この記事の結論

  • 受かる受験生は、志望校の募集要項・選抜要項・配点・過去問・合格最低点の5つを、大学の公式から早めに集めて、勉強の計画に使っています。
  • 選抜要項は前の年の夏(7月ごろ)、募集要項は秋から冬(東大は11月中旬、京大は12月中旬。2027年度の例)に出ます。高3の夏までに配点と過去問の形をつかんでおくのが目安です。

2008年11月、私はこのページで「受かる受験生は集める情報の量が違う」と書きました。出だしは『孫子』の「彼を知り己を知らば百戦危うからず」です。志望校(彼)を知らずに勉強するのは、地図を持たずに山に登るようなものです。孫子の言葉の原文や読み方は、同じ時期に書き直した「孫子の兵法の原文・書き下し・意味」にくわしく書いています。

2026年10月に、この記事を「志望校の情報の集め方」として書き直しました。何を、どこで、いつまでに集めればいいのか。集めた情報を、どう勉強に生かすのか。元の記事の考え方を残しながら、今の大学入学共通テスト(共通テスト、旧センター試験)の入試に合わせて図で説明します。

志望校 情報 集め方:集めるのはこの5つ

「情報を集めよう」と言われても、何を集めればいいのか分からない人が多いと思います。大学入試で、合否に直結する情報は次の5つです。

志望校について集める5つの情報 志望校 (彼を知る) 募集要項出願のしかた・日程選抜要項科目・配点の予告過去問問題の形と量合格最低点何点で受かるか配点どの科目が重いか 出どころはどれも「大学の公式」がいちばん正確
図1 志望校について集める5つの情報。まん中の志望校を、5つの方向から調べる
情報何が分かる?どこで手に入る?
選抜要項(入学者選抜要項)募集人員・試験科目・配点・日程の予告大学の公式サイト(入試情報のページ)
募集要項(学生募集要項)出願の期間と方法・検定料・試験場・受験上の注意大学の公式サイト(今は多くの大学がWebで公開)
配点どの科目が何点か、共通テストと2次の比率選抜要項・募集要項の配点の表
過去問問題の形・量・難しさ・時間の足りなさ大学の公式サイト(公開している大学)・過去問集・図書館
合格最低点何点取れば受かるか(年・学部ごとの目安)大学の公式サイト(入試統計・入試結果)・募集要項の資料

この5つがそろうと、「何点を、どの科目で取れば受かるか」が数字で見えてきます。数字が見えれば、毎日の勉強の優先順位が決まります。逆に、情報がないまま勉強すると、配点の小さい科目に時間を使いすぎたり、出ない形式の問題ばかり練習したりしてしまいます。

「選抜要項」と「募集要項」のちがい

名前が似ていてまぎらわしいのですが、役目がちがいます。選抜要項は「来年の入試はこういう形で行います」という予告で、入試の前の年の夏ごろに出ます。募集要項は「この期間に、この方法で出願してください」という出願の手引きで、秋から冬に出ます。勉強の計画に使うのは主に選抜要項、出願のときに使うのは募集要項、と覚えておくと分かりやすいです。

京都大学(京大)の場合、2027年度入試の「京都大学入学者選抜要項」は2026年7月に出ていて、学部ごとの配点や試験の時刻が載っています。一般選抜の学生募集要項は2026年12月中旬に公表の予定です。大学の資料(募集要項や大学案内のパンフレット)の手に入れ方は「大学の願書・募集要項の入手方法」に、出願の流れは「国公立大学の出願期間とインターネット出願の流れ」にまとめています。

共通テストと2次試験の比率:2008年当時と今

元の記事では、大阪大学(阪大)・京都大学・東京大学(東大)を受ける人に向けて、こう書いていました。

センター試験の結果を見て志望校を決定しようと考えているかもしれないがその必要はない。

センター試験と2次個別試験の比率 大阪大学 4:6 京都大学 3:7 東京大学 2:8(学部によって配点は違うがおおむねこの比率である)

二次個別試験の配点が高いので二次試験対策をしっかりしておけば少々センター試験の出来が悪くても合格を狙うことができる。

これは2008年当時(センター試験の時代)の比率です。今は共通テストになり、科目も配点も変わりました。そこで、大学の公式の配点で確かめられた今の比率を、当時と並べてみます。

