この記事の結論

  • 中学生から東京大学(東大)を目指すなら、まず中学の英語と数学を「穴のない状態」にすることがいちばんの近道です。東大の2次試験440点のうち、英語と数学で文科は200点、理科は240点あり、その土台は中学の内容です。
  • やることは特別な問題集ではなく、定期テストで毎回ほぼ満点をねらう勉強と、毎日同じ時刻に勉強する習慣です。この2つができれば、高校に入ってから東大レベルに積み上げていけます。
東京大学
東京大学(東大)

この記事は、2011年4月に「相互リンクを2件追加しました」というお知らせとして書いたものです。そのとき紹介したのが、中学生の成績アップの方法を紹介するサイト「中学生成績アップ術」と、東大受験の対策をまとめたサイト「東大合格ナビ」でした(紹介文は記事の最後に残しています)。

「中学生の成績アップ」と「東大合格」。この2つは、じつは一本の道でつながっています。そこで2026年10月に、中学生のうちから東大を目指すには何をすればいいかという記事に書き直しました。東大入試の全体(科類・配点・日程・足切り)は「東大合格大作戦(東大の入試の仕組み)」に、合格最低点は「東大の合格最低点と偏差値50からの目標点」にまとめています。

中学生から東大を目指す:入試までの道のり

中学1年生から数えると、東大の入試までは約6年あります。長いように見えますが、東大の入試問題は、中学で習うことの上に高校の内容が積み上がってできています。中学の内容があやふやなまま高校に進むと、その上に何を積んでもぐらぐらします。

中学生から東大合格までの道のり 中学校 高校 中1勉強の習慣定期テスト中2英数の穴をなくす中3中学の総復習高校入試高1高校の英数を毎日コツコツ 高2英数を固める国・理・社も高3過去問・模試最低点と比べる1月共通テスト足切りを突破2月東大2次試験550点満点 東大の入試は、中学の英語・数学の上に1段ずつ積み上がる 日程は2027年度入試(東京大学 選抜要項・大学入試センター 実施要項)
図1 中学生から東大合格までの道のり。中学のうちは「習慣」と「英数の土台」づくり

図1のように、中学のうちにやることは大きく2つです。1つ目は毎日勉強する習慣、2つ目は英語と数学の穴をなくすこと。東大の過去問を中学生が解く必要はありません。中学の教科書の内容を、だれに聞かれても説明できるくらい確実にすることが、6年後の合格につながります。

大学入試の1月の試験は、2020年1月までが大学入試センター試験(センター試験)、2021年からは大学入学共通テスト(共通テスト)です。2027年度入試の共通テストは2027年1月16日・17日、東大の2次試験(第2次学力試験)は2月25日・26日(理科三類の面接は27日)です。くわしい時間割は「東大の入試時間割【2027年】」にあります。

東大の入試はどんな試験?中学生向けに配点を図解

東大の入試は、共通テストの成績を110点に換算し、東大独自の2次試験440点と合わせた550点満点で合否が決まります。文科(文科一類・二類・三類)と理科(理科一類・二類・三類)で、2次試験の科目と配点が少しちがいます。

東大の配点(550点満点) 英語+数学=200点 文科共テ110英語120数学80国語120地歴120 理科共テ110英語120数学120国語80理科120 英語+数学=240点 2次440点のうち約半分が英語と数学=中学で土台ができる
図2 東大の配点(2027年度、550点満点)。2次試験の約半分が英語と数学
英語数学国語地理歴史/理科2次の合計
文科12080120地理歴史 120440
理科12012080理科 120440

図2を見ると、英語は文科も理科も120点で、数学は文科80点・理科120点です。英語と数学を合わせると、2次試験440点のうち文科は200点(約45%)、理科は240点(約55%)になります。英語と数学は、中学で習ったことを土台にして高校で積み上げる科目です。だから、中学の英語・数学の出来が、そのまま東大の2次試験の約半分(文科45%・理科55%)を左右すると言ってもいいでしょう。

なお、東大には第1段階選抜(いわゆる足切り)もあり、共通テストの成績が足りないと2次試験を受けられないことがあります。共通テストは2025年度から「情報Ⅰ」が加わって1000点満点になりました。国語・理科・社会も含めて、まんべんなく力をつける必要があります。科目ごとの目標点の決め方は「東大合格の戦略(ストラテジー)の立て方」で説明しています。

