対数(log)とは?意味と性質をわかりやすく【例題・問題つき】|合格大作戦 数学用語辞典

対数(log)とは?意味と性質をわかりやすく【例題・問題つき】|合格大作戦 数学用語辞典

合格大作戦 数学用語辞典 › 関数

大学受験

対数とは

「aa を何乗すると MM になるか」を表す数です。23=82^3=8 なので、log⁡28=3\log_2 8=3 と書きます。aa を底、MM を真数といいます。

読み方:たいすう/英語:logarithm/習う学年:数学Ⅱ(指数関数・対数関数)

サクラちゃん

サクラちゃん

log って記号を見ただけで、もうお手上げです…

合格先生

合格先生

log⁡28\log_2 8 は「2 を何乗すると 8?」という質問だと思えばいいんだ。答えは 3。指数を逆から見ているだけだよ。

この用語のポイント

  • log⁡aM\log_aM =「aa を何乗すると MM になるか」(log⁡28=3\log_2 8=3)
  • 底 a>0a>0、a≠1a\ne1、真数 M>0M>0 のときだけ考える
  • かけ算がたし算になる:log⁡a(MN)=log⁡aM+log⁡aN\log_a(MN)=\log_aM+\log_aN

やさしく言うと

対数は、「ある数を何回かけたら、この数になる?」の答えです。たとえば「2 を何回かけたら 8 になる?」の答えは 3 回。これを log⁡28=3\log_2 8=3 と書き、「ログ 2 の 8 は 3」と読みます。

身近なたとえで考えてみましょう。

  • 紙を折る:紙を半分に折るたびに、重なりは 2 枚、4 枚、8 枚…と 2 倍になります。「32 枚の重なりにするには何回折る?」の答え 5 回が、log⁡232=5\log_2 32=5 です。
  • けた数と 0 の数:1000 は 10 を 3 回かけた数です(10310^3)。だから log⁡101000=3\log_{10}1000=3。100 万なら 0 が 6 個なので log⁡101000000=6\log_{10}1000000=6。底が 10 の対数は、だいたい「0 の数」を表しています。
  • 地震のマグニチュード:マグニチュードが 1 大きいとエネルギーは約 32 倍、2 大きいと 1000 倍です。何千倍・何万倍というちがいを、小さな数のちがいで表せるのが対数の強みです。
23 = 8 log2 8 = 3 同じ関係 指数の形対数の形 2 … 底(てい)かけ合わせる数 8 … 真数(しんすう)できあがる数(正の数) 3 … 対数の値何回かけたか(指数) log₂8 は「2 を何乗すると 8?」の答え
2³=8 と log₂8=3 は、同じ関係の言いかえ

つまり対数は、指数を逆から見たものです。指数は「3回かけたらいくつ?」、対数は「いくつになるには何回かける?」を表します。

対数の例

○ 対数

  • log⁡28=3\log_2 8=3(23=82^3=8)
  • log⁡39=2\log_3 9=2(32=93^2=9)
  • log⁡101000=3\log_{10}1000=3(103=100010^3=1000)
  • log⁡212=−1\log_2\dfrac12=-1(2−1=122^{-1}=\dfrac12)
  • log⁡51=0\log_5 1=0(50=15^0=1)
  • log⁡42=12\log_4 2=\dfrac12(412=4=24^{\frac12}=\sqrt4=2)

× 考えない(定義されない)もの

  • log⁡2(−4)\log_2(-4)(真数が負の数。2p2^p は負にならない)
  • log⁡18\log_1 8(底が1。1 は何回かけても 1)
  • log⁡20\log_2 0(真数が 0。2p2^p は 0 にならない)
  • log⁡−24\log_{-2}4(底が負の数)
  • log⁡05\log_0 5(底が 0)

対数 log⁡aM\log_a M は、底 aa が正の数で1でない、真数 MM が正の数のときだけ考えます。この M>0M>0 を真数条件といいます。底が 1 だと何乗しても 1 なので、「何乗すれば 8 になるか」の答えが決まりません。

図で見る

紙を折る例を図にすると、「2 倍、2 倍…」とかけ算で増えていく量を、「何回」というたし算で数える量に直しているのがわかります。

紙を半分に折るたびに、重なりは 2 倍 1枚0回2枚1回4枚2回8枚3回16枚4回32枚5回 32 枚になるのは何回? → log₂32 = 5(回)
1 回折るごとに 2 倍。32 枚にするには 5 回 → log₂32=5

次に、目もりが「1, 2, 4, 8, …」と2 倍ずつになっているものさしを考えます。はしから各目もりまでの長さは、log⁡2\log_2 の値(0, 1, 2, 3, …)です。

目もりが「2 倍ずつ」のものさし ×4(長さ 2)×8(長さ 3) 10214283164325646 上の数:真数 下の数:log₂ の値(はしからの長さ) 4 × 8 = 32 → 2 + 3 = 5 かけ算が、長さのたし算になる
4 のところ(長さ 2)に 8 の分(長さ 3)をつなぐと、32(長さ 5)に着く
うかるくん

うかるくん

このものさしだと、どうして「かけ算」が「たし算」になるんですか?