共通テスト:2次試験の比率は「当時」と「今」 センター試験・共通テスト 2次試験 2008年当時(元の記事) 阪大46京大37東大28 2027年度(大学公式の配点) 東大28京大 経済(文系)3.56.5京大 理学部28
図2 共通テスト(旧センター試験)と2次試験の比率。上は2008年当時の記事、下は2027年度の公式の配点
  • 東大:共通テスト110点+2次試験440点=550点満点。比率は2:8で、2008年当時と同じです(共通テストは1000点満点を110点に換算)。くわしくは「東大合格大作戦」へ。
  • 京大:学部によってちがい、2次試験の割合は経済学部(文系)の約65%から総合人間学部(理系)の約85%まで。「3:7」より2次寄りの学部も多くあります。
  • 阪大:今も学部によって配点がちがいます。今の比率は、大阪大学の入学者選抜要項の学部ごとのページで確かめてください(この記事では数字を書いていません)。

当時も今も変わらないのは、旧帝大クラスの国立大学は2次試験の配点が高いということです。共通テストで少しつまずいても、2次試験で取り返せる大学が多いのです。ただし、共通テストの点で2次試験を受けられる人をしぼる第1段階選抜(足切り)がある大学もあるので、「共通テストは捨ててよい」という意味ではありません。

京大は学部で比率がちがう(2次試験の割合) 総点にしめる2次試験の割合。2027年度 選抜要項より 理学部80%1225点総合人間(文系)79%825点医学部医学科78%1275点工学部78%1025点法学部68%885点文学部67%750点農学部67%1050点経済(文系)65%850点 右の数字は総点。くわしい内訳は「学部別の配点」の記事で
図3 京都大学の学部別、総点にしめる2次試験の割合(2027年度)

図3のように、同じ京大でも理学部(数学300点・理科300点)や医学部医学科は2次試験が約8割、文学部・農学部・経済学部(文系)は約3分の2です。学部ごとの科目の配点は「京都大学の学部別 配点一覧」に、工学部だけ共通テストの英語の扱いがちがう点は「京大工学部の配点」に書いています。京大では数学の配点が大きい学部が多く、その意味は「京大受験生が思っている以上に数学は重要」で計算しています。

比率は「1点の重さ」を知るために使う

比率を知る目的は、科目ごとの1点の重さをつかむことです。たとえば京大理学部では、2次試験の数学が300点、共通テストは全部で250点です。共通テストを1000点満点で受けて250点に換算するなら、共通テストで40点上げても総点は10点しか上がりません。一方、2次試験の数学は300点満点なので、そこで10点上げれば、そのまま総点が10点上がります。どちらが近道かは人によりますが、比率を知らないと、この比べ方そのものができません。こうした計算ができると、「今週は何を勉強するか」の判断が速くなります。

うかるくん

うかるくん

共通テストが終わってから、点数を見て志望校を決めればいいと思ってました。それじゃだめなんですか?

合格先生

合格先生

元の記事にもあるとおり、2次試験の配点が高い大学なら、共通テストの点だけで決める必要はない。それに、2次試験の勉強は1か月ではまにあわない。志望校の配点と過去問の形を先に知って、何か月も前から準備しておくことが大事なんだ。

うかるくん

うかるくん

共通テストのあとに調べ始めたら、もう2次試験まで1か月ちょっとしかないんですね…。今のうちに配点を見ておきます!

配点のほかに見ておきたい:科目の指定と第1段階選抜(足切り)

選抜要項で配点を見るときは、同じページにある共通テストの科目の指定と第1段階選抜の欄もいっしょに読んでおきましょう。ここを見落とすと、配点の計算が合っていても、受験そのものができなくなることがあります。

共通テストの科目の指定

国公立大学の多くは、共通テストで受ける教科・科目を指定しています。大学・学部によって、受ける教科の数や選び方がちがいます。2025年からの共通テストでは「情報Ⅰ」が加わり、地理歴史・公民の科目の名前も「歴史総合,日本史探究」「地理総合,地理探究」などに変わりました。指定された科目を受けていないと出願できないので、共通テストの出願(9〜10月)より前に、第1志望と併願校の両方の指定を確かめておく必要があります。理科で「基礎を付した科目」を使えるかどうか、地理歴史・公民から何科目選ぶかなども、大学・学部でちがいます。

