解の公式とは?意味と使い方をわかりやすく【例題・問題つき】|合格大作戦 数学用語辞典

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解の公式とは

二次方程式 ax2+bx+c=0ax^2+bx+c=0(a≠0a\ne0)の解を、係数 a, b, ca,\ b,\ c だけで表した式 x=−b±b2−4ac2ax=\dfrac{-b\pm\sqrt{b^2-4ac}}{2a} です。因数分解できない二次方程式でも、これを使えば必ず解けます。

読み方:かいのこうしき/英語:quadratic formula/習う学年:中学3年(二次方程式)

うかるくん

うかるくん

因数分解ができない二次方程式が出ると、手が止まっちゃいます…

合格先生

合格先生

そんなときこそ解の公式だよ。a, b, ca,\ b,\ c を符号ごと入れるだけで、どんな二次方程式も必ず解けるんだ。

この用語のポイント

  • x=−b±b2−4ac2ax=\dfrac{-b\pm\sqrt{b^2-4ac}}{2a}:どんな二次方程式でも解ける
  • 平方完成を文字のまま行った結果。± で解が2つ
  • 根号の中 b2−4acb^2-4ac(判別式)の符号で解の個数が分かる

やさしく言うと

解の公式は、どんな二次方程式でも解ける「万能の式」です。二次方程式 ax2+bx+c=0ax^2+bx+c=0 の係数 a, b, ca,\ b,\ c を入れるだけで、解が出てきます。

x=−b±b2−4ac2ax=\frac{-b\pm\sqrt{b^2-4ac}}{2a}

身近なたとえで考えてみましょう。

  • 自動販売機:お金(a, b, ca,\ b,\ c)を入れてボタンを押せば、いつも同じしくみで飲み物(解)が出てきます。工夫やひらめきはいりません。
  • カーナビ:近道を知っていれば早く着きますが(因数分解)、知らない道でもカーナビ(解の公式)があれば必ず目的地に着きます。
  • 合いかぎ:因数分解は「ぴったり合うかぎ」を探す方法。解の公式は、どのドアでも開くマスターキーです。
x = −b ± √ b²−4ac 2a −b:b の符号を変えた数(b=−3 なら 3) b²−4ac:判別式 D。解の個数が分かる ±:+の場合と−の場合で、解が 2 つ 2a:分子全体をわる (ax²+bx+c=0、a≠0 のとき)
解の公式の形と、それぞれの部分の意味

つまり、因数分解できない二次方程式でも、解の公式なら必ず解けるということです。

解の公式が役立つ例

○ 解の公式で解ける

  • x2+3x+1=0x^2+3x+1=0(因数分解できない → x=−3±52x=\dfrac{-3\pm\sqrt5}{2})
  • 2x2−3x−1=02x^2-3x-1=0(a≠1a\ne1 でもそのまま使える)
  • x2−6x+4=0x^2-6x+4=0(x=3±5x=3\pm\sqrt5)
  • 3x2+2x−1=03x^2+2x-1=0(因数分解できる式にも使える)
  • x2−2x−2=0x^2-2x-2=0(x=1±3x=1\pm\sqrt3)

× 使えない・ほかの方法が向くもの

  • 2x+5=02x+5=0(一次方程式。a=0a=0 なので使えない)
  • x3−2x=0x^3-2x=0(三次方程式。この公式は二次専用)
  • x2+2x+3>0x^2+2x+3>0(不等式。ただし途中で使うことはある)
  • x2−5x+6=0x^2-5x+6=0 を公式で解く(使えるが、因数分解のほうが速い)

解の公式は、x2x^2 の係数 aa が 00 でない二次方程式なら、いつでも使えます。ただし、x2−5x+6=(x−2)(x−3)x^2-5x+6=(x-2)(x-3) のように簡単に因数分解できる式は、因数分解のほうが速くてミスも少なくなります。

図で見る:公式はどこから来たのか

解の公式は、平方完成を、数ではなく文字 a, b, ca,\ b,\ c のまま行った結果です。x2+6xx^2+6x に 99 をたすと、ちょうど正方形 (x+3)2(x+3)^2 になります。

x² 3x 3x 9 x3 x3 x²+6x に 9 をたすと 正方形になる x²+6x+9 =(x+3)² この「正方形を作る」操作(平方完成)を、 a, b, c の文字のままやった結果が解の公式
x²+6x に 9 をたすと正方形 (x+3)² になる

