この記事の結論

  • 通信教育(通信添削)は、申しこむ前に教材の見本とお試しの添削で「難しさ」「添削の量と質」「続けられるか」の3つを自分の目で確かめて選ぶのがいちばん確かな方法です。
  • 目安は、見本の問題の多くが「解説を読めばわかる」レベルで、添削に「どこで・なぜ・どう直すか」が書いてあり、1か月分の課題が1週間の予定にむりなく入ること。申しこみは保護者の方といっしょに決めます。

2009年3月、私はこのページで、ある通信教育の会社が配っていた教材の見本を無料でもらえる案内を紹介しました。「難しい難しいと思っている人も、一度自分の目でテキストを見てみると良いでしょう」と書き、お試しで添削を体験できる案内や、小学生・中学生向けのコースがあることもあわせて紹介していました。

その案内はもう終わっているので、2026年10月に、この記事を「通信教育(通信添削)の選び方」に書き直しました。会社や商品の名前はあげません。どの会社のものを考えるときにも使える、見本と体験で確かめるポイントをまとめます。「一度自分の目で見てみる」という元の記事の考え方は、今でもいちばん大切です。

そもそも予備校・塾、独学、学校中心、通信教育、家庭教師のどれが自分に合うかで迷っている人は、先に「勉強スタイルの選び方」を読んでください。この記事は、「通信教育を使ってみよう」と思ったあとに、どれを選ぶかの話です。申しこんだあとの使いこなし方は、同じ時期に書き直した「通信添削の使い方」にまとめています。

通信教育 通信添削とは:しくみと種類

コンテンツ 非表示

通信教育は、学校や予備校に通わずに、家に届く教材やインターネットの教材で勉強するしくみです。その中で、自分の答案を出して、先生に赤ペンで直してもらう(添削してもらう)ものを、とくに通信添削とよびます。大学受験では、記述式の答案を直してもらえることが、通信添削のいちばんの特徴です。

通信添削(通信教育)はこう進む 1教材が届く紙の冊子や画面の問題2家で解く時間を計って自分の力で3答案を出す郵送やアップロード4添削される先生が赤で直して採点5返ってくる解説といっしょに 返ってきた答案を解き直してから、次の回へ
図1 通信添削の流れ。教材が届く→解く→答案を出す→添削される→返ってくる→解き直して次の回へ

通信教育の主な種類

  • 紙の教材が届く形:冊子のテキストと問題が毎月などの決まったペースで届き、答案を郵送で出します。
  • タブレット・パソコンで進める形:画面で講義の動画を見たり問題を解いたりし、答案を写真やデータで出します。紙とタブレットを組み合わせたものもあります。
  • 添削が中心の形:志望校のレベルに合わせた記述問題を解いて出し、添削と解説を受け取ることに重点をおいた形です。

どれが良いかは人によってちがいます。紙に書いて考えるのが好きな人もいれば、動画の説明のほうがわかりやすい人もいます。タブレットで勉強するときの考え方は「DS・タブレットで勉強する時代」にも書きました。

通信添削でできること・できないこと

通信添削は、家にいながら記述の答案を見てもらえるのが強みです。近くに大学受験の予備校がない人、部活で通う時間がとれない人にも使いやすい方法です。一方で、その場ですぐに質問できるとはかぎらないこと、自分でペースを守らないと教材がたまりやすいことは、知っておきたい弱点です。だからこそ、申しこむ前の確かめ方が大事になります。

通信教育が向いている人・向いていない人

一般的には、次のような人が通信教育を使いやすいといえます。

  • 向いている人:通う時間がとりにくい人、近くに大学受験向けの教室がない人、自分で決めた時間に机に向かえる人、記述の答案を見てくれる人が身近にいない人。
  • 工夫が必要な人:一人だとつい後回しにしてしまう人、わからない所をすぐに聞きたい人。こういう人は、学校の先生に質問する曜日を決めたり、家族に「出した日」を伝えたりして、続けるしくみを作ると使いやすくなります。

自分がどちらに近いか、はっきりしない人は、まず見本を取りよせて2週間ためしてみると、向き・不向きが見えてきます。予備校・塾や家庭教師とのくらべ方は「勉強スタイルの選び方」にまとめています。

