
この記事の結論
- この問題は、5けたの数×2けたの数=6けたのゾロ目(○○○○○○)になるように、1〜8の整数をすべて1回ずつ入れるかけ算の虫食い算(覆面算)です。ゾロ目を「数字×1が並ぶ数」と分解し、1が並ぶ数を素数のかけ算に分ける(素因数分解する)と、2けたの数の候補が少しにしぼれます
- この記事は問題 → ルールの整理 → かけ算の虫食い算のコツ → ヒント(3段階) → 答え → 解き方4通り → おまけ → 自作の類題5問の順です。ヒントと答えは押すと開くので、まずは自分で考えてみてください
問題:○▢を求めよ(▢▢▢▢▢×▢▢=○○○○○○、1〜8の整数をすべて使う)
○▢を求めよ。○▢は1~8の整数。○には同じ数字が入る。▢には異なる数字が入る。1~8の整数はすべて使いなさい。

答えがわかった人は解答欄かXのコメント欄にどうぞ!
(ここまでが2024年10月の元の記事です。2026年の書き直しで、ルールの整理・かけ算の虫食い算のコツ・3段階のヒント・答えと解き方・自作の類題を足しました。答えとヒントは押すと開きます。)
問題のルールを整理する
画像の問題を、筆算の形で描き直しました。5けたの数(▢▢▢▢▢)に2けたの数(▢▢)をかけると、6けたの数(○○○○○○)になるという式です。ルールは次の4つです。
- ○には同じ数字が入ります。○○○○○○ は6つとも同じ数字なので、111111 や 333333 のようなゾロ目です。
- ▢には異なる数字が入ります。▢は5けたの数に5つ、2けたの数に2つで、合わせて7つ。7つともちがう数字です。
- 使える数字は1〜8の整数です。0 と 9 は使いません。
- 1〜8の整数はすべて使います。
4つ目のルールがこの問題の大事なところです。1〜8は全部で8つ。▢が7つ(全部ちがう数字)で、○は1種類の数字なので、7枚のカードが▢に1枚ずつ入り、残った1枚が○になります。つまり、○の数字は▢の中には出てこないということです。このルールを読み落とすと、答えが1つに決まりません(なぜかは、下の「解き方」のよくあるまちがいで説明しています)。

サクラちゃん
1〜8の8枚のカードを、▢に7枚、○に1枚。答えがゾロ目になるのがヒントになりそうですね!
かけ算の虫食い算とは?覆面算とのちがい
虫食い算(むしくいざん)は、計算の式の一部の数字が、虫に食われたように見えなくなっている問題です。消えた所に入る数字を、計算のきまりを手がかりに当てていきます。消えた所を○▢などの記号や文字で表し、同じ記号には同じ数字、ちがう記号にはちがう数字が入るタイプは覆面算(ふくめんざん)とよばれることもあります。この問題は○の6つに同じ数字が入るので、覆面算の仲間ともいえます。
たし算の虫食い算は、一の位から順に「くり上がり」を追えば解けることが多いのですが、かけ算の虫食い算は少しちがいます。かけ算では、1つの数字が答えのいろいろな位に影響するので、筆算を1けたずつ追うだけでは手がかりが少ないのです。そこで役に立つのが、答えの数を「かけ算の形」に分解する考え方です。答えがゾロ目のように特別な形をしていると、分解がとてもきれいにできます。
合格大作戦の虫食い算:どこから考えるか
合格大作戦では、2024年から2025年にかけて、記号で数字を隠した問題をいくつか出しています。同じ「虫食い算」でも、考える入口がそれぞれちがいます。
| 問題 | 式の形 | 考える入口 |
|---|---|---|
| この問題 | ▢▢▢▢▢×▢▢=○○○○○○ | ゾロ目を分解(素因数分解) |
| ○△×△○=○□○ | 2けた×2けたのかけ算 | 答えの大きさ(百の位) |
| 【虫食い算8888】 | 数字が入ったたし算 | 一の位と「合わせて10」 |
| おでん算 | 記号3つのゾロ目のたし算 | たての列と、和の大きさ |
| ○△□を3回たすと□□□ | 同じ数を3回たす | 一の位がどう変わるか |
