
- 「る・れ」を取りのぞいてみる。上に残った形が語として成り立たない(「暮る|る」「あ|る」「見|る」)なら、動詞・助動詞などの活用語尾。
- 残った形がア段の未然形(書か・知ら・忘ら・せか)なら、助動詞「る・らる」。意味(自発・可能・受身・尊敬)は文脈で決める。
- 残った形がエ段で、四段の已然形(降れ・咲け・渡せ)かサ変の未然形「せ」なら、完了・存続の「り」。まず「〜ている」と訳す。
例文で確かめる(完了・存続の「り」)

朝ぼらけ有明の月と見るまでに吉野の里に降れる白雪
(百人一首31番・坂上是則(朝ぼらけ))
現代語訳夜がほのぼのと明けるころ、有明の月(の光)かと思うほどに、吉野の里に降り積もっている白雪よ。
ほととぎす鳴きつる方を眺むればただ有明の月ぞ残れる
(百人一首81番・後徳大寺左大臣(藤原実定)「ほととぎす」)
現代語訳ほととぎすが鳴いた方をながめると、(ほととぎすの姿はなく)ただ有明の月が空に残っている。
ほかにも、百人一首6番「かささぎの渡せる橋」(四段「渡す」の已然形+「り」)、47番「八重むぐらしげれる宿」(四段「しげる」の已然形+「り」)が、エ段+「る」の「り」です。
例文で確かめる(受身・尊敬・自発・可能の「る」)
忘らるる身をば思はず誓ひてし人の命の惜しくもあるかな
(百人一首38番・右近(忘らるる))
現代語訳(あなたに)忘れられる私の身のことは何とも思わない。(ずっと愛すると神に)誓ったあなたの命が、(罰を受けて失われるのではないかと)惜しまれることだ。
秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれぬる
(古今和歌集・秋上・藤原敏行)
現代語訳秋が来たと目にははっきりと見えないけれども、風の音で(秋が来たのだと)はっと気づかされたことだ。
ありがたきもの。舅にほめらるる婿。
(枕草子「ありがたきもの」の段(三巻本系の本文による))
現代語訳めったにないもの。舅にほめられる婿。
「れ」の識別
「れ」も考え方は同じです。ただし「れ」は、「る・らる」の未然形・連用形、「り」の已然形・命令形のほかに、動詞・形容詞・助動詞の已然形の語尾としてもよく出てくるので、種類が少し多くなります。
| 「れ」の正体 | すぐ上・見分け方 | 例 |
|---|---|---|
| 助動詞「る」の未然形・連用形 | ア段(未然形) | 人に知られで(25番)/しのばれむ(84番) |
| 完了・存続「り」の已然形・命令形 | エ段(四段の已然形・サ変の「せ」)。「れば」「れど」の形が多い | 花咲けれど(自作) |
| 動詞の活用語尾 | 「れ」を切り離せない(下二段の未然・連用形、已然形の語尾など) | 名こそ流れて(55番)/眺むれば(81番) |
| 形容詞・助動詞の已然形の一部 | 「〜けれ」「〜ぬれ」「〜つれ」「〜しかれ」など | 悲しけれ(23番)/わびぬれば(20番) |
滝の音は絶えて久しくなりぬれど名こそ流れてなほ聞こえけれ
(百人一首55番・大納言公任(藤原公任)「滝の音は」)
現代語訳滝の音は、聞こえなくなってから長い年月がたったけれども、その評判は世に流れ伝わって、今もやはり聞こえていることだ。
「る・らる」の意味(自発・可能・受身・尊敬)の決め方は、助動詞「る・らる」のページでくわしく扱っています。識別のページでは、まず「どの語か」を決めることに集中しましょう。
もっと深く(難関大・上級者)
1. 同じ「知」の下で3つに分かれる
難関大がよく使うのが、同じ動詞の下の「る・れ」を並べて区別させる問題です。とくに「知る」は、四段の「知る」(知る)と下二段の「知る」(知られる)の2つがあるので、ひっかけに向いています。
- 「人に知られで」(25番):四段「知る」の未然形「知ら」+受身「る」の未然形「れ」+打消の接続助詞「で」。「人に知られないで」。
- 「知れる人」(自作):四段「知る」の已然形「知れ」+「り」の連体形「る」。「知っている人」。