中学生の成績アップ術:定期テストで成績を上げるコツ

中学生にとって、いちばん身近な「入試の練習」は定期テストです。定期テストは、出る範囲が決まっていて、先生が授業で大事だと言ったところから出ます。つまり、正しいやり方で準備すれば、点数が必ず上がるテストです。ここで高い点を取る力は、そのまま「範囲を決めて、くり返して、確実にする」という受験勉強の力になります。

定期テストで成績を上げる5つのサイクル ①授業の日その日に復習②2週間前計画表を作る③ワーク3回くり返す④まちがい直しノート⑤テスト後解き直し 毎回 くり返す 「テスト前だけ」ではなく、ふだんの授業の日から回し始める
図3 定期テストで成績を上げる5つのサイクル。テストが終わったら次の授業からまた①へ

①授業の日に、その日のうちに復習する

習ったことは、その日のうちに見直すのがいちばん効きます。ノートを見直して、例題を1問だけ自分で解き直す。10〜15分でかまいません。これを毎日続けると、テスト前にあわてて全部を覚え直す必要がなくなります。ノートのまとめ方は「東大合格生のノートの取り方」が参考になります。

②テストの2週間前に計画表を作る

テスト範囲が発表されたら、科目ごとに「いつ・何を・何回」やるかを紙に書き出します。苦手な科目から先に時間を取るのがコツです。計画の立て方は「計画の立て方」にまとめています。

③学校のワーク(問題集)を3回くり返す

定期テストは学校のワークや教科書の問題から多く出ます。1回目はふつうに解き、まちがえた問題に印をつけます。2回目は印のついた問題だけ、3回目はまだ解けない問題だけ。1冊を何回もくり返すやり方は、東大を首席で卒業した山口真由さんの「基本書を1冊に絞って反復する」方法とも同じ考え方です(「基本書を1冊に絞って反復する勉強法」)。

④まちがい直しノートを作る

まちがえた問題は、正しい解き方となぜまちがえたかを1行で書いておきます。「計算ミス」「公式を覚えていなかった」「問題文を読みまちがえた」など、原因が分かれば次から防げます。

⑤テストが返ってきたら解き直す

点数を見て終わりにせず、まちがえた問題をもう一度解きます。ここで直したことは、次の定期テストや高校入試、さらにその先の大学入試でも必ず役に立ちます。

うかるくん

うかるくん

中学生で東大を目指すなら、もっと難しい問題集をやったほうがいいんじゃないですか? 定期テストの勉強だけでいいのか不安です。

合格先生

合格先生

中学のうちは、定期テストでほぼ満点を取れるかどうかのほうがずっと大事だよ。教科書の内容に穴があると、高校の勉強がその穴から崩れてしまう。難しい問題は、基礎が完ぺきになってからで間に合うんだ。

うかるくん

うかるくん

まずは学校のワークを3回くり返して、まちがい直しノートを作るところからですね。

中学 英語 勉強法:東大英語の土台は中学の単語と文法

東大の英語は、長い英文を読んで内容をつかむ問題、英語で書く問題、聞き取りの問題などが出ます。どれも、基本の単語と文法を、速く正確に使えるかが勝負です。その基本の多くは、中学で習います。

英単語は階段のように積み上がる(学習指導要領の目安) 小学校+600〜700語累計 約600〜700語中学校+1,600〜1,800語累計 約2,200〜2,500語高校+1,800〜2,500語累計 約4,000〜5,000語 中学校を出るまでに、高校卒業までの約半分の単語に出会う
図4 英単語の数の目安(学習指導要領)。中学校を出るまでに約2,200〜2,500語

今の学習指導要領(中学校は2021年度から全面実施)では、英語の単語の数の目安が、小学校で600〜700語程度、中学校でさらに1,600〜1,800語程度、高校でさらに1,800〜2,500語程度とされています。合わせると約4,000〜5,000語です。中学校を出るまでに、その約半分に出会う計算になります。

中学英語でやっておきたい3つのこと

  • 教科書の本文を音読する:声に出して読むと、単語・文法・発音がいっしょに身につきます。1日15分でも毎日続けると、英文を読む速さが変わります。
  • 単語は「読める・書ける・意味が言える」まで:中学の単語は、高校や大学入試でも毎日のように出てくる基本の単語です。
  • 文法は「なぜその形になるか」を説明できるまで:三人称単数のs、過去形、比較、受け身、現在完了、関係代名詞など、中学の文法は高校の英語の骨組みです。

