この記事の結論

  • 受験生の辞書は、余裕があれば紙の辞書と電子辞書の両方、1つだけなら電子辞書(元の記事の答え)。紙は書きこみと「まわりの言葉が目に入る」のが強み、電子辞書は持ち運びと速さ・発音が強みです。
  • どちらを使う場合も、大事なのは引いたあとです。用例まで読み、印をつけ、例文を書き、見返す。共通テストの本番では紙の辞書も電子辞書もスマホも使えません(個別試験は大学の決まりで確かめます)。

この記事は、2008年6月に「お勧め電子辞書」として書いたものです。元の記事では、よく聞かれる「辞書と電子辞書、どちらを買えばいいですか?」という質問に答え、英和辞典・和英辞典と電子辞書を紹介しました。

それから20年近くがたち、受験生の手元には電子辞書のほか、スマートフォン(スマホ)の辞書アプリや、学校で配られるタブレットもあります。そこで2026年10月の書き直しで、元の記事の文はそのまま残し、紙の辞書と電子辞書(とスマホの辞書)の使い分けと、受験で役に立つ辞書の引き方の記事に広げました。特定の機種をすすめる記事ではありません。機種名や値段は変わりやすいので、この記事では今の機種名・価格は書いていません。

電子辞書と紙の辞書の比較|スマホの辞書もひと目で

コンテンツ 非表示

まず結論を図で見てください。紙の辞書・電子辞書・スマホの辞書は、得意なことがちがいます。どれが一番というより、場面と目的で使い分けるのがコツです。

紙の辞書・電子辞書・スマホの辞書 紙の辞書電子辞書スマホ 書きこみ・印をつける◎△△持ち運び△◎◎引く速さ○◎◎まわりの言葉も目に入る◎△△発音を聞く△◎◎気が散りにくい◎○△入試の本番で使う××× ◎とても向く ○向く △苦手 ×使えない(一般的な傾向)
図1 紙の辞書・電子辞書・スマホの辞書の得意なこと(一般的な傾向)。入試の本番ではどれも使えない
くらべる点紙の辞書電子辞書スマホの辞書
書きこみ・印◎ 線を引く・メモを書ける△ 機種による(履歴などで代わり)△ アプリによる
持ち運び△ 重い・かさばる◎ 何冊分も1台に入る◎ いつも持っている
引く速さ○ 慣れれば速い◎ 文字を打てばすぐ出る◎ すぐ出る
まわりの言葉◎ 同じページの別の語も目に入る△ 調べた語だけが出やすい△ 調べた語だけが出やすい
発音△ 発音記号を読む◎ 音声を聞ける機種が多い◎ 音声を聞けるものが多い
集中◎ 通知がない○ 辞書だけの道具△ 通知・動画・SNSに気を取られやすい
学校での決まり使ってよいことが多い学校の決まりに従う学校の決まりに従う
入試の本番× 使えない× 使えない× 使えない

表の◎・○・△は一般的な傾向です。辞書の種類や道具、使い方によって変わります。ポイントは、じっくり読んで覚えるのは紙、すばやく調べて何度も見返すのは電子辞書、と役割を分けることです。スマホの辞書は手軽ですが、気が散りやすいという弱点があります。紙のノートとタブレットの使い分けも同じ考え方で、「受験勉強のノートは紙かタブレットか」で図にしています。

お勧め電子辞書(英和辞典・和英辞典)|元の記事(2008年)

ここからは2008年6月の元の記事です。書いた本人の考えなので、文はほぼそのまま残しています(商品の画像の広告は外し、Amazon は検索のリンクにしました)。機種名などは2008年当時の話です。

辞書と電子辞書、どちらを買えばいい?