第1段階選抜(足切り)の倍率

志願者が多いとき、共通テストの成績で2次試験を受けられる人をしぼるのが第1段階選抜です。選抜要項には「募集人員の約〇倍」という予告の倍率が載っています。2027年度の京大の例では、多くの学部が約3.5倍(理学部・工学部は約3.0倍)です。東大の倍率は、11月中旬に出る募集要項で確かめてください。京大の医学部医学科は、共通テストを1000点満点に換算して700点以上の人から、募集人員の約3倍まで、という決まりです。

2次試験の比率が高い大学でも、この足切りをこえなければ2次試験は受けられません。共通テストは「2次試験の入場券」でもある、と考えておきましょう。予告の倍率は「その倍率をこえたら実施することがある」という意味で、毎年必ず行われるとはかぎりません。実際に行われたかどうかや、第1段階選抜の合格者の最低点は、大学が公表する入試結果で確かめられます。

集めた数字を表にしてみる

第1志望と併願校が決まったら、次のような表を自分で作ってみましょう。大学名、学部、共通テストの点(満点)、2次試験の点(満点)、2次の比率、足切りの予告倍率、合格最低点(総点の何%)を横に並べます。並べてみると、「この大学は共通テストが重い」「この学部は数学の比率が高い」といったちがいが一目で分かり、志望校選びや併願の組み方にもそのまま使えます。

募集要項・選抜要項はどこで手に入る?

元の記事で私は「受験情報は各大学の公式ホームページや入学願書で集めるのが一番正確である」と書きました。これは今もまったく同じです。ちがうのは、今は多くの資料がWebで読めるようになったことです。

大学の公式サイトの「入試情報」

大学の公式サイトには、たいてい「入試情報」「入学案内」「受験生の方へ」といったページがあります。そこに選抜要項・募集要項のPDF、入試の日程、出願の方法、過去の入試結果がまとまっています。検索するときは「大学名 入学者選抜要項 2027」「大学名 募集要項」のように、資料の名前と年度を入れると見つけやすいです。

募集要項は「紙で取り寄せる」から「Webで読む」へ

2008年当時は、募集要項(願書)を紙で取り寄せるのがふつうでした。今は、国立大学を中心にインターネット出願が広がり、募集要項もPDFで公開されることが多くなっています。京大も2027年度入試の出願は「Web出願登録」です。紙の資料が要るかどうかは大学によるので、募集要項の「出願の方法」の欄で確かめましょう。くわしくは「出願の流れ」の記事へ。

共通テストの情報は大学入試センター

共通テストの日程・科目・受験上の注意は、大学入試センター(https://www.dnc.ac.jp/)が出しています。2027年の共通テストは1月16日(土)・17日(日)、出願期間は2026年9月15日(火)〜10月2日(金)でした。時間割は「2027年 共通テストの時間割・日程」にまとめています。

大学の資料はどれを信じる?

同じ情報でも、出どころによって確かさがちがいます。図4のように、いちばん上は大学の公式です。次に大学入試センターや文部科学省のような公的な機関、その次が本(過去問集など)、先輩・先生・掲示板の話、そしていちばん下が出どころの分からないネットのうわさです。

受験情報の「確かさ」は出どころで決まる 大学の公式公的な機関大学入試センター・文部科学省本・過去問集過去問・解答(解答は出版社のもの)先輩・先生・掲示板体験・空気感(裏を取る)ネットのうわさ出どころ不明(信じない) 確か ↑ 不確か ↓ 要項・統計
図4 受験情報の確かさは出どころで決まる。上ほど確か

先輩や掲示板の話は、試験会場の雰囲気や「時間が足りなかった」といった体験を知るのにとても役に立ちます。ただし、配点や日程のような数字は、必ず大学の公式で裏を取ってください。年度が変わると配点が変わることがあり、人づての話は古い年度のままのことがあるからです。志望校の受験生どうしで情報交換をするなら、受験掲示板「100点BBS」の大学ごとの掲示板(京都大学は 京都大学受験掲示板、東京大学は 東京大学受験掲示板)も使えます。

情報はいつ出る?いつまでに集める?

