この記事の結論

  • 「医学部の面接では浪人生が不利」という噂は昔からあります。2018年、文部科学省が医学部医学科を置くすべての大学を調べ、性別・年齢・現役か浪人かなどで一律に差をつけるのは、募集要項で説明していても不適切という考え方を示しました。
  • 今の医学部の面接は、個人面接・集団面接(討論)・MMIなどの形で、医師をめざす動機や他者への配慮などが見られます。噂より、志望校の募集要項・選抜要項に書かれた面接の形と評価の仕方を確かめて準備することが大切です。

医学部の入試では、多くの大学で面接があります。学力試験と違って点数のつけ方が見えにくいため、昔から「現役生が有利」「浪人は減点される」といった噂が絶えません。このページは2008年6月に、その噂を紹介した記事です。2026年の今、噂のその後と、今の医学部の面接について書き足しました。

医学部をめざす人の全体の勉強法は「京大医学部医学科に合格する人の特徴と勉強法」、医学部の難しさの目安は「医学部難易度ランキング」もあわせてどうぞ。

医学部 面接 噂:2008年に書いた「現役優遇・浪人減点」の話

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まず、2008年の元の記事の内容をそのまま残します。当時の噂として読んでください。

2008年6月の元の記事より

医学部の面接には様々な噂や憶測が飛び交っている。

【浪人生より現役生を優遇する】というのも噂の一つであるが、大学によっては明確に差別化しているところもあるようだ。

たとえば合格最低点に現役生と浪人生が一人づついた場合、一人しか合格にできない場合は現役生を合格にするといった内容である。

明確に募集時にうたっている大学もあるが多くの大学でその基準は闇の中である。

【ある大学では浪人年数×何点かを総得点からマイナスするという大学もある】こういった噂もある。

元の記事では、このあと面接対策の本を紹介していましたが、今は外しています。

噂は「本当かどうか分からない話」だった

2008年当時、面接の点数のつけ方や合否の決め方は、多くの大学で外からは見えませんでした。元の記事にある「その基準は闇の中」という言葉のとおりです。噂の中には根も葉もない話もあれば、あとで本当だと分かった話もありました。それがはっきりしたのが、10年後の2018年です。

医学部 不正入試 2018:文部科学省の調査で分かったこと

医学部入試の調査の流れ(2018〜2019年) 2018年8月7日東京医科大学が調査報告性別や現役・浪人で得点調整8月10日文部科学省が全大学を調査医学部医学科を置く全大学9月4日結果速報男性の合格率が高い大学が多い10月23日中間まとめ不適切な扱いの考え方12月14日最終まとめ不適切な事案を大学名つきで2019年5月31日有識者会議の最終報告全学部の入試の公正のルール
図1 2018〜2019年の医学部入試の調査の流れ(文部科学省の公表から)

2018年、東京医科大学の入試で、特定の受験生への特別な加点や、小論文での性別や現役・浪人の別による得点調整などが行われていたことが、同大学の調査報告(2018年8月)で指摘されました。

これを受けて文部科学省は、2018年8月10日、医学部医学科を置くすべての大学を対象に「医学部医学科の入学者選抜における公正確保等に係る緊急調査」を始めました。書面での調査に加えて、文部科学省が大学を訪ねて入試の資料を調べる訪問調査も行いました。

結果速報(2018年9月4日):男性の合格率が高い大学が多かった

9月4日の結果速報では、平成30年度(2018年度)の入試で、81大学中57大学で男性の合格率が女性の合格率を上回っていたことなどが示されました。合格率の差がそのまま不正を意味するわけではありませんが、調べる必要があることがはっきりしました。

最終まとめ(2018年12月14日):不適切な事案を大学名つきで公表

12月14日の最終まとめでは、文部科学省が「不適切な事案」「不適切である可能性の高い事案」を、内容と大学名をつけて公表しました。2019年の有識者会議の最終報告によると、合計10大学の入試について不適切との判断がされています。

最終まとめに挙げられた事案には、次のような種類がありました(大学ごとの内容は文部科学省の最終まとめで公表されています)。

種類最終まとめにある事案の例
現役・浪人の別学力試験の順位が一定より下の受験生について、浪人や浪人年数が多い受験生が不利になる合否判定の基準を使っていた
現役・一浪への加点面接・小論文・調査書の総合評価で、現役生と一浪生に加点していた
性別小論文・面接などの合計評価点で、女性の合否判定の基準を男性より高くしていた
卒業からの年数調査書の評定を、高校卒業からの年数で一律に差をつけて評価していた
特定の受験生の優先追加合格(繰り上げ合格)で、同窓生の子どもなどを優先していた