この問題は、ほかの問題とくらべて記号の数が多い(▢が7つ)のが特徴です。1つずつ数字を当てはめて試すと、組み合わせはとても多くなります。でも、答えがゾロ目という特別な形なので、そこから一気に候補をしぼれます。2日前(2024年10月18日)に出した「【虫食い算】○△▢を求めよ。○>△>▢」と同じように、条件をていねいに読むことがスタートです。
かけ算の虫食い算の解き方のコツ(ゾロ目・一の位・九去法)
かけ算の虫食い算には、どの問題にも使える基本のコツがあります。ここでは、この問題とは別の例を使って説明します(この問題の答えにはふれません)。
コツ1:ゾロ目は「数字×1が並ぶ数」
2222 は 2×1111、777 は 7×111 のように、ゾロ目はいつも「その数字×1が並ぶ数」と書けます。1だけが並ぶ数は、英語でレピュニット(repunit)とよばれ、おもしろい性質がたくさんあります。たとえば 111 は 3×37、1111 は 11×101、11111 は 41×271 と、素数のかけ算に分けられます(素数どうしのかけ算に分けることを素因数分解といいます)。1が並ぶ数の2乗が 12321 のような山の形になる話は「累乗のおもしろい数字一覧」にあります。
かけ算の虫食い算で答えがゾロ目なら、答え=数字×1が並ぶ数と書き直し、1が並ぶ数を素因数分解します。すると、かける2つの数は「その素数を組み合わせた数」でなければならないので、候補がぐっと少なくなります。素因数分解のやり方は、数学用語辞典の「素因数分解とは?」や、公式辞典の「素因数分解と約数の個数」で確かめられます。
コツ2:一の位だけで、組み合わせをしぼる
かけ算の答えの一の位は、かける2つの数の一の位だけで決まります。47×23 なら、一の位どうしの 7×3=21 の「1」が、答え 1081 の一の位になります。十の位や百の位の数字は、答えの一の位には関係しません。
ここから、次のようなことがわかります。
- 答えの一の位が5なら、かける数のどちらかの一の位が5です(5×奇数の一の位は5)。
- 答えの一の位が偶数なら、かける数のどちらかの一の位が偶数です。
- 答えの一の位が奇数なら、かける数の一の位はどちらも奇数です。
虫食い算では、使える数字が決まっていることが多いので、この性質だけで「この数字は答えになれない」と消せることがあります。九九の一の位の表を思い出しながら考えてみましょう。
コツ3:けたの数で大きさをつかむ
5けたの数は 10000〜99999、2けたの数は 10〜99 です。かけ算の答えのけたの数は、かける数の大きさでおおよそ決まります。この問題では答えが6けた(100000 以上)なので、5けたの数×2けたの数が 100000 以上です。たとえば 2けたの数が 12 なら、5けたの数は 100000÷12=8333.3… より大きくなければなりません。答えのおおよその大きさを先につかむと、ありえない組み合わせを早めに消せます。
コツ4:九去法(各位の和)で確かめる
答えが見つかったら、実際に計算して確かめるのを忘れないようにしましょう。かけ算を手早く確かめる方法の1つに九去法(きゅうきょほう)があります。ある数を9で割った余りは、各位の数字の和を9で割った余りと同じです。だから、かけ算の式では「かける数の各位の和の余りどうしをかけたもの」と「答えの各位の和の余り」が等しくなります。
例:123×45=5535。123 の各位の和は6、45 は9(余り0)、6×0=0。答えの 5535 は 5+5+3+5=18 で余り0。両方0なので、計算は合っていそうだとわかります。九去法は「まちがいを見つける」方法で、余りが合っても正しいとは言い切れませんが、計算ミスの多くを見つけられます。倍数の見分け方は、公式辞典の「整数の性質(約数の個数・倍数の判定)」にまとめています。
うかるくん
▢が7つもあるんですよね。1〜8の数字を全部当てはめて試したら、何通りになるんですか?