同じことを ax2+bx+c=0ax^2+bx+c=0 で行うと、次のようになります。

  1. 両辺を aa でわる:x2+bax+ca=0x^2+\dfrac bax+\dfrac ca=0
  2. 定数を右へ移し、両辺に (b2a)2\left(\dfrac{b}{2a}\right)^2 をたす:(x+b2a)2=b2−4ac4a2\left(x+\dfrac{b}{2a}\right)^2=\dfrac{b^2-4ac}{4a^2}
  3. 平方根をとる:x+b2a=±b2−4ac2ax+\dfrac{b}{2a}=\pm\dfrac{\sqrt{b^2-4ac}}{2a}
  4. b2a\dfrac{b}{2a} を右へ移すと、解の公式になります。

くわしい証明は、公式辞典の二次方程式の解の公式で説明しています。

サクラちゃん

サクラちゃん

公式の「±」って、どうして必要なんですか?

合格先生

合格先生

2乗して同じになる数は、プラスとマイナスの2つあるからだよ。(x+3)2=5(x+3)^2=5 なら、x+3x+3 は 5\sqrt5 かもしれないし −5-\sqrt5 かもしれない。だから解は2つ出てくるんだ。

グラフで見ると、2つの解は放物線と xx 軸の交点です。2つの解は、軸 x=−b2ax=-\dfrac{b}{2a} から左右に同じきょりだけはなれています。公式の −b2a-\dfrac{b}{2a} が軸の位置、±b2−4ac2a\pm\dfrac{\sqrt{b^2-4ac}}{2a} が軸からのきょりです。

xyO 軸 x=1 1−√3 1+√3 √3 √3 y=x²−2x−2 軸からのきょりが同じ → 「±」で 2 つの解
x²−2x−2=0 の解 1±√3 は、軸 x=1 から左右に √3 ずつ

根号の中(判別式)で分かること

根号の中の b2−4acb^2-4ac を判別式といい、DD で表します。DD の符号で、解がいくつあるかが分かります。

√ の中 D=b²−4ac の符号で決まる D>02つの解(2点で交わる)D=0解は1つ(重解)(1点で接する)D<0実数の解なし(交わらない) ※D<0 のときは、数学Ⅱの虚数を使うと解が表せる
D の符号と、グラフと x 軸の交わり方
D=b²−4ac解例
正(D>0D>0)異なる2つの実数解x2−2x−2=0x^2-2x-2=0(D=12D=12)
0(D=0D=0)1つ(重解)x2−6x+9=0x^2-6x+9=0 → x=3x=3
負(D<0D<0)実数の解はないx2+x+1=0x^2+x+1=0(D=−3D=-3)

D<0D<0 のときは、実数の範囲では解がありません。高校の数学Ⅱで習う虚数を使うと、このときも解を表せます。

机で勉強するうかるくん

うかるくん

公式に入れる前に、a・b・c を符号ごと書き出す。これがミスを防ぐいちばんのコツ!

テスト・入試ではこう出る

解の公式は中学3年の「二次方程式」で習います。定期テストや高校入試では、因数分解できない二次方程式を解く問題で必ず使います。答えは根号をふくむ形になることが多く、根号の簡単化と約分まで正しくできるかが大事です。高校では、判別式や解と係数の関係とあわせて使います。

例題1(a が 1 でない式)

二次方程式 2x2−3x−1=02x^2-3x-1=0 を解きなさい。

  1. 係数を読みとる:a=2, b=−3, c=−1a=2,\ b=-3,\ c=-1(符号もいっしょに)
  2. 公式に代入する:x=−(−3)±(−3)2−4×2×(−1)2×2x=\dfrac{-(-3)\pm\sqrt{(-3)^2-4\times2\times(-1)}}{2\times2}
  3. 根号の中:9+8=179+8=17。分子の −(−3)=3-(-3)=3。
  4. まとめる:x=3±174x=\dfrac{3\pm\sqrt{17}}{4}

答え x=3±174x=\dfrac{3\pm\sqrt{17}}{4}

例題2(根号と約分)

二次方程式 x2−6x+4=0x^2-6x+4=0 を解きなさい。

  1. a=1, b=−6, c=4a=1,\ b=-6,\ c=4 を代入:x=6±36−162=6±202x=\dfrac{6\pm\sqrt{36-16}}{2}=\dfrac{6\pm\sqrt{20}}{2}
  2. 根号を簡単にする:20=25\sqrt{20}=2\sqrt5
  3. 分子の全部の項を2でわる:x=6±252=3±5x=\dfrac{6\pm2\sqrt5}{2}=3\pm\sqrt5

