
この記事の結論
- 88歳は「米寿(べいじゅ)」です。「米」の字を分けると八・十・八になるからで、お祝いの色は黄(金茶)とされます
- 主な年齢の名称は、61歳還暦(赤)・70歳古希・77歳喜寿・80歳傘寿・88歳米寿・90歳卒寿・99歳白寿(白)・100歳紀寿(百寿)。もとは数え年で数え、お祝いの色には諸説あります

国語の小説問題で「還暦」、「古希」、「米寿」などは頻出です。直接意味を問われることもありますが、話の中で意味を知らないと読解が難しくなります。しっかり確認しておきましょう。それぞれに「お祝いの色」がありますのであわせて覚えておきましょう。
(今年のセンターで出題されるかもしれませんよ!)
※この記事は2013年12月に書いたものです。上の「今年のセンター」は2014年1月の大学入試センター試験のことです。今の大学入学共通テスト(共通テスト、旧センター試験)でも、国語の小説(文学的な文章)では登場人物の年齢や人生の節目がよく描かれます。2026年10月に、図・数え年の説明・十干十二支・論語の年齢の呼び名を足して書き直しました。
年齢の名称(長寿祝い)一覧:還暦・古希・喜寿・傘寿・米寿・卒寿・白寿・紀寿
長生きを祝う年齢の名前を長寿祝い(賀寿・がじゅ)といいます。まず全体を1枚の図で見てください。年齢は数え年(くわしくは下の「数え年と満年齢の違い」)です。
名前のでき方は、大きく3つに分けられます。
- 暦(こよみ)から:還暦(干支が一巡)
- 漢詩から:古希(杜甫の詩の一節)
- 漢字の形から:喜寿・傘寿・米寿・卒寿・白寿(字をばらすと数字が出てくる)
3つ目の「漢字の形」は、仕組みがわかれば一生忘れません。ここが覚え方のコツです。
還暦とは:数え年61歳、十干十二支が一巡して生まれた年に還る
数え年61歳 還暦(かんれき)
干支(十干十二支)が一巡し、生まれた干支に還る(かえる)ことから還暦といわれる。本卦還り(ほんけがえり)ともいう。
数え年で61歳であるが、現在では満年齢を使うことが多くなったので、還暦のお祝いは60歳の誕生日におこなわれることが多い。お祝いの色は赤。赤いちゃんちゃんこをプレゼントしたりします。
十干十二支(じっかんじゅうにし)とは十干と十二支を組み合わせた60を周期とする数詞。60年で一周するため還暦で赤ちゃんに還るともいわれる。

十干十二支は「10」と「12」の組み合わせ
十二支(子・丑・寅・卯…)は年賀状でおなじみですが、干支(えと)は本来、十干(甲・乙・丙・丁…の10個)と十二支(12個)の組み合わせです。1年ごとに十干も十二支も1つずつ進むので、「甲子(きのえね)→乙丑(きのとうし)→丙寅(ひのえとら)…」と並びます。
では、何年で最初の「甲子」に戻るでしょうか。10個と12個が同時にそろうのは、10と12の最小公倍数=60のときです。だから干支は60年で一巡し、生まれた年と同じ干支がめぐってくる数え61歳が「還暦」なのです。最小公倍数の求め方は、公式辞典の「最大公約数・最小公倍数」や数学用語辞典の「最大公約数・最小公倍数」で確かめられます。国語の言葉が、算数の公倍数でつながっているのはおもしろいですね。
西暦から干支を出す方法
西暦から3を引き、10で割った余りで十干、12で割った余りで十二支がわかります。十干は余り1が甲・2が乙・3が丙…0が癸、十二支は余り1が子・2が丑・3が寅…0が亥です。
たとえば2026年なら、2026−3=2023。2023÷10の余りは3で「丙」、2023÷12の余りは7で「午」。2026年は丙午(ひのえうま)です。1984年なら1981の余りが1と1で「甲子」になります。曜日や日付の計算が好きな人は、公式辞典の「日暦算」もどうぞ。
日本史・世界史にも出てくる干支
干支は、歴史の用語にもたくさん残っています。図の右側の例のように、壬申の乱(672年)、戊辰戦争(1868年〜)、辛亥革命(1911年)は、起きた年の干支が名前になりました。阪神甲子園球場は、甲子の年(1924年)にできたことから「甲子園」と名づけられました。干支の読み方を知っていると、歴史の用語も読みやすくなります。
うかるくん
還暦って60歳じゃないんですか? 61歳と書いてあって混乱しました…
合格先生
いいところに気づいたね。還暦は数え年で61歳だ。数え年は生まれた時点で1歳と数えるから、満年齢にすると60歳。だから今は60歳の誕生日に祝うことが多いんだ。
サクラちゃん
じゃあ、干支が一巡して「生まれ年の干支に還る」のは、満60歳の年なんですね!
合格先生
そのとおり。数え年と満年齢の1つずれを押さえれば、ほかの名称も迷わないよ。
古希(古稀)の由来:杜甫の詩「人生七十古来稀なり」
数え年70歳 古希(こき)
杜甫(とほ)が「酒債は尋常行く処に有り 人生七十古来稀なり」と詠んだことにより広まり、古希といわれる。古稀と書くのが正式。「稀」が常用漢字ではないため、古希と表記されることが多い。喜寿祝いと同じく紫色でお祝いする。満69歳。

