古文「らむ」の識別|現在推量らむ・完了り+む・未然形+むの見分け方と練習問題【大学受験】

古文「らむ」の識別|現在推量らむ・完了り+む・未然形+むの見分け方と練習問題【大学受験】

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難関大

ひとことで言うと

古文の「らむ」は、現在推量の助動詞「らむ」・完了「り」の未然形+「む」・未然形の語尾「ら」+「む」の3つが中心。「らむ」を取って、上が終止形(ラ変型は連体形)なら「らむ」、エ段なら「り」+「む」、「ら」まで含めて未然形なら「む」と見分けます。

このページのポイント

  • 「らむ」を取って、上に残った形を見る
  • 上が終止形(ラ変型は連体形)なら現在推量の助動詞「らむ」
  • 上がエ段(四段の已然形・サ変の「せ」)なら完了「り」の未然形「ら」+「む」
  • 「ら」まで含めて未然形(折ら・あら・長から・ざら)なら「む」だけが助動詞
  • ラ変型は「〜るらむ」なら「らむ」、「〜らむ」なら「む」

はじめて(やさしく)

「らむ」(「らん」とも書きます)は、目の前にない「今」のことを「今ごろ〜しているだろう」とおしはかる助動詞です(くわしくは助動詞「らむ」)。ところが古文には、「らむ」と同じ2文字なのに、助動詞「らむ」ではないものがたくさんあります。

たとえば、百人一首29番の「心あてに折らばや折らむ」。「折らむ」の終わりも「らむ」ですが、これは「折ら」+「む」で、「折ってみようか」という意味です。このように、「らむ」の形を見て正体を見分けることを「「らむ」の識別」といいます。難関大の文法問題で好まれるテーマです。

「らむ」に見える形は3種類散るらむ終止形+らむ現在推量「らむ」今ごろ〜しているだろう咲けらむエ段+ら+む完了「り」+「む」〜ているだろう折らむ未然形の「ら」+む推量・意志の「む」〜しよう・〜だろう「らむ」を取って、すぐ上の形を見る助動詞「らむ」は1つ目だけ
「らむ」に見える形は3種類。助動詞「らむ」は、上が終止形のものだけ
うかるくん

うかるくん

「らむ」が3種類? 「散るらむ」も「折らむ」も、どっちも「らむ」で終わってるのに……。

合格先生

合格先生

コツは「らむ」を取ってみること。「散るらむ」から「らむ」を取ると「散る」が残る。これは終止形だから、「らむ」は1語の助動詞だ。ところが「折らむ」から取ると「折」しか残らない。

サクラちゃん

サクラちゃん

あっ、「折」だけじゃ言葉にならない! だから「ら」は「折ら」の一部なんだね。

合格先生

合格先生

そのとおり。「折ら」は四段活用の未然形で、下の「む」が助動詞「む」。もう1つ、「咲けらむ」のように上がエ段なら、完了の「り」の未然形「ら」+「む」になるよ。

同じ動詞で比べると、ちがいがはっきりします。ラ行四段の「散る」は「散ら・散り・散る・散る・散れ・散れ」と活用するので、「らむ」に見える形が3つとも作れます。

ラ行四段「散る」で比べる散るらむ散る+らむ「らむ」訳:今ごろ散っているだろう(る=終止形)散れらむ散れ+ら+む「り」+「む」訳:散っているだろう(ら=「り」の未然形)散らむ散ら+む「む」訳:散るだろう(ら=「散る」の未然形の語尾)る(ウ段)・れ(エ段)・ら(ア段)で正体が変わる
「散るらむ」「散れらむ」「散らむ」。「らむ」のすぐ上の音で正体が変わる
ひらめいたうかるくん

うかるくん

「らむ」を取って上を見る! ウ段の終止形なら「らむ」、エ段なら「り」+「む」、「ら」まで残して未然形なら「む」。これで3つとも見分けられる!