合格先生

合格先生

4=224=2^2、8=238=2^3 だから 4×8=22+3=254\times8=2^{2+3}=2^5。かけ算すると、肩の数(指数)はたし算になるよね。ものさしの長さは指数そのものだから、長さをつなぐとかけ算になるんだ。昔の「計算尺」という道具は、このしくみでかけ算をしていたんだよ。

対数の性質

対数のいちばん便利なところは、かけ算をたし算に直せることです。指数法則 am×an=am+na^m\times a^n=a^{m+n} を、対数の言葉で言いかえたものです。

性質例
log⁡a(MN)=log⁡aM+log⁡aN\log_a(MN)=\log_aM+\log_aNlog⁡2(4×8)=2+3=5\log_2(4\times8)=2+3=5
log⁡aMN=log⁡aM−log⁡aN\log_a\dfrac{M}{N}=\log_aM-\log_aNlog⁡2324=5−2=3\log_2\dfrac{32}{4}=5-2=3
log⁡aMr=rlog⁡aM\log_aM^r=r\log_aMlog⁡282=2×3=6\log_2 8^2=2\times3=6
log⁡a1=0\log_a1=0、log⁡aa=1\log_aa=1log⁡51=0\log_5 1=0、log⁡55=1\log_5 5=1

1 つ目の性質は、次のように確かめられます。log⁡aM=p\log_aM=p、log⁡aN=q\log_aN=q とおくと、M=apM=a^p、N=aqN=a^q です。かけると MN=ap×aq=ap+qMN=a^p\times a^q=a^{p+q} なので、log⁡a(MN)=p+q=log⁡aM+log⁡aN\log_a(MN)=p+q=\log_aM+\log_aN です。

ひらめいたサクラちゃん

サクラちゃん

log₂8 は「2 を何乗すると 8?」と読みかえれば、すぐ分かるのね!

底の変換公式

底がちがう対数どうしは、そのままでは計算できません。そこで、底をそろえる公式を使います。

log⁡ab=log⁡cblog⁡ca(c>0, c≠1)\log_a b=\frac{\log_c b}{\log_c a}\quad(c>0,\ c\ne1)

たとえば log⁡48\log_4 8 は、底を 2 にそろえて log⁡28log⁡24=32\dfrac{\log_2 8}{\log_2 4}=\dfrac32 です(たしかめ:432=(4)3=23=84^{\frac32}=(\sqrt4)^3=2^3=8)。電卓で対数を計算するときも、この公式で底を 10 などにそろえます。

常用対数と自然対数

底が 10 の対数を常用対数、底が ee(約 2.718)の対数を自然対数といいます。常用対数を使うと、2302^{30} が何けたの数かなどを計算できます(log⁡102≒0.3010\log_{10}2\fallingdotseq0.3010 より 30×0.3010=9.0330\times0.3010=9.03 なので、2302^{30} は 10910^9 と 101010^{10} の間にあり、10 けた)。くわしくは公式辞典の常用対数とけた数・最高位の数へ。

自然対数は、数学Ⅲの微分・積分で中心になる対数です。ee を底にすると、微分の式がいちばんすっきりするからです。

指数関数とのグラフの関係

y=log⁡2xy=\log_2x は、y=2xy=2^x の逆関数です。だから2つのグラフは、直線 y=xy=x について対称になります。

xyO 1 1 y=2x y=log₂x y=x 直線 y=x で折り返した形
y=2^x(青)と y=log₂x(赤)は直線 y=x について対称

y=log⁡2xy=\log_2x のグラフは、いつも点 (1, 0)(1,\ 0) を通り、x>0x>0 の部分だけにあります。xx が 0 に近づくと yy はどこまでも小さくなり、yy 軸が漸近線になります。底が 1 より大きいと右上がり(増加)、0 と 1 の間だと右下がり(減少)です。

テスト・入試ではこう出る

対数は高校の数学Ⅱ(指数関数・対数関数)で習います。定期テストや大学入試では、性質を使った計算、対数の方程式・不等式(真数条件が必ずからむ)、大小比較、常用対数を使ったけた数の問題がよく出ます。

例題1(計算)

log⁡354−log⁡32\log_3 54-\log_3 2 を計算しなさい。

  1. ひき算はわり算にまとめる:log⁡354−log⁡32=log⁡3542=log⁡327\log_3 54-\log_3 2=\log_3\dfrac{54}2=\log_3 27
  2. 33=273^3=27 なので、log⁡327=3\log_3 27=3

答え 3

例題2(方程式)

方程式 log⁡2(x−1)+log⁡2(x+1)=3\log_2(x-1)+\log_2(x+1)=3 を解きなさい。

  1. 真数条件:x−1>0x-1>0 かつ x+1>0x+1>0 より、x>1x>1。
  2. 左辺をまとめる:log⁡2(x−1)(x+1)=3\log_2(x-1)(x+1)=3、つまり log⁡2(x2−1)=log⁡28\log_2(x^2-1)=\log_2 8。
  3. 真数どうしを比べて x2−1=8x^2-1=8、x2=9x^2=9、x=±3x=\pm3。
  4. 真数条件 x>1x>1 を満たすのは x=3x=3 だけ(x=−3x=-3 は真数が負になるので不適)。

答え x=3x=3

机で勉強するうかるくん

うかるくん

方程式も不等式も、まず真数条件を書く。これを最初のくせにしよう!

