赤本の使い方|いつ買う・いつから解く・何年分・復習のしかた(京大・東大の過去問)【図解】

この記事の結論

  • 赤本は、大学ごとの過去の入試問題(過去問)を数年分まとめた問題集です。志望校が決まったらできるだけ早く最新版を買い、机の上の見える所に置いて、まずはパラパラ眺めて出題の雰囲気をつかみましょう。
  • 本格的に解くのは基礎ができた分野から。1年分は「本番どおりに解く→1週間後に解き直す→直前に見直す」の3回使い切り、まちがいは原因ごとに直します。背伸びして基礎のないうちに通しで解いても、効果はうすくなります。

赤い表紙でおなじみの「赤本」は、受験生なら一度は手に取る大学の過去問題集です。ところが、「いつ買えばいいの?」「いつから解けばいいの?」「何年分やればいいの?」と、使い方で迷う人がとても多い本でもあります。

この記事は、2014年6月に「2015年受験用赤本が発売開始!赤本の使い方。」として書いた記事です。2026年10月に、元のアドバイスはそのまま残して、買う時期・解く時期・回数・復習のしかたを図解で足しました。東大の過去問集(赤本・青本・25カ年)の種類のちがいは「東大 過去問集の選び方と使い方」、共通テストの過去問は「センター試験の過去問は共通テスト対策に使える?」でくわしく説明しています。

赤本の使い方|元の記事のアドバイス(2014年)

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2015年受験用の京都大学(文系・理系)と東京大学の赤本
2014年6月に撮った2015年受験用の赤本(京都大学・東京大学)

2014年6月当時、2015年受験用の赤本が続々と発売されていました。そのときに書いたアドバイスが、次のとおりです。今もそのまま通用する、赤本の使い方の基本です。

  1. 受験生はなるべく早く最新の赤本を購入するべきです。
  2. まだ志望校が決まっていない人は、受験する可能性のある大学の赤本を購入して見比べましょう。
  3. 既に志望校が決まっている人は、迷わず赤本を購入しましょう。
  4. 赤本を買って、机の上の見えるところに置いておきましょう。常に志望校を意識する事ができます。
  5. 東大・京大に上位で合格する人の中には、既に東大型・京大型の問題演習に取り組んでいる人が多くいます。そんな人は過去問25ヵ年を終わらせ、あとは予想問題を解きまくりましょう。
  6. まだまだ赤本に手を出す実力がない人も、とりあえず志望校の赤本をパラパラと眺めてみましょう。どんな問題が出題されるのか、雰囲気だけでも掴みましょう。
  7. 雰囲気を掴んだら、赤本は机の上のよく見える位置において、今やるべき勉強をしっかりやりましょう。

志望校合格へのアドバイス(元の記事)

  • できるだけ早く過去問演習・予想問題演習にとりかかり、どれだけ演習できるかが勝負!
  • (ただし、背伸びしすぎて実力のともなわないうちに過去問で演習するのは効果薄)

元の記事では、京都大学(京大)と東京大学(東大)の赤本や、科目別に約25年分を集めた「25ヵ年」(今の書名は「25カ年」)を紹介していました。たとえば「京都大学(文系)」「京都大学(理系)」「東京大学(文科)」「東京大学(理科)」、科目別の「京大の英語25カ年」「京大の理系数学25カ年」「京大の文系数学25カ年」などです。この記事では、このアドバイスを1つずつ、今の受験生がそのまま使える手順にしていきます。

赤本とは|大学の過去問題集のしくみ

赤本1冊の中身は「3つの部分」 ○○大学文系・理系過去問数年分 傾向と対策どんな問題が出る?問題本番と同じ問題解答・解説答えと考え方 何年分のっているかは本・学部によってちがう(出版社の商品ページで確認)
図1 赤本1冊の中身は「傾向と対策」「問題」「解答・解説」の3つ

