君子は豹変すの意味と由来|本来はよい意味?『易経』革卦の原文・書き下し文・現代語訳【故事成語】

君子は豹変すの意味と由来|本来はよい意味?『易経』革卦の原文・書き下し文・現代語訳【故事成語】

故事成語の一覧 › 『易経』

高校受験大学受験

君子は豹変すくんしはひょうへんす

ひとことで言うと

もとはりっぱな人は、あやまちに気づくとすぐにはっきり改めるというよい意味。今は「態度が急に変わる」悪い意味でも使う。

読み方くんしはひょうへんす
意味(もとの意味)徳のある人は、あやまちに気づくと、すぐにはっきりと改める。(今よく使う意味)態度や考えが急にがらりと変わる。
出典『易経』(周易)革卦・上六「君子豹變,小人革面」
お話変革の卦「革」で、大人は虎のように、君子は豹のように、模様があざやかに変わり、小人は顔つきを改める、と説いた(出来事の話ではない)
似た言葉(もとの意味)過ちては改むるに憚ること勿れ・心機一転 (今の意味)手のひらを返す
四字熟語の形君子豹変
漢文の句法再読文字(未)・「以」の読み方・君子・小人

このページのポイント

  • 「君子は豹変す」は、もとはりっぱな人はあやまちに気づくとすぐにはっきり改めるというよい意味です
  • 今は「態度が急にがらりと変わる」悪い意味でも多く使います。入試ではもとの意味がよく問われます
  • 出典は『易経』革卦。大人は虎変、君子は豹変、小人は革面の3段で、変わり方が書かれています

「君子は豹変す」の意味と読み方

「君子は豹変す」はくんしはひょうへんすと読みます。もとの意味は「りっぱな人(君子)は、あやまちに気づくと、すぐに、はっきりと自分を改める」という、よい意味です。豹(ひょう)の毛の模様があざやかに変わるように、見ちがえるほどきっぱりと変わる、というたとえです。

ところが今は、「態度や考えが急にがらりと変わる」という悪い意味で使われることがとても多くなりました。「急に態度が豹変した」と言えば、ふつうは「急に冷たくなった」「手のひらを返した」という意味です。国語辞典にも、この2つの意味が両方のっています。

「豹変」の意味は、時代で変わったもとの意味(よい意味)りっぱな人は、あやまちに気づくとすぐに、はっきりと自分を改める『易経』革卦から今よく使う意味(悪い意味)態度や考えが、急にがらりと変わる(「急に冷たくなる」「手のひらを返す」)辞書にも両方がのる入試では、もとの意味がよく問われる
もとはほめ言葉。今は「急に態度が変わる」悪い意味でも多く使われます
うかるくん

うかるくん

えっ、「豹変」ってほめ言葉だったんですか? 悪い意味しか知りませんでした!

ミスターT先生

ミスターT先生

そうなんだ。出典の『易経(えききょう)』では、「君子」はりっぱな人のこと。世の中が大きく変わるときや、自分のあやまちに気づいたとき、君子はぐずぐずせず、豹の模様のようにあざやかに自分を変える、という意味だったんだよ。だから「君子は」と主語がついているんだね。

ふだんの言い方では、たとえば次のように使います。

  • ○自分の判断がまちがっていたと分かると、監督はすぐに作戦を改めた。まさに君子は豹変すだ。(もとのよい意味)
  • ○「君子は豹変すと言うだろう。まちがいと分かったら、すぐに改めればいいんだ」と父は言った。(よい意味)
  • ○当選したとたん、あの議員の態度が豹変した。(今よく使う悪い意味)
黄色い体に黒い花のような斑点がたくさんある豹が、口を大きく開けて立ち上がっている浮世絵
江戸時代の終わりに見世物として来た豹をえがいた浮世絵(部分)。体じゅうに、花のような形の斑点(はんてん)がならんでいます。「豹変」は、この豹の模様のあざやかさをたとえにした言葉です。画像:一龍斎芳豊(歌川芳豊)「Tiger (Leopard) on Display」(日本・1860年、メトロポリタン美術館蔵、パブリックドメイン)

絵で読む「君子は豹変す」のお話

「君子は豹変す」は、だれかの出来事から生まれた言葉ではありません。占いと思想の本『易経』の、「革(かく)」という卦(か)の言葉が出どころです。そこで4こまとも、言葉の意味を表したたとえの場面として描きました。

絵で読む「君子は豹変す」(4こま・たとえの場面)