「東大の英語には難しい単語がたくさん要る」と思われがちですが、私は基本の単語を確実にするほうが大事だと考えています。理由は「東大の英単語は何語必要?」に書きました。高校に入ったら、単語帳は「東大英単」、熟語は「お勧め英熟語300」も参考にしてください。

中学 数学 勉強法:中学数学は東大数学の道具になる

数学は、前の学年で習ったことを使って次の学年の内容を学ぶ科目です。中学数学のどこかに穴があると、高校数学の同じ所でつまずきます。図5は、中学の単元が高校数学にどうつながるかを表したものです。

中学数学 → 高校数学 → 東大の数学 中学 高校 東大入試 一次関数(中2)y=ax²(中3)二次関数(数学Ⅰ)二次方程式(中3)因数分解(中3)式と計算・方程式(数学Ⅰ・Ⅱ)三平方の定理(中3)三角比(数学Ⅰ)確率(中2)樹形図で数える場合の数と確率(数学A) 問題を解く 道具に 文科 80点 理科 120点 中学の単元があやふやだと、高校の単元もあやふやになる 学年は中学校学習指導要領(平成29年告示)による
図5 中学数学から高校数学・東大の数学へのつながり

たとえば、中3で習う三平方の定理(ピタゴラスの定理)は、高校の数学Ⅰの三角比の土台です。中3の二次方程式と因数分解は、高校の数学のあらゆる計算に出てきます。中2の確率で樹形図をかいて数えた経験は、数学Aの場合の数と確率につながります。東大の数学は、こうした道具を組み合わせて解く問題が多いのです。

中学数学で成績を上げるコツ

  • 計算は毎日少しずつ:正負の数・文字式・方程式の計算は、速く正確にできるまで毎日練習します。暗算のコツは「くれない算(紅算)のやり方」も楽しく使えます。
  • 公式は「なぜそうなるか」を知る:三平方の定理や二次方程式の解の公式は、証明を一度自分で追っておくと忘れにくくなります。「算数・数学公式辞典」には図つきの証明があります。
  • 言葉の意味をはっきりさせる:「関数」「変域」「相似」など、言葉の意味があいまいだと問題文が読めません。「数学用語辞典」で確かめましょう。

数学のおもしろさに触れたい人は、三平方の定理から始まる「フェルマーの最終定理を中学生向けに図解」や、数字を見積もる「フェルミ推定のやり方」も読んでみてください。数学の記事の一覧は「数学まとめ」です。高校に入ってからの参考書は「青チャートと1対1対応の演習」で紹介しています。

中学生の国語・理科・社会:東大入試ではどう役に立つ?

東大は、文科も理科も2次試験に国語があります(文科120点・理科80点)。東大の国語は、現代文だけでなく古文・漢文も出ます。中学で習う古文・漢文の基本(歴史的かなづかい、返り点など)は、高校の古典の入口です。漢字は「漢字合格大作戦」、百人一首は「百人一首」、国語の記事は「国語まとめ」にまとめています。高校で古文を本格的に学ぶときは「古文文法辞典」が使えます。

理科・社会は、中学の内容が高校の物理・化学・生物・地学、地理・歴史の入口になります。共通テストでも出る科目なので、中学のうちは教科書の太字を説明できることを目標にしましょう。本を読む習慣も、長い文章を読む力として、どの科目にも効いてきます。

東大を目指す中学生の勉強習慣:毎日の勉強時間の例

中学生は部活動も忙しい時期です。だからこそ、長い時間より、毎日同じ時刻に始めることを大切にしてください。図6は、部活がある日の勉強の例です。

部活がある日の勉強(例):毎日90分 17時18時19時20時21時 部活・帰宅・夕食 勉強90分 その日の復習30分ノートを見直す英単語・音読15分声に出して読む数学の問題30分計算と文章題漢字・読書15分1日10字でも 時間の長さより「毎日同じ時刻に始める」ことが大事 時間配分は一つの例。テスト前や休日はふやす
図6 部活がある日の勉強の例。19時から90分を、復習・英語・数学・国語に分ける

毎日90分でも、1年で約550時間になります。勉強を続けるコツは「「継続は力なり」の意味と受験勉強を続けるコツ」、勉強を好きになるヒントは「「好きこそものの上手なれ」の意味」、やる気の保ち方は「東大生の勉強法(やる気の保ち方)」に書きました。