赤本は、教学社が出している大学入試の過去問題集です。出版社の公式サイトのよくある質問によると、「大学赤本シリーズ」は370大学550点におよび、創刊は1954年、2024年に創刊70周年をむかえました(2026年10月に確認)。1つの大学(大学によっては文系・理系や学部・日程ごと)につき1冊で、その大学の過去問が数年分のっています。

中身は、図1のように大きく3つの部分に分かれています。

  • 傾向と対策:その大学でどんな分野・形式の問題が出ているかの分析です。最初に読むと、勉強の方向が決まります。
  • 問題:実際の入試問題です。本番と同じ問題なので、量や難しさをそのまま体感できます。
  • 解答・解説:答えと考え方です。出版社の公式サイトによると、赤本の解答は高校・予備校などで受験指導をしている先生や大学の先生が書き、別の先生や校正者が二重三重にチェックしているそうです。

注意したいのは、解答例は出版社が作ったもので、大学が発表した「正解」ではないことです。また、出版社の公式サイトには「設問ごとの配点は大学から公表されていないことが多く、赤本に掲載していないことがある」とあります。自己採点のしかたは、あとの「○・△・×の自己採点」の節で説明します。

赤本は書きこんでいい?

赤本は1冊を何度も使うので、問題のページには直接書きこまない方が便利です。問題はコピーするか、ノートやルーズリーフに解答を書きます。こうすれば、1週間後の解き直しや直前の見直しのときに、まっさらな問題でもう一度解けます。反対に、「傾向と対策」のページには、よく出る分野や自分の苦手に、どんどん印やメモを書きこんでかまいません。

赤本・青本・25カ年のちがい

大学の過去問集には、赤本のほかに、年度別で解説がくわしいと言われる「青本」、科目別に約25年分を集めた「25カ年」(教学社の難関校過去問シリーズ)などがあります。ざっくり言うと、年度別の赤本・青本は「本番の練習」、科目別の25カ年は「苦手つぶし」に向いています。東大を例にしたくわしい比べ方は「東大 過去問集の選び方と使い方」にまとめました。なお、出版社の公式サイトによると、難関校過去問シリーズは原則2年ごとに改訂され、京大などは奇数年、東大などは偶数年に新しくなります。帯に「〇年度受験用」と書かれているので、買うときに確かめましょう。

赤本 いつ買う?|発売時期と「最新版」を選ぶ理由

赤本を早く買う3つの理由 目に入る志望校を毎日意識雰囲気どんな問題かつかめる計画ゴールから逆算できる
図2 赤本を早く買う3つの理由

元の記事のいちばん大事なアドバイスは、「なるべく早く最新の赤本を購入するべき」でした。理由は図2の3つです。

理由1:机の上に置くと、志望校を毎日意識できる

赤本を本棚の奥にしまうのではなく、机の上の見える所に置きます。毎日目に入るだけで、「この大学の問題を解けるようになるために、今日の勉強をしているんだ」と思い出せます。やる気が落ちたときの支えにもなります。やる気の保ち方は「モチベーションの上げ方」でも説明しています。

理由2:どんな問題が出るか、雰囲気をつかめる

「英語は長文の和訳が多い」「数学は答えだけでなく途中の式を書く」など、大学ごとの「くせ」は、実物を見るのがいちばん早く分かります。まだ解けなくても、パラパラ眺めるだけで十分です。

理由3:ゴールが分かるので、計画が立てられる

ゴール(入試問題)が分かれば、「そこまでに何を終わらせればいいか」を逆算できます。勉強計画の立て方は「勉強計画の立て方」、1年の流れは「大学受験の勉強法まとめ」を見てください。

志望校が決まっていない人は「見比べる」

元の記事にあるとおり、まだ志望校が決まっていない人は、受験する可能性のある大学の赤本を何冊か並べて見比べましょう。同じ「難関国立大学」でも、記述の量、英作文の有無、数学の分量などはかなりちがいます。「自分の得意が生きる試験はどれか」を見ることは、志望校選びの大事な材料になります。

