この記事の結論
- 「破綻」は「はたん」と読みます。意味は①着物などがやぶれほころびること、②物事がうまくいかなくなり、それまでの状態がたちゆかなくなることです。「経営が破綻する」「計画が破綻する」のように使います
- 「綻」は「ほころびる」と読む常用漢字(2010年に追加)。いとへんで、かねへんの「錠(ジョウ)」とはちがう字なので、「ハジョー」「破錠」はまちがいです。英語では会社の破綻なら bankrupt・bankruptcy・insolvent、制度や関係なら collapse・breakdown を使います
2008年の元の記事(そのまま)
破綻【国語・漢字の読み・語句の意味】
破綻『ハタン』と読む。
語句の意味
『破(やぶ)れ、綻(ほころ)びている』の意味。
①着物などがやぶれほころびること。
②まとまっている状態が維持できなくなること。
最近米国の証券会社リーマンブラザーズが破綻し、ニュースや紙面上でよく見かける言葉です。
語句の読みと意味をしっかり覚えておきましょう。
関連英単語
破綻する。破産する。bankrupt
名詞形『破綻』bankruptcy
【国語のお勉強】この記事は、2008年9月に書いた「漢字の読み・語句の意味」の記事を、元の文をそのまま残して書き足したものです。「最近」はリーマン・ブラザーズが破綻した2008年9月当時のことです。いまもニュースや評論で「経営破綻」「財政破綻」「論理が破綻している」という言い方はよく出てきます。読み方・意味・「綻」の字・まちがえやすい漢字・倒産や破産との違い・英語まで、図を使ってまとめました。同じシリーズの「祭祀(さいし)の読み方と意味」もあわせてどうぞ。
「破」「綻」の書き順・読み・漢検の級を確かめよう
「破」「綻」はどちらも常用漢字です。「錠」「定」「倒」「産」なども含めて、書き順・音読み・訓読み・漢検の級は「漢字合格大作戦」(常用漢字2136字)の1字ページで確かめられます。漢検2級の字は漢検2級の漢字一覧、高校で習う読みは高校で習う読みへ。
破綻の読み方と意味
「破綻」は「はたん」と読みます。「破」は音読みで「ハ」、「綻」は音読みで「タン」。どちらも音読みの、いちばん素直な読み方です。
2つの字を訓読みにすると、「破」はやぶ(れる)、「綻」はほころ(びる)。元の記事のとおり、「破綻」は文字どおり「やぶれ、ほころびている」という意味の熟語です。
国語辞典では、意味が次のように説明されています(デジタル大辞泉・精選版 日本国語大辞典の説明を要約)。
| 意味 | 例 | |
|---|---|---|
| ① | 着物の縫い目などが、やぶれてほころびること | 着古した着物のあちこちが破綻している(明治期の小説などに見られる使い方) |
| ② | 物事が、修復しようがないほどうまくいかなくなること。行きづまること。それまでの関係などがこわれてしまうこと | 経営に破綻をきたす/計画が破綻する/二人の関係が破綻する |
| ③ | 商店・会社などが支払いを止めること(日本国語大辞典の説明) | 銀行が破綻する |
今の文章で見かけるのは、ほとんどが②と③です。①の「物がやぶれる」意味は、明治時代の小説などに見られる古い使い方で、今は「ほころびる」「ほつれる」と言うのがふつうです。
もとは目に見える「布のやぶれ」の意味で、そこから目に見えない「計画・関係・お金のやりくり」のやぶれに広がりました。この広がり方は、「いびつ(歪)」が「形のゆがみ」から「関係のゆがみ」に広がったのとよく似ています。
破綻の使い方・例文
「破綻」は名詞で、「破綻する」と動詞にしたり、「破綻をきたす(来す)」「破綻を招く」「破綻なく」の形で使ったりします。
- 売り上げが落ちこみ、会社の経営が破綻した。(会社)
- 借金が増えつづけ、市の財政が破綻寸前になった。(国・自治体のお金)
- 無理な計画は、どこかで破綻をきたす。(計画)
- 話し合いがうまくいかず、二人の関係は破綻した。(人間関係)
- この主張は、前提がまちがっているので論理が破綻している。(考え・理屈)
- 彼女は最後まで破綻なく演技をやりきった。(失敗のないこと)
⑤の「論理が破綻している」は、評論文や小論文でよく出る言い方です。「筋道がどこかでくずれていて、全体として成り立たない」という意味になります。⑥の「破綻なく」は「くずれるところがなく、全体がまとまっている」というほめ言葉として使われます。
