有理数とは?意味と無理数とのちがいをわかりやすく【例題・問題つき】|合格大作戦 数学用語辞典

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有理数とは

分数で表せる数のことです。正確には、整数 mm と 0 でない整数 nn で mn\dfrac{m}{n} と書ける数です。整数・有限小数(0.25 など)・循環小数(0.333… など)は、すべて有理数です。

読み方:ゆうりすう/英語:rational number/習う学年:中学3年(平方根)、数学Ⅰ(数と式)

うかるくん

うかるくん

0.333… って終わらない小数だから、無理数じゃないんですか?

合格先生

合格先生

終わらなくても、同じ並びをくり返すなら分数に直せるんだ。0.333…=13\dfrac13 だから有理数だよ。

この用語のポイント

  • 有理数 = 整数 ÷ 整数(分母は 0 以外)で表せる数
  • 整数・有限小数・循環小数はすべて有理数
  • くり返さずに続く小数(2\sqrt2、π\pi)は無理数

やさしく言うと

有理数は、分数で表せる数です。正確には「整数 ÷ 整数」の形、mn\dfrac{m}{n}(mm は整数、nn は 0 でない整数)で書ける数のことです。

身近なところで考えてみましょう。

  • ピザを分ける:1 枚のピザを 8 等分して 3 切れ食べたら、食べた量は 38\dfrac38 枚です。何かを「等分していくつか取る」量は、いつも分数で表せるので有理数です。
  • わり勘:1000 円を 3 人で分けると、1 人分は 1000÷3=333.333⋯1000\div3=333.333\cdots 円です。小数では終わりませんが、10003\dfrac{1000}{3} という分数で表せるので、これも有理数です。
  • 料理の比:「しょうゆとみりんを 2:3」のような比も、23\dfrac23 という分数で表せます。英語の rational number(有理数)は、ratio(比)と関係のあることばです。

整数も仲間です。2=212=\dfrac21、−5=−51-5=\dfrac{-5}{1} のように書けるからです。つまり、整数どうしの割り算で作れる数は、ぜんぶ有理数です。

−1012−12133432 赤い点も、目もりの整数も、ぜんぶ有理数 整数も 2=2/1 のように分数で書ける
数直線の上の分数の点も、整数の点も、すべて有理数

有理数の例と、有理数ではない数

○ 有理数

  • 3、0、−5(整数は 31\dfrac31 のように書ける)
  • 23\dfrac23、−74-\dfrac74(そのまま分数)
  • 0.25(=14\dfrac14。有限小数)
  • −1.5(=−32-\dfrac32)
  • 0.333…(=13\dfrac13。循環小数)
  • 9\sqrt9(=3。√ がはずれる)

× 有理数ではない数(無理数)

  • 2\sqrt2、3\sqrt3(分数で表せないことが証明されている)
  • −5-\sqrt5、8\sqrt8(=222\sqrt2)
  • π\pi(円周率。3.14 は近い値にすぎない)
  • 22\dfrac{\sqrt2}{2}(分子が整数ではない)
  • 1+21+\sqrt2(有理数+無理数)
  • 0.1010010001…(くり返さずに続く小数)

判断のコツは、見た目ではなく「整数 ÷ 整数」に直せるかどうかです。9\sqrt9 のように√ がついていてもはずれれば有理数、22\dfrac{\sqrt2}{2} のように分数の形でも中身が整数でなければ有理数ではありません。

図で見る

有理数は、数の仲間の中でどこにいるのでしょうか。自然数・整数・有理数・無理数・実数の関係を図にすると、次のようになります。

実数 有理数(分数で表せる) 整数 自然数 1, 2, 3, … 0、−1、−3 など 1/2、−0.25、0.333… など 無理数 √2 π 1+√2 分数で表せない
自然数 ⊂ 整数 ⊂ 有理数。有理数と無理数をあわせて実数

自然数は整数に、整数は有理数に、すっぽり入っています。そして、有理数と無理数をあわせたものが実数です。実数は、有理数か無理数のどちらか一方です。両方にあてはまる数や、どちらでもない実数はありません。

サクラちゃん

サクラちゃん

数直線の上には、有理数がびっしり並んでいるんですよね。それなのに、すき間に無理数が入るんですか?