合格先生
8枚のカードから7枚を選んで▢に並べる並べ方なので、8×7×6×5×4×3×2=40320通り。○は残りの1枚で決まります。全部手で試すのは大変ですね。だから、答えのゾロ目を分解するところから始めるんですよ。
ヒント(3段階)
ここから先の考え方を、3段階のヒントにしました。1つ開いて考え、わからなければ次を開いてください。
ヒント1を見る(ゾロ目を書き直す)
ヒント1:答えの ○○○○○○ は、○×111111 と書けます(上のコツ1)。つまり、▢▢▢▢▢×▢▢=○×111111。2けたの▢▢は、○×111111 を割り切る数(約数)でなければなりません。まずは 111111 がどんな数のかけ算でできているかを考えましょう。
ヒント2を見る(111111 の素因数分解)
ヒント2:111111=3×7×11×13×37 です。11 で割ると 10101、それを 3 で割ると 3367、7 で割ると 481、481=13×37 と分けていけます。2けたの▢▢は、この素数と○の約数を組み合わせた数です。ただし ▢▢ の数字は1〜8で、2つがちがい、○とも重なりません。この条件で、2けたの候補はかなり少なくなります。
ヒント3を見る(答えの一歩手前)
ヒント3:111111 を 7で割ってみましょう。割り切れて、5けたの数になります。その5けたの数の数字を見てください。0も9も入っておらず、5つの数字がすべてちがいます。この5けたの数に7の倍数をかけると、ゾロ目ができます。どの7の倍数なら、残りの数字の条件に合うでしょうか。
答え
考え終わったら、下を押して答え合わせをしましょう。
答えを見る
答え:15873 × 42 = 666666(○=6)
15873 × 42 = 666666 です。▢には 1・5・8・7・3・4・2 の7つのちがう数字が入り、○には残りの 6 が入ります。1〜8の整数を、ちょうど1回ずつ使っています。
筆算で確かめると、15873×2=31746、15873×4=63492。63492 を1けた左にずらして 31746 とたすと、634920+31746=666666 になります。九去法でも、15873 の各位の和は 24(9で割った余り 6)、42 は 6(余り 6)で、6×6=36 の余りは 0。答えの 666666 は各位の和が 36 で余り 0。ぴったり合います。
1〜8から7つを選んで▢に並べ、残りを○にする40320通りの組み合わせを全部調べても、式が成り立つのはこの1通りだけでした(合格大作戦でプログラムを使って確かめました)。
この問題のURL(記事のアドレス)が「666666」なのに気づいた人もいるかもしれませんね。
解き方(答えが書いてあります)
注意:この節は答えの数字を使って説明します。先に上の問題を解いてから開いてください。
解き方を見る(答えが書いてあります)
方法1:素因数分解で2けたの候補をしぼる
いちばん筋道の通った解き方です。
- 答えは ○×111111=○×3×7×11×13×37(ヒント2)。
- ○を1〜8の順に決め、○×111111 の2けたの約数を書き出します。たとえば ○=1 なら 11・13・21・33・37・39・77・91 の8つです。
- 2けたの約数のうち、数字が1〜8・2つがちがう・○を使わないものだけを残します。○=1 なら、11(同じ数字)、13・21・91(1を使う)、33・77(同じ数字)、39(9を使う)が消え、37 だけが残ります。
- 残った▢▢で ○×111111 を割り、5けたの数になるか、数字の条件に合うかを調べます。○=1、▢▢=37 なら 111111÷37=3003 で4けた、しかも0が入るので×です。
| ○ | 残る2けたの▢▢(→ 割った数) | 結果 |
|---|---|---|
| 1 | 37(→3003) | × |
| 2 | 13(→17094)、14(→15873)、37(→6006)、74(→3003)、78(→2849) | × |
| 3 | 21(→15873) | × |
| 4 | 12(→37037)、13(→34188)、21(→21164)、26(→17094)、28(→15873)、37(→12012)、52(→8547)、78(→5698) | × |
| 5 | 13(→42735)、21(→26455)、37(→15015) | × |