わからないところは、受験掲示板「100点BBS」の〈古典文法のお勉強〉で質問できます。

ここまでのまとめ

  • 「らむ」に見える形は、助動詞「らむ」/「り」+「む」/未然形の「ら」+「む」の3種類
  • 「らむ」を取って、上が終止形なら助動詞「らむ」(今ごろ〜しているだろう)
  • 上がエ段なら完了「り」の未然形+「む」、「ら」まで残して未然形なら「む」だけが助動詞

しっかり(大学受験の基礎〜標準)

「らむ」になりうる形の一覧

正体品詞すぐ上の形訳例
現在推量の助動詞「らむ」助動詞(1語)終止形(ラ変型は連体形)今ごろ〜しているだろう・どうして〜のだろう・〜とかいう花の散るらむ(33番)/恋しかるらむ(27番)
完了・存続「り」の未然形「ら」+推量「む」助動詞2語エ段(四段の已然形・サ変の未然形「せ」)〜ているだろう・〜ただろう花咲けらむ(自作)
未然形の語尾「ら」+助動詞「む」(語の一部)+助動詞「ら」までが未然形(四段・ラ変・形容詞カリ活用・ラ変型の助動詞)〜だろう・〜しよう・〜ような折らむ(29番)/長からむ(80番)
動詞の一部動詞「らむ」までが1語(その動詞の意味)人を恨む(うらむ)

助動詞「らむ」の接続は終止形です。ただし、ラ変動詞と、ラ変型に活用する語(形容詞のカリ活用・形容動詞・断定「なり」・「たり・り」・「ず」の「ざり」など)には連体形につきます(「あるらむ」「恋しかるらむ」)。このきまりは助動詞の接続で確かめられます。

「らむ」の識別の手順

  1. 「らむ」を取りのぞく。残りが終止形(ラ変型なら連体形)として成り立てば、現在推量の助動詞「らむ」。
  2. 残りがエ段で、四段の已然形(咲け・散れ)かサ変の未然形「せ」なら、完了「り」の未然形「ら」+「む」。
  3. 「ら」まで残すと未然形になる(折ら・あら・長から・ざら)なら、「む」だけが助動詞。
  4. 「恨む(うらむ)」のように、「らむ」が語の中にあれば動詞の一部。
「らむ」を取って、上を見る①上が終止形(ラ変型は連体形)散る・越ゆ・ある・恋しかる「らむ」現在推量など②上がエ段(四段已然・サ未)咲け・散れ・せ「り」+「む」存続+推量③「ら」まで残すと未然形折ら・あら・長から・ざら「む」だけ推量・意志など④語の中の「らむ」恨む(うらむ)動詞の一部活用語尾①に当てはまらなければ、②③④を確かめる
①終止形か→②エ段か→③未然形か→④語の一部か、の順に確かめる

例文で確かめる(助動詞「らむ」)

久方の光のどけき春の日にしづ心なく花の散るらむ

(百人一首33番・紀友則(久方の))

現代語訳日の光がのどかな春の日に、どうして落ち着いた心もなく桜の花は散っているのだろう。

ここがポイント「らむ」を取ると「散る」。ラ行四段の終止形なので、1語の助動詞「らむ」です。花が散るのは目の前の事実なので、理由をおしはかる原因推量「どうして〜のだろう」と訳します。

風吹けば沖つ白波たつた山夜半にや君がひとり越ゆらむ

(伊勢物語・二十三段(筒井筒))

現代語訳風が吹くと沖の白波が立つ、その「たつ」という名の竜田山を、この夜ふけに、あなたはひとりで越えているのだろうか。

ここがポイント「越ゆ」はヤ行下二段の終止形(連体形なら「越ゆる」)。だから「らむ」は助動詞で、見えない今をおしはかる現在推量。二段活用は終止形と連体形の形がちがうので、「越ゆるらむ」とはならない点も確かめておきましょう。

みかの原わきて流るる泉川いつ見きとてか恋しかるらむ

(百人一首27番・中納言兼輔(藤原兼輔)「みかの原」)

現代語訳みかの原を分けて湧き出て流れる泉川の名のように、いつ見たというので、(あの人が)こんなに恋しいのだろうか。

ここがポイント「恋しかる」は形容詞「恋し」のカリ活用の連体形。ラ変型なので連体形に「らむ」がつきます。「恋しからむ」なら未然形+「む」で、別の形です。

例文で確かめる(「らむ」ではない形)