この句は、唐の詩人・杜甫(712〜770年)の七言律詩「曲江(きょっこう)」の一節です。「酒代のつけは、行く先々にあるのがふつうのこと。(でも)人が七十歳まで生きるのは、昔からめったにない」という意味です。「稀(まれ)」は「めったにない」という意味の字で、常用漢字ではないため、新聞などでは「希」で書くことが多いのです。「希」の字の意味や書き順は「漢字合格大作戦」で確かめられます。
漢詩の一節がそのまま言葉になった例は、ほかにもたくさんあります。漢文の句法や書き下し文は、国語のまとめ「国語まとめ」から入ってください。
喜寿・傘寿・米寿・卒寿・白寿の由来:漢字の形から年齢を読む
数え年77歳 喜寿(きじゅ)
「喜」の草書体が七十七となることから喜寿といわれる。「喜」の草書体はこれ。

「喜」の草書体は、芋焼酎の「喜六」を知ってるとイメージしやすい。「七七七」に見えるが「七十七」である。真ん中の「十」の下が右に払われているので「七」のように見えるだけである。
この「喜」をくずした形は「㐂」という字で書かれることもあります。お祝いの色は紫です。
数え年80歳 傘寿(さんじゅ)
「傘」の略字が八十に見えることから傘寿と言われる。紫色で祝う。

傘の略字は「仐」と書き、上の「人」の部分が「八」、下が「十」に見えます。傘寿の色は、黄や金茶とする説もあります。
数え年88歳 米寿(べいじゅ)
「米」の字が八十八と分解できることから米寿と言われる。黄色で祝う。

「米」は、上の点2つが「八」、まん中が「十」、下の払いが「八」と読めます。お米ができるまでに八十八の手間がかかる、という言い伝えもよく知られています。黄色は実った稲穂の色という説があり、金茶色で祝う家もあります。
数え年90歳 卒寿(そつじゅ)
旧字体「卆」は縦に読むと九十になることから卒寿と言われる。紫色で祝う。

「卆」は「卒」の略字(俗字)として使われてきた形で、上が「九」、下が「十」に見えます。卒寿の色は白とする説もあります。
数え年99歳 白寿(はくじゅ)
「百」から「一」を抜くと99になることから白寿と言われる。100−1=99ということです。白色で祝う。

「白」の字に、横棒を1本足すと「百」になります。引き算で名前ができている、ちょっと算数のような言葉です。
数え年100歳 紀寿(きじゅ)
一世紀=100年 であることから紀寿と言われる。白色で祝う。

100歳は百寿(ひゃくじゅ)とも呼ばれます。77歳の「喜寿」と読みが同じ「きじゅ」なので、話し言葉では百寿と言うほうがまぎれません。
あわせて覚えたい:半寿・茶寿・皇寿・大還暦
- 半寿(はんじゅ)81歳:「半」の字が八・十・一に分けられることから。将棋盤のマス目が81(9×9)なので「盤寿」とも呼ばれます。
- 茶寿(ちゃじゅ)108歳:「茶」の草かんむりを十十(20)、下の部分を八十八と見て、20+88=108。
- 皇寿(こうじゅ)111歳:「皇」の「白」が99、「王」が十と二で12。99+12=111。
- 大還暦(だいかんれき)120歳:還暦(60年)を2回むかえることから。
このほか、66歳を「緑寿(ろくじゅ)」と呼ぶこともありますが、これは比較的新しく作られた呼び名です。漢字の形で数を表す言葉は、漢字の成り立ちを学ぶよい材料になります。1字ずつの意味・書き順は「漢字合格大作戦」(常用漢字2136字)で調べられます。