| 6 | 13(→51282)、14(→47619)、18(→37037)、21(→31746)、37(→18018)、42(→15873)、74(→9009)、78(→8547) | 15873×42 ◎ |
| 7 | 13(→59829)、21(→37037) | × |
| 8 | 12(→74074)、13(→68376)、14(→63492)、21(→42328)、24(→37037)、26(→34188)、37(→24024)、42(→21164)、52(→17094)、56(→15873)、74(→12012) | × |
○を1〜8まで全部調べると、2けたの候補は合わせて39個。そのうち、割った5けたの数の数字まで条件に合うのは ○=6、15873×42 の1つだけです。表を見ると、15873 が何度も出てくるのがわかります。これが方法2のヒントです。
方法2:ひらめきで一気に見つける
111111 を7で割ると 15873。この数は、1・5・8・7・3 の5つがすべてちがい、0 も 9 も入っていません。そこで、15873×7=111111 の両辺に ○ をかけると、15873×(7×○)=○○○○○○。2けたの▢▢を「7の倍数」にすればゾロ目ができます。
- 15873×14=222222 → ×(数字が重なる)
- 15873×21=333333 → ×(数字が重なる)
- 15873×28=444444 → ×(数字が重なる)
- 15873×35=555555 → ×(数字が重なる)
- 15873×42=666666 → 4 と 2 は15873に無い数字、○=6 も使われていない。◎
- 15873×49=777777 → ×(9を使う)
- 15873×56=888888 → ×(数字が重なる)
- 15873×63=999999 → ×(数字が重なる)
条件に合うのは ×42 だけです。5けたの数が 15873 以外のときにも答えがないことは、方法1か方法4で確かめます。この方法は「ひらめき型」ですが、1÷7 の性質を知っていると思いつきやすくなります(下のおまけで説明します)。
方法3:一の位で○をしぼる
コツ2の「一の位」を使います。○○○○○○ の一の位は○なので、5けたの数の一の位×2けたの数の一の位の一の位が○になります。使える数字は1〜8から○を除いたものです。
| ○ | 一の位の組の数(○を使わない、2つがちがう) |
|---|---|
| 1 | 2組 |
| 2 | 6組 |
| 3 | 0組(ありえない) |
| 4 | 4組 |
| 5 | 0組(ありえない) |
| 6 | 6組 |
| 7 | 0組(ありえない) |
| 8 | 6組 |
○=5 だと、5 は▢に使えないので、一の位どうしのかけ算の一の位が5になることはありません。○=5 はすぐに消せます。答えでは、一の位どうしが 3×2=6 で、○=6 と合っています。一の位だけで答えは決まりませんが、方法1の前に候補を減らすのに役立ちます。
方法4:全部の組み合わせを調べる
1〜8の8枚から7枚を選んで▢に並べる並べ方は、8×7×6×5×4×3×2=40320通り。○は残りの1枚です。合格大作戦では、この 40320通りをプログラムで全部計算し、式が成り立つのが 15873×42=666666 の1通りだけであることを確かめました。手で全部は無理ですが、ほかに答えがないことを確かめるいちばん確かな方法です。数え上げの考え方は、数学用語辞典の「場合の数とは?」で整理できます。
よくあるまちがい
- 「1〜8をすべて使う」を読み落とす:▢がちがう数字であることだけを使うと、31746×28=888888 も見つかります(▢は 3・1・7・4・6・2・8 でちがう数字)。でも○の 8 が▢にも使われていて、5 を使っていないので条件に合いません。
- 15873×21=333333 で止まる:15873×7×3 でゾロ目にはなりますが、21 の 1 が 15873 の 1 と重なります。
- 2けたの数を素数だけで考える:▢▢は 7×6=42 のように、素数と○の約数を組み合わせた数のこともあります。11・13・37 だけを試すと見落とします。
- 確かめをしない:最後に 15873×42 を筆算して 666666 になるか、九去法でも確かめましょう。
おまけ:循環小数とゾロ目のふしぎな関係(答えにふれます)
注意:この節は答えにふれます。問題を解いてから開いてください。
この節を開く(答えにふれます)
1が並ぶ数と循環小数