通信教育 選び方:見本・体験で確かめる3つのこと

パンフレットや宣伝の言葉だけで選ぶと、「思っていたより難しかった」「添削が返ってきても何を直せばいいかわからない」「教材がたまっていく」という失敗がおきやすくなります。選ぶときは、教材の見本(サンプル)とお試しの添削(体験)を使って、次の3つを自分の目で確かめましょう。

見本・体験で確かめる3つのこと 1難しさ今の自分に合っている?2添削の量と質理由まで書いてある?3続けられるか1週間の予定に入る? 3つとも「○」なら、候補に入れる
図2 通信教育を選ぶときに、見本と体験で確かめる3つのこと
  1. 難しさ:今の自分の実力に合っているか。難しすぎても易しすぎても、力はつきにくくなります。
  2. 添削の量と質:赤字で「どこが・なぜ・どう直すか」まで書いてあるか。点数だけでは、次に何をすればいいかわかりません。
  3. 続けられるか:1か月分の課題が、部活や学校の予定といっしょに1週間に入るか。どんなに良い教材でも、続かなければ意味がありません。

このほかに、志望校の入試の形に合っているかも見ます。たとえば京都大学(京大)の2次試験は記述式が中心で、英語は和訳と英作文が大きな柱です。記述の答案を出して直してもらえるかどうかは、京大を目ざす人には大切なポイントです。京大の配点は「京都大学の学部別 配点一覧」、京大の英語の形と参考書は「京大合格までのお勧め参考書(英語)」で確かめてください。

教材見本の見方:難しさを3色で確かめる

見本が届いたら、ながめて終わりにせず、実際に何問か解いてみるのがいちばんです。おすすめは、解いた問題を3つの色に分ける方法です。

  • 緑:すぐに解けた問題
  • 黄:自分では解けなかったが、解説を読めばわかった問題
  • 赤:解説を読んでもわからなかった問題
見本の問題を3色に分けてみる(例:10問) すぐ解けた解説を読めばわかった解説でもわからない Aの教材7問2問1問易しすぎBの教材3問5問2問ちょうどよいCの教材1問3問6問難しすぎ 黄色(解説を読めばわかる)が多い教材が、いちばん力がつく 数字は説明のための例です
図3 見本の問題を3色に分けて難しさを見る例。黄色が多い教材が、今の自分に合っている

図3の例でいうと、緑ばかりのAは易しすぎで、時間のわりに力がつきません。赤ばかりのCは難しすぎで、解説を読んでもわからないまま進むことになり、続けるのがつらくなります。黄色がいちばん多いBのような教材が、「少し背のびすれば届く」ちょうどよいレベルです。勉強の段階を一段ずつ上がる考え方は「合格への階段」に書きました。

見本を解くときの3つのコツ

  • 時間を計る:時間をかければ解ける問題でも、本番の時間では解けないことがあります。目安の時間が書いてあれば、それに合わせます。
  • 苦手な科目から試す:得意な科目は、どの教材でもある程度解けます。合うかどうかの差が出やすいのは苦手な科目です。
  • 解説の読みやすさも見る:黄色の問題で、解説を読んで「なるほど」と思えたかどうかが大事です。解説がわかりにくい教材は、一人で進めるのがむずかしくなります。

「難しい」と感じたときに考えること

見本を見て「難しい」と感じても、すぐにあきらめる必要はありません。元の記事で書いたように、一度自分の目で見てみることが大事です。見本の中に黄色の問題がそれなりにあるなら、今は難しく感じても、続けるうちに届くかもしれません。反対に、赤の問題ばかりなら、もう一段やさしいコースや、学年の一つ下の内容から始めるほうが近道です。同じ会社の中でも、レベル別のコースがあることが多いので、説明を見比べてみましょう。

お試し添削で確かめること:添削の量と質

通信添削のいちばんの中身は、返ってくる答案の赤字です。お試しの添削(体験)があれば、ぜひ1回出してみましょう。返ってきた答案を見るときは、点数より赤字の中身を見ます。

お試しの添削で見るのは「赤字の中身」 物足りない添削 12点 どこが悪い? 役に立つ添削 ①ここで符号を まちがえた ②理由の1文が 足りない ③書き方の例:「…なので、 〜となる」と理由を先に 「どこで・なぜ・どう直す」がそろっているかを見る 点数より、赤字を読んで次に何をするかわかるかが大事
図4 物足りない添削と、役に立つ添削。「どこで・なぜ・どう直す」がそろっているかを見る