元の記事(2008年)より:『辞書と電子辞書どちらを購入すればよいですか?』という質問をよく聞く。

元の記事(2008年)より:年配の講師の方は『辞書』の方がよいとよく言われるが、実際のところは電子辞書のメリット知らないだけで一概に言い切れるものではない。

元の記事(2008年)より:私の回答としては『お金に余力があるなら両方購入しなさい。どちらか一方だけ購入するのであれば電子辞書を勧める』

元の記事(2008年)より:辞書は書き込めるというメリットがあるが、持ち運びが不便である。電子辞書は持ち運び安いだけでなく、見るだけで復習できるのでお勧めです。

「辞書と電子辞書、どっちを買う?」 元の記事(2008年)の答え お金に余裕があるなら + 両方買う どちらか1つなら 電子辞書 今はスマホの辞書も。役割を分けて使う
図2 元の記事(2008年)の答え:余裕があれば両方、1つなら電子辞書

お勧めの英和辞典・和英辞典:ジーニアス

元の記事(2008年)より:お勧めの英和辞典・和英辞典としては断突の定評がある『ジーニアス英和辞典』『ジーニアス和英辞典』がよいでしょう。

ジーニアスは、高校生向けの学習英和辞典・和英辞典として、今も多くの学校や受験生に使われているシリーズです。版は改訂されていくので、買うときは新しい版かどうかを確かめてください(この記事では版は書きません)。

おすすめの電子辞書(2008年当時)

元の記事(2008年)より:ちなみに私が所有している携帯電話AUの53CAにジーニアス英和辞典が内蔵されています。

元の記事(2008年)より:一番お勧めの電子辞書はCASIOのEx-word XD LP9300ですがちょっと高いのが難点です。入学祝などに貰えれば一番よいのですが・・・。

元の記事は、もう少し手ごろな機種も「定評がある」と紹介していました(機種名は不明です。元の記事では商品の画像の広告で紹介していて、機種名は文中にありませんでした)。

コンテンツカードと音声:電子辞書のよいところ

元の記事(2008年)より:電子辞書は『コンテンツカード』を購入すればより多くの辞書機能をふやすことができます。

元の記事(2008年)より:国語辞典、百科事典などもこの大きさで持ち運びできることを考えるとかなり御得でしょう。

元の記事(2008年)より:音声再生もできるのでヒアリング対策にもなります。

元の記事(2008年)より:受験ブログで検索して受験生がどんな辞書を使っているのか知らべてみるのもよいでしょう。

元の記事では受験ブログのランキングへのリンクを置いていましたが、今は外しました。ほかの受験生がどんな辞書を使っているか知りたいときは、受験掲示板「100点BBS」の勉強法掲示板(総合)で聞いてみるのもよいでしょう。

2008年の携帯電話(いわゆるガラケー)に英和辞典が入っていた、という話は、今のスマホの辞書アプリにつながる話です。元の記事のうち、今も変わらず大事なのは次の3つです。

  • 紙の辞書は書きこめる。電子辞書は持ち運びやすく、見るだけで復習できる。
  • 英和・和英は定評のある学習辞典を1つ決めて使う。
  • 電子辞書は国語辞典・百科事典など何冊分も入り、音声も聞ける。

紙の辞書のメリット・デメリット|書きこめる・まわりが見える

「紙の辞書は古い」と思う人もいるかもしれません。でも、紙の辞書には今でも電子の道具にない強みがあります。

メリット1:書きこみ・印で「自分だけの辞書」になる

元の記事のとおり、紙の辞書は書きこめるのが最大のメリットです。引いた語に印をつけたり、用例に線を引いたり、余白に自分の例文を書いたりできます。何度も引いた語は印が増えていくので、自分の苦手な単語がひと目でわかるようになります。

メリット2:まわりの言葉が目に入る

紙の辞書でページを開くと、調べた語の前後の語や、同じ語の別の意味、成句(熟語)も目に入ります。たとえば「book」を引くと、すぐ近くに派生語や成句が並んでいます。この「ついでに目に入る」ことが、語彙(ごい)を広げるきっかけになります。

メリット3:通知がなく、集中できる

紙の辞書は、引いている途中にメッセージや動画の通知が来ることがありません。家でじっくり英文を読むときや、古文を1文ずつ訳すときには、紙の辞書が向いています。

デメリット:重い・引くのに時間がかかる

元の記事にあるとおり、紙の辞書は持ち運びが不便です。英和・和英・国語・古語・漢和と全部そろえると、とても持ち歩けません。また、慣れないうちは引くのに時間がかかります。ただし、引く速さは練習で上がります。最初の文字だけでなく、2文字目・3文字目のアルファベット順を意識して、ページの「柱」(ページの上の見出し語)を見ながらめくると速くなります。