「〜らむ」に見えて「む」だけが助動詞折らむら=四段「折る」の未然形あらむら=ラ変「あり」の未然形長からむら=「長し」の未然形あらざらむら=打消「ず」の未然形ならむら=断定「なり」の未然形たらむら=完了「たり」の未然形「ら」はその語の未然形の一部(ア段)→ 推量・意志・婉曲などの「む」
「折らむ」「あらむ」「長からむ」「あらざらむ」「ならむ」「たらむ」は、どれも未然形+「む」

あらざらむこの世のほかの思ひ出に今ひとたびの逢ふこともがな

(百人一首56番・和泉式部(あらざらむ))

現代語訳(私はまもなく)この世からいなくなるでしょう。あの世への思い出に、せめてもう一度あなたにお逢いしたいものです。

ここがポイント「らむ」を取ると「あらざ」で、語になりません。「ざら」は打消「ず」の未然形なので、「む」だけが助動詞(推量。婉曲とする説明もある)。「あら」はラ変「あり」の未然形です。

長からむ心も知らず黒髪の乱れて今朝はものをこそ思へ

(百人一首80番・待賢門院堀河(長からむ))

現代語訳(いつまでも変わらないという)長く続くようなあなたの心もわからず、黒髪が乱れているように心も乱れて、今朝はもの思いにしずんでいる。

ここがポイント「長から」は形容詞「長し」の未然形(カリ活用)。「む」は下に体言「心」があるので婉曲(〜ような)。「長かるらむ」なら助動詞「らむ」ですが、ここは「長から+む」です(形容詞)。

庭の桜、いまは咲けらむ。

(自作)

現代語訳庭の桜は、今ごろはもう咲いているだろう。

ここがポイント「咲け」は四段「咲く」の已然形(エ段)。「ら」は完了・存続「り」の未然形、「む」は推量で、「咲いているだろう」。助動詞「らむ」なら「咲くらむ」(終止形)になります。

もっと深く(難関大・上級者)

1. 1首・1文に並ぶ「らむ」を見分ける

入試では、同じ字面が1つの歌や文に2つ以上出てくる問題がよく出ます。百人一首29番には、「らむ」に見える「折らむ」と、「る」の識別にあたる「まどはせる」が同時に入っています。

29番の「折らむ」と「まどはせる」心あてに折らばや折らむ初霜の置きまどはせる白菊の花折らむ折ら+む四段の未然形+む意志「む」折ってみようかまどはせるまどはせ+る四段の已然形+り存続「り」まぎらわしくしている「らむ」の字面も「る」の字面も、上の形で決まる
「折らむ」は四段の未然形+意志「む」、「まどはせる」は四段の已然形+存続「り」
百人一首29番 凡河内躬恒の絵札(折らむ らむの識別 未然形+む)
百人一首29番・凡河内躬恒の絵札。「心あてに折らばや折らむ初霜の置きまどはせる白菊の花」。「折らむ」は「らむ」に見えますが、四段「折る」の未然形+意志の「む」です。画像:絵札「Hyakuninisshu 029」(パブリックドメイン、Wikimedia Commons)

心あてに折らばや折らむ初霜の置きまどはせる白菊の花

(百人一首29番・凡河内躬恒(心あてに))

現代語訳あて推量で、折るならば折ってみようか。初霜が一面に置いて、(霜と花の区別を)まぎらわしくしている白菊の花を。

ここがポイント「折らむ」は「折ら(四段の未然形)+む(意志)」。前の「折らば」も同じ未然形「折ら」+仮定の「ば」です。「まどはせる」の「る」は、四段「まどはす」の已然形につく「り」の連体形(「る・れ」の識別)。

憶良らは今は罷らむ子泣くらむそれその母も吾を待つらむぞ

(万葉集・巻三・山上憶良)

現代語訳わたくし憶良めは、もうおいとましましょう。(家では)子が今ごろ泣いているでしょう。そしてその母も、私を待っているでしょうよ。

ここがポイント「罷らむ」は四段「罷る」の未然形「罷ら」+意志「む」。「泣くらむ」「待つらむ」は四段の終止形+現在推量「らむ」。字面は3つとも「らむ」ですが、正体は2種類です。

2. ラ変型の語は「〜るらむ」と「〜らむ」

いちばん迷いやすいのが、ラ変型の語です。助動詞「らむ」は連体形につくので「〜るらむ」の形になり、未然形に「む」がつくと「〜らむ」になります。「る」が1文字あるかないかで、正体が変わります。