2008年の元の記事にあった「浪人年数×何点をマイナス」という噂そのものの形かどうかは別として、浪人年数や現役かどうかで扱いに差をつけていた大学が実際にあったことが、国の調査で明らかになったのです。

なぜ「不適切」なのか:示された考え方

2008年の噂と、2018年に示された考え方 2008年の噂 ? 現役生を優遇? 浪人年数×何点を 引く? 属性で一律に差をつける 性別年齢現役・浪人出身地域 × 不適切 例外:推薦・地域枠などの「別枠」の入試 募集要項に明記+合理的な理由の説明 → 差を設けられる
図2 2008年の噂と、2018年の最終まとめで示された考え方

最終まとめでは、合理的な理由なく、性別・年齢・現役か浪人か・出身地域・居住地域などの属性を理由に、一律に扱いの差を設けることは、募集要項などで前もって説明していたかどうかに関係なく、不適切だという考え方が示されました。「募集要項に書けば差別的な扱いも許される」という意味ではない、とはっきり書かれています。

ただし、推薦入試・AO入試(今の総合型選抜)や「地域枠」など、別枠で行う入試では、年齢・現役浪人の別・出身地域などについて、募集要項に明記し、合理的な理由を説明できれば、扱いの差を設けることもできるとされています。たとえば「卒業後にその地域の医療にたずさわる」ことを条件にした地域枠などです。国公立大学医学部の推薦・AO入試については「国公立大学医学部AO入試」も参考にしてください。

2019年5月31日には、有識者会議が「大学入学者選抜の公正確保等に向けた方策について(最終報告)」をまとめ、医学部だけでなくすべての学部の入試に共通する公正確保のルールを示しました。

うかるくん

うかるくん

ぼく、一浪中なんです。やっぱり医学部の面接って、浪人だと不利なんですか?

合格先生

合格先生

2018年の調査のあと、文部科学省は、浪人かどうかで一律に差をつけるのは不適切という考え方をはっきり示したんだ。一般の入試で「浪人だから減点」は認められない、ということだよ。

うかるくん

うかるくん

じゃあ、浪人していることは気にしなくていいんですか?

合格先生

合格先生

気にするより、浪人の1年で何を考え、何をしてきたかを自分の言葉で話せるようにしておこう。それは現役生にはない材料にもなるよ。それから、推薦や地域枠などの別枠の入試は条件がちがうことがあるから、募集要項を必ず読むこと。

浪人生活の過ごし方は「浪人生の勉強法」、浪人の気持ちの面は「浪人生のプレッシャー」、大学に通いながら受け直す人は「仮面浪人と純浪人の比較」にまとめています。

医学部 面接 評価:今は何が公表されているか

2008年の元の記事では「多くの大学でその基準は闇の中」と書きました。今はどうなっているのでしょうか。

面接で見られているもの

医学部の面接で見られる資質(例) 医療者 動機医師をめざす理由熱意学び続ける気持ち他者への配慮弱い立場の人を思う勤勉さこつこつ努力する 出典:大学入学者選抜の公正確保等に関する有識者会議(2019年)
図3 医学部の面接で評価されている資質の例(有識者会議の最終報告から)

2019年の有識者会議の最終報告では、多くの医学部医学科では面接試験などで、医師になろうとする動機、熱意、弱者や他者への配慮、勤勉であることなど、医療者として不可欠な資質を評価していると説明されています。面接は「話のうまさ」を比べる試験ではなく、医師になる人としての考え方や姿勢を見る場だということです。

「全部は公表しない」理由もある

同じ最終報告では、面接の評価の観点や配点、結果の使い方を細かく公表しすぎると、受験生がそのための対策をして、本来必要な評価ができにくくなるという弊害も指摘されています。そのため、情報を公表して透明にすることと、適切に選ぶための機密を守ることの両立が必要だとされています。