なぜ「最新版」なのか

赤本は毎年、新しい年度の問題が足されて新しい版になります。出版社の公式サイトによると、毎年4月下旬に年度の切り替えがあり、それ以降は前年度版を出版社では扱わなくなります。何年分がのっているかは本や学部によってちがい、省略がある場合もあるので、出版社の商品ページで収載年数を確かめてから買いましょう。発売日も、出版社の書籍の詳細ページに表示されます。

特に今は、2025年度入試から新しい学習指導要領(新課程)での入試になっています。古い版ほど、今の出題範囲とずれた問題が多くなります。いちばん新しい版を軸にし、古い年度は範囲を確かめながら使うのが安全です。過去問を無料で見る方法(大学の公式サイト・図書館など)は「大学の過去問を無料で手に入れる方法」にまとめています。

人差し指を立てて説明する合格先生

合格先生

赤本は「買ってからが勝負」じゃなくて、「買って机に置いた日から勝負」なんだ。解けなくても、毎日表紙が目に入ることに意味があるよ。

赤本 いつから解く?|実力に合わせた3つの段階

赤本は実力に合わせて3段階で使う ステップ1パラパラ眺めるまだ基礎の途中ステップ2分野別に1問ずつ基礎ができた分野ステップ31年分を通して解く全分野の基礎OK その先は予想問題 背伸びしすぎて、基礎がないうちに通しで解いても効果はうすい (元の記事のアドバイス)
図3 赤本は実力に合わせて3段階で使う

「赤本はいつから解けばいいですか?」は、とてもよく聞かれる質問です。答えは「学年」ではなく「実力」で決めるです。元の記事にある「背伸びしすぎて、実力のともなわないうちに過去問で演習するのは効果薄」のとおり、基礎がないまま解いても、解説を読んで「ふーん」で終わってしまいます。図3の3つの段階で考えましょう。

ステップ1:まだ基礎の途中→パラパラ眺める

高1・高2や、基礎の参考書が終わっていない人の段階です。問題を解くのではなく、「傾向と対策」を読み、問題を眺めて雰囲気をつかむだけにします。そのあとは元の記事のとおり、赤本は机の上に置いて、今やるべき勉強(教科書・基礎の参考書)をしっかりやりましょう。

ステップ2:基礎ができた分野→1問ずつ解く

たとえば数学で「確率」の基礎の問題集が終わったら、赤本の中から確率の問題だけを1問解いてみます。基礎ができた分野から、その大学の問題に当てていくイメージです。ここで役に立つのが、科目別・分野別に並んだ「25カ年」です。京大の数学なら、どの分野がよく出るかを「京大理系数学の出題分析」「京大文系数学の出題分析」で確かめてから解くと、むだがありません。

ステップ3:全分野の基礎OK→1年分を通して解く

全分野の基礎がそろったら、1年分を本番と同じ時間割で通して解きます。多くの人は高3の秋ごろからですが、元の記事にあるように、東大・京大に上位で合格する人の中には、もっと早くこの段階に入っている人もいます。そういう人は「25カ年」を終わらせ、そのあとは予想問題(その大学の形に合わせて作られた問題)を解きまくりましょう。

学年別の目安

  • 高1〜高2の秋:志望校(候補)の赤本を買い、眺める。基礎の勉強が中心(ステップ1)。
  • 高2の冬〜高3の春:得意科目・基礎ができた分野から1問ずつ(ステップ2)。
  • 高3の夏:苦手分野を25カ年で集中して。得意科目は1年分通しを始めてもよい。
  • 高3の秋〜直前:1年分を本番どおりに通して解く(ステップ3)。共通テストの対策との両立も。

これはあくまで目安です。浪人生は春からステップ2・3に入れることが多いでしょう(「浪人生の勉強法」)。直前期の過ごし方は「入試直前期の勉強法」を見てください。

うかるくん

うかるくん

高2なんですけど、赤本を解いてみたら全然できなくて……。もう京大は無理なんでしょうか?

合格先生

合格先生

高2で解けないのはふつうだよ。それはまだステップ1の段階だということ。雰囲気がつかめたなら、赤本は机の上に置いて、今やるべき基礎の勉強をしっかりやろう。

うかるくん

うかるくん

じゃあ、いつになったら解けばいいんですか?