「ここが大事!」と説明する合格先生

合格先生

中学生のうちに身につけてほしいのは、「毎日やる」習慣と「まちがいを直す」習慣だ。この2つがあれば、高校に入ってからいくらでも伸びるよ。

中学生から東大へ:高校入試と高校での計画

中3になると高校入試があります。高校入試の仕組み(学力検査や内申点の扱い)は都道府県や学校によってちがうので、自分の地域の教育委員会や志望校の発表で確かめてください。どの高校に進んでも、東大は受験できます。大切なのは、高校に入ってからも中学と同じ「習慣」を続けることです。

高1〜高2:英語と数学を毎日

高校の英語と数学は、中学よりも量が一気にふえます。授業の予習・復習を毎日続け、英単語と数学の基本の問題集を確実にします。東大の受験生が使う参考書や勉強法は「偏差値50からの東大の計画」でも紹介しています。

高3:過去問と模試で最低点と比べる

高3の秋からは、過去問を本番と同じ時間で解き、合格最低点と比べます。過去問集の選び方は「東京大学過去問題集」へ。文科三類を考えている人は「東大文Ⅲ志望の方へのアドバイス」も読んでください。東大のほかに京都大学(京大)も考えている人は「京大合格作戦の立て方」が参考になります。

サクラちゃん

サクラちゃん

中学生のうちに、東大の入試のことをこんなに知っておいていいんでしょうか。まだ早い気がして…。

合格先生

合格先生

早すぎることはないよ。ゴールの形を知っておくと、今の勉強の意味が分かる。英語と数学が大事だと分かれば、毎日の音読や計算練習にも力が入るよね。

サクラちゃん

サクラちゃん

まずは次の定期テストで、英語と数学を満点に近づけるところから始めます!

保護者の方へ:中学生の子どもが東大を目指すとき

中学生の勉強は、家庭の声かけで大きく変わります。「勉強しなさい」と言うより、毎日同じ時刻に机に向かえる環境を作り、定期テストの結果を「点数」ではなく「どこを直せばいいか」でいっしょに見るのがおすすめです。家庭でできるやる気の引き出し方は「勉強が好きになる子どもの育て方」に、息子の中学時代のようすは電子書籍『能ない鳶は能ある鷹をうめるか』の第二章にもつづられています。東大の学費や奨学金は「東大の学費」でまとめています。

ひらめいたサクラちゃん

サクラちゃん

東大の2次試験の約半分は英語と数学なんだ! 中学の教科書を完ぺきにすることが、東大への一歩目なんですね。

勉強の相談は「受験の質問・相談」で受け付けています。やる気が出ないときは、漫画『ドラゴン桜』(三田紀房)の記事「ドラゴン桜を徹底的に活用してみる」もどうぞ。

東大受験の情報交換は、受験掲示板「100点BBS」の「東京大学受験掲示板」へ。

この記事のもとになった2011年4月の記事では、次の2つのサイトを相互リンクとして紹介しました(相手のサイトへのリンクは当時の記事にもありません)。

  • 中学生成績アップ術:小学生・中学生の、学力が低い子供の成績を伸ばす学習方法などを紹介しているサイト。
  • 東大合格ナビ:東大受験対策の総合サイト。各科目の対策方法やおすすめ参考書について。

2つのサイトは「大学受験合格大作戦 相互リンク集 その2」に掲載していました。相互リンクのページは「相互リンクの方法」です。

よくある質問

中学生から東大を目指すには何をすればいいですか?

中学の英語と数学を穴のない状態にすることと、毎日同じ時刻に勉強する習慣をつけることです。定期テストでほぼ満点をねらう勉強が、そのまま東大入試の土台になります。

東大の入試で英語と数学は何点ありますか?

2次試験440点のうち、英語は文科・理科とも120点、数学は文科80点・理科120点です。共通テスト110点と合わせて550点満点です(2027年度)。

中学校で習う英単語は何語ですか?

今の学習指導要領では、小学校で600〜700語程度、中学校でさらに1,600〜1,800語程度が目安です。高校ではさらに1,800〜2,500語程度を学びます。

中学生は東大の過去問を解いたほうがいいですか?

中学生のうちは必要ありません。中学の教科書とワークを確実にすることが先で、過去問は高3の秋ごろから本番と同じ時間で解くのが一般的です。

中学生の定期テストで成績を上げるコツは?

授業の日に復習する、2週間前に計画表を作る、学校のワークを3回くり返す、まちがい直しノートを作る、返ってきたら解き直す、の5つをくり返すことです。

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出典・参考

最終更新:2026年10月21日/作成:大学受験合格大作戦

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