合格先生

合格先生

そうなんだ。どんな 2 つの有理数の間にも、別の有理数(たとえば 2 つの平均)がある。それでも 2\sqrt2 のように分数では表せない点が残るんだ。数直線をすき間なくうめるには、無理数も必要なんだよ。

小数で見ると

有理数を小数で書くと、どこかで終わる(有限小数)か、同じ並びをくり返す(循環小数)かのどちらかになります。逆に、くり返さずに終わらない小数は無理数です。

有理数(分数で表せる) 整数3=3/1 有限小数0.25=1/4 循環小数0.333…=1/3 分数で表せない → 無理数 √2 = 1.41421356…(くり返さずに続く)
有理数は整数・有限小数・循環小数。くり返さない無限小数は無理数
小数分数種類
0.512\dfrac12有限小数
0.12518\dfrac18有限小数
0.333…13\dfrac13循環小数
0.1212…433\dfrac{4}{33}循環小数(2けたでくり返す)
0.142857142857…17\dfrac17循環小数(6けたでくり返す)

なぜ分数は、終わるかくり返すかのどちらかなのでしょうか。理由は割り算の余りにあります。1÷71\div7 を筆算で続けると、余りは 3, 2, 6, 4, 5, 1 と出てきて、1 にもどったところから同じ計算がくり返されます。

1 ÷ 7 を筆算で続けると… 10 ÷ 7 = 1 あまり 330 ÷ 7 = 4 あまり 220 ÷ 7 = 2 あまり 660 ÷ 7 = 8 あまり 440 ÷ 7 = 5 あまり 550 ÷ 7 = 7 あまり 1 商を並べると 0.142857 余りが 1 にもどった → ここから同じ 順にくり返す 7 で割った余りは 1〜6 の 6 種類しかない → いつか必ず同じ余りが出て、小数がくり返す
7 で割った余りは 1〜6 の 6 種類だけ。だから 7 回目までに必ず同じ余りが出る

7 で割った余りは 0〜6 のどれかです。余りが 0 になれば割り切れて有限小数、0 にならなければ 1〜6 の 6 種類しかないので、何回か続けるうちに必ず同じ余りが出て、そこから先は同じ数字の並びがくり返されます。どんな分数でも同じ理由で、割り切れるかくり返すかのどちらかになります。

では、どんな分数が有限小数になるのでしょうか。約分しきった分数で、分母の素因数が 2 と 5 だけのときです。10=2×510=2\times5 なので、分母が 2 と 5 だけなら、分母と分子に同じ数をかけて分母を 10, 100, 1000, … にできるからです。たとえば 38=3751000=0.375\dfrac{3}{8}=\dfrac{375}{1000}=0.375 です。

ひらめいたサクラちゃん

サクラちゃん

有限小数か、くり返す循環小数なら有理数なのね!

有理数どうしの計算

有理数どうしのたし算・引き算・かけ算・割り算(0 で割るのは除く)の答えは、いつも有理数です。分数どうしを計算すると、答えもまた分数になる、ということです。たとえば 13+14=712\dfrac13+\dfrac14=\dfrac{7}{12}、23÷45=1012=56\dfrac23\div\dfrac45=\dfrac{10}{12}=\dfrac56 です。

一方、無理数どうしの計算は、答えが有理数になることがあります。2×2=2\sqrt2\times\sqrt2=2、2+(−2)=0\sqrt2+(-\sqrt2)=0 がその例です。ただし、有理数+無理数は必ず無理数になります(1+21+\sqrt2 など)。

また、有理数は数直線の上にすき間なく、どこにでもあるように見えます。2 つの有理数 aa, bb の平均 a+b2\dfrac{a+b}{2} も有理数なので、どんなに近い 2 つの有理数の間にも、別の有理数が必ずあります。たとえば 13\dfrac13 と 14\dfrac14 の間には 724\dfrac{7}{24} があります。

ひらめいたうかるくん

うかるくん

有理数どうしの計算は、何回やっても有理数のまま。分数の世界から出ないんだ!