答え x=3±5x=3\pm\sqrt5

b=−6b=-6 が偶数なので、b=2b′b=2b'(b′=−3b'=-3)とおいた公式 x=−b′±b′2−acax=\dfrac{-b'\pm\sqrt{b'^2-ac}}{a} を使うと、x=3±9−4=3±5x=3\pm\sqrt{9-4}=3\pm\sqrt5 と短く計算できます。

まちがえやすい点

腕でバツを作る合格先生

合格先生

6±252\dfrac{6\pm2\sqrt5}{2} は 6±56\pm\sqrt5 じゃない! 分子の全部の項を2でわって 3±53\pm\sqrt5 だよ。

  • −b-b の符号:b=−3b=-3 のとき、分子の −b-b は 33 です。bb の符号をそのまま書いて −3-3 としないようにします。
  • 根号の中の符号:cc が負のとき、−4ac-4ac はプラスになります。a=2, c=−1a=2,\ c=-1 なら −4×2×(−1)=+8-4\times2\times(-1)=+8 です。
  • 2a2a で一部しかわらない:6±252\dfrac{6\pm2\sqrt5}{2} を 6±56\pm\sqrt5 とするのは×。分子のすべての項を2でわって 3±53\pm\sqrt5 です。
  • 分母を 22 にしてしまう:分母は 22 ではなく 2a2a です。a=3a=3 なら分母は 66 です。
  • 解を1つしか書かない:根号がはずれて −2±46\dfrac{-2\pm4}{6} になったら、+と−の両方を計算して2つの解を答えます。

ミニ問題

問題1 二次方程式 x2+5x+3=0x^2+5x+3=0 を解きましょう。

答えと解き方を見る

x=−5±132x=\dfrac{-5\pm\sqrt{13}}{2} です。a=1, b=5, c=3a=1,\ b=5,\ c=3 なので、x=−5±25−122=−5±132x=\dfrac{-5\pm\sqrt{25-12}}{2}=\dfrac{-5\pm\sqrt{13}}{2}。13 は平方数をふくまないので、これ以上簡単になりません。

問題2 二次方程式 3x2+2x−1=03x^2+2x-1=0 を、解の公式で解きましょう。

答えと解き方を見る

x=13, −1x=\dfrac13,\ -1 です。x=−2±4+126=−2±46x=\dfrac{-2\pm\sqrt{4+12}}{6}=\dfrac{-2\pm4}{6}。+のとき 26=13\dfrac26=\dfrac13、−のとき −66=−1\dfrac{-6}6=-1。根号がはずれたら、+と−に分けて計算します。じつは (3x−1)(x+1)=0(3x-1)(x+1)=0 と因数分解もできる式です。

問題3 二次方程式 x2−4x+1=0x^2-4x+1=0 を解きましょう。(bb が偶数の形が使えます)

答えと解き方を見る

x=2±3x=2\pm\sqrt3 です。b=−4=2×(−2)b=-4=2\times(-2) なので b′=−2b'=-2。x=2±4−11=2±3x=\dfrac{2\pm\sqrt{4-1}}{1}=2\pm\sqrt3。ふつうの公式でも 4±122=4±232=2±3\dfrac{4\pm\sqrt{12}}{2}=\dfrac{4\pm2\sqrt3}{2}=2\pm\sqrt3 と同じ答えになります。

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よくある質問

解の公式とは簡単にいうと何ですか?

二次方程式 ax²+bx+c=0 の解を、係数 a, b, c で表した式です。a, b, c を入れるだけで、どんな二次方程式も解けます。

解の公式はどうやって覚えればよいですか?

平方完成から自分で導けるようにしておくと、忘れても作り直せます。「2a 分の、マイナス b プラスマイナス ルート b²−4ac」と声に出して覚える人も多いです。

因数分解と解の公式、どちらを使えばよいですか?

すぐ因数分解できる式は因数分解が速くて確実です。できないときや、見つからないときは解の公式を使います。

b が偶数のときの解の公式とは何ですか?

b=2b′ とおくと x=(−b′±√(b′²−ac))/a と簡単になります。計算が短くなり、約分の手間がへります。

根号の中が負になったらどうなりますか?

実数の範囲では解がありません。高校の数学Ⅱで習う虚数を使うと解を表せます。

解の公式は何年生で習いますか?

中学3年の「二次方程式」で習います。高校でも二次方程式・二次不等式などでずっと使います。

出典・参考

  • 文部科学省「中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 数学編」第3学年(二次方程式)

最終更新:2026年10月13日/作成:大学受験合格大作戦