情報には「出る時期」があります。出る時期を知っておけば、あわてずにすみます。下の図は、2027年度入試(2027年4月入学)の例です。

情報はいつ出る?(2027年度入試の例) 7月選抜要項京大・阪大9〜10月共テ出願9/15〜10/211〜12月募集要項大学ごと1月共通テスト1/16・171〜2月2次の出願1/25〜2/32月2次試験2/25から 左が2026年、1月からが2027年。日付は各大学・大学入試センターの公表による
図5 2027年度入試で情報が出る時期と入試の流れ(各大学・大学入試センターの公表による)
時期出るもの・あること例(2027年度入試)
2026年7月入学者選抜要項京大・阪大の選抜要項は2026年7月発行
2026年9〜10月共通テストの出願9月15日〜10月2日
2026年11〜12月一般選抜の募集要項東大は11月中旬、阪大は11月下旬、京大は12月中旬に公表の予定
2027年1月共通テスト1月16日(土)・17日(日)
2027年1〜2月国公立大学の2次試験の出願東大・京大は1月25日〜2月3日
2027年2月第1段階選抜の発表・2次試験東大・京大は2月10日に第1段階の発表、2月25日から2次試験
2027年3月合格発表東大・京大は3月10日

2次試験の日程や追試験は「国公立大学の2次試験の日程と追試験」に、大学ごとの時間割は「京都大学」「東京大学」「大阪大学」の時間割の記事にまとめています。

学年別:いつまでに何を集める?

  • 高1〜高2:行きたい大学・学部の候補をいくつか出し、入試科目と配点だけ見ておく。文系・理系の選択や、選ぶ科目(地理歴史・理科など)に関わるからです。
  • 高2の終わり〜高3の春:第1志望の過去問を1年分だけ見て、問題の形と量を知る。解けなくてかまいません。
  • 高3の夏(7〜8月):新しい年度の選抜要項が出たら、配点や科目に変更がないか確かめる。合格最低点を数年分見て、目標点を決める。
  • 高3の秋:共通テストの出願(9〜10月)。私立大学の入試方法を比べ、併願校を決める。
  • 高3の冬:募集要項で出願の期間・方法・必要な書類を確かめる。

目安は、高3の夏までに第1志望の配点と過去問の形がつかめていることです。そこから逆算して勉強の計画を立てます。計画の立て方は「勉強計画の立て方」へ。

過去問はどこで手に入る?何年分?

過去問は、志望校の情報の中でいちばん「生きた」情報です。配点や合格最低点は数字ですが、過去問を見ると、どんな力が、どれくらいの時間で求められるかが体で分かります。

  • 大学の公式サイト:過去の入試問題を公開している大学があります(公開していない大学や、著作権の関係で一部の問題を載せない大学もあります)。
  • 共通テスト:大学入試センターが過去の問題と正解を公開しています。新しい教育課程の試作問題も出ています。
  • 過去問集:大学・学部ごとの大学別の過去問集は書店や図書館、学校の進路指導室で見られます。

無料で過去問を手に入れる方法は「大学の過去問を無料で手に入れる方法」、共通テストの過去問の使い方は「センター試験の過去問は共通テスト対策に使える?」、東大の過去問集の選び方は「東京大学過去問題集」にまとめています。

第1志望と併願校で、解く量を変える

元の記事では、国公立志望の人が私立大学も受けるなら「あえて私立対策の勉強をする必要はないが、過去問の3年分ぐらいは解いておこう」と書きました。今もこの考え方はそのまま使えます。第1志望の過去問は、何年分も解いて形式に慣れ、時間配分を体に覚えさせます。併願校は、少なくとも数年分を解いて、形式のちがい(マーク式か記述式か、時間の長さ、出題の範囲)だけは確かめておきましょう。初めて見る形式に本番でとまどうのが、いちばんもったいない失点です。

過去問を「情報」として読む4つの点

過去問は、解く前に情報として読むと、ずっと役に立ちます。1年分を手に取ったら、次の4つをメモして志望校カードに書きこみましょう。

  • 問題の数と試験時間:大問がいくつで、1問に何分使えるか。時間が足りない試験なのか、じっくり考える試験なのか。
  • 答え方:マーク式か、記述式か。記述なら、答えだけか、途中の式や理由まで書くのか。英語なら和訳・英作文・要約のどれが多いか。
  • よく出る分野:数年分を並べると、毎年のように出る分野が見えてきます。そこは重点的に練習します。
  • 難しさの波:易しい年と難しい年があります。合格最低点と合わせて見ると、「難しい年はみんなも取れていない」ことが分かり、落ち着いて本番に臨めます。

合格最低点はどこで見る?どう使う?