注意したいのは、「破綻」はかなり強い言葉だということです。ちょっとした失敗には使わず、「もう元にはもどせない」「全体が成り立たない」ほどの大きなくずれに使います。小さな失敗なら「失敗」「つまずき」、計画が止まったなら「頓挫(とんざ)」、組織がくずれたなら「崩壊(ほうかい)」「瓦解(がかい)」など、場面に合う言葉を選びましょう。
「綻」の漢字:ほころびるの意味と書き方
「綻」は、14画・部首は糸(いとへん)の字です。音読みはタン、訓読みはほころ(びる)。中学校で習う常用漢字で、漢検では2級の字です(「綻」の1字ページ)。
形は、左が「糸」、右が「定」。糸で縫ったところが、さだまった形からほどけていくイメージで覚えると、いとへんを忘れません。書き順は、いとへん(6画)を書いてから右の「定」(8画)です。
訓読みの「ほころびる」には、大きく3つの意味があります。
| 意味 | 例文 |
|---|---|
| 縫い目がとけて開く | ズボンのすそがほころびた。ほころびを縫う。 |
| 花のつぼみが少し開く | 梅のつぼみがほころび始めた。 |
| かたい表情がやわらぐ・笑顔になる | 合格の知らせに、父の口もとがほころんだ。 |
「破綻」に使われているのは1つ目の「縫い目がとける」の意味です。2つ目・3つ目は、閉じていたものが少しずつ開くという、明るい意味になります。春の季節の言葉として「梅がほころぶ」「桜がほころぶ」、うれしい場面で「顔がほころぶ」とよく使われます。同じ字でも「破綻」とはずいぶん印象がちがうので、セットで覚えておくと、読解でも作文でも使い分けができます。
なお「ほころびる」は「ほころぶ」という形でも使われます。「顔をほころばせる」のように、他動詞のような言い方もできます。
「綻」は2010年に常用漢字になった
元の記事を書いた2008年の時点では、「綻」は常用漢字ではありませんでした。2010年に常用漢字表が改められたとき、新しく加わった196字の1つが「綻」です。同じときに「旦(元旦の旦)」も加わっています。
常用漢字になる前は、新聞などでは「破綻」に「はたん」と振り仮名をつけるか、別の言葉に言いかえて書いていました。2010年からは振り仮名なしで「破綻」と書けるようになりました。ところが、「ハジョー」などと読みまちがえる例があることが、日本語を扱うコラムで紹介されています。ニュースでよく見る言葉だからこそ、読みと意味をしっかり覚えておきましょう(元の記事の言葉のとおりです)。
まちがえやすい漢字:「錠」と「定」の仲間
「破綻」で気をつけたいまちがいは、「綻」を「錠(ジョウ)」と見まちがえることです。「綻」と「錠」は、右側がどちらも「定」で、へんだけがちがう字です。そのため「破綻」を「ハジョー」と読んだり、書くときに「破錠」とまちがえたりする例があることが、日本語を扱うコラムで紹介されています。
覚え方は、「ほころびるのは布=糸」「かぎ(錠前)は金属=金」。字の意味とへんをつなげれば、もう迷いません。「錠」は「錠前(じょうまえ)」「手錠」のほか、薬の「錠剤」にも使います。
右側が「定」の字には、ほかに「淀(よど)」「碇(いかり)」「掟(おきて)」などもありますが、これらは常用漢字外です。読みだけ知っておけば十分です。
「タン」と読む常用漢字に注意(書き取り)
書き取りの問題で「はたん」と聞いて「破たん」の字に迷うのは、「タン」と読む常用漢字がたくさんあるからです。おもなものを並べます。
| 字 | 言葉の例 | 覚えるヒント |
|---|---|---|
| 綻 | 破綻 | 糸がほつれる |
| 担 | 担当・負担 | てへん=手でかつぐ |
| 胆 | 大胆・落胆 | にくづき=体(きも) |
| 嘆 | 感嘆・嘆息 | 口へん=ため息 |
| 誕 | 誕生 | ごんべん |
| 炭 | 石炭・炭素 | 山の下に火 |
| 端 | 先端・極端 | たつへん |
| 短 | 短所・短期 | やへん |
| 探 | 探検・探究 | てへん=手でさがす |
| 淡 | 冷淡・淡水 | さんずい=水 |
| 鍛 | 鍛錬 | かねへん=金属をきたえる |
| 丹 | 丹念・丹精 | 4画の字 |
へんの意味を考えると、ほとんど区別できます。「破綻」は布がやぶれてほころびる話なので、いとへん。同じように「負担」は手でかつぐので「担」、「落胆」は「きも(胆)を落とす」で「胆」です。読み方は知っていても書けない字は、漢字合格大作戦の1字ページで書き順まで確かめておきましょう。