- 「人知れずこそ」(41番):下二段「知る」(人に知られる)の未然形「知れ」+打消「ず」。「人に知られないように」。
3つ目は、「れ」の上が「知」で、エ段の「知れ」そのものが下二段活用の動詞の未然形です。「り」は四段の已然形(とサ変の未然形)にしかつかず、下には打消「ず」が続いているので、「り」ではありません。下に何が続いているかも、大事な手がかりです。
2. エ段のわな:「り」に見えて「り」でないもの
「エ段+る・れ」はまず「り」を疑いますが、次のものは別の語です。
| 形 | 正体 | 見分け方 |
|---|---|---|
| 咲きける | 連用形「咲き」+過去「けり」の連体形 | 「ける」の上が連用形(イ段)。「咲ける」(り)とは「き」があるかないかのちがい |
| 悲しけれ | 形容詞の已然形 | 「悲しけ」は四段の已然形ではない。「こそ〜けれ」の係り結びに多い |
| 蹴る | 下一段動詞(終止形・連体形) | 下一段活用はこの1語だけ。「け|る」と分けられない |
| 〜ける(受けける など) | 下二段の連用形+過去「けり」 | 上が連用形なので「けり」。「受け|る」ではない |
まぎらわしいのは「咲ける」と「咲きける」です。「咲ける」は四段の已然形+「り」で「咲いている」、「咲きける」は連用形+過去の「けり」で「咲いた」。1文字ちがうだけで、文法も訳も変わります。また「り」がつく四段の已然形は、ラ行なら「散れ・降れ」、サ行なら「渡せ・まどはせ」のように、いろいろな行のエ段になります。「せる」を見て、いつもサ変と決めつけないようにしましょう。
心あてに折らばや折らむ初霜の置きまどはせる白菊の花
(百人一首29番・凡河内躬恒(心あてに))
現代語訳あて推量で、折るならば折ってみようか。初霜が一面に置いて、(霜と花の区別を)まぎらわしくしている白菊の花を。
3. サ変「す」+「り」=「せり・せる・せれ」
サ変動詞「す」とその複合語(「物語す」「心地す」など)には、未然形「せ」に「り」がつきます。「物語せる女」(自作:話をしている女)の「せる」は、サ変の未然形「せ」+「り」の連体形です。現代語の使役「〜せる」(読ませる)とは関係がありません。古文の使役「す」の連体形は「する」です(助動詞「す・さす・しむ」)。
4. 古文の可能は「る・らる」
「書ける文」が「書いてある手紙」になるのは、古文では可能を「る・らる」が受け持つからです。平安時代の和文では、可能はふつう打消といっしょ(「書かれず」=書くことができない)に使われると説明されます。打消のない可能の例として、「る・らる」のページでも扱う次の文がよく取り上げられます。
冬は、いかなる所にも住まる。
(徒然草・第五十五段)
現代語訳冬は、どんな所にでも住むことができる。
5. 「り」の已然形か命令形か、そして時代の変化
「り」の上のエ段を已然形と教えるのがふつうですが、奈良時代の仮名づかいの研究から、「命令形」につくとする文法書もあります(助動詞「たり・り」)。識別の手順はどちらの説でも同じで、「エ段+る・れ」なら「り」です。
また、室町時代ごろから二段活用が一段化し、「流るる」が「流れる」、「受くる」が「受ける」のような形に変わっていったと説明されます。中世より後の文章や現代語では「エ段+る」が動詞の一部であることも多いので、平安時代の文章を基準に識別するのが安全です。
サクラちゃん
「人知れず」の「知れ」が、下二段の動詞だったなんて! ずっと「知る」+何かだと思ってた。
合格先生
エ段だから「り」かな、と思っても、下に「ず」があれば「り」ではない。上だけでなく下も見ると、まちがいがぐんと減るよ。ほかの助動詞の識別は古文の助動詞一覧の識別の節でも一覧できる。

サクラちゃん
わかった! ア段+る=受身など、エ段+る=「り」。でも「咲きける」「悲しけれ」「蹴る」は別もの。四段の已然形かどうかを最後に確かめるんだね!