つまり今も、面接の採点基準がすべて公開されているわけではありません。それでも、2018年以前とくらべると、次のような点がはっきりしてきました。

  • 募集要項・選抜要項での明示:入試の方法や合否判定の基準を、アドミッション・ポリシー(入学者受入れの方針)や募集要項で明らかにすることが求められています。最終まとめでは、面接試験の実施方法・合否判定基準・同点の受験生がいたときの扱いなどを募集要項に明示している例が「好事例」として紹介されました。
  • 面接のマニュアルと複数の評価者:評価のばらつきを減らすため、面接を複数の人で行い、マニュアルや評価の書式を整え、面接官の研修を行う大学の例が挙げられています。
  • 使うべきでない情報を聞かない:評価に使うべきでない情報は面接の資料に書かない、面接で尋ねない、ということが大切だとされています。最終まとめでは、面接で使う書類の氏名や出身高校の部分を事務局で隠している例や、面接官に女性の教員を入れて男女のバランスに配慮している例も紹介されています。

募集要項で「面接」について見る所

募集要項で「面接」について見る5つの所 📅日時と場所いつ・どこで(2次の翌日など)👥面接の形個人・集団・MMI など💯配点・評価の仕方点数か、段階の評価か⚠️不合格になる場合面接の結果の扱いの書き方📝面接で使う書類調査書・志望理由書など
図4 志望校の募集要項・選抜要項で、面接について確かめる5つの所

面接の扱いは大学ごとに違います。志望校が決まったら、募集要項・選抜要項の面接の部分を自分の目で読みましょう。とくに、面接に点数があるのか、段階の評価なのか、面接の結果によって不合格になる場合がどう書かれているかは必ず確かめておきたい所です。面接の配点が小さく見えても、面接の結果しだいで不合格になることがあると書いている大学もあります。

募集要項・選抜要項の手に入れ方は「大学の資料(募集要項・選抜要項)の手に入れ方」、志望校の情報の集め方全体は「志望校の情報の集め方」にまとめています。

医学部 面接 形式:個人面接・集団面接・MMI

医学部の面接の3つの形 個人面接1人で答える面接官は複数のことも 集団面接・討論何人かで話す聞く力も見られる MMI短い面接を部屋を回って何回も 123456
図5 医学部の面接の3つの形(くわしい形は大学・年度によって違います)

医学部の面接には、主に次のような形があります。どの形かは、大学や入試の方式(一般選抜・学校推薦型選抜・総合型選抜)によって違います。

個人面接

受験生1人に対して、面接官が1人〜複数人で質問する形です。いちばん多く見られる形で、志望の理由や高校生活、医療についての考えなどを聞かれます。たとえば東京大学(東大)理科三類の2次試験の面接は、複数の教員による個人面接で、場合によっては2次面接があるとされています。

集団面接・集団討論

何人かの受験生がいっしょに面接を受けたり、あるテーマについて話し合ったりする形です。自分の意見を言う力だけでなく、ほかの人の話を聞いて、受け止めて、話をつなぐ力も見られます。医療はチームで行う仕事なので、話し合いの中でのふるまいも大切にされます。

MMI(マルチプル・ミニ・インタビュー)

MMI(Multiple Mini Interview、マルチプル・ミニ・インタビュー)は、いくつかの部屋(ステーション)を順に回り、部屋ごとに違う課題で短い面接を受ける形です。東京慈恵会医科大学は受験生向けの公式サイトで、MMIを、いくつもの能力の要素を一つずつ評価するために、ステーションごとに違う課題を出す面接のやり方だと説明し、ステーションを1つ増やして6つにした年があることを紹介しています。同じサイトでは、MMIは特に対人スキルと問題解決力の評価にすぐれているとされている、と説明されています。

MMIでは、1つの部屋でうまく話せなくても、次の部屋は別の課題・別の面接官です。1つの失敗を引きずらず、気持ちを切りかえることが大切です。

面接はいつある? 2次試験の翌日のことが多い

国立大学の前期日程では、学力検査のあとに医学科の面接が行われる大学があります。2027年度(令和9年度)の例です。

大学学力検査医学科の面接
京都大学(京大)医学部医学科2027年2月25日(木)・26日(金)2月27日(土)9:00〜17:30
東京大学(東大)理科三類2027年2月25日(木)・26日(金)2月27日(土)9:00〜16:00頃
大阪大学(阪大)医学部医学科2027年2月25日(木)2月26日(金)9:00〜17:00