「破」のつく熟語もいっしょに
「破」は小学5年で習う、10画・いしへんの字です。「破綻」と同じ「やぶれる・こわれる」の意味の熟語は、評論文やニュースでよく出ます。
| 熟語 | 読み | 意味 |
|---|---|---|
| 破産 | はさん | 借金をはらえなくなり、財産をすべて失うこと(法律の手続きの名前にも) |
| 破損 | はそん | 物がこわれ、いたむこと |
| 破壊 | はかい | うちこわすこと |
| 破棄 | はき | 書類をやぶりすてること。約束や判決を取り消すこと |
| 破局 | はきょく | 物事が行きづまり、悲しい結末になること |
| 破格 | はかく | ふつうの決まりをこえていること(破格の安さ) |
| 破竹の勢い | はちくのいきおい | 竹を割るように、止められない勢いで進むこと |
| 突破 | とっぱ | 突き破って進むこと。関門・目標をこえること |
| 看破 | かんぱ | 見やぶること |
| 論破 | ろんぱ | 議論で相手の説をうち負かすこと |
「破格」「破竹の勢い」「突破」は、悪い意味ではありません。「破」には「やぶれる」だけでなく「(限界や決まりを)やぶって進む」という意味もあるからです。受験生にとっては「難関突破」がいちばんうれしい「破」の熟語ですね。
うかるくん
「破綻」と「破産」って、ニュースだとほとんど同じ意味に聞こえます。何がちがうんですか?
合格先生
いい質問だね。「破綻」はうまくいかなくなった状態を広く言う言葉で、会社にも計画にも人間関係にも使える。「破産」はお金をはらえなくなったときの、裁判所の手続きの名前としても使う、もっとせまい言葉なんだ。
うかるくん
じゃあ「計画が破産した」とは言わないんですね。
合格先生
そのとおり。お金の話以外では「破産」は使わない。次の節で、ニュースによく出る言葉を整理してみよう。
倒産・破産・経営破綻・民事再生の違い
経済のニュースでは、「破綻」のまわりに似た言葉がたくさん出てきます。辞書と裁判所の説明をもとに、意味のちがいを整理します。
| 言葉 | どんな意味か | ポイント |
|---|---|---|
| 倒産(とうさん) | 会社が、お金のやりくりがつかなくなってつぶれること | 法律の用語ではなく、ふつうの言葉。手形の不渡りで銀行との取引が止まった場合なども含めて広く言う |
| 経営破綻(けいえいはたん) | 会社などの経営が行きづまり、たちゆかなくなること | ニュースで「倒産」とほぼ同じ場面に使う。法律の手続きの名前ではない |
| 破産(はさん) | 裁判所が選んだ破産管財人が、財産をお金に換えて、お金を貸していた人たち(債権者)に分ける手続き | 会社をたたむ「清算型」。個人も使える |
| 特別清算(とくべつせいさん) | 解散して清算中の株式会社について行う、特別の清算の手続き | 清算型。株式会社だけ |
| 民事再生(みんじさいせい) | 苦しい会社や個人が自分で再生計画を立て、債権者の多くが同意し裁判所が認めれば、計画どおりに返して残りの借金を免除してもらう手続き | 立て直す「再建型」。個人向けの「個人再生」もある |
| 会社更生(かいしゃこうせい) | 苦しい株式会社について、裁判所が選んだ更生管財人のもとで更生計画を立てて実行し、事業を続ける手続き | 再建型。株式会社だけ |
大事なのは、「倒産」「経営破綻」はできごとの名前、「破産」「民事再生」「会社更生」「特別清算」は裁判所の手続きの名前だということです。「倒産した会社が、民事再生の手続きを申し立てた」のように、2つは組み合わせて使われます。
裁判所の手続きを使わずに、お金を貸している人たちと話し合って整理することもあります。これを私的整理(任意整理・内整理とも)と言います。
「自己破産」と「免責」
ニュースで聞く「自己破産」は、お金をはらえなくなった本人が、自分で裁判所に破産の手続きを申し立てることです。個人の場合、破産の手続きをしただけでは借金は消えません。裁判所の免責許可の決定を受けてはじめて、借金を返す責任が法律の上でなくなります(裁判所の説明による)。細かい決まりは法律の専門家の分野なので、ここでは「破産=借金がすぐ消える」ではない、ということだけ覚えておきましょう。
公共・政治・経済の勉強とつなげる