役に立つ添削の4つの特徴

  1. どこで減点されたかがわかる:答案のどの行のどの部分が問題なのか、線や印で示してある。
  2. なぜ減点されたかがわかる:「計算のまちがい」「理由が足りない」「文法のまちがい」など、理由が書いてある。
  3. どう書けばよかったかがわかる:正しい書き方の例や、答案の組み立て方が示してある。
  4. 次に何をすればいいかがわかる:同じまちがいをしないための注意や、復習するとよい所が書いてある。

点数と○×だけの添削でも、何もないよりは役に立ちます。でも、自分の答案のどこが足りないのかを知るために出すのが添削です。「この赤字を読めば、次は自分で直せる」と思えるかどうかで判断しましょう。採点する人に伝わる答案の書き方は「答案の書き方のコツ」に、京大の数学の答案の考え方は「京大 文系数学の出題分析」にまとめています。

お試しの答案を出すときの3つのコツ

  • ふだんどおりの力で解く:教科書や解答を見ながら書くと、添削で本当の弱点がわかりません。わからない所も、自分で考えた所まで書きます。
  • 空欄で出さない:途中までの考えでも書いておくと、「どこまで合っていて、どこから外れたか」を見てもらえます。空欄には赤字の入れようがありません。
  • 苦手な形の問題を選ぶ:選べるなら、英作文や証明など、自分では採点しにくい問題を出すと、添削の良さがいちばんよくわかります。

添削のほかに確かめたいこと

  • 返ってくるまでの日数:答案を出してから返ってくるまでの目安を、説明で確かめます。返ってくるのが遅いと、問題の内容を忘れてしまいます。
  • 模範解答と解説:添削といっしょに、模範解答や解説がつくか。自分の答案と見比べられるかを見ます。
  • 質問のしかた:わからない所をだれに、どうやって聞けるか。質問の窓口があるか、回数に決まりがあるかを確かめます。
  • 答案の出し方:郵送か、写真やデータでのアップロードか。自分の家で無理なくできる方法かを見ます。
うかるくん

うかるくん

友だちが「有名なところなら、どこでも同じでしょ」って言うんです。見本まで取りよせる必要、ありますか?

合格先生

合格先生

会社の名前が有名かどうかより、今のきみに合うかどうかのほうが大事だ。同じ教材でも、ある人にはちょうどよく、ある人には難しすぎることがある。見本を何問か解いて3色に分け、お試しの添削の赤字を読んでみれば、自分に合うかがはっきりするよ。

うかるくん

うかるくん

友だちに合っても、ぼくに合うとはかぎらないんですね。まず苦手な数学から解いてみます!

続けられるか:1か月の量を1週間の予定に入れる

通信教育でいちばん多い失敗は、教材がたまってしまうことです。通う必要がないぶん、自分でペースを守らなければなりません。申しこむ前に、1か月分の課題を1週間の予定に入れてみると、続けられるかどうかがわかります。

続けられるか:1週間の予定に入れてみる(仮の例) 月学校部活火学校部活課題45分水学校部活木学校部活課題45分金学校部活土学校部活解き直し45分日学校部活 1回分=課題90分+解き直し45分。月4回分なら、週に135分 部活の大会や定期テストの週にも入るかを、先に確かめる
図5 1か月分の課題を1週間の予定に入れてみる例(時間は説明のための仮の数字)

図5は、1回分の課題に90分、解き直しに45分かかり、1か月に4回分あると仮に考えた例です。1週間に1回分を進めると、週に135分が必要です。これを火曜・木曜に課題を半分ずつ、土曜に解き直しというように分けると、毎日の勉強にむりなく入ります。実際の時間は教材によってちがうので、見本を解いたときにかかった時間で計算し直してください。

続けられるかを見る3つの質問

  • 部活の大会や定期テストの週にも入るか:いちばん忙しい週に入らない計画は、いつか止まります。
  • 解き直しの時間まで入っているか:課題を解くだけで終わると、添削の効果が半分になります。返ってきた答案を解き直す時間を、最初から予定に入れます。
  • 学校の宿題や予習と重なりすぎないか:学校の勉強に通信教育を足すと、合計の量はふえます。両方が回るかを見ます。

勉強の予定を年→月→週→日に分けて立てる方法は「勉強計画の立て方」に、やった量を記録して見える化する方法は「勉強記録(勉強ログ)のつけ方」に書いています。通信教育を始めたら、届いた日・解いた日・出した日・返ってきた日を記録しておくと、たまり始めにすぐ気づけます。

「ここが大事!」と説明する合格先生

合格先生

通信教育は「届いた日がスタート、解き直した日がゴール」だ。答案を出して終わりにせず、返ってきた赤字を読んで解き直すところまでを、1回分の予定にしておこう。

紙の教材とタブレットの教材、どちらを選ぶ?