よくあるまちがい
まちがい1:「る」を見たら全部「受身」と答える
上がエ段(降れ・渡せ・咲け)なら完了・存続の「り」です。受身などの「る」はア段の下にしかつきません。
まちがい2:古文の「書ける」「読める」を「できる」と訳す
四段の已然形+「り」で、「書いている・読んでいる」です。現代語の可能動詞は、古文にはまだありません。
まちがい3:「咲きける」「悲しけれ」を「り」と考える
「ける」の上が連用形なら過去「けり」、「〜しけれ」は形容詞の已然形です。「り」は四段の已然形・サ変の未然形にしかつきません。
まちがい4:「ほめらるる」の「る」を「ほめ」+「る」と分ける
下二段「ほむ」の未然形「ほめ」には「らる」がつきます。「ほめ|らるる」と分けて、助動詞「らる」の連体形と考えます。
練習問題
やさしい
- 「る」のすぐ上が①ア段のとき、②エ段のとき、「る」はそれぞれ何という助動詞か答えなさい。
答えと解説を見る
① 受身・尊敬・自発・可能の助動詞「る」(「る・らる」の「る」)。② 完了・存続の助動詞「り」の連体形。
- 「吉野の里に降れる白雪」(百人一首31番)の「る」を文法的に説明しなさい。
答えと解説を見る
「降れ」は四段「降る」の已然形(エ段)なので、「る」は完了・存続の助動詞「り」の連体形。存続で「降り積もっている白雪」。
ふつう
- 次の「る」を、ア 助動詞「る」 イ 助動詞「り」 ウ 動詞の一部 エ 助動詞の一部 に分けなさい(自作)。
① 人に笑はるること ② 庭に咲ける花 ③ 日の暮るるころ ④ 月の出でぬる夜答えと解説を見る
① ア(四段「笑ふ」の未然形「笑は」+受身「る」の連体形) ② イ(四段の已然形「咲け」+「り」の連体形、咲いている花) ③ ウ(下二段「暮る」の連体形「暮るる」の語尾) ④ エ(完了「ぬ」の連体形「ぬる」の一部)。
答えと解説を見る
① 四段「知る」の未然形「知ら」+受身の助動詞「る」の未然形。② 下二段「流る」の連用形「流れ」の活用語尾。③ 四段「咲く」の已然形「咲け」+完了・存続「り」の已然形(咲いているけれど)。④ 形容詞「悲し」の已然形「悲しけれ」の活用語尾(係助詞「こそ」の結び)。
むずかしい
- 「心あてに折らばや折らむ初霜の置きまどはせる白菊の花」(百人一首29番)の「せる」を文法的に説明し、訳しなさい。
答えと解説を見る
「まどはせ」はサ行四段「まどはす」の已然形、「る」は完了・存続の助動詞「り」の連体形(サ変の未然形ではないことに注意)。存続で「(初霜が置いて)まぎらわしくしている(白菊の花)」。
- 「書かるる文」「書ける文」「書きける文」(自作)の違いを、文法的に説明して訳し分けなさい。
答えと解説を見る
「書かるる」は未然形「書か」+受身「る」の連体形で「書かれる手紙」。「書ける」は已然形「書け」+完了・存続「り」の連体形で「書いてある手紙」。「書きける」は連用形「書き」+過去「けり」の連体形で「書いた手紙」。上の音がア段・エ段・イ段(連用形)でそれぞれ別の語になる。
関連ページ
- 助動詞「る・らる」:受身・尊敬・自発・可能の意味の見分け方
- 助動詞「たり・り」(完了):「り」の接続(サ未四已)と存続の訳
- 四段活用:未然形(ア段)と已然形(エ段)の区別
- 下二段活用:「暮るる」「流れ」「人知れず」の「る・れ」
- 変格活用:サ変の「せ」+「り」