倒産・破産・民事再生のような言葉は、高校の「公共」や「政治・経済」で、景気の動き・金融・企業のしくみを学ぶときに出てきます。教科書の言葉とニュースの言葉を結びつけておくと、共通テストの「公共,政治・経済」の資料問題も読みやすくなります(政治・経済の参考書と2か月の勉強法)。法律の手続きに興味が出た人は、法律家への道を書いた「司法試験予備試験とは?」の記事も読んでみてください。
リーマン・ブラザーズの破綻(2008年)
元の記事にある「最近米国の証券会社リーマンブラザーズが破綻し」というのは、2008年9月15日のできごとです。アメリカの大手証券会社リーマン・ブラザーズが、この日、アメリカの連邦破産法第11章(チャプター・イレブン)の適用を裁判所に申し立てました。第11章は、会社を立て直すための手続きを定めた部分で、日本の「民事再生」「会社更生」に近い、再建型の手続きです。
申立書に書かれた資産は約6,390億ドル、負債は約6,130億ドル(どちらも2008年5月31日時点)。アメリカの歴史で最大の破産の申し立てとされています。1ドル100円で計算しても60兆円をこえる大きさです(億・兆などの大きな数の単位は「数の単位一覧」の記事で)。
この破綻をきっかけに世界中で株価が下がり、金融の混乱が広がりました。日本ではこの一連のできごとを「リーマン・ショック」と呼びます。ただし、これは日本でよく使われる呼び名で、英語では the 2008 financial crisis(2008年の金融危機)や the global financial crisis などと言うのがふつうです。カタカナの言い方をそのまま英語にしないように注意しましょう(英作文で使ってはいけない和製英語 一覧)。
元の記事は、この破綻から6日後の2008年9月21日に書かれました。ニュースや新聞で「破綻」という字を毎日のように見かけたころです。ニュースで話題になった言葉は、入試の読解や小論文の題材にもなりやすいので、そのたびに読みと意味を確かめるくせをつけておくと力がつきます。
破綻・破産の英語:bankrupt・insolvent・collapse
元の記事の関連英単語は bankrupt(破綻する・破産する)と bankruptcy(名詞形)でした。英語では、何が破綻したのかで言葉を選びます。
| 英語 | 品詞 | 意味 | 例 |
|---|---|---|---|
| bankrupt | 形容詞・動詞・名詞 | 破産した/破産させる/破産者 | The company went bankrupt.(その会社は破産した) |
| bankruptcy | 名詞 | 破産、破綻 | file for bankruptcy(破産を申し立てる) |
| insolvent | 形容詞 | 期限が来ても借金をはらえない、支払い不能の | an insolvent company(支払い不能の会社) |
| insolvency | 名詞 | 支払い不能 | 法律や会計の文章でよく使う |
| go bust | 動詞句 | (会社が)つぶれる、破産する | Many small shops went bust. |
| collapse | 動詞・名詞 | 崩れる、崩壊、(会社・制度の)破綻 | the collapse of Lehman Brothers(リーマン・ブラザーズの破綻) |
| breakdown | 名詞 | (話し合い・関係の)決裂、破綻 | the breakdown of talks(交渉の決裂) |
使い分けのコツは次のとおりです。
- 会社のお金:go bankrupt(破産する)、file for bankruptcy(破産を申し立てる)、become insolvent(支払い不能になる)。
- 大きな会社・制度・計画:collapse がよく使われます。英語のニュースでは、リーマン・ブラザーズの破綻を the collapse of Lehman Brothers と言うことがよくあります。
- 人間関係・話し合い:breakdown(the breakdown of a marriage=結婚生活の破綻)や fall apart(ばらばらになる)。
- 理屈・論理:「論理が破綻している」は The argument doesn't hold up. / The logic falls apart. のように、動詞で言うと自然です。
bankrupt の語源は「こわれたベンチ」