合格先生
喜寿・傘寿・米寿・卒寿・白寿は「漢字をばらすと年齢」! 喜=七十七、傘=八十、米=八十八、卒=九十、白=百−一。この5つで長寿祝いの半分は覚えられるぞ。
長寿祝いの色:赤・紫・黄・白(諸説あり)
お祝いの色をもう一度まとめておきます。
| 年齢(数え年) | 名称 | 読み | お祝いの色 |
|---|---|---|---|
| 61歳 | 還暦 | かんれき | 赤 |
| 70歳 | 古希 | こき | 紫 |
| 77歳 | 喜寿 | きじゅ | 紫 |
| 80歳 | 傘寿 | さんじゅ | 紫 |
| 88歳 | 米寿 | べいじゅ | 黄 |
| 90歳 | 卒寿 | そつじゅ | 紫 |
| 99歳 | 白寿 | はくじゅ | 白 |
| 100歳 | 紀寿 | きじゅ | 白 |
数え年ですので満年齢に直すには1引きます。
お祝いの色は、法律や公式の決まりがあるわけではなく、諸説あります。上の表は2013年の元の記事の分け方です。ほかに、傘寿・米寿を金茶や黄、卒寿を白とする説などもあり、地域や家によってもちがいます。色の理由も「赤は赤ちゃんに還る・魔よけの色」「紫は昔から位の高い人の色」「黄は実った稲穂の色」などと説明されますが、どれも「〜といわれる」という言い伝えとして覚えておきましょう。
日本の伝統的な色の名前(紫・茜・萌黄など)を漢字で読めるか試したい人は、「読めそうで読めない漢字~パート11【日本の伝統色】」に挑戦してみてください。
数え年と満年齢の違い
長寿祝いの年齢は、もともと数え年で数えます。数え年は、生まれた日を1歳とし、その後は元日(1月1日)が来るたびに1歳ずつ増やす数え方です。今ふつうに使う満年齢は、生まれた日を0歳とし、誕生日が来るたびに1歳増やします。
図のように、数え年は満年齢より誕生日の前なら2つ、誕生日のあとなら1つ多くなります。元の記事の「満年齢に直すには1引きます」は、誕生日を過ぎた人の場合です。年の初めのころ(誕生日の前)なら2を引きます。
日本では、1950年(昭和25年)から、年齢は満年齢で言い表すよう法律(年齢のとなえ方に関する法律)で勧められています。そのため、今は還暦を満60歳、古希を満70歳の誕生日に祝う家も多く、どちらで祝うかは家によってちがいます。
古文・昔の小説の年齢は数え年
古典の作品や明治・大正の小説に出てくる年齢は、ほとんどが数え年です。「十六になる娘」と書いてあっても、今の満年齢では14〜15歳くらいのことがあります。古文で人物の年齢や関係をつかむときは、このずれを頭に入れておきましょう。古文の読み方は「古文文法辞典」、季節や月の呼び名は「旧暦の月の名前(睦月〜師走)」が役立ちます。
年齢の差を使う算数の文章題(「親の年齢が子の年齢の3倍になるのは何年後?」など)は年齢算といいます。年齢の差は何年たっても変わらない、というのがポイントです。くわしくは公式辞典の「年齢算」で。
論語の年齢:志学・而立・不惑・知命・耳順・従心
長寿祝いとは別に、孔子の言葉を集めた『論語』の為政篇(いせいへん)から生まれた年齢の呼び名もあります。孔子が自分の人生をふり返って語った言葉で、漢文の授業や入試でもよく出ます。
| 年齢 | 呼び名 | 読み | 論語の言葉(書き下し) | 意味 |
|---|---|---|---|---|
| 15歳 | 志学 | しがく | 吾十有五にして学に志す | 学問の道に進もうと決める |
| 30歳 | 而立 | じりつ | 三十にして立つ | 自分の考えをもって独り立ちする |
| 40歳 | 不惑 | ふわく | 四十にして惑はず | 物事に迷わなくなる |
| 50歳 | 知命 | ちめい | 五十にして天命を知る | 天から与えられた使命を知る |
| 60歳 | 耳順 | じじゅん | 六十にして耳順ふ | 人の言葉を素直に聞けるようになる |
| 70歳 | 従心 | じゅうしん | 七十にして心の欲する所に従へども、矩を踰えず | 思うままにふるまっても道を外れない |
ここでの年齢は満年齢・数え年の区別をする言葉ではなく、「15歳ごろ」「40歳ごろ」という人生の節目を表すものです。小説や随筆で「不惑を過ぎた父」「而立の年」と出てきたら、40歳・30歳くらいの人だとわかります。
受験生のみなさんは、ちょうど「志学」の年ごろです。孔子が学問を志した年に、みなさんも大学合格をめざして勉強を始めている、と考えると少しやる気が出ませんか。
サクラちゃん
「不惑」と「古希」と「還暦」…年齢の言葉がたくさんあって、小説で出てきたら混ざりそうです。
合格先生
2つのグループに分けるといい。還暦・古希・喜寿・米寿…は長生きのお祝い(60歳以上)、志学・而立・不惑…は論語の人生の節目(15〜70歳)だ。小説では「お祝いの場面」か「人物の年ごろ」かで使い分けられているよ。
うかるくん
お祝いなら還暦グループ、年ごろなら論語グループ! これなら読解で迷いません。
合格先生
その調子。言葉の意味がわかると、場面の空気までつかめるようになるぞ。
受験の国語(小説・漢文)で年齢の名称が出るとき
元の記事で書いたとおり、年齢の名称は国語の小説問題で頻出です。たとえば「祖父の米寿の祝いに親戚が集まった」と書かれていれば、祖父は88歳くらいで、家族がそろうおめでたい場面だとすぐにわかります。意味を知らないと、人物の年齢や場面の雰囲気を読みちがえてしまいます。
今の共通テストの国語は1日目の13:00〜14:30(90分)で、近代以降の文章(評論・小説など)と古文・漢文が出ます。小説では、こうした言葉の意味を前後の文から推測させる問題もあります。2027年の時刻は「2027年 共通テストの時間割・日程」、試験までの日数は「共通テストのカウントダウン」で確かめられます。
漢文では、論語の為政篇の一節はよく知られた文章です。書き下し文と意味をセットで覚えておくと、出題されたときに落ち着いて読めます。京都大学(京大)の国語のように文語文や古典を重く見る大学をめざす人は、「京大受験国語(文語文)の勉強法」も読んでみてください。
あわせて覚えたい「暦」と「季節」の言葉
還暦の「暦」のように、暦にかかわる言葉は国語や古文の読解でたびたび出てきます。季節を24に分けた二十四節気(立春・夏至・冬至など)は「二十四節気とは?一覧と読み方・意味」に、毎年の日付は「二十四節気カレンダー」にまとめています。漢字の読みの力だめしは「読めそうで読めない漢字」シリーズからどうぞ。