テスト・入試ではこう出る

有理数ということばは、中学 3 年の平方根の単元で、無理数と一緒に習います。高校の数学Ⅰ(数と式)では、実数の分類として整理し直します。よく出るのは次のような問題です。

  • いくつかの数の中から、有理数・無理数を選ぶ問題(√ がはずれるものに注意)
  • 循環小数を分数に直す問題
  • 「2\sqrt2 は無理数である」ことを使った証明の問題(背理法を使う。大学入試で出ることがある)

例題1(循環小数を分数に)

循環小数 0.2727⋯0.2727\cdots(27 のくり返し)を分数で表しなさい。

  1. x=0.2727⋯x=0.2727\cdots とおく。くり返す部分「27」は 2 けたなので、両辺を 100 倍する:100x=27.2727⋯100x=27.2727\cdots
  2. 100x100x から xx を引くと、小数点より下がそろって消える:99x=2799x=27
  3. x=2799=311x=\dfrac{27}{99}=\dfrac{3}{11}(9 で約分)

答え 311\dfrac{3}{11}(たしかめ:3÷11=0.2727⋯3\div11=0.2727\cdots)

例題2(くり返しが途中から始まる)

循環小数 1.2333⋯1.2333\cdots(3 のくり返し)を分数で表しなさい。

  1. x=1.2333⋯x=1.2333\cdots とおく。くり返すのは「3」だけで、小数第2位から始まる。
  2. くり返しの始まりをそろえるために、10 倍と 100 倍を作る:10x=12.333⋯10x=12.333\cdots、100x=123.333⋯100x=123.333\cdots
  3. 引くと小数部分が消える:100x−10x=123−12100x-10x=123-12、つまり 90x=11190x=111
  4. x=11190=3730x=\dfrac{111}{90}=\dfrac{37}{30}(3 で約分)

答え 3730\dfrac{37}{30}(たしかめ:37÷30=1.2333⋯37\div30=1.2333\cdots)

コツは、くり返しの部分がぴったり重なるように10 倍・100 倍した式を 2 つ作り、引き算で小数部分を消すことです。くり返しが 1 けたなら 10 倍、2 けたなら 100 倍が目安です。

まちがえやすい点

腕でバツを作る合格先生

合格先生

「終わらない小数=無理数」は×! くり返す小数(循環小数)は有理数だよ。

  • 循環小数を無理数だと思う:0.333… のように終わらなくても、くり返すなら有理数です(=13=\dfrac13)。無理数は「くり返さずに」終わらない小数です。
  •  \sqrt{\ } がつけば無理数だと思う:4=2\sqrt4=2、916=34\sqrt{\dfrac{9}{16}}=\dfrac34 は有理数です。√ の中が「整数や分数の 2 乗」なら、√ がはずれます。
  • 分数の形なら有理数だと思う:22\dfrac{\sqrt2}{2} や π4\dfrac{\pi}{4} は分数の形でも、分子が整数ではないので有理数ではありません。分母が 0 の 30\dfrac30 は、数として決まりません。
  • 3.14 を円周率と同じだと思う:3.14 は 314100\dfrac{314}{100} で有理数ですが、π\pi は無理数です。3.14 は π\pi に近い値にすぎません。
  • 約分しないで有限小数かどうかを決める:924\dfrac{9}{24} は分母に 3 がありますが、約分すると 38\dfrac38 で有限小数です。分母を調べるのは、約分しきってからです。

ことばの由来

英語の rational number の rational は、ratio(比)と同じなかまのことばで、「比で表せる数」という意味で使われています。比 m:nm:n は分数 mn\dfrac{m}{n} と同じなので、意味がぴったり合います。