(各大学の2027年度の選抜要項・募集要項から。くわしい集合時刻などは、各大学の案内で確かめてください。)

学力検査で力を出しきった次の日に面接があるので、体力と気持ちの配分も大切です。泊まりがけで受験する人は、面接の日の分まで宿を取っておきましょう。宿の選び方は「受験の宿の選び方」、前日と当日の確かめることは「2次試験の前日・当日チェック」にあります。京大医学部の配点・日程は「京大医学部医学科に合格する人」の記事と「京大の学部別の配点」、東大理三と京大医学部の合格最低点のちがいは「東大理Ⅲと京大医学部の合格最低点の比較」も参考にしてください。防衛医科大学校(防衛医大)の面接(口述試験)は「防衛医大の2次試験(面接・身体検査)」と「防衛医科大学校とは」で紹介しています。

「ここが大事!」と説明する合格先生

合格先生

面接の形も、配点も、日程も、大学ごとに違う。噂や先輩の話より先に、志望校の募集要項を自分で読むことが、いちばんの面接対策の始まりだよ。

医学部 面接 対策:準備のしかた

面接の準備は5ステップ 1自分を知る高校生活をふり返る2理由を言葉になぜ医師?なぜこの大学?3医療を知るニュースを自分の考えで4声に出す人に聞いてもらう5ふり返る詰まった所を直す 4と5は何回もくり返す
図6 医学部の面接の準備の5ステップ

ステップ1:自分を知る

まず、高校生活(浪人生なら浪人の1年も)をふり返り、がんばったこと・失敗したこと・そこから学んだことを書き出します。部活動、委員会、ボランティア、勉強の工夫など、小さなことでかまいません。具体的な場面を思い出せる話ほど、面接で自分の言葉で話せます。

ステップ2:理由を言葉にする

面接でほぼ必ず聞かれるのが、「なぜ医師になりたいのか」「なぜこの大学なのか」です。「人の役に立ちたい」だけで終わらせず、そう思ったきっかけ(体験)→考えたこと→将来どうしたいかの順に話せるように整理します。「なぜこの大学か」は、その大学のアドミッション・ポリシーや、どんな研究・教育をしているかを調べておくと答えやすくなります。たとえば京大医学部の卒業生には、ノーベル生理学・医学賞を受けた研究者もいます(「京都大学出身の有名人」)。

ステップ3:医療を知る

医療に関するニュース(地域の医師不足、高齢化と医療、医療と情報技術など)に目を通し、事実と自分の考えを分けて話せるようにします。知識の量を競うのではなく、「自分はこう考える。なぜなら〜」と筋道を立てて話すことが大切です。考えを短い文で筋道立てて書く練習は、小論文や「現代文の記述問題」の練習とも重なります。医師の国家試験については「医師国家試験合格率」の記事もあります。

ステップ4:声に出す

頭の中で答えを作っただけでは、本番で言葉になりません。家族や学校の先生に面接官役をしてもらい、声に出して答える練習をします。1回の答えは1分くらいを目安に、結論から話しましょう。

ステップ5:ふり返る

練習のあと、詰まった質問・話が長くなった質問をメモして、答え方を直します。ステップ4と5を何回もくり返すうちに、どんな聞かれ方をしても、自分の考えの「芯」から答えられるようになります。答えを丸暗記すると、少し違う聞き方をされたときに崩れやすいので、覚えるのは要点だけにしておきます。

よく聞かれる質問の種類

種類質問の例準備のポイント
志望の理由なぜ医師になりたいのですか/なぜ本学ですかきっかけの体験→考え→将来の順で
高校生活高校でいちばん力を入れたことは何ですか具体的な場面と、そこで学んだこと
人がらあなたの長所と短所を教えてください短所は、直すためにしていることも
医療・社会最近気になった医療のニュースは何ですか事実と自分の考えを分けて
将来10年後、どんな医師になっていたいですか臨床・研究・地域など自分の方向
提出書類志望理由書に書いたことを説明してください書いた内容と話す内容をそろえる

質問の例は一般的なものです。実際に何を聞かれるかは大学や年によって違います。提出した書類(調査書・志望理由書など)は必ずコピーを取っておき、面接の前に読み返しましょう。