bankrupt は、16世紀ごろにイタリア語の banca rotta(こわれたベンチ)から英語に入った言葉とされます。banca は、お金をあつかう両替商が使っていた台(ベンチ)のことで、英語の bank(銀行)と同じ語源です。rotta は「こわれた」という意味で、ラテン語の rumpere(こわす)から来ています。英語の rupture(破裂)や erupt(噴火する)、interrupt(さえぎる)も同じ仲間です。
「お金をはらえなくなった両替商の台を、こわした習わしがあったから」という話がよく紹介されますが、これには諸説あり、「たとえとして言ったのだろう」という見方もあります。語源の話は、話のおもしろさとして覚えておきましょう。
insolvent は、in-(〜でない)+ solvent(借金をはらえる)でできた言葉です。solvent には「溶媒(ほかの物を溶かす液体)」の意味もあり、化学でも出てきます。英単語は、こうした部品(接頭辞・語根)に分けて覚えると忘れにくくなります(英単語の覚え方【基礎編1】・東大の英単語)。同じ2008年9月に書いた英単語の記事、commute(通勤する)・liberty と freedom の違いも、語源から意味を広げる練習になります。長文に出てきそうな英単語では「honeycomb」の記事もあります。
サクラちゃん
英作文で「会社が破綻した」と書くとき、bankrupt と collapse のどちらを使えばいいか迷います…。
合格先生
「お金がはらえなくなって法律の手続きに入った」ことを言いたいなら went bankrupt。「大きな会社がくずれおちた」というできごとの大きさを言いたいなら collapsed。迷ったら、went bankrupt を使えばまちがいはないよ。
サクラちゃん
会社以外なら collapse か breakdown、ですね!
練習問題:読みと使い分け
ここまでの内容を確かめましょう。答えは押すと開きます。
【1】次の太字の言葉の読みを書きなさい。
- 会社の経営が破綻する。
- 春になり、桜のつぼみが綻び始めた。
- 倉庫の扉に錠前をかける。
- 知らせを聞いて、祖母の顔が綻んだ。
【2】( )に入るいちばん自然な言葉を、「破綻」「破産」「倒産」から選びなさい。
- 二人の話し合いは、とうとう( )した。
- 裁判所に( )の手続きを申し立てる。
- 不景気で、町の小さな工場が( )した。
- この主張は前提がまちがっていて、論理が( )している。
【3】「会社が破綻した」を英語にするとき、ふつう使う動詞句を1つ書きなさい。
答えと解説を見る
【1】
- はたん
- ほころ(び始めた):つぼみが少し開く意味。
- じょうまえ:かねへんの「錠」。「綻」とへんだけがちがいます。
- ほころ(んだ):表情がやわらぐ意味。「ほころびる」「ほころぶ」のどちらの形もあります。
【2】
- 破綻:人間関係・話し合いには「破産」「倒産」は使いません。
- 破産:裁判所の手続きの名前です。
- 倒産:会社がつぶれるできごと。「破綻」でも通じます。
- 破綻:理屈が成り立たないこと。
【3】went bankrupt(go bankrupt の過去形)。ほかに collapsed、went bust、filed for bankruptcy(破産を申し立てた)なども使えます。

合格先生
「破綻」は、布(糸)のほころびから生まれた言葉。いとへんを思い出せば、読みも書きもまちがえないよ。
ニュースの言葉で国語の力をつける
元の記事のように、ニュースでよく見かける言葉を1つ選んで、読み・意味・英語をまとめるのは、国語にも英語にも効く勉強法です。やり方は3つのステップです。
- 読みと字を確かめる:読めない・書けない字は辞書と1字ページで確かめる(「綻」と「錠」のように、形の似た字もいっしょに)。
- 意味を自分の言葉で言いかえる:「破綻=うまくいかなくなって、元にもどせない状態」のように、短い1文にする。
- 例文と英語を1つずつ作る:「計画が破綻する」「The plan collapsed.」のように、場面ごとに使ってみる。
評論文では、「破綻」「矛盾」「崩壊」のような強い言葉は、筆者が「このままではうまくいかない」と批判しているサインになります。記述問題で「どういうことか」と聞かれたら、「何が・何のせいで・成り立たなくなったのか」を本文の言葉で言いかえましょう(現代文の記述問題の対策・勉強法)。