合格先生

合格先生

「この分野は基礎の問題集が終わった」と言えるようになったら、その分野だけ赤本で1問ためしてみよう。分野ごとに、解ける問題が少しずつ増えていくのが正しい進み方なんだ。

赤本 傾向と対策の読み方|最初に読むページ

赤本を買ったら、問題より先に「傾向と対策」を読みましょう。ここには、その大学の各科目について、出題の形式(記述か選択か)、よく出る分野、問題の量と難しさの変化などがまとめられています。読むときは、次の3つに印をつけるのがおすすめです。

  1. 毎年のように出ている分野:ここは必ず得点源にしたい分野です。参考書でもこの分野を厚くします。
  2. 自分の苦手と重なる分野:苦手で、しかもよく出る分野は、早めに手をつけないと間に合いません。
  3. 形式の特徴:「和訳が多い」「字数制限のある説明問題」「証明問題」など、答案の書き方に関わる特徴です。ふだんの勉強から、その形で書く練習をします。

京大の数学なら、1999年度からの大問を分野ごとに整理した「京大理系数学の出題分析」も、傾向と対策と合わせて読むと、どの分野にどれだけ時間をかけるかが決めやすくなります。傾向は年によって変わることもあるので、最新の版の傾向と対策を読むのが基本です。

赤本 何年分解く?|回数と年度の使い分け

1年分を「3回」使い切る 1回目本番どおり時間を計って2回目1週間後何も見ずに解き直し3回目直前期まちがいだけ見直す 解きっぱなしの10年分より、3回使った5年分の方が力になる
図4 1年分を「3回」使い切る

「何年分解けばいいか」に、決まった答えはありません。大事なのは年数より、1年分をどれだけ使い切るかです。おすすめは、図4のように1年分を3回使う方法です。

  1. 1回目(本番どおり):時間を計り、とちゅうで解答を見ずに解きます。
  2. 2回目(1週間後):まちがえた問題を、何も見ずにもう一度解きます。解説を読んで分かったつもりの問題が、本当に書けるかを確かめます。
  3. 3回目(直前期):試験の前に、まちがえた問題だけを見直します。自分だけの「弱点集」になります。

年数の目安の考え方

  • 得意科目は少なめ、苦手科目は多めでかまいません。全科目を同じ年数にそろえる必要はありません。
  • 最新の1〜2年分は、直前の「本番リハーサル」用に残しておくと、本番前に初めての問題で通し練習ができます。
  • 古い年度は、今の出題範囲にない問題や、形が変わった問題がまじることがあります。範囲は、その年の大学の入学者選抜要項で確かめましょう。

赤本だけで足りないときは

赤本1冊にのっているのは数年分です。もっと解きたい科目は、科目別の「25カ年」で年数を増やします。京大の英語なら「京大英語のおすすめ参考書」、京大の数学なら「京大数学の参考書ロードマップ」で、過去問に入る前の1冊と過去問のつなぎ方を説明しています。

赤本の使い方|解く→採点→復習の手順

自己採点は「○・△・×」の3つに分ける 答案 ○最後まで正しく書けた→ 次へ進む△方針は合っている・途中まで→ 部分点の見込み。書き方を直す×手が出なかった・方針ちがい→ 参考書の同じ分野にもどる 設問ごとの配点は大学から公表されないことが多い。△を大事にしよう
図5 自己採点は「○・△・×」の3つに分ける

ここからは、1年分を解くときの具体的な手順です。

解く前:時間割と解答用紙を用意する

本番と同じ時間で解くために、志望校の時間割を確かめます(京大の時間割は下の図7)。解答らんの大きさも大事です。記述式の大学では、本番に近い大きさのわくに書く練習をすると、書きすぎ・書き足りないを防げます。出版社によっては解答用紙の見本を公開している場合もあるので、商品ページを確かめましょう。