浪人生・再受験生の面接の準備

2018年の調査のあと、一般の入試で「浪人だから」と一律に差をつけることは不適切とされました。浪人生は、浪人していることを隠す必要も、言いわけをする必要もありません。浪人の1年で何を考え、どう勉強してきたかを、落ち着いて話せるようにしておきます。大学を卒業してから医学部をめざす再受験生も、これまでの経験が医師としてどう生きるかを自分の言葉で説明できるようにしましょう。

医学部 面接 いつから:時期別の準備

時期することポイント
高1・高2部活・行事・勉強に打ちこむ/医療のニュースにふれる面接で話す「材料」は、毎日の生活の中にある
高3の夏まで志望校の募集要項・選抜要項で面接の形を確かめる個人・集団・MMI、配点か段階評価か
高3の秋〜冬志望の理由を書き出す/面接の練習を始める学力の勉強を中心に、週に少しずつ
共通テストのあと出願書類と同じ内容で話せるか確かめる志望理由書のコピーを読み返す
2次試験の前日答えの要点だけを見直す新しい準備はしない。よく眠る

医学部は学力試験の合格最低点も高く、面接の準備のために学力の勉強を減らしすぎないことも大切です。京大医学部をめざす人の数学は「京大数学の出題分析(理系)」を参考にしてください。

医学部 面接 当日:流れと気をつけること

面接の当日の流れは大学ごとに違いますが、多くの場合、集合→控え室で待つ→順番に呼ばれて面接→終わったら帰るという流れです。受験生が多い大学では、面接が午後になり、控え室で長い時間待つこともあります。

待ち時間の過ごし方

控え室では、提出した志望理由書のコピーや、自分で作った要点のメモを静かに見直すくらいにしておきましょう。新しいことを覚えようとすると、かえって落ち着かなくなります。飲み物や軽い食べ物を持ちこめるか、待ち時間に何をしてよいかは、大学の案内や係の人の指示に従います。

話し方と身だしなみ

  • 結論から短く:質問には、まず「はい、〜です」と答えの中心を言い、そのあとに理由や例を足します。
  • 分からないときは正直に:知らないことを聞かれたら、知ったかぶりをせず「勉強不足で分かりません。ただ、〜と考えます」と、考えられる所まで話します。
  • 聞き返してもよい:質問の意味が分からなければ、「〜という意味でしょうか」と確かめてかまいません。
  • 身だしなみは清潔に:服装の決まりは大学の案内に従い、特に指定がなければ、清潔で落ち着いた服装にします。高校生は制服で受ける人も多くいます。

面接が終わったら

面接が終わったあとに「あの答えはだめだった」と考えこむ人がいますが、終わった面接は変えられません。面接で聞かれたことと自分の答えを短くメモしておくと、ほかの大学の面接や、次の年の受験に役立ちます。合格した先輩の体験は「合格体験記の読み方」の記事も参考になります。

保護者の方へ

面接の練習では、保護者の方が面接官役をすると本人の緊張がやわらぐことがあります。そのとき、答えの内容を直しすぎないことが大切です。本人の言葉で話せることが面接ではいちばん大事なので、「その体験をもう少しくわしく聞かせて」のように、質問を足す形で手伝うのがおすすめです。噂の話で不安になっている場合は、いっしょに志望校の募集要項を読んで、公式に書かれていることを確かめましょう。

医学部の面接でよくある間違い

間違い1:噂を信じて、あきらめる・安心する

「浪人だから面接で落とされる」と思いこんで出願をあきらめたり、反対に「面接はみんな通る」と思って準備しなかったりするのは、どちらも危険です。判断の材料は、噂ではなく志望校の公式の資料です。

間違い2:模範解答を丸暗記する

よくある答えを覚えて話すと、どの受験生も同じ話になり、少し違う質問で言葉に詰まります。自分の体験から出てきた言葉のほうが、短くても伝わります。

間違い3:書類と話の中身がずれる

志望理由書に書いたことと、面接で話すことがちがうと、面接官は「どちらが本当か」と感じます。出願前に書いた内容を、面接の前にもう一度読んでおきましょう。

間違い4:面接の日の体力を考えていない

2次試験の学力検査で力を出しきり、翌日の面接でぐったり…ということもあります。面接の日まで含めて、受験の日程を組むことが大切です。

サクラちゃん

サクラちゃん

MMIって、部屋をいくつも回るんですよね。1つで失敗したら、もうだめなんですか?