電子辞書のメリット・デメリット|受験生に人気の理由

メリット1:何冊分もの辞書を持ち運べる

電子辞書の1台には、英和・和英・国語辞典などがまとめて入っています。元の記事でも「国語辞典、百科事典などもこの大きさで持ち運びできる」と書きました。教科ごとに辞書を持ち歩かなくてすむのは大きな強みです。

メリット2:速く引ける・何度でも引ける

文字を打つだけで、すぐに意味が出ます。速く引けるので、わからない語をそのままにしない習慣がつきやすくなります。元の記事の「見るだけで復習できる」も、引いた語をすぐ見返せる電子辞書ならではのよさです。引いた語の履歴が残る機種なら、その履歴が「自分が調べた語の一覧」になります(機能は機種によってちがいます)。

メリット3:発音を聞ける

元の記事に「音声再生もできるのでヒアリング対策にもなります」とあるとおり、音声を聞ける電子辞書なら、発音記号を読むのが苦手な人でも正しい発音を確かめられます。今の大学入学共通テスト(共通テスト、旧センター試験)の英語にはリスニングがあり、発音を知っている語は聞き取りやすくなります。共通テストの英語の仕上げ方は「共通テスト英語の総仕上げ」にまとめています。

デメリット:引いて終わりになりやすい

電子辞書は速く引けるぶん、意味を見て「わかった」で終わりになりがちです。画面に出るのは調べた語だけなので、まわりの語も目に入りません。また、最初に出てくる意味(1番目の語義)だけを見て、文に合わない訳をしてしまうこともあります。この弱点は、後で説明する「引いたあとの5ステップ」で防げます。

デメリット:電池・故障・値段

電池が切れると使えません。落として壊れることもあります。値段も紙の辞書1冊より高いのがふつうです。元の記事でも「ちょっと高いのが難点」「入学祝などに貰えれば一番よい」と書いています。

スマホの辞書アプリ・ネットの辞書を使うときの注意

今はスマホで言葉を調べる人が多いでしょう。スマホの辞書は手軽で便利ですが、受験勉強で使うときは次の3つに気をつけてください。

注意1:通知を切る・使う時間を決める

単語を1つ調べるつもりが、通知を見て、動画を見て……と時間がなくなるのが、スマホのいちばんの弱点です。勉強中は通知を切り、辞書以外のアプリを開かないと決めておきましょう。それでも気が散るなら、勉強の時間は紙の辞書か電子辞書にするのが確実です。

注意2:「辞書」と「検索結果」を分ける

ネットで言葉を検索すると、辞書ではないページ(だれが書いたかわからない説明)もたくさん出てきます。受験で使う意味や用法を確かめるときは、出版社などが作った辞書で確かめるのが安心です。意味が人によってちがって書かれているときは、辞書を正しいものとしましょう。

注意3:学校や家の決まりを守る

授業中にスマホを使ってよいかどうかは、学校によってちがいます。電子辞書やタブレットについても同じです。学校で辞書を指定していることもあるので、まず学校の決まりを確かめるようにしてください。

辞書の引き方|英和辞典の1項目はここを読む

紙でも電子でも、辞書の読み方は同じです。英和辞典の1つの項目(見出し語とその説明)には、たくさんの情報がつまっています。「意味の1番だけ見て終わり」はもったいない使い方です。

英和辞典の1項目、ここを読む book/bʊk/ 名 C 1 本,書物 2 …(ほかの意味) 動 1 …を予約する book a table(テーブルを予約する) by the book規則どおりに 見出し語・発音品詞と C(数えられる)語義の番号品詞が変わると意味も用例(例文)成句(熟語)
図3 英和辞典の1項目で読むところ(book の例)。品詞・用例・成句まで読む

見るところ1:品詞(名詞・動詞・形容詞…)