- 助動詞の接続:未然形接続と「り」の特別な接続
- 「らむ」の識別:「り」の未然形「ら」+「む」
- 古文文法辞典の目次
助動詞全体の識別は、記事「古文の助動詞一覧」の識別の節でもまとめています。百人一首の「る・れ」の歌は、百人一首 全百首で現代語訳とともに読めます。
読みもの(合格大作戦の記事)
- 古文の助動詞一覧
接続・意味・活用をまとめて見る地図 - 百人一首 全百首
全首の現代語訳・品詞・修辞 - 和歌の修辞
枕詞・序詞・掛詞・縁語・本歌取り - 古文単語の覚え方
入試に出る古文単語を、意味のつながりで覚える - 枕草子「春はあけぼの」
冒頭の段を品詞から読む
受験掲示板「100点BBS」で質問・相談しよう
- 古典文法のお勉強(スレ)(文法のわからない所を質問・答え合わせ)
- 古典の勉強方法(スレ)(古典の勉強の進め方)
- 共通テスト掲示板(共通テストの国語(古文)の対策)
- 国語の勉強掲示板(古文・漢文・現代文の勉強の相談)
よくある質問
古文の「る」の識別はどうすればよいですか?
「る」のすぐ上の音を見ます。ア段(四段・ナ変・ラ変の未然形)なら受身・尊敬・自発・可能の助動詞「る」、エ段(四段の已然形・サ変の未然形「せ」)なら完了・存続の助動詞「り」の連体形です。「暮るる」「見る」のように「る」を切り離せなければ動詞などの活用語尾です。
「れ」の識別はどうすればよいですか?
ア段の下なら助動詞「る」の未然形・連用形、エ段(四段の已然形・サ変の「せ」)の下なら完了・存続「り」の已然形・命令形です。「流れ」「眺むれ」「悲しけれ」「ぬれ」のように切り離せないものは、動詞・形容詞・助動詞の活用語尾です。
「サ未四已(さみしい)」とは何ですか?
完了・存続の助動詞「り」の接続を覚える言い方で、「サ変の未然形・四段の已然形」の略です。どちらもエ段の音(せ・咲け・降れ)になるので、エ段+「る・れ」は「り」を疑います。
「咲ける」と「咲きける」の違いは何ですか?
「咲ける」は四段の已然形「咲け」+完了・存続「り」の連体形で「咲いている」。「咲きける」は連用形「咲き」+過去「けり」の連体形で「咲いた」です。
古文の「書ける」は「書くことができる」の意味ですか?
いいえ。古文の「書ける」は四段「書く」の已然形+「り」で、「書いている・書いてある」の意味です。古文で可能を表すのは助動詞「る・らる」で、平安時代はふつう打消とともに「書かれず(書くことができない)」と使います。
あわせて読みたい
出典・参考
- 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)」国語(言語文化・古典探究)
- 例文の本文:古今和歌集(秋上・藤原敏行)、枕草子(「ありがたきもの」の段)、徒然草(第五十五段)、百人一首(6・20・23・25・29・31・33・36・38・41・47・52・55・81・84番)。表記は読みやすいように一部改めています
- 高校の古典文法の標準的な説明(「る・らる」と「り」の接続、「る・れ」の識別)にもとづいて作成。「り」の接続を已然形とするか命令形とするかなど説明が分かれる所は本文に両方を記しました
- 画像:百人一首の絵札(31番、パブリックドメイン、Wikimedia Commons)
最終更新:2026年10月21日/作成:大学受験合格大作戦