サクラちゃん
米寿は「米」をばらして八十八、還暦は干支が60年で一巡。理由がわかると、もう忘れません!
Q:61歳は還暦、70歳は古希、では88歳は?
A:88歳は「米寿」ですね。
最後にもう一度。還暦(61)・古希(70)・喜寿(77)・傘寿(80)・米寿(88)・卒寿(90)・白寿(99)・紀寿(100)。年齢はもともと数え年、お祝いの色は赤・紫・黄・白が基本で諸説あり、です。
頭の体操がしたくなったら、「暗算でできる?円周率を使わずに求める面積」にも挑戦してみてください。受験の国語の勉強で迷ったことは「受験の質問・相談」で受け付けています。ほかの受験生の様子は、受験掲示板「100点BBS」の共通テスト掲示板でも見られます。
よくある質問
88歳のお祝いは何と言いますか?
米寿(べいじゅ)です。「米」の字を分けると八・十・八になることから。お祝いの色は黄(金茶)とされます。
還暦は60歳ですか、61歳ですか?
数え年で61歳、満年齢で60歳です。今は満60歳の誕生日に祝うことが多いです。
古希はなぜ70歳なのですか?
唐の詩人・杜甫の詩「曲江」の「人生七十古来稀なり」から来ています。正式には「古稀」と書きます。
長寿祝いの色は決まっていますか?
決まりはなく諸説あります。還暦は赤、古希・喜寿は紫、米寿は黄、白寿は白が一般的です。
不惑は何歳のことですか?
40歳です。『論語』為政篇の「四十にして惑はず」から来た言葉です。
あわせて読みたい
出典・参考
- 年齢の名称・由来・お祝いの色は国語辞典と一般に知られた説明による。お祝いの色には諸説あり
- 杜甫「曲江」(二首の其の二)の一節「人生七十古来稀なり」
- 『論語』為政篇「吾十有五にして学に志す…七十にして心の欲する所に従へども、矩を踰えず」
- 年齢のとなえ方に関する法律(昭和24年法律第96号、1950年1月1日施行)
- 大学入試センター「令和9年度大学入学共通テスト実施要項」(国語の試験時間)
- 写真:2013年の元の記事の写真(大学受験合格大作戦)
最終更新:2026年10月22日/作成:大学受験合格大作戦