1たとえ:あやまちに気づく前に書いた考えしまった!わたしの考えがまちがっていた君子(りっぱな人)
1たとえ:りっぱな人(君子)が、前に書いた自分の考えを読み返して、「しまった、まちがっていた」と気づきます。
2たとえ:豹の模様が変わる模様がぼんやり模様がくっきり!其の文蔚たり(模様があざやか)
2たとえ:豹の毛が生えかわって、模様がくっきりとあざやかになるように――。「豹変」は、見ちがえるほどはっきり変わることのたとえです。
3たとえ:はっきり改めるまちがっていました。今日から改めます!おお、見事に改めた!君子は豹変す
3たとえ:君子は人々の前で、まちがいをはっきり認めて改めます。これが「君子は豹変す」の、もとの意味です。
4たとえ:顔つきだけ変えるはい、従います顔つきは変えたけれど…上に立つ人小人は面を革む
4たとえ:いっぽう小人(ふつうの人)は、顔つきだけを改めて、上に立つ人に従います。「小人は面を革む」。

1〜3こま目は「君子は豹変す」、4こま目は、原文ですぐあとに続く「小人は面を革む」を絵にしたものです。原文では、君子(りっぱな人)と小人(ふつうの人・度量の小さい人)の変わり方が対になっています。君子は心から、目に見えてはっきりと変わる。小人は、少なくとも顔つき(うわべ)を改めて上に従う。この対比が、この言葉の大事なところです。

人差し指を立てて説明するミスターT先生

ミスターT先生

2こま目の「豹の模様」の説明は、原文には書かれていない。原文は「其の文蔚たり」(その模様があざやかで美しい)とだけ言っている。豹の毛が季節で生えかわって模様が美しくなる、という説明は、後の人の説明なんだ。

革の卦の「変わり方」は3段大人たいじん虎変虎の模様のように、大きくあざやかに象伝:其の文炳たり君子くんし豹変豹の模様のように、はっきり美しく象伝:其の文蔚たり小人しょうじん革面顔つき(うわべ)を改めて、上に従う象伝:順にして以て君に従ふ
革の卦では、大人(虎変)・君子(豹変)・小人(革面)の3段で、変わり方が書かれています

「君子は豹変す」の原文・書き下し文・現代語訳

出典は『易経』(『周易』とも言います)の「革(かく)」の卦です。易では、一つの卦は6本の線(爻〈こう〉)でできていて、それぞれの線に短い言葉(爻辞〈こうじ〉)がついています。「君子は豹変す」は、いちばん上の線「上六(じょうりく)」の言葉です。その一つ前の「九五(きゅうご)」には「大人は虎変す」という言葉があります。ここでは維基文庫(中国語のウィキソース)の『周易』の本文をもとに読みます(書き下し文は代表的な読み方の一例です)。返り点の読み方は返り点(レ点・一二点・上下点)の読み方、書き下し文のきまりは書き下し文の書き方で説明しています。

『易経』革卦(九五・上六とその象伝、句読点を補ったもの)九五、大人虎変、未占有孚。象曰、大人虎変、其文炳也。
上六、君子豹変、小人革面、征凶、居貞吉。象曰、君子豹変、其文蔚也。小人革面、順以従君也。

1文目:大人は虎変す(九五)

書き下し文大たい人じんは虎こ変へんす、未いまだ占うらなはずして孚まこと有あり。

(『易経』革卦・九五)

現代語訳大人(天子のような徳の高い人)は、虎の模様のようにあざやかに変わる。占うまでもなく、人々の信頼(まこと)がある。

ここがポイント「未(いま)だ〜ず」は、一つの字を2回読む再読文字。「孚(ふ)」は「まこと・信頼」。「大人(たいじん)」は、ここでは天子のような最も徳の高い人のことで、今の「おとな」とは意味がちがいます。

2文目:君子は豹変す(上六)

書き下し文君くん子しは豹ひょう変へんし、小しょう人じんは面おもてを革あらたむ。

(『易経』革卦・上六)

現代語訳君子(りっぱな人)は豹の模様のようにはっきりと変わり、小人(ふつうの人)は顔つきを改める。

ここがポイントこの言葉の中心の一文です。「君子」「小人」は、漢文で人がらのよい人・つまらない人を対にして言う言葉。漢文の重要単語(君子・小人など)で意味を確かめましょう。「面(おもて)を革(あらた)む」は、顔つき(態度)を改めることです。

3文目:進めば凶、とどまれば吉

書き下し文征ゆけば凶きょう、居おりて貞ていなれば吉きつ。

(『易経』革卦・上六)