合格先生

合格先生

MMIは、部屋ごとに課題も面接官も変わる形なんだ。だから、1つの部屋のことは次の部屋に持ちこまないのがコツだよ。部屋を出たら深呼吸して、次の課題に気持ちを切りかえよう。

サクラちゃん

サクラちゃん

個人面接でも同じですね。1つの質問でうまく言えなくても、次の質問で取りもどせばいいんだ。

合格先生

合格先生

そのとおり。面接は全部の答えが完ぺきである必要はないよ。最後まで、誠実に、自分の言葉で答えることが大切だね。

指さして説明するサクラちゃん

サクラちゃん

噂よりも、志望校の募集要項! 面接の形と、評価の書き方を確かめてから準備を始めよう!

まとめ:医学部の面接は「噂」より「公式の資料」で準備する

  • 2008年当時、医学部の面接には「現役生を優遇」「浪人年数×何点をマイナス」などの噂があった。
  • 2018年、文部科学省が医学部医学科を置くすべての大学を調べ、浪人年数や性別などで扱いに差をつけていた大学があったことを公表した(2019年の最終報告では合計10大学)。
  • 今は、性別・年齢・現役浪人の別などで一律に差をつけるのは不適切という考え方が示されている(推薦・地域枠などの別枠は、明記と合理的な理由があれば差を設けられる)。
  • 面接では、動機・熱意・他者への配慮・勤勉さなど、医療者としての資質が見られる。
  • 面接の形は個人面接・集団面接(討論)・MMIなど。日程は2次試験の翌日のことも多い。
  • 準備は、自分を知る→理由を言葉に→医療を知る→声に出す→ふり返るの5ステップ。

勉強法の全体は「大学受験の勉強法まとめ」から探せます。医学部の受験で迷うことがあれば「受験の質問・相談」で聞いてください。

医学部の面接でどんなことを聞かれたか、受験生どうしの情報交換は、受験掲示板「100点BBS」(100点BBS)の各大学の掲示板でできます。京大医学部をめざす人は「京都大学受験掲示板」へ。

よくある質問

医学部の面接で浪人生は不利になりますか?

2018年に文部科学省は、合理的な理由なく現役か浪人かなどの属性で一律に扱いの差を設けることは、募集要項で説明していても不適切という考え方を示しました。推薦や地域枠など別枠の入試は条件が違うことがあるので、募集要項で確かめてください。

2018年の医学部の不正入試問題とは何ですか?

東京医科大学の入試で、小論文での性別や現役・浪人の別による得点調整などが指摘され、文部科学省が医学部医学科を置くすべての大学を調べた問題です。2018年12月14日の最終まとめで不適切な事案が大学名つきで公表されました。

医学部の面接では何が評価されますか?

有識者会議の最終報告(2019年)では、多くの医学部医学科で、医師になろうとする動機、熱意、弱者や他者への配慮、勤勉であることなど、医療者として不可欠な資質を面接試験などで評価していると説明されています。

MMIとはどんな面接ですか?

MMI(マルチプル・ミニ・インタビュー)は、いくつかの部屋(ステーション)を順に回り、部屋ごとに違う課題で短い面接を受ける形です。実施する大学や形は年度によって違うので、志望校の募集要項で確かめてください。

医学部の面接対策はいつから始めればいいですか?

高3の夏までに志望校の募集要項で面接の形を確かめ、秋から冬にかけて志望の理由を書き出し、声に出す練習を少しずつ始めるのが目安です。高1・高2のうちの部活や行事の経験も面接の材料になります。

あわせて読みたい

出典・参考

  • 2008年6月7日の元の記事(医学部の面接の噂。面接対策の本の紹介・Amazon の広告・ブログランキングの宣伝は外しました)
  • 文部科学省「医学部医学科の入学者選抜における公正確保等に係る緊急調査 最終まとめ」(平成30年12月14日)
  • 大学入学者選抜の公正確保等に関する有識者会議「大学入学者選抜の公正確保等に向けた方策について(最終報告)」(令和元年5月31日)
  • 京都大学・東京大学・大阪大学の2027年度(令和9年度)の入学者選抜要項・学生募集要項(面接の日時)
  • 東京慈恵会医科大学 医学部医学科 受験生向けサイト(MMI の説明)
  • 図2〜図6は、上の資料をもとにした説明のための整理です

最終更新:2026年10月23日/作成:大学受験合格大作戦

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