同じ語でも、品詞が変わると意味が変わります。「book」は名詞なら「本」ですが、動詞なら「予約する」です。英文の中でその語がどの品詞として使われているかを考えてから、意味を選びます。品詞の考え方は英文法の土台なので、「英文法の参考書(文法書)の選び方と使い方」もあわせて読んでください。

見るところ2:C と U(数えられる名詞・数えられない名詞)

多くの学習英和辞典では、名詞に C(数えられる)、U(数えられない)の印がついています。英作文で a をつけるか、複数形にするかを決めるときに大事な情報です。単数と複数が同じ形の名詞もあり、「単複同形の英単語 一覧」で、クイズにしながらまとめています。

見るところ3:語義の番号と用例

多くの語には、いくつもの意味(語義)があります。番号の順に読み、文に合う意味を選びます。そのとき、用例(例文)を読むと、どんな語といっしょに使うかがわかります。たとえば「book a table(テーブルを予約する)」のような組み合わせは、そのまま覚えると英作文で役立ちます。単語の意味を語源や例文から広げる読み方は「commuteの意味は「通勤・通学する」」でも紹介しています。

見るところ4:成句(熟語)と語法

項目の後ろの方には、成句(熟語)や語法(使い方の決まり)の説明があります。「by the book(規則どおりに)」のような成句は、単語の意味を足しても意味がわからないことがあるので、辞書で確かめる価値があります。熟語の覚え方は「英熟語の参考書のおすすめと選び方」にまとめています。

見るところ5:似た意味の語との違い

学習辞典には、似た意味の語の使い分けがのっていることがあります。たとえば「liberty」と「freedom」はどちらも「自由」と訳されますが、ニュアンスがちがいます。くわしくは「libertyとfreedomの違い」で説明しています。

辞書で単語を覚える方法|引いたあとの5ステップ

辞書は「調べる道具」であると同時に、覚える道具にもなります。そのためには、引いたあとが大事です。次の5ステップを輪のようにくり返しましょう。

辞書は「引いて終わり」にしない ① 引く見出し語を探す② 読む用例・成句まで③ 印引いた回数を記録④ 書く例文を1つ写す⑤ 見返す翌日・1週間後
図4 辞書を引いたあとの5ステップ。引いて終わりにせず、見返すまでを1セットに
  1. 引く:わからない語は、その場で引きます。「あとで調べよう」は、たいてい忘れます。
  2. 読む:1番目の意味だけでなく、品詞・用例・成句まで目を通し、文に合う意味を選びます。
  3. 印をつける:紙の辞書なら、引いた語に印(正の字や点)をつけます。2回目、3回目と印が増えた語は、自分にとって大事な語です。電子辞書なら、履歴や単語帳の機能があれば使います(機能は機種によってちがいます)。
  4. 例文を1つ書く:ノートや単語カードに、語と意味と例文を1つ写します。手で書くと、目で見るだけより頭に残りやすくなります。
  5. 見返す:次の日と1週間後に見返します。覚えていなかった語は、もう一度辞書を引き直します。

単語帳で覚える語と、辞書で引いた語は、役割がちがいます。単語帳は「よく出る語をまとめて覚える」、辞書は「自分が出会った語を確実に覚える」道具です。単語帳の使い方は「英単語・英熟語の覚え方【英語の勉強法 基礎編1】」、短い時間で単語を覚える工夫は「英単語の覚え方は単語帳と長文どっち?」にまとめています。単語帳は1冊を何度もくり返すのが基本で、「東大の英単語は何語必要?」でもその考え方を紹介しています。

よくある失敗:「辞書を引きすぎて長文が進まない」

長文を読むたびに全部の知らない語を引いていると、1題に何時間もかかってしまいます。読解の練習では、まず辞書を使わずに最後まで読み、前後の文から意味を推測します。そのあとで、推測した語を辞書で確かめると、推測の力と語彙の両方が伸びます。入試の本番では辞書が使えないので、この「推測してから確かめる」練習はとても大切です。