1÷7 を計算すると 0.142857142857… と、142857 の6けたがくり返す循環小数になります。くり返しが6けたなのは、10・100・1000…を7で割った余りが、6回目(1000000)で初めて1に戻るからです。このことは、999999 が 7 で割り切れる(142857×7=999999)ことと同じです。999999=9×111111 で、9 は7で割り切れないので、111111 が 7 で割り切れるというわけです。循環小数のくわしい話は、数学用語辞典の「循環小数とは?」にあります。
答えの5けたの数と循環小数の関係
142857=9×15873 です(15873×9=142857)。つまり 15873 は「1÷7 のくり返しの部分を9で割った数」です。この問題の答えの5けたの数は、じつは 1÷7 と深くつながっていたのです。15873×63=999999 で、9 が並ぶゾロ目もできます(9 を使うので、この問題の条件では使えません)。
答えがゾロ目になるほかのかけ算
同じ考え方で、111=3×37 を使うと 37×3=111、37×6=222 …のように、37 に3の倍数をかけると3けたのゾロ目になります。また、1111=11×101 なので、101 に 11 の倍数をかけると4けたのゾロ目になります(101×22=2222 など)。ゾロ目を作るかけ算は、1が並ぶ数の素因数分解を知っていれば、いくらでも作れます。下の類題も、この考え方で作りました。
似た虫食い算に挑戦(自作の類題5問)
この問題と同じように、答えがゾロ目になるかけ算の虫食い算を中心に5問作りました。類題1・3・4は答えが1つに決まる問題、類題2は答えがいくつあるかを考える問題、類題5は1÷7 にまつわるひらめきの問題です。答えはすべてプログラムで全部の組み合わせを調べて確かめています。
類題1(やさしい):▢▢▢ × ▢ = ○○○
▢は1〜9の異なる数字。○は▢とちがう数字で、奇数。▢と○を求めてください。
答えを見る
答え:259 × 3 = 777
○○○=○×111=○×3×37 です。3けた×1けたに分けると、111×○ のほかに 148×3=444、185×3=555、259×3=777、296×3=888、148×6=888 などがあります。▢がちがう数字で○とも重ならないのは 259×3=777 と 296×3=888 の2つ。○が奇数なのは 259×3=777 だけです。
類題2(何通り?):▢▢ × ▢▢ = ○○○
▢は1〜9の異なる数字。○は▢とちがう数字。式は何通りありますか(かける順を入れかえたものは1通りと数えます)。
答えを見る
答え:4通り(37×12=444、37×18=666、74×12=888、37×24=888)
○○○=○×3×37 なので、2けたの数の片方は 37 か 74(37の2倍)になります。37×12=444、37×18=666、37×24=888、74×12=888 の4通り。37×15=555(5が重なる)、37×21=777(7が重なる)、37×27=999(7と9が重なる)は数字が重なるので外れます。同じ 888 でも、37×24 と 74×12 の2つの式があるのがおもしろいところです。
類題3(ふつう):▢▢▢▢▢ × ▢ = ○○○○○○
▢は1〜9の異なる数字。○は▢とちがう数字。▢と○を求めてください。
答えを見る
答え:95238 × 7 = 666666
○○○○○○=○×111111=○×3×7×11×13×37 です。1けたの▢で割った5けたの数を全部調べると、数字がすべてちがい○とも重ならないのは 95238×7=666666 だけでした。111111÷7=15873 なので、666666÷7=15873×6=95238。本題と同じ「÷7」の考え方が使えます。数字 9・5・2・3・8・7 はすべてちがい、6 とも重なりません。
類題4(むずかしい):▢▢▢ × ▢▢▢ = 333333
▢は1〜9の異なる数字(3を使ってもよい)。左の数>右の数。2つの3けたの数を求めてください。
答えを見る
答え:693 × 481 = 333333
333333=3×111111=3×3×7×11×13×37 です。この素因数を2つの3けたの数に分けると、693×481(7×11×9 と 13×37)、777×429、819×407 の3組だけ。777 は7が重なり、819×407 は0が入るので、条件に合うのは 693×481=333333 です。数字 6・9・3・4・8・1 はすべてちがいます。