ラ変型には連体形で「らむ」がつく「らむ」(現在推量)「む」(推量など)あるらむある=ラ変の連体形あらむあら=ラ変の未然形恋しかるらむ恋しかる=連体形恋しからむ恋しから=未然形なるらむなる=断定の連体形ならむなら=断定の未然形「〜る+らむ」なら「らむ」、「〜ら+む」なら「む」
「あるらむ」は「らむ」、「あらむ」は「む」。ラ変型は「る」の有無で見分ける
形分け方訳(自作の例)
都にあるらむラ変「あり」の連体形+現在推量「らむ」(今ごろ)都にいるだろう
都にあらむラ変「あり」の未然形「あら」+推量「む」都にいるだろう
夢なるらむ断定「なり」の連体形+「らむ」(今のこれは)夢であるのだろう
夢ならむ断定「なり」の未然形+「む」夢であろう
散りぬらむ完了「ぬ」の終止形+「らむ」今ごろ散ってしまっているだろう
散りなむ完了「ぬ」の未然形+「む」きっと散ってしまうだろう

最後の2つのように、完了「ぬ」のあとでも同じ考え方が使えます。「ぬ」は終止形が「ぬ」なので「ぬらむ」、未然形が「な」なので「なむ」になります。「たり」は連体形が「たる」、未然形が「たら」なので、「たるらむ」なら「らむ」、「たらむ」なら「む」です。

3. 「らめ」「らん」も同じ手順で

助動詞「らむ」の已然形は「らめ」で、係助詞「こそ」の結びに出ます(「花こそ散るらめ」自作)。「り」の未然形+「む」の已然形も「〜けらめ」となるので、やはり上が終止形かエ段かで見分けます。また、中世以降の文章では「らむ」が「らん」と書かれることが多く、「ならん」「あらん」も同じように「なら+ん(む)」「あら+ん(む)」と分けます。

4. 「らむ」の例外と学説

奈良時代の歌には、上一段動詞「見る」に「らむ」が「見らむ」の形でつく例があることが知られています。平安時代以降は「見るらむ」が基本なので、入試の平安文学では終止形接続で考えて問題ありません。また、四段の已然形+「り」の「り」を命令形接続とする説があることは、助動詞「たり・り」のページで扱っています。

識別ができたら、助動詞「らむ」の意味(現在推量・原因推量・伝聞婉曲)を決めます。見えない今なら現在推量、見えている事実の理由なら原因推量、文中で下に体言があれば伝聞・婉曲です(助動詞「らむ」)。過去の推量「けむ」と、未来の推量「む」と合わせた時の推量の三つ組も確かめておきましょう。助動詞全体の識別は古文の助動詞一覧の識別の節でもまとめています。

サクラちゃん

サクラちゃん

「あるらむ」と「あらむ」、「る」が1つあるかないかで別ものなんて!