まちがえやすい点

腕でバツを作る合格先生

合格先生

log⁡(M+N)\log(M+N) は分けられない! 分けられるのはかけ算 log⁡(MN)\log(MN) だけだよ。

  • たし算を分ける:log⁡a(M+N)=log⁡aM+log⁡aN\log_a(M+N)=\log_aM+\log_aN は×。正しいのは log⁡a(MN)=log⁡aM+log⁡aN\log_a(MN)=\log_aM+\log_aN(かけ算がたし算になる)です。たとえば log⁡2(4+4)=log⁡28=3\log_2(4+4)=\log_2 8=3 ですが、log⁡24+log⁡24=4\log_2 4+\log_2 4=4 です。
  • 対数どうしのわり算を、ひき算にする:log⁡28log⁡24\dfrac{\log_2 8}{\log_2 4} を log⁡28−log⁡24=1\log_2 8-\log_2 4=1 とするのは×。正しくは 32\dfrac32 です。ひき算になるのは log⁡284\log_2\dfrac84(真数のわり算)のほうです。
  • 2 乗の位置を取りちがえる:(log⁡28)2=32=9(\log_2 8)^2=3^2=9 と、log⁡282=2log⁡28=6\log_2 8^2=2\log_2 8=6 は別のものです。
  • 真数条件を確かめない:対数の方程式・不等式では、最初に「真数 >0>0」を書き、出た答えがそれを満たすか確かめます。例題2の x=−3x=-3 のように、計算では出てきても答えにならない値があります。
  • 底が1より小さいときの不等号:log⁡12x<log⁡123\log_{\frac12}x<\log_{\frac12}3 は x>3x>3 です。底が 0 と 1 の間だと、不等号の向きが逆になります。

なお、高校数学では底を必ず書きますが、大学の数学や理科では log⁡x\log x だけで自然対数を表すことがあります。

ことばの由来・歴史

対数は、スコットランドのネイピア(John Napier)が 1614 年に発表しました。天文学や航海の計算では、けたの多いかけ算がたくさん必要でした。対数を使えば、かけ算をたし算に直して計算できるので、大きな助けになりました。その後、10 を底にした常用対数の表が作られ、長く使われました。

英語の logarithm(ロガリズム)は、ギリシャ語の logos(比・ことば)と arithmos(数)を組み合わせた言葉だとされています。記号の log は、その頭の文字です。

ミニ問題

問題1 次の値を求めましょう。(1) log⁡381\log_3 81 (2) log⁡100.01\log_{10}0.01

答えと解き方を見る

(1) 4 34=813^4=81 だから。(2) −2-2 0.01=1100=10−20.01=\dfrac1{100}=10^{-2} だから。対数の値は、マイナスにもなります。

問題2 log⁡64+log⁡69\log_6 4+\log_6 9 を計算しましょう。

答えと解き方を見る

2 です。たし算はかけ算にまとめられるので、log⁡64+log⁡69=log⁡6(4×9)=log⁡636\log_6 4+\log_6 9=\log_6(4\times9)=\log_6 36。62=366^2=36 なので答えは 2 です。1 つずつでは割り切れない値でも、まとめるときれいな数になることがよくあります。

問題3 不等式 log⁡2x<3\log_2 x<3 を解きましょう。

答えと解き方を見る

0<x<80<x<8 です。

  1. 真数条件より x>0x>0。
  2. 3=log⁡283=\log_2 8 なので、log⁡2x<log⁡28\log_2 x<\log_2 8。
  3. 底 2 は 1 より大きいので、不等号の向きはそのまま:x<8x<8。

①と③をあわせて 0<x<80<x<8。「x<8x<8」だけで終わると、真数条件がぬけて減点されます。

関連する公式・用語

公式辞典で、くわしい証明と例題を見る

あわせて覚えたい用語

よくある質問

対数とは簡単にいうと何ですか?

「ある数を何乗すると、この数になるか」を表す数です。2を3乗すると8なので、log₂8=3 と書きます。

真数条件とは何ですか?

対数 log_a M の真数 M が正の数でなければならない、という条件です。方程式や不等式を解くときは、最初に確かめます。

底が1ではいけないのはなぜですか?

1は何乗しても1なので、「何乗すると8になるか」のような答えが決まらないからです。

常用対数と自然対数のちがいは?

常用対数は底が10の対数、自然対数は底が e(約2.718)の対数です。

底の変換公式とは何ですか?

log_a b = log_c b ÷ log_c a という公式で、底のちがう対数を同じ底にそろえるときに使います。

対数は何年生で習いますか?

高校の数学Ⅱ(指数関数・対数関数)で習います。

出典・参考

  • 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 数学編」数学Ⅱ(指数関数・対数関数)

最終更新:2026年10月13日/作成:大学受験合格大作戦