類題5(ひらめき):142857 × ▢ = 857142
▢は1〜9の整数。▢を求めてください。
答えを見る
答え:▢=6(142857 × 6 = 857142)
142857 は 1÷7=0.142857142857… のくり返しの部分です。142857 に 2〜6 をかけると、同じ6つの数字が順番を保ったまま回ってあらわれます(142857×2=285714、×3=428571、×4=571428、×5=714285、×6=857142)。857142 は「8から始まる」並びなので ▢=6。142857×7=999999 になるのも、999999=9×111111 が 7 で割り切れるからです。
類題のふり返りを見る(答えにふれます)
類題1〜4は、どれもゾロ目を「数字×1が並ぶ数」に分け、1が並ぶ数を素因数分解するところから始まりました。111=3×37、111111=3×7×11×13×37 を知っていれば、かける数の候補はすぐにしぼれます。類題3は本題と同じ「111111÷7」が使え、類題5は1÷7 のくり返し 142857 のふしぎな性質の問題でした。
サクラちゃん
類題2は「何通り?」なんですね。1つ見つけたら、それで終わりじゃないんですか?
合格先生
いい疑問です。虫食い算は答えを1つ見つけたら終わり、ではありません。「ほかにないか」を確かめる。入試の整数問題でも、条件を満たすものが全部でいくつあるかを問われることがよくありますよ。
かけ算の虫食い算で使う力:学年別
この虫食い算は、小学校の九九から、高校の整数問題までつながっています。学年ごとに、どんな力を使っているかを整理してみましょう。
小学校:九九・かけ算の筆算・倍数と約数
かけ算の答えの一の位を考えるには、九九の一の位がすらすら出てくることが大事です。5けた×2けたの筆算は、1けたずつかけて、1けたずらしてたす、という小学校で習う手順そのままです。小学5年生で習う倍数と約数は、「この数で割り切れるか」を考えるときに使います。約数と倍数の意味は、数学用語辞典の「約数と倍数」で確かめられます。暗算を速くする工夫は「くれない算のやり方」や「インド式 2桁×2桁のかけ算」、計算の工夫は「算数の問題。暗算でできますか?」でも練習できます。
小学校高学年:虫食い算・覆面算は中学受験の定番
小学4〜6年生になると、中学受験の算数で虫食い算・覆面算がよく出ます。手がかりを見つけて候補をしぼる、しぼった候補を順番に調べる、最後にほかにないか確かめる、という流れは、算数の文章題や図形の問題にも共通する考え方です。
中学校:素因数分解
中学1年生では、数を素数のかけ算に分ける素因数分解を習います。この問題の「111111=3×7×11×13×37」も素因数分解です。素数の意味は数学用語辞典の「素数とは?」で、1が並ぶ数のおもしろい性質は「累乗のおもしろい数字一覧」で読めます。
高校:整数の性質と約数の組
高校の数学では、「積が決まった数になる整数の組をすべて求めよ」という問題がよく出ます。そのとき使うのが、約数を全部書き出して、条件に合うものを調べる方法です。この問題の方法1は、まさにその練習になっています。整数の組を求める問題は、公式辞典の「1次不定方程式(整数解)」、数学用語辞典の「自然数と整数」も参考にしてください。
虫食い算は中学受験から大学入試の整数問題まで役に立つ
虫食い算で使う「答えを分解する」「候補をしぼって全部調べる」「ほかに答えがないか確かめる」は、大学入試の整数問題でもそのまま使う考え方です。大学入試では、虫食い算そのものよりも、「条件を満たす整数の組をすべて求めよ」という形で出ることがよくあります。そのとき大事なのは、見つけた答えが全部であることを説明することです。答えがいくつもあるかもしれない問題で、1つだけ書いて終わると点になりません。
入試の整数問題の練習は「2025年大学入試予想問題【整数問題】」で、京都大学(京大)で整数がどれくらい出ているかは「京大 理系数学の出題分析」で確かめられます。入試年度の数字を使った問題は「2027の数字と入試問題」にも集めています。答案に「なぜほかにないのか」をどう書くかは「答案の書き方のコツ」も読んでみてください。数学の全体像は「数学まとめ」、公式の一覧は「算数・数学公式辞典」、用語は「数学用語辞典」から探せます。

合格先生
かけ算の虫食い算のコツは「答えを分解する」「候補をしぼる」「ほかにないか確かめる」の3つ。答えがゾロ目なら、1が並ぶ数の素因数分解が近道です。最後は必ず計算して確かめましょう!