合格最低点(合格者の最低点)は、「何点取れば受かるか」の目安になる、とても大事な数字です。多くの国立大学は、年度ごとの入試結果として公表しています。

  • 京大:年度ごとの「一般選抜 諸統計」に、学部ごとの合格者の最高点・最低点(総点)が載っています。
  • 東大:入学者募集要項の資料に、過去3年間の科類ごとの合格者の最高点・最低点・平均点が載っています。東大の数字と使い方は「東大の合格最低点は何点?」で説明しています。

合格最低点の使い方:「総点の何%」にする

合格最低点は、総点の何%かに直して見ると使いやすくなります。年によって問題の難しさがちがうので、1年分だけ見ると判断をまちがえます。3年分以上を並べて、いちばん高い年をこえる点を目標にすると安全です。目標点が決まったら、それを科目に配って「英語で何点、数学で何点」と得点計画を作ります。くわしいやり方は「東大合格の戦略(ストラテジー)の立て方」と「京大合格作戦の立て方」に図で書いています。

なお、配点が変わった年の前後では、合格最低点をそのまま比べられません。比べるときは、同じ配点の年どうしで比べるか、%に直してから比べましょう。

「ここが大事!」と説明する合格先生

合格先生

合格最低点は「1年分」で決めつけない。3年分以上を、総点の何%かに直して並べよう。そうすると、毎年どのあたりが合格ラインか見えてくるよ。

自分に有利な入試方法を調べる

元の記事では、「さまざまな入試形態があるので自分に有利な入試方法を調べることが重要だ」と書きました。2008年当時、阪大には基礎工学部などの推薦入試という選択肢があり、京大の経済学部には、ほかとはセンター試験と2次の割合がちがう入試方法がありました。

今は名前が変わり、2021年度入試から「一般選抜」「学校推薦型選抜」「総合型選抜」という区分になっています。国立大学でも、学部によって学校推薦型選抜や総合型選抜をしているところがあります。京大の経済学部は今、一般選抜の中に文系と理系の2つの区分があり、配点がちがいます(文系は数学150点、理系は数学300点)。同じ学部でも、入り口が1つとは限らないのです。選抜要項の最初のページにある「入試の種類と募集人員」の表を必ず見ましょう。

私立大学は入試方法がとても多い

元の記事にもあるように、私立大学は入試方法が実に多様です。2科目や1科目で受けられる方式、共通テストの成績を使う方式、科目の選び方が広い方式などがあります。同じ大学・同じ学部でも、自分の得意科目で勝負できる方式を選べることがあります。そのためには、できるだけ多くの情報を集めることが大切です。

私立大学は出願の締め切りが国公立大学より早いこともあるので、秋のうちに入試要項(募集要項)を見て、日程が重ならないように組みましょう。早稲田大学・慶應義塾大学を目ざす人は「早稲田・慶應 合格大作戦」、神戸大学を目ざす人は「神戸大学 合格の勉強法と参考書」も参考にしてください。

サクラちゃん

サクラちゃん

私立の入試方式が多すぎて、どれを選べばいいのか分からなくなってきました…。

合格先生

合格先生

まず自分の得意科目と苦手科目をはっきりさせよう。それから、各方式の科目と配点を表にして並べるんだ。得意科目の配点が大きい方式、苦手科目を使わなくていい方式に印をつけると、候補がしぼれるよ。

サクラちゃん

サクラちゃん

表にすれば比べやすいですね!やってみます。

集めた情報は「志望校カード」1枚にまとめる

集めた情報は、ばらばらのままでは役に立ちません。大学ごとに1枚のカード(ノート1ページでも可)にまとめて、勉強机の近くに置いておきましょう。

集めた情報は「志望校カード」1枚に 第1志望 ○○大学 △△学部(前期日程) 日程出願・試験・発表の日科目と配点共テ:2次の比率も足切り第1段階選抜の倍率合格最低点3年分・総点の何%過去問何年分・いつ解く自分の今模試の点と差
図6 志望校カードの例。大学・学部ごとに1枚つくる
  1. 日程:出願期間・試験日・合格発表の日。
  2. 科目と配点:共通テストと2次試験の配点、比率。
  3. 足切り:第1段階選抜があるか、予告の倍率。
  4. 合格最低点:3年分以上と、総点の何%か。
  5. 過去問:何年分を、いつ解くか。
  6. 自分の今:模試や過去問の点と、目標との差。