解く:とちゅうで解答を見ない

わからない問題があっても、時間内はとちゅうで解答を見ないのがルールです。本番で「わからない問題にどう対応するか」の練習になるからです。解く順番もメモしておくと、あとで時間配分を考えるときに役立ちます。

採点:○・△・×の3つで分ける

先に書いたとおり、設問ごとの配点は大学から公表されないことが多く、記述式の答案を正確に採点するのはむずかしいです。そこで図5のように、○(最後まで正しく書けた)・△(方針は合っている・途中まで)・×(手が出ない・方針ちがい)の3つに分けます。

いちばん大事なのは△です。記述式の試験では、最後まで行けなくても、正しい方針と途中の式が書けていれば点がもらえる可能性があります。△の問題は、「どこまで書けば点になるか」を解説で確かめ、書き方を直しましょう。京大の数学の部分点の考え方は「京大数学の解き方・時間配分・答案の書き方」でくわしく説明しています。

解答例を2つ以上見比べる

赤本の解答例は、出版社の先生が書いたものです。同じ問題でも、ほかの過去問集とは解き方や書き方がちがうことがあります。図書館などで見られるなら、2つ以上の解答例を見比べると、「この書き方でも点になる」という幅が分かります。京大は、一般選抜の「解答又は解答例等及び出題意図」を大学として公表しているので、出題の意図(その問題でどんな力を見たいか)も読んでおきましょう。

赤本 復習のしかた|まちがいは原因で分ける

まちがいは「原因」で分けて直す 原因対策 知識が足りない公式・単語・文法を参考書で覚え直す時間が足りない解く順番と時間配分を決めるうっかりミス見直しの型を1つ決めておく
図6 まちがいは「原因」で分けて直す

復習でいちばんよくない形は、解説を読んで「なるほど」で終わることです。まちがえた問題は、図6のように原因で3つに分けて、原因に合った直し方をします。

知識が足りない→参考書にもどる

公式を覚えていなかった、単語の意味を知らなかった、文法を知らなかった、というまちがいです。赤本で直すのではなく、ふだん使っている参考書の同じ分野にもどって覚え直します。数学の公式は「算数・数学公式辞典」、言葉の意味は「数学用語辞典」、古文の文法は「古文文法辞典(2次試験の古文)」で確かめられます。

時間が足りない→解く順番と時間配分を決める

わかっていたのに時間が足りなかった、というまちがいです。「どの問題から解くか」「1問に何分まで使うか」を決め、次の1年分でためします。時間配分は、何年分か解くうちに、自分に合った形が見えてきます。

うっかりミス→見直しの型を1つ決める

計算ミス、問題文の読みまちがい、写しまちがいなどです。「ミスに気をつける」では直りません。「最後に符号だけ見直す」「問われている形(何を答えるか)に下線を引く」のように、見直しの型を1つ決めておきましょう。

弱点ノートは「1行」でいい

まちがいの原因と次に気をつけることを、1問につき1行ノートに書きます。長く書くと続きません。このノートが、直前期に見返す自分だけの参考書になります。ノートのまとめ方は「総復習ノート「バイブル」」もどうぞ。

京大の赤本の使い方|時間割と配点に合わせて解く

京大2次の時間割(帯の長さ=試験時間) 文系型 1日目国語 120分数学 120分 2日目外国語 120分地歴 90分 理系型 1日目国語 90分数学 150分 2日目外国語 120分理科 180分 午前9:30から/午後13:30から。教育(理系)・経済(理系)などは一部ちがう 医学部医学科は3日目に面接。出典:令和9年度 京都大学入学者選抜要項
図7 京大2次の時間割。帯が長いほど試験時間が長い

京大の2次試験(個別学力検査)は前期日程だけで、全科目が記述式です。赤本で1年分を通して解くときは、図7の時間割(令和9年度 京都大学入学者選抜要項)に合わせましょう。文系型は国語・数学・外国語が120分、地理歴史が90分。理系型は国語90分、数学150分、外国語120分、理科180分(2科目)です。2027年度は2月25日・26日に試験があり、医学部医学科は27日に面接があります。