ほかの算数クイズ・虫食い算
合格大作戦には、答えを押すと開く形の算数クイズがほかにもあります。勉強の合間の頭の体操にどうぞ。
- 虫食い算・覆面算:「【虫食い算8888】○○○○+△△△△+8888=○△△△8」「【おでん算】△○🔲は異なる1桁の整数」「【虫食い算】○△□を3回たすと□□□」「【虫食い算】○△×△○=○□○」
- 2024年10月の記号の問題:「【虫食い算】○△▢を求めよ。○>△>▢ ○△▢は2~9の異なる整数」
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まとめ
- 問題は ▢▢▢▢▢×▢▢=○○○○○○ に、1〜8の整数をすべて1回ずつ入れるかけ算の虫食い算(覆面算)
- ▢が7つ・○が1種類なので、○の数字は▢には出てこない
- かけ算の虫食い算のコツはゾロ目を「数字×1が並ぶ数」に分解・一の位でしぼる・けたの数で大きさをつかむ・九去法で確かめる
- ヒント・答え・解き方・類題の答えは「見る」を押すと開きます
- 答えを1つ見つけたら、ほかにないかを確かめる。これは中学受験から大学入試の整数問題まで共通の考え方
よくある質問
○▢を求めよ(▢▢▢▢▢×▢▢=○○○○○○)の答えはどこで見られますか?
この記事の「答えを見る」を押すと答えが表示されます。先に3段階のヒントを開いて考えることもできます。解き方は4通り紹介しています。
かけ算の虫食い算はどこから解けばいいですか?
答えの形に注目するのが近道です。答えがゾロ目なら「数字×1が並ぶ数」に分け、1が並ぶ数を素因数分解すると、かける数の候補をしぼれます。一の位どうしのかけ算も手がかりになります。
ゾロ目の数はどうやって分解しますか?
ゾロ目は、その数字と1が並ぶ数のかけ算です。たとえば2222は2×1111、777は7×111です。さらに111は3×37、1111は11×101のように素数のかけ算に分けられます。
九去法とは何ですか?
数を9で割った余りが、各位の数字の和を9で割った余りと等しいことを使って、計算を確かめる方法です。かけ算では、かける数の余りどうしの積と、答えの余りが一致するかを見ます。
虫食い算は中学受験や大学入試に役立ちますか?
中学受験の算数では定番の問題です。答えを分解する、候補をしぼる、ほかに答えがないか確かめる、という考え方は、大学入試の整数問題でも使われます。
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出典・参考
- 問題の画像は大学受験合格大作戦の作成(2024年10月)。答えは、1〜8から7つを選んで▢に並べ、残りを○とする40320通りをすべてプログラムで調べて1通りであることを2026年に確認
- 類題5問は2026年に合格大作戦が作成。それぞれ全部の組み合わせを調べて答えの数を確認
最終更新:2026年10月23日/作成:大学受験合格大作戦