現代語訳(変わったあとに、さらに)進んで行けば悪い結果になり、じっとしてただしさを守っていればよい結果になる。

ここがポイント占いの言葉で、「凶(きょう)」は悪い、「吉(きち・きつ)」はよい、という結果を表します。「貞」は「正しさを守る」こと。変革が終わったら、それ以上むやみに変えようとせず、落ち着いて守るのがよい、という意味に読まれます。

4文目:象伝のことば(君子)

書き下し文象しょうに曰いはく、君くん子し豹ひょう変へんするは、其その文ぶん蔚うつたるなり。

(『易経』革卦・上六の象伝)

現代語訳象伝にいうには、君子が豹変するというのは、その模様があざやかで美しいということである。

ここがポイント「象伝(しょうでん)」は、爻辞の意味を説明した部分。「文(ぶん)」は、ここでは模様・あやのことです。「蔚(うつ)」は、模様がこまかく美しいさま。文の終わりの「也(なり)」は、ひらがなで書き下します。

5文目:象伝のことば(小人)

書き下し文小しょう人じんの面おもてを革あらたむるは、順じゅんにして以もって君きみに従したがへばなり。

(『易経』革卦・上六の象伝)

現代語訳小人が顔つきを改めるというのは、すなおに君主に従うということである。

ここがポイント「以(もつ)て」は前と後ろをつなぐ字。読み方は「以」の読み方と用法へ。小人は心の底から変わるとまではいかなくても、うわべの態度を改めて上に従う、と読まれます。この「うわべだけ」の読み方には、注釈によって差があり、諸説あります。
原文で覚える漢文の字4つ未いまだ〜ず「未占」=未だ占はずして(再読文字)以もつて「順以従君」=順にして以て君に従ふ也なり「其文蔚也」=其の文蔚たるなり其その「其文」=その模様
原文に出てくる「未」「以」「也」「其」は、漢文でよく出る大事な字です

原典で確かめておきたいこと

  • 「君子豹変,小人革面」は爻辞:上六という線の言葉そのもの(爻辞)です。それを説明した象伝は「君子豹変,其文蔚也」(その模様があざやか)です。
  • 「あやまちを改める」は書かれていない:原文が言っているのは、革(変革)の時に、君子があざやかに変わるということです。日本の辞書の「あやまちに気づけばすぐに改める」という説明は、この言葉を人の生き方に当てはめた読み方です。
  • 豹の毛の説明:「豹の毛が秋に生えかわって模様が美しくなるように」という説明がよく見られますが、季節のことは原文には書かれていません。
サクラちゃん

サクラちゃん

「革命」っていう言葉も、この「革」の卦と関係があるんですか?

ミスターT先生

ミスターT先生

その通り。同じ革の卦の「彖伝(たんでん)」に、「湯武(とうぶ)命を革(あらた)めて、天に順ひて人に応ず」という言葉がある。殷の湯王と周の武王が、天の命(天命)を改めて新しい王朝を開いた、ということ。これが「革命」という言葉の出どころなんだ。革の卦は、古いものを改めて新しくする卦なんだね。

出典『易経』と話の背景

『易経(えききょう)』は、『周易(しゅうえき)』とも呼ばれる、中国の古い占いの本です。儒家が大切にした「五経(ごきょう)」(易経・書経・詩経・礼記・春秋)の一つでもあります。長い線(陽)と切れた線(陰)を6本重ねた「卦(か)」が64あり、それぞれの卦と線に、短い言葉がつけられています。四書五経など、漢文の大事な本の一覧は漢文の文学史(四書五経・史記など)にまとめています。

卦や線につけられた言葉(卦辞・爻辞)のほかに、それを説明した「十翼(じゅうよく)」と呼ばれる部分があり、「彖伝」「象伝」などがふくまれます。十翼は昔は孔子が書いたと言われてきましたが、今では後の時代の人々が書いたものと考えられることが多く、諸説あります。

「革」の卦

「革」の卦は、上が「沢(さわ・水)」、下が「火」の形です。象伝は「沢中に火有るは革なり」と説明します。水と火のように、ぶつかり合うものが一つの所にあると、どちらかが変わらずにはいられない。そこから、「あらたまる・変革する」という意味の卦になっています。

革の卦の6本の線は、下から上へ、変革がだんだん進んでいく様子として読まれます。上から2番目の九五で、天子のような「大人」が虎の模様のようにあざやかに変わり、いちばん上の上六で、「君子」が豹の模様のように変わり、「小人」が顔つきを改める。つまり、変革が上の人から下の人へと広がって、ついに世の中全体が新しくなるという流れです。虎より少し小さい豹が君子に、顔つきだけの変化が小人に当てられているのは、この順番によるものと説明されます。