うかるくん

うかるくん

電子辞書で毎日たくさん単語を引いているのに、ぜんぜん覚えられません……。

合格先生

合格先生

引いたあと、すぐ次の単語に行っていないかな? 用例まで読んで、例文を1つノートに書く。そして次の日に見返す。ここまでで1セットだよ。

うかるくん

うかるくん

引くのは速いけど、そのあとが何もなかったかも……。

合格先生

合格先生

電子辞書は速いぶん、引いて終わりになりやすいんだ。引いた回数より、見返した回数を増やそう。

辞書の種類と使い方|英和・和英・英英・国語・古語・漢和

受験で使う辞書は英和辞典だけではありません。教科ごとに使う辞書がちがいます。電子辞書には、これらがまとめて入っていることが多いです。

辞書の種類と、使う教科 英和辞典英文を読む→ 英語(読解)和英辞典英語で書く→ 英作文英英辞典言いかえを知る→ 英語(上級)国語辞典言葉の意味→ 現代文・小論文古語辞典古文の単語→ 古文漢和辞典漢字の成り立ち→ 漢文・漢字
図5 辞書の種類と、使う教科

和英辞典:英作文で使う(英和で逆に確かめる)

英作文で「この日本語は英語で何と言う?」と迷ったら和英辞典を引きます。ただし、和英辞典で見つけた英語を、もう一度英和辞典で引いて、意味や使い方が合っているか確かめるのが安全です。カタカナ語をそのまま英語にすると通じないこともあります。「和製英語 一覧」で、英作文で使ってはいけないカタカナ英語をまとめています。

英英辞典:言いかえの力をつける

英英辞典は、英語の意味を英語で説明した辞書です。説明の文そのものが「言いかえ」の見本なので、英作文や、難しい語を簡単な語で説明する力がつきます。英語の基礎ができてから使うのがおすすめです。英語の勉強の順番は「大学受験の英語勉強法まとめ」で全体を見られます。

国語辞典:現代文の語彙を増やす

現代文の評論には、「抽象」「普遍」のような、ふだん使わない言葉がよく出てきます。意味があいまいな言葉は国語辞典で確かめましょう。記述問題では、言葉の意味を正しく知っていることが得点につながります。記述の書き方は「現代文の記述問題の対策・勉強法」、国語の勉強の入口は「国語まとめ」にあります。

古語辞典:古文単語と文法

古文には、今と意味のちがう言葉がたくさんあります。古語辞典で引くと、意味だけでなく、用例(古典の中での使われ方)や、動詞・助動詞の活用もわかります。古文の文法は「古文文法辞典」で、活用表や助動詞の意味を1つずつ確かめられます。

漢和辞典:漢字と漢文

漢和辞典は、漢字の読み・意味・成り立ち・熟語を調べる辞書です。漢文の訓読や、漢字の意味の理解に役立ちます。漢和辞典は、読みがわからない字でも引けるように、3つの入口(索引)があります。

漢和辞典は3つの入口から引ける 休 音訓索引読みがわかるときキュウ・やすむ部首索引部首がわかるときにんべん総画索引どちらも不明とき全部で6画
図6 漢和辞典の3つの引き方(「休」の例)

読みがわかるときは音訓索引、部首がわかるときは部首索引、どちらもわからないときは字全体の画数を数えて総画索引で引きます。常用漢字の読み・書き順・漢検の級は「漢字合格大作戦」でも1字ずつ確かめられます。

「辞典」「事典」「字典」のちがい

ついでに、似た言葉の使い分けも知っておきましょう。辞典は言葉の意味や使い方を説明する本(英和辞典・国語辞典など)、事典は物事について説明する本(百科事典など)、字典は文字について説明する本です。どれも「じてん」と読むので、話すときは区別のために「ことてん(事典)」「もじてん(字典)」と言うこともあります。元の記事にある「国語辞典、百科事典」も、この使い分けどおりです。数学の言葉を調べたいときは、合格大作戦の「数学用語辞典」も使えます。