今の通信教育には、紙の冊子で進めるものと、タブレットやパソコンで進めるもの、両方を組み合わせたものがあります。どちらが良いかに正解はありません。見本や体験で、両方を一度ためしてみるのがいちばんです。

くらべる点紙の教材タブレット・パソコンの教材
考え方を書く練習答案用紙に途中の式や文を書きやすい画面に書けるものもあるが、書き心地は人による
説明のわかりやすさ文章と図で、自分のペースで読める動画や動く図で説明を見られるものがある
答案の出し方郵送で出す写真やデータで出せるものがある
気をつけたい点届いた冊子が机にたまりやすいほかのアプリや動画に気が散りやすい

大学受験の2次試験は、紙に手で答案を書く試験です。記述の練習の部分だけは、紙に書いて出すようにすると、本番と同じ形で練習できます。タブレットの教材を選んだ場合も、答案は紙に書いて写真で出す、という使い方ができるかを確かめておくと安心です。

京大・東大志望の通信添削の選び方:記述の添削を見る

京大や東大のように2次試験が記述式中心の大学を目ざすなら、通信添削で見るべきなのは、何といっても記述の答案への赤字です。マーク式の問題をたくさん解けるかどうかより、自分の書いた答案がどう採点されるかを知れるかどうかが大切です。

英語:和訳と英作文の添削

京大の英語は、英文和訳と英作文が大きな柱です。和訳なら「どの語句の訳がずれているか」「日本語として自然か」、英作文なら「文法のまちがい」と「もっと自然な言い方」が赤字で示されているかを見ます。一つの答案に、まちがいの指摘と書き直しの例の両方がある添削が役に立ちます。

数学:途中の式と説明の添削

記述式の数学では、答えが合っているかだけでなく、答えにたどり着くまでの説明も採点されます。お試しの添削では、途中の式のどこで論理が飛んでいるか、どんな一言を足せば説明が通るかまで書いてあるかを確かめましょう。公式の意味をたしかめたいときは「算数・数学公式辞典」が使えます。

国語:記述の答え方の添削

国語の記述は、「本文のどこを使って」「どうまとめるか」が問われます。答案のどの部分が本文の内容とずれているか、足りない要素は何かが示してある添削を選びます。古文の文法で迷った所は「古文文法辞典(2次試験の古文)」で確かめられます。

学年・目的別の通信教育の選び方

同じ通信教育でも、学年や目的によって見るポイントが少しちがいます。

学年・立場いちばん見たいこと注意すること
中学生教科書の内容を、学校の進み方に合わせて復習できるか高校受験の形(記述・マーク)に合うか。学校の勉強と重なりすぎないか
高1・高2英語と数学の土台を、毎月むりなく積み上げられるか難しすぎるコースを選ばない。3色分けで黄色が多いものを
高3志望校の形に合う記述問題の添削があるか新しく始めるなら科目をしぼる。過去問の時間を残す
浪人生去年足りなかった科目を、記述で直してもらえるか予備校や独学と組み合わせるなら、量を足しすぎない
保護者の方子どもが自分で「続けられる」と言えるか費用の合計と、やめるときの決まりを資料で確かめる

中学生・高1・高2:土台づくりに使う

中学生や高1・高2のうちは、毎月決まった量を、決まったペースで続けること自体が大きな力になります。この時期は難しい問題より、教科書の内容をしっかり使える教材のほうが合う人が多いはずです。英単語・英文法や数学の基本は、ここで固めておくと高3がぐっと楽になります。勉強法の基本は「大学受験の勉強法の基本」にまとめています。

高3:志望校の形に合わせて、科目をしぼる

高3から通信添削を始めるなら、全科目ではなく、記述の答案を直してほしい科目にしぼるのがおすすめです。高3の秋からは、志望校の過去問を解く時間も必要になります。過去問の使い方は、同じ時期に書き直した「赤本の使い方」に書いています。過去問で見つけた弱点を、通信添削の記述で練習しなおすという使い方もできます。