「革」は「あらためる」の字革かく・かわ① もとの形動物の皮から毛を取った「なめしがわ」とされる② 意味が広がるすっかり様子が変わる→「あらためる・かわる」革命改革変革「革命」の言葉も、同じ革の卦の彖伝から
「革」は「あらためる」の字。「革命」「改革」「変革」もこの意味です

日本での「豹変」

日本では、「君子は豹変す」は長いあいだ「りっぱな人は、あやまちを改めるのにためらわない」というほめ言葉として使われてきました。ところが、「豹変」の2字だけで使われることが増えるにつれて、「急に態度ががらりと変わる」という悪い意味が広まりました。今では、ニュースや小説などでは悪い意味で使われることのほうが多いくらいです。どのようにして意味が移っていったのか、いつごろからかについては、はっきりした資料が見つかりませんでした。

「君子は豹変す」の使い方と例文・似た言葉

「君子は豹変す」の形で使うときは、ふつうもとのよい意味(あやまちと分かれば、すぐに改める)で使います。「豹変する」「豹変した」と2字で使うときは、悪い意味(急に態度が変わる)のことが多いので、文の流れに注意しましょう。

  • ○まちがいを指摘された社長は、言いわけをせずに計画を改めた。君子は豹変すとはこのことだ。(よい意味)
  • ○君子は豹変す。自分の考えがまちがっていたと分かったら、意地をはらずに改めよう。(自分へのいましめ)
  • ○お金の話になったとたん、彼の態度が豹変した。(悪い意味。2字の形で)
  • ○いつもはおだやかな先生が、試験中の不正には豹変したようにきびしくなる。(がらりと変わる)
  • ×あの人は気まぐれで、すぐに約束を破る。君子は豹変すだ。(「君子は」の形は、ふつうよい意味。「気まぐれ」の悪口には合わない)
  • ×動物園の豹が、急に豹変してほえた。(本物の豹の様子には使わない)
「豹変」の2つの使い方○ よい意味(もとの意味)まちがいに気づいた市長は、君子豹変して、すぐに方針を改めた。△ 悪い意味(今よく使う意味)選挙が終わったとたん、候補者の態度が豹変した。どちらの意味か、文の流れで分かるように(入試・作文では、もとの意味に注意)
「君子は豹変す」の形はよい意味、「豹変した」の形は悪い意味で使うことが多いです
君子は豹変すもとの意味に近い過ちては改むるに憚ること勿れ心機一転士別れて三日なれば刮目今の悪い意味に近い手のひらを返す朝令暮改面従腹背(小人革面に近い)
もとの意味に近い言葉と、今の悪い意味に近い言葉

もとの意味に近い言葉

今の悪い意味に近い言葉

  • 手のひらを返す:態度を急に、がらりと変えること。
  • 朝令暮改(ちょうれいぼかい):朝に出した命令を夕方には改める。方針がたびたび変わって定まらないこと。
  • 面従腹背(めんじゅうふくはい):うわべは従うふりをして、心の中では逆らうこと。原文の「小人は面を革む」に少し近い言葉です。

四字熟語として「君子豹変」と書くこともあります。

「君子は豹変す」のよくあるまちがい

  • 悪い意味しかないと思う:もとは「りっぱな人は、あやまちに気づけばすぐにはっきりと改める」というよい意味です。入試では、もとの意味を問う問題がよく出ます。
  • 「君子は豹変す」を悪口として使う:「君子」はほめ言葉なので、「君子は豹変す」を「あの人は気まぐれだ」という悪口に使うと、ちぐはぐになります。悪い意味で言うなら「態度が豹変した」の形がふつうです。
  • 「表変」「豹返」と書く:正しくは「豹変」です。「豹」は常用漢字ではありませんが、「豸(むじなへん)」の字で、動物の名前を表します。「変」は「変」の読み方・書き順・部首で書き順を確かめましょう。
  • 「君子」を「くんこ」と読む・「立派な子ども」と思う:「くんし」と読み、人格のすぐれた人のことです。「君」の読み方・書き順・部首の字のページも見ておきましょう。
  • 出典を『論語』とする:『論語』にも「君子」はたくさん出てきますが、「君子は豹変す」は『易経』(周易)の革の卦です。
うかるくん

うかるくん

「小人は面を革む」って、悪い意味なんですか? それとも、ちゃんと従うからいい意味なんですか?