場面別 電子辞書と紙の辞書の使い分け|家・学校・通学・試験

どの辞書を使うかは、場面で決めるとまよいません。

場面で使い分ける 家で紙の辞書でじっくり印・書きこみ学校で学校の決まりに従う授業で指定の辞書通学中引いた語を見返す通知は切る試験中どれも使えないかばんにしまう
図7 場面で使い分ける。試験中はどれも使えない

家で:紙の辞書でじっくり

家で英文や古文をじっくり読むときは、紙の辞書が向いています。印をつけ、用例を読み、まわりの語にも目を通します。元の記事の「余裕があれば両方」は、家では紙、外では電子辞書、という使い分けにぴったりです。

学校で:学校の決まりと授業の指定に従う

授業で使う辞書は、学校や先生が指定していることがあります。電子辞書を授業で使ってよいか、スマホはどうか、なども学校によってちがいます。買う前に、学校で指定があるか確かめるのがいちばん確実です。

通学中:引いた語を見返す

電車やバスの中は、長い英文を読むより、前の日に引いた語を見返すのに向いています。元の記事の「見るだけで復習できる」は、まさにこの使い方です。スマホを使うなら、通知を切ってから見返しましょう。

試験中:どれも使えない

入試の本番では、紙の辞書も電子辞書もスマホも使えません。これについては次の節でくわしく説明します。

入試本番は辞書なし|共通テストで電子辞書は使えない

ふだん辞書に頼りきっていると、本番で困ります。入試の本番は辞書なしで解くことを前提に、練習のしかたを考えましょう。

共通テスト(大学入学共通テスト、旧センター試験)

大学入試センターの「受験上の注意」(令和8年度=2026年1月の試験)では、試験中に使ってはいけないものとして、携帯電話・スマートフォン・スマートウォッチなどと並んで電子辞書が挙げられています。電子機器は電源を切って、かばんにしまいます。持ち物の全体は「共通テストの持ち物リスト」、前日の準備は「共通テスト前日にやっておきたいこと20」にまとめています。次の年の決まりは、その年の「受験上の注意」で必ず確かめてください。

2次試験・私立大学

国公立大学の2次試験や私立大学の試験でも、辞書を使えないのが一般的です。持ちこめるものは大学ごとの「受験上の注意」で確かめましょう。だからこそ、ふだんの勉強で辞書で覚えた語を、辞書なしで使えるようにしておくことが大切です。

辞書なしで戦う力のつけ方

  • 過去問や模試は辞書なしで解く:時間を計って、本番と同じ条件で解きます。わからなかった語は、解き終わってから辞書で確かめます。
  • 推測してから引く:前後の文や、語の形(接頭辞・接尾辞)から意味を推測する練習をします。
  • 何度も引いた語を集中して覚える:紙の辞書の印や電子辞書の履歴で、何度も引いた語を見つけ、単語カードにします。
サクラちゃん

サクラちゃん

高校に入ったら電子辞書を買ってもらう予定です。紙の辞書はもう要らないですか?

合格先生

合格先生

元の記事の答えは「余裕があれば両方、1つなら電子辞書」だね。まずは学校で辞書の指定があるか確かめよう。家でじっくり読むときは紙、外では電子辞書、と分けると両方が生きるよ。

サクラちゃん

サクラちゃん

学校の指定を確かめてから決めます。引いたあとに見返すのも忘れないようにします!

学年別 辞書の使い方|高1・高2・高3・直前期

高1:辞書を引く習慣をつくる

高校の英語や古文では、知らない語が一気に増えます。この時期に、わからない語はその場で引く習慣をつくりましょう。品詞・用例まで読む読み方も、最初に身につけておくと後が楽です。勉強のしかたの全体は「大学受験の勉強法の基本」で、知識と演習の考え方から説明しています。

高2:自分の「よく引く語」をまとめる

引いた語が増えてきたら、何度も引いた語をノートや単語カードにまとめます。和英辞典と英和辞典を行き来して、英作文の練習も始めましょう。英文法の問題集と組み合わせるなら「英文法・語法問題集のおすすめと使い方」が参考になります。