浪人生:足りなかった科目を直す

浪人生は、去年の入試や模試でどの科目の記述で点を落としたかを先に確かめ、その科目の添削を中心に考えます。予備校に通いながら通信添削を足す人もいますが、量がふえすぎると復習の時間がなくなります。浪人の1年の流れは「浪人生の勉強法」にまとめています。

保護者の方へ

通信教育は、子どもが自分で進めるしくみです。保護者の方が「良さそう」と思っても、本人が見本を解いて「これなら続けられる」と言えるかどうかを大事にしてください。家庭での支え方は「保護者向け学習法」に書いています。

通信教育を申しこむ前のチェックリスト

見本と体験で「これにしよう」と思ったら、申しこむ前に、もう一度次の点を確かめましょう。

申しこむまでの5つのステップ 1見本を見る教材の見本・説明2お試しする体験の添削を1回32週間ためす予定どおり進むか4家族と相談費用・やめる決まり5決める1つにしぼる 合わないと思ったら 無理に決めずに ほかの勉強法も考える 申しこみ・契約は、かならず保護者の方といっしょに
図6 通信教育を申しこむまでの5つのステップ
確かめることチェックのしかた
難しさ見本を何問か解いて3色に分け、黄色(解説を読めばわかる)が多いか
添削の量と質お試しの答案に「どこで・なぜ・どう直す」が書いてあるか
続けられるか1か月分の課題を、いちばん忙しい週の予定にも入れられるか
志望校との相性志望校の入試の形(記述・マーク・英作文など)の練習があるか
質問のしかたわからない所をだれに、どうやって聞けるか
費用とやめるときの決まり1年間の合計と、途中でやめるときの決まりを資料で確かめたか

2週間ためすときに見ること

図6の3つめの「2週間ためす」は、見本の問題や手もちの問題集を使って、通信教育を始めたつもりで2週間すごしてみることです。次の3つを記録しておくと、判断しやすくなります。

  • 予定した日に机に向かえたか:予定の日を○×で記録します。×が続く曜日は、予定の入れ方を見直します。
  • 1回分にかかった時間:見本を解いた時間と、解き直しの時間を分けて書きます。図5の計算を自分の数字でやり直せます。
  • やってみた気持ち:「わかって楽しかった」「つらかった」を一言でメモします。気持ちが続くかどうかも、続けられるかの大事な手がかりです。

2週間たって○が多く、時間も予定どおりなら、続けられる見こみは高いといえます。×が多いなら、量を減らせるコースや、科目をしぼる選び方を考えましょう。

資料や見本を取りよせるときの注意

  • 申しこみは保護者の方といっしょに:資料や見本を取りよせるときには、名前や住所などを伝えることになります。高校生だけで決めず、家族と相談してからにしましょう。
  • いくつかを見比べる:1つだけを見ると、良いか悪いかがわかりにくいものです。2つ以上の見本を同じ問題の分け方で比べると、ちがいがはっきりします。
  • 宣伝の数字だけで決めない:合格者の数や割合などの宣伝の数字は、自分に合うかどうかとは別の話です。自分で解いた見本と、自分の答案の添削で判断しましょう。

通信教育選びのよくある失敗4つ

失敗1:難しいコースを「見栄」で選ぶ

志望校が高いと、いちばん上のコースを選びたくなります。でも、赤の問題ばかりの教材は、解説を読んでもわからないまま進むことになり、続けるのがつらくなります。今の自分に合うレベルから始めて、上がっていけばいいのです。

失敗2:答案を出さずに、教材を読むだけになる

通信添削のいちばんの価値は、自分の答案を直してもらえることです。教材を読むだけで答案を出さないと、そのいちばんの価値を使わないことになります。締め切りに合わせて出すコツは「通信添削の使い方」に書いています。

失敗3:いくつも同時に始める

不安になると、教材をいくつも足したくなります。でも、量がふえるほど解き直しの時間がなくなり、どれも中途半端になりがちです。1つにしぼり、返ってきた答案を解き直すところまでやりきるほうが力がつきます。

失敗4:たまった教材を全部やろうとする

教材がたまってしまったら、全部をやり直そうとせず、今月の分から始めて、たまった分は苦手な単元だけ拾うのが現実的です。一度止まっても、そこからまた始めればいいのです。

サクラちゃん

サクラちゃん

見本を2つ取りよせたら、どっちも良さそうに見えて決められません…。

合格先生

合格先生

そういうときは、同じ科目の問題をどちらも解いて3色に分けてみるんだ。黄色が多いほうが今のきみに合っている。お試しの添削ができるなら、赤字を読んで「次に自分で直せる」と思えたほうを選べばいい。最後はおうちの人と相談して決めようね。

サクラちゃん

サクラちゃん

見た目の印象じゃなくて、解いてみた結果で比べるんですね。週末に英語でためしてみます!