ミスターT先生

ミスターT先生

むずかしいところだね。象伝は「順にして以て君に従ふ」と説明していて、小人もすなおに上に従うという、悪くない意味に読む説がある。いっぽうで、心からではなく顔つきだけ変えることだと読む説もある。注釈によって読み方が分かれる所だから、「諸説ある」と覚えておけば十分だよ。

入試ではこう出る

  • 中学受験:「豹変」の意味を選ぶ問題で、もとの意味(よい意味)と今の意味のちがいを問う形が出ることがあります。慣用句・故事成語の「本来の意味」を問う問題として出やすい言葉です。
  • 高校受験:故事成語の意味の問題のほか、「豹変」の漢字の書き取り(「豹」は常用外なので、ふりがな付きで出ることも)が考えられます。高校受験の漢文は高校受験の漢文(返り点・書き下し文の対策)にまとめています。
  • 大学受験:評論文で「本来の意味から変わってしまった言葉」の例として出てくることがあります。漢文では、「君子」と「小人」を対にした文の読み取りがよく問われます。共通テストの漢文は共通テストの漢文(配点・時間配分)へ。
ひらめいたサクラちゃん

サクラちゃん

「君子は豹変す」はほめ言葉、「態度が豹変した」は悪い意味。主語が「君子」かどうかで見分けるとよさそうですね!

練習問題

やさしい

  1. 「君子は豹変す」のもとの意味として正しいものを選びましょう。
    ア りっぱな人も、急に怒りだすことがある イ りっぱな人は、あやまちに気づくとすぐにはっきり改める ウ りっぱな人は、豹のように強い エ りっぱな人は、気まぐれである
    答えと解説を見るイ。今は「態度が急に変わる」悪い意味でも使いますが、もとはよい意味です。
  2. 「君子は豹変す」の「君子」の読み方と意味を答えましょう。
    答えと解説を見るくんし。人格(人がら)のすぐれた、りっぱな人のことです。

ふつう

  1. 「君子豹変、小人革面」を書き下し文に直しましょう。
    答えと解説を見る君子は豹変し、小人は面を革む。
  2. 「君子は豹変す」の出典は何という本ですか。また、その本の何という卦の言葉ですか。
    答えと解説を見る『易経』(周易)の「革(かく)」の卦(上六の爻辞)。

むずかしい

  1. 革の卦で、「大人」「君子」「小人」の変わり方は、それぞれどのように書かれていますか。原文の言葉を使って答えましょう。
    答えと解説を見る大人は虎変(虎の模様のようにあざやかに変わる)、君子は豹変(豹の模様のようにはっきり変わる)、小人は革面(顔つき・態度を改めて上に従う)。上の人から下の人へ、変革が広がっていく順に書かれています。

「君子は豹変す」とあわせて覚えたい関連ページ

ほかの故事成語(絵で読む・意味と由来)

← 前の語:水清ければ魚棲まずの意味と由来 | 次の語:過ちては改むるに憚ること勿れの意味と由来 →

読みもの(合格大作戦の記事)

受験掲示板「100点BBS」で質問・相談しよう

よくある質問

「君子は豹変す」の本来の意味は何ですか?

徳のある人(君子)は、あやまちに気づくと、豹の模様があざやかに変わるように、すぐにはっきりと改める、というよい意味です。

「豹変」は悪い意味で使ってもまちがいではありませんか?

今は「態度や考えが急にがらりと変わる」という悪い意味でも広く使われ、国語辞典にものっています。ただし「君子は豹変す」の形では、ふつうもとのよい意味で使います。

「君子は豹変す」の出典は何ですか?

『易経』(周易)の「革」の卦、上六の言葉「君子豹變,小人革面」(君子は豹変し、小人は面を革む)です。一つ前の九五には「大人虎變」(大人は虎変す)があります。

「小人は面を革む」とはどういう意味ですか?

小人(ふつうの人)は、顔つきや態度を改めて上の人に従う、という意味です。心から変わるのではなくうわべだけ、と読む説もあり、注釈によって読み方が分かれます。

あわせて読みたい

出典・参考

  • 原文:『易経』(周易)革卦の九五・上六・象伝・彖伝(維基文庫『周易』の本文で確認)
  • 書き下し文・現代語訳:合格大作戦(代表的な読み方をもとにした一例)
  • 写真:メトロポリタン美術館(Open Access、パブリックドメイン)
  • お話の絵・図:合格大作戦

最終更新:2026年10月29日/作成:大学受験合格大作戦