読みにくい漢字の練習は、「読めそうで読めない漢字」シリーズでできます。「杜撰(ずさん)」のように、ニュースで使われる言葉の語源にはおもしろい話がたくさんあります(杜撰の読み方と由来・読めそうで読めない漢字パート9・「面映ゆい」)。辞書を引くのが面倒な人は、電子辞書と紙の辞書の使い分けも参考にしてください。国語の勉強全体の入口は国語まとめです。

うかるくん
「綻」は破綻の「やぶれる」だけじゃなくて、つぼみや笑顔が「ほころぶ」明るい字でもあるんだ! 合格したら、ぼくも顔がほころぶぞ。
まとめ:破綻の読みと意味
- 「破綻」ははたん。意味は①着物などがやぶれほころびること、②物事がうまくいかなくなり、たちゆかなくなること。
- 「綻」は14画・いとへん・ほころ(びる)。2010年に常用漢字になった字。「錠(ジョウ)」と見まちがえて「ハジョー」「破錠」としないこと。
- 「倒産」「経営破綻」はできごと、「破産」「民事再生」「会社更生」「特別清算」は裁判所の手続きの名前。
- リーマン・ブラザーズの破綻は2008年9月15日。英語は bankrupt・bankruptcy・insolvent・collapse・breakdown を場面で使い分ける。
語句の読みと意味をしっかり覚えておきましょう。
このページに出た漢字を1字ずつ確かめよう
「破」「綻」はどちらも常用漢字です。「錠」「定」「倒」「産」なども含めて、書き順・音読み・訓読み・漢検の級は「漢字合格大作戦」(常用漢字2136字)の1字ページで確かめられます。漢検2級の字は漢検2級の漢字一覧、高校で習う読みは高校で習う読みへ。
よくある質問
「破綻」の読み方は?
「はたん」と読みます。「破」は音読みでハ、「綻」は音読みでタンです。「綻」を「錠(ジョウ)」と見まちがえて「はじょう」と読むのはまちがいです。
「破綻」の意味は?
国語辞典では、①着物などがやぶれほころびること、②物事が修復しようがないほどうまくいかなくなること、行きづまること、と説明されています。会社や商店が支払いを止めることにも使います。
「綻」は常用漢字ですか?
はい。2010年の常用漢字表の改定で加わった196字の1つです。14画で部首は糸(いとへん)、音読みはタン、訓読みはほころ(びる)です。
「破綻」と「倒産」「破産」の違いは?
「倒産」は会社がお金のやりくりがつかずつぶれることを言うふつうの言葉で、法律用語ではありません。「破産」は裁判所の手続きの名前でもあります。「破綻」は会社だけでなく、計画・人間関係・論理などがうまくいかなくなることにも広く使います。
「破綻」を英語で言うと?
会社なら bankrupt(go bankrupt=破産する)、名詞は bankruptcy です。支払い不能は insolvent、大きな会社や制度の破綻は collapse、話し合いや関係の破綻は breakdown がよく使われます。
あわせて読みたい
- 祭祀の読み方と意味|「さいし」の漢字・祀の書き方
- いびつ(歪)の意味と語源|飯櫃(いいびつ)が由来?
- 杜撰(ずさん)の読み方・意味・由来
- 現代文の記述問題の対策・勉強法
- commute【重要英単語】の意味と語源
- 漢字合格大作戦(常用漢字2136字)
出典・参考
- 元の本文:2008年9月の元の記事(大学受験合格大作戦)
- 「破綻」の意味:デジタル大辞泉・精選版 日本国語大辞典(コトバンク)
- 「倒産」の意味と、法律用語ではないこと:デジタル大辞泉・世界大百科事典・日本大百科全書(コトバンク)
- 破産・民事再生(通常再生・個人再生)・会社更生・特別清算・免責の説明:裁判所ウェブサイト(courts.go.jp)の説明の範囲
- リーマン・ブラザーズの破綻(2008年9月15日、米連邦破産法第11章の申請、資産約6,390億ドル・負債約6,130億ドル〈2008年5月31日時点〉):AP通信の当時の報道ほか
- 「綻」が2010年の改定常用漢字表で加わったこと、それ以前の新聞の書き方、「錠」との混同:ジャパンナレッジ「日本語、どうでしょう?」第255回(コラム)
- 漢字の画数・部首・学年・漢検の級:漢字合格大作戦(常用漢字の1字ページ)
- insolvent・go bust の意味:Wiktionary。bankrupt の語源(イタリア語 banca rotta):Online Etymology Dictionary・World Wide Words(ベンチを壊す習わしの話は諸説あり)
最終更新:2026年10月24日/作成:大学受験合格大作戦