通信教育とほかの勉強の組み合わせ方

通信教育だけで受験勉強のすべてをまかなう必要はありません。学校の授業・参考書での独学・模試・過去問と組み合わせて使うのがふつうです。

  • 学校の授業と:学校で習った単元の復習や、学校で手が回らない記述の練習に使う。
  • 独学と:参考書で自分で進めつつ、記述の答案だけ通信添削で見てもらう。独学の進め方は「独学で大学受験に合格する勉強法」に。
  • 模試と:模試で落とした分野を、通信添削の記述で練習しなおす。京大型の模試の受け方は「京大型模試の選び方と受け方」に。
  • 過去問と:高3の秋からは過去問が中心。通信添削は、過去問で見つけた弱点の練習に回す。

自分の勉強のくせを知りたい人は「大学受験の勉強法診断」もためしてください。京大を目ざす人は、配点から目標点を決めて科目ごとの得点計画を立てる「京大合格の戦略の立て方」、入試と自分を知る考え方の「京大合格作戦の立て方」、東大を目ざす人は「東大合格の戦略(ストラテジー)の立て方」とあわせて読むと、どの科目を通信添削で直すべきかが決めやすくなります。

ひらめいたサクラちゃん

サクラちゃん

「一度自分の目で見てみる」が、いちばんの近道なんだ!見本を解いて、添削の赤字を読んで、1週間の予定に入れてから決めよう。

まとめ:通信教育は「見て・解いて・ためして」から選ぶ

  • 通信添削は、家にいながら記述の答案を直してもらえる勉強のしかた。
  • 選ぶときは、見本とお試しの添削で「難しさ」「添削の量と質」「続けられるか」の3つを確かめる。
  • 見本の問題は3色に分け、黄色(解説を読めばわかる)が多い教材を選ぶ。
  • 添削は「どこで・なぜ・どう直す」がそろっているかを見る。
  • 1か月分の課題をいちばん忙しい週の予定に入れてみる。
  • 申しこみ・契約は保護者の方といっしょに。

勉強法の全体は「大学受験の勉強法まとめ」から探せます。国語は「国語まとめ」、数学は「数学まとめ」も、通信教育の解説でわからない所を調べるのに使ってください。どの通信教育にするかで迷ったら「受験の質問・相談」で聞いてください。

ほかの受験生がどんな勉強のしかたをしているかは、受験掲示板「100点BBS」(100点BBS)の各大学の掲示板で情報交換できます。京大志望の人は「京都大学受験掲示板」へ。

よくある質問

通信教育(通信添削)はどうやって選べばいいですか?

教材の見本とお試しの添削を使い、難しさ、添削の量と質、続けられるかの3つを自分の目で確かめて選びます。

通信教育の教材の難しさはどう確かめますか?

見本の問題を何問か時間を計って解き、すぐ解けた、解説を読めばわかった、解説でもわからない、の3つに分けます。解説を読めばわかる問題が多い教材が合っています。

良い添削とはどんな添削ですか?

どこで減点されたか、なぜ減点されたか、どう書けばよかったか、次に何をすればいいかが赤字でわかる添削です。

通信教育が続かないのはなぜですか?

通う必要がないぶん、自分でペースを守らないと教材がたまりやすいからです。申しこむ前に1か月分の課題を1週間の予定に入れ、解き直しの時間も確保します。

通信教育は高3から始めても間に合いますか?

全科目ではなく、記述の答案を直してほしい科目にしぼれば使えます。高3の秋からは過去問の時間を残すように量を決めます。

あわせて読みたい

出典・参考

  • 2009年3月12日の元の記事(通信教育の教材見本の案内。会社名・商品名・広告のリンクは外しました)
  • 図3・図5の問題数・時間は、説明のための仮の例です

最終更新:2026年10月23日/作成:大学受験合格大作戦

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Xでフォローしよう

おすすめの記事