合格先生

合格先生

ラ変型は連体形に「らむ」がつくから、「る」が目じるしになるんだ。「〜るらむ」なら「らむ」、「〜らむ」の「ら」が未然形なら「む」。これで難関大の問題も怖くないよ。

指し棒で説明する合格先生

合格先生

「らむ」の識別は取って、上を見る。終止形(ラ変型は連体形)なら「らむ」、エ段なら「り」+「む」、未然形なら「む」。最後に訳を当てはめて確かめよう。

よくあるまちがい

まちがい1:「〜らむ」を全部「今ごろ〜しているだろう」と訳す

「折らむ」「あらざらむ」「長からむ」は未然形+「む」です。「今ごろ」をつけると意味がずれます。

まちがい2:「咲けらむ」を「咲く」+「らむ」と考える

「咲け」はエ段(四段の已然形)なので、完了「り」の未然形「ら」+「む」。助動詞「らむ」なら「咲くらむ」です。

まちがい3:ラ変に「ありらむ」とつける

ラ変型には連体形でつくので「あるらむ」。「あらむ」は未然形+「む」で、別の形です。

まちがい4:二段活用に「越ゆるらむ」とつける

「らむ」は終止形につくので「越ゆらむ」。連体形につくのはラ変型だけです。

練習問題

やさしい

  1. 助動詞「らむ」の接続を答えなさい。
    答えと解説を見る

    終止形。ただし、ラ変動詞とラ変型に活用する語には連体形につく(あるらむ・恋しかるらむ)。

  2. 「花の散るらむ」(百人一首33番)と「心あてに折らばや折らむ」(29番)は、どちらが助動詞「らむ」か答えなさい。
    答えと解説を見る

    「花の散るらむ」。「らむ」を取ると終止形「散る」が残る。「折らむ」は四段「折る」の未然形「折ら」+意志「む」。

ふつう

  1. 次の「らむ」を文法的に説明しなさい(自作)。
    ① 月の都に人の住むらむ。 ② 庭の花、咲けらむ。 ③ この花を折らむ。
    答えと解説を見る

    ① 四段「住む」の終止形+現在推量の助動詞「らむ」(今ごろ人が住んでいるだろう)。② 四段「咲く」の已然形「咲け」+完了・存続「り」の未然形「ら」+推量「む」(咲いているだろう)。③ 四段「折る」の未然形「折ら」の語尾+意志の「む」(折ろう)。

  2. 「あらざらむこの世のほかの思ひ出に」(百人一首56番)の「ざらむ」を品詞に分けて説明しなさい。
    答えと解説を見る

    打消の助動詞「ず」の未然形「ざら」+推量の助動詞「む」の連体形。「らむ」を取ると「あらざ」となり語にならないので、助動詞「らむ」ではない。「(私は)この世にいなくなるだろう」。

むずかしい

  1. 「都にあるらむ人」と「都にあらむ人」(自作)の違いを、文法的に説明しなさい。
    答えと解説を見る

    「あるらむ」はラ変「あり」の連体形「ある」+現在推量(伝聞・婉曲)の「らむ」で、「(今ごろ)都にいるだろう人・都にいるとかいう人」。「あらむ」はラ変の未然形「あら」+推量(婉曲)の「む」で、「都にいるような人」。ラ変型は連体形に「らむ」がつくので、「る」の有無で見分ける。

  2. 「花散りぬらむ」と「花散りなむ」(自作)を、それぞれ品詞に分けて訳しなさい。
    答えと解説を見る

    「散りぬらむ」=四段「散る」の連用形+完了「ぬ」の終止形+現在推量「らむ」で、「(今ごろ)花は散ってしまっているだろう」。「散りなむ」=連用形+完了(強意)「ぬ」の未然形「な」+推量「む」で、「きっと花は散ってしまうだろう」。

関連ページ

助動詞全体の識別は、記事「古文の助動詞一覧」の識別の節でもまとめています。百人一首の歌は、百人一首 全百首で現代語訳とともに読めます。

読みもの(合格大作戦の記事)

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よくある質問

「らむ」の識別はどうすればよいですか?

「らむ」を取りのぞいて上を見ます。終止形(ラ変型は連体形)なら現在推量の助動詞「らむ」、エ段(四段の已然形・サ変の未然形)なら完了「り」の未然形+推量「む」、「ら」まで含めて未然形(折ら・長から・ざら)なら助動詞「む」だけです。

「折らむ」は助動詞「らむ」ですか?

いいえ。四段動詞「折る」の未然形「折ら」+意志の助動詞「む」です。「らむ」を取ると「折」しか残らず、終止形になりません。

「咲けらむ」とはどういう形ですか?

四段「咲く」の已然形「咲け」+完了・存続の助動詞「り」の未然形「ら」+推量の助動詞「む」です。「咲いているだろう」と訳します。

「あるらむ」と「あらむ」の違いは?

「あるらむ」はラ変「あり」の連体形+現在推量「らむ」、「あらむ」はラ変の未然形「あら」+推量「む」です。ラ変型には「らむ」が連体形でつくので、「る」の有無で見分けます。

あわせて読みたい

出典・参考

  • 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)」国語(言語文化・古典探究)
  • 例文の本文:伊勢物語(二十三段)、万葉集(巻三・山上憶良)、百人一首(27・29・33・56・80番)。表記は読みやすいように一部改めています
  • 高校の古典文法の標準的な説明(「らむ」の接続、「り」の接続、「らむ」の識別)にもとづいて作成。上代の「見らむ」、「り」の接続の扱いなど説明が分かれる所は本文に記しました
  • 画像:百人一首の絵札(29番、パブリックドメイン、Wikimedia Commons)

最終更新:2026年10月21日/作成:大学受験合格大作戦