高3:辞書なしで解く練習を増やす

過去問や模試は辞書なしで解き、終わってから辞書で確かめます。辞書を引くのは「確かめる」「深める」ときだけにしぼり、引く時間より解く時間を増やします。

直前期:新しく引くより、引いた語を見返す

直前期は、新しい語をどんどん引くより、今まで引いた語・印をつけた語を見返すことに時間を使いましょう。自分が何度も引いた語は、入試でもまた出会う可能性が高い語です。

入学祝いに電子辞書を考えている親御さんへ

元の記事には「入学祝などに貰えれば一番よい」とありました。高校の入学祝いに電子辞書を考えている親御さんもいると思います。買う前に、次のことを確かめておくと安心です。

  • 学校で辞書や機種の指定があるか:入学前の案内で、辞書の指定や電子辞書の扱いが書かれていることがあります。
  • 入っている辞書の種類:英和・和英・国語・古語・漢和など、高校の勉強で使う辞書が入っているかを確かめます。
  • 紙の辞書とどう使い分けるか:家では紙、外では電子辞書、のように本人と話しておくと、両方が生きます。

勉強の道具全体の選び方は「受験勉強の文房具の選び方」にもまとめています。道具は「持っていること」より「使い方」が大事です。自分に合った使い方を見つけるコツは「オリジナル勉強法の作り方」で紹介しています。

まとめ|電子辞書と紙の辞書は役割で使い分ける

  • 元の記事の答え:余裕があれば紙の辞書と電子辞書の両方、1つなら電子辞書。
  • 紙の辞書は書きこみ・まわりの言葉・集中、電子辞書は持ち運び・速さ・発音が強み。スマホは手軽だが気が散りやすい。
  • 英和辞典は品詞・C/U・用例・成句まで読む。
  • 引いたあとは読む→印→例文を書く→見返す。引いて終わりにしない。
  • 英和・和英・英英・国語・古語・漢和を、教科で使い分ける。
  • 入試の本番は辞書なし。過去問は辞書なしで解き、あとで確かめる。

辞書の選び方や使い方で迷ったら、受験の質問・相談のページ「受験の質問・相談」でも気軽にたずねてください。

「ここが大事!」と説明する合格先生

合格先生

辞書は引いたあとが勝負! 用例まで読んで、例文を1つ書いて、次の日に見返す。本番は辞書なしだから、引いた語を自分の力にしていこう。

指さして説明するサクラちゃん

サクラちゃん

家では紙の辞書でじっくり、外では電子辞書で見返し! 何度も引いた語は、わたしの「弱点の地図」だね。

よくある質問

受験生は電子辞書と紙の辞書のどちらがいいですか?

余裕があれば両方、1つだけなら持ち運びやすく見返しやすい電子辞書がおすすめです。紙の辞書は書きこめて、まわりの言葉も目に入るのが強みです。学校で指定があればそれに従いましょう。

スマホの辞書アプリで受験勉強をしてもいいですか?

使えますが、通知や動画で気が散りやすいのが弱点です。勉強中は通知を切り、意味はネットの検索結果ではなく辞書で確かめましょう。授業中に使えるかは学校の決まりしだいです。

共通テストで電子辞書は使えますか?

使えません。大学入試センターの受験上の注意で、試験中に使えない電子機器として電子辞書が挙げられています。電源を切ってかばんにしまいます。

辞書で引いた英単語を覚えるにはどうすればいいですか?

意味だけでなく品詞・用例・成句まで読み、引いた語に印をつけ、例文を1つノートに書き、翌日と1週間後に見返します。引いて終わりにしないことが大事です。

漢和辞典で読み方がわからない漢字はどう引きますか?

部首がわかれば部首索引で、部首もわからなければ字全体の画数を数えて総画索引で引きます。読みがわかるときは音訓索引が速いです。

あわせて読みたい

出典・参考

  • 元の記事(2008年6月)の文。機種名・携帯電話の話は2008年当時のもの
  • 大学入試センター「令和8年度 大学入学共通テスト 受験上の注意」(試験中に使用してはいけない電子機器)
  • 図は大学受験合格大作戦が作成

最終更新:2026年10月22日/作成:大学受験合格大作戦

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Xでフォローしよう

おすすめの記事