日本語の「有理数」は、rational を「理(ことわり)が有る」と訳したことばだと説明されることがよくあります。そのため、意味から考えると「有比数」のほうが合っている、という意見もあります。反対の無理数(irrational number)も同じ組み立てです。有理数全体は、記号 Q\mathbb{Q} で表します。

ミニ問題

問題1 次の数のうち、有理数をすべて選びましょう。
16\sqrt{16}、π\pi、−53-\dfrac53、8\sqrt8、0.333⋯0.333\cdots、312\dfrac{\sqrt3}{\sqrt{12}}

答えと解き方を見る

16\sqrt{16}、−53-\dfrac53、0.333⋯0.333\cdots、312\dfrac{\sqrt3}{\sqrt{12}} の4つです。

  • 16=4\sqrt{16}=4 なので整数。有理数です。
  • 0.333⋯=130.333\cdots=\dfrac13 です。
  • 312=312=14=12\dfrac{\sqrt3}{\sqrt{12}}=\sqrt{\dfrac{3}{12}}=\sqrt{\dfrac14}=\dfrac12 です。見た目に  \sqrt{\ } があっても、計算すると分数になります。
  • π\pi と 8=22\sqrt8=2\sqrt2 は無理数です。

問題2 循環小数 0.4545⋯0.4545\cdots(45 のくり返し)を分数に直しましょう。

答えと解き方を見る

511\dfrac{5}{11} です。

  1. x=0.4545⋯x=0.4545\cdots とおく。くり返しは 2 けたなので、100 倍する:100x=45.4545⋯100x=45.4545\cdots
  2. 引くと小数部分が消える:100x−x=45100x-x=45、つまり 99x=4599x=45
  3. x=4599=511x=\dfrac{45}{99}=\dfrac{5}{11}(9 で約分)

たしかめ:5÷11=0.4545⋯5\div11=0.4545\cdots です。

問題3 次の分数のうち、小数で表すと有限小数(どこかで終わる小数)になるものを選びましょう。
340\dfrac{3}{40}、712\dfrac{7}{12}、924\dfrac{9}{24}、215\dfrac{2}{15}

答えと解き方を見る

340\dfrac{3}{40} と 924\dfrac{9}{24} です。

  • 約分できないところまで約分して、分母の素因数が 2 と 5 だけなら有限小数になります。
  • 340\dfrac{3}{40}:40=23×540=2^3\times5 なので有限小数(0.0750.075)。
  • 924=38\dfrac{9}{24}=\dfrac38:8=238=2^3 なので有限小数(0.3750.375)。約分する前の 24=23×324=2^3\times3 だけを見て判断すると、まちがえます。
  • 712\dfrac{7}{12}(12=22×312=2^2\times3)は 0.58333⋯0.58333\cdots、215\dfrac{2}{15}(15=3×515=3\times5)は 0.1333⋯0.1333\cdots で、循環小数になります。

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よくある質問

有理数とは簡単にいうと何ですか?

分数で表せる数です。正確には、整数を0でない整数で割った形で書ける数です。整数も有理数に入ります。

0.333…(循環小数)は有理数ですか?

有理数です。0.333…は1/3に等しいからです。同じ並びをくり返す小数は、すべて分数に直せます。

0は有理数ですか?

有理数です。0=0/1のように分数で表せます。

有理数と無理数のちがいは?

有理数は分数で表せる数、無理数は分数で表せない数です。小数で書くと、有理数は終わるかくり返し、無理数はくり返さずに続きます。

円周率の3.14は有理数ですか?

3.14という数そのものは314/100なので有理数です。しかし円周率πは無理数で、3.14はπに近い値にすぎません。

有理数は何年生で習いますか?

中学3年の平方根の単元で、無理数と一緒に習います。高校の数学Ⅰでは、実数の分類として学び直します。

出典・参考

  • 文部科学省「中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 数学編」第3学年 A 数と式(平方根・有理数と無理数)
  • 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 数学編」数学Ⅰ(数と式)

最終更新:2026年10月13日/作成:大学受験合格大作戦