京大の数学は、素点で文系150点・理系200点ですが、学部ごとに配点が換算されます。どの科目で何点取ればいいかは、「京都大学の学部別 配点一覧」で自分の学部の配点を確かめてから決めましょう。数学の比重の大きさは「京大受験は数学が重要」にまとめています。

京大の英語:和訳と英作文に時間をかける

京大の英語は、長い英文の和訳と英作文が中心で、リスニングはありません。赤本で解くときは、和訳を「日本語として自然な文」で書けているかを見直しましょう。参考書の順番は「京大英語のおすすめ参考書」で説明しています。

京大の数学:完答と部分点の両方をねらう

京大の数学は、問題文が短く、自分で方針を立てる力が問われます。赤本では「どの問題を完答し、どの問題は途中まで書くか」を選ぶ練習をします。学年別の進め方は「京大理系数学のおすすめ参考書と勉強法」「京大 数学 勉強法」で。

京大の理科・地歴:2科目の時間の分け方を決める

理系型の理科は2科目を180分で解きます。1科目に時間をかけすぎて、もう1科目が終わらないのがいちばんの失敗です。赤本で通して解くときに、「1科目90分ずつ」「得意な方から先に」などの目安を決め、時計を見ながら解きましょう。文系型の地理歴史は1科目を90分で、論述の問題に時間がかかります。書く量に慣れるまでは、時間を計って何度か通しで解いておくと安心です。

京大の国語:古文・文語文の知識を固める

京大の国語は、現代文・古文に加えて、明治時代の文語文が出ることでも知られています。過去問でとまどったら「京大 国語 文語文(明治擬古文)の勉強法」を読んでください。

ひらめいたサクラちゃん

サクラちゃん

京大の数学は理系だと150分もあるんですね! 赤本を通して解くときは、タイマーを150分にして、時計を見ながら解く練習をします!

赤本と共通テスト対策の両立|12月〜1月の過ごし方

国公立大学を受ける人は、2次試験の赤本と、大学入学共通テスト(共通テスト、旧センター試験)の対策を両立させる必要があります。2027年度の入試では、共通テストが2027年1月16日・17日、京大の2次試験が2月25日・26日です(令和9年度 京都大学入学者選抜要項)。京大には共通テストの成績による第1段階選抜もあるので、共通テストも手をぬけません。

  • 11月まで:2次の赤本を中心に。共通テストの過去問は週に何回か、時間を決めて解きます。
  • 12月〜共通テストまで:共通テストの対策を中心に。ただし2次の記述の感覚が落ちないよう、赤本の問題を1日1問だけでも解きます。
  • 共通テストのあと:残しておいた最新年度の赤本を、本番と同じ時間割で通して解きます。

共通テストの過去問の使い方は「センター試験の過去問は共通テスト対策に使える?」で説明しています。

併願校・私立大学の赤本も早めに1冊

併願する私立大学や、後期日程などで受ける大学の赤本も、直前になってから初めて開くのは危険です。マークシート式か記述式か、試験時間、出題範囲が志望校とちがうことがよくあるからです。元の記事の「志望校が決まっていない人は見比べる」と同じように、併願校の赤本も早めに1冊そろえ、形だけでも確かめておきましょう。国公立大学の出願の流れは「国公立大学の出願」にまとめています。

赤本と予想問題|過去問を終えたら次は何をする?

元の記事には「過去問25ヵ年を終わらせ、あとは予想問題を解きまくりましょう」とありました。過去問は大切ですが、同じ問題は本番には出ません。過去問で「その大学の形」に慣れたら、次は初めて見る問題を、その大学の形で解く練習が必要です。

  • 予想問題:その大学の出題の形に合わせて作られた問題集です。過去問を一通り終えた人向けです。
  • 大学別の記述模試:大手予備校の京大型・東大型の記述模試は、本番に近い形で、初めての問題を時間内に解く練習になります。京大型の模試の受け方と復習のしかたは「京大型模試の選び方・受け方」にまとめています。
  • 過去問の徹底研究と予想問題の演習:東大・京大志望の新高3生・浪人生向けに「過去問の徹底研究と予想問題の徹底演習」の記事も書きました。

元の記事の結論は「できるだけ早く過去問演習・予想問題演習にとりかかり、どれだけ演習できるかが勝負」でした。ただし、くり返しになりますが、基礎がないうちに背伸びしても効果はうすいです。「基礎→分野別の過去問→1年分通し→予想問題」の順番を守ることが、いちばんの近道です。京大合格の全体の戦略は「京大合格作戦の立て方」と「京大合格の戦略(学部別の目標点)」で説明しています。

サクラちゃん

サクラちゃん

赤本の最新年度は、いつ解けばいいですか? もったいなくて、まだ取ってあるんです。

合格先生

合格先生

取っておくのは正解だよ。最新の1〜2年分は、入試の前の「本番リハーサル」に使おう。本番と同じ時間割で、朝から通して解くと、体の使い方までつかめるんだ。

サクラちゃん

サクラちゃん

本番と同じ時間に起きて、同じ順番で解いてみます!

赤本 よくある失敗と直し方

最後に、赤本の使い方でよくある失敗をまとめます。思い当たるものがあれば、今日から直しましょう。

  • 買ったまま本棚にしまう:元の記事のとおり、机の上の見える所に置きます。
  • 基礎がないのに通しで解き、自信をなくす:ステップ1・2からやり直します。解けないのは「まだその段階ではない」だけです。
  • 丸つけだけで終わる:○・△・×に分け、△と×は原因ごとに直し、1週間後に解き直します。
  • 解答例を写して覚える:解答例は1つの例です。考え方を理解し、何も見ずに自分の言葉で書き直します。
  • 年数だけを追いかける:解きっぱなしの10年分より、3回使った5年分の方が力になります。
  • 最新年度を早く使い切る:最新の1〜2年分は直前のリハーサル用に残します。
  • 古い年度の範囲外の問題で悩む:今の出題範囲は、大学の入学者選抜要項で確かめ、範囲外なら飛ばします。

赤本の使い方や勉強の進め方で迷ったら、「受験の質問・相談」からご相談ください。数学全体は「数学まとめ」、国語全体は「国語まとめ」が入口です。

京大受験の情報交換は、受験掲示板「100点BBS」の「京都大学の掲示板」へ。

よくある質問

赤本はいつ買えばいいですか?

志望校が決まったら、なるべく早く最新版を買うのがおすすめです。机の上に置き、まず眺めて出題の雰囲気をつかみましょう。発売日は出版社の書籍の詳細ページで確かめられます。

赤本はいつから解けばいいですか?

学年ではなく実力で決めます。基礎ができた分野から1問ずつ解き、全分野の基礎がそろったら1年分を本番どおりの時間で通して解きます。

赤本は何年分解けばいいですか?

決まった数はありません。1年分を本番どおり・解き直し・直前の見直しの3回使い切ることが大事です。最新の1〜2年分は直前のリハーサル用に残しましょう。

赤本の解答は大学が作ったものですか?

いいえ。赤本の解答は出版社の依頼で先生方が書いたものです。設問ごとの配点も大学から公表されないことが多く、載っていない場合があります。

高2で赤本が解けないのはまずいですか?

まずくありません。基礎の途中では解けないのがふつうです。雰囲気をつかんだら、赤本は机の上に置いて、今やるべき基礎の勉強を進めましょう。

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出典・参考

  • 教学社「赤本オンライン よくある質問」(大学赤本シリーズの点数・創刊年、年度の切り替え、収載年数、配点、難関校過去問シリーズの改訂。2026年10月23日に確認)
  • 京都大学「令和9年度 京都大学入学者選抜要項」(日程・時間割・配点)
  • 京都大学「令和8年度 京都大学一般選抜 解答又は解答例等及び出題意図」
  • 書名:教学社(大学赤本シリーズ・難関校過去問シリーズ)の各書
  • 写真:合格大作戦(2014年6月撮影)

最終更新:2026年10月23日/作成:大学受験合格大作戦

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