カードは、選抜要項が出た夏と、募集要項が出た冬に書き直します。配点や日程が変わっていないかを確かめる習慣にもなります。模試の点が出るたびに「自分の今」の欄を書き足せば、目標との差がひと目で分かります。

よくある失敗

  • 古い年度の資料を見ていた:検索で出てきたPDFが去年のものだった、ということはよくあります。表紙の年度(令和〇年度)を必ず確かめます。
  • 学部・区分をまちがえた:同じ学部でも文系・理系で配点がちがうことがあります(京大の経済学部など)。
  • 情報を集めて満足した:集めるのは目的ではなく手段です。カードを作ったら、そこから勉強の計画に落とします。
  • うわさをうのみにした:「今年は易しくなるらしい」のような話は、出どころが分からなければ気にしないこと。

高1・高2の人は「候補を広く」から

まだ志望校が決まっていない人は、いきなり1校にしぼる必要はありません。気になる大学・学部を3〜5校ほど選び、それぞれ簡単なカード(科目と配点だけでも可)を作ってみましょう。並べてみると、「数学の配点が大きい大学が多い」「この学部は共通テストの比率が高い」など、自分の得意・不得意との相性が見えてきます。相性が見えれば、志望校選びそのものがぐっと楽になります。カードは、志望校が変わったら作り直せばよいので、気軽に始めてください。

ひらめいたサクラちゃん

サクラちゃん

情報を集めたら「志望校カード」1枚に!夏と冬に書き直せば、配点が変わってもすぐ気づけるね。

まとめ:情報を集めて、自分に有利な道を選ぶ

受かる受験生は、集める情報の量がちがいます。そして、集めた情報を勉強の計画に使っています。

  • 集めるのは募集要項・選抜要項・配点・過去問・合格最低点の5つ。
  • 出どころは大学の公式がいちばん正確。数字は必ず公式で裏を取る。
  • 2008年当時も今も、旧帝大クラスの国立大学は2次試験の比率が高い(東大2:8、京大は学部で約65〜85%が2次)。
  • 高3の夏までに第1志望の配点と過去問の形をつかむ。
  • 私立大学は入試方法が多いので、得意科目で勝負できる方式を探す。

元の記事の最後に書いたとおり、できるだけ早い時期に情報を集め始め、できるだけ多くの情報の中から自分に有利な情報を拾い出し、合格へ近づいてください。勉強法の全体は「大学受験の勉強法まとめ」に、迷ったときは「受験の質問・相談」へどうぞ。

健闘を祈る。

志望校の受験生どうしの情報交換は、受験掲示板「100点BBS」へ。京大は「京都大学受験掲示板」、東大は「東京大学受験掲示板」。

よくある質問

志望校の情報は何を集めればいいですか?

募集要項・選抜要項・配点・過去問・合格最低点の5つです。どれも大学の公式サイトで手に入るものが多く、公式の情報がいちばん正確です。

選抜要項と募集要項のちがいは何ですか?

選抜要項は入試の科目・配点・日程を前もって知らせる予告で、前の年の夏ごろに出ます。募集要項は出願の期間や方法を説明する手引きで、秋から冬に出ます。

募集要項はいつ公表されますか?

大学によってちがいます。2027年度入試では、東大が2026年11月中旬、阪大が11月下旬、京大が12月中旬に公表の予定です。

東大と京大の共通テストと2次試験の比率は?

東大は共通テスト110点・2次試験440点で2対8です。京大は学部でちがい、2次試験の割合は約65%から約85%です(2027年度)。

合格最低点はどこで見られますか?

多くの国立大学が公式サイトの入試結果・入試統計で公表しています。京大は一般選抜の諸統計、東大は入学者募集要項の資料に載っています。

あわせて読みたい

出典・参考

  • 京都大学「令和9年度 京都大学入学者選抜要項」(配点・日程。2026年7月)
  • 東京大学「令和9(2027)年度 東京大学入学者選抜要項」(配点・日程)
  • 大阪大学「令和9年度 大阪大学入学者選抜要項」(日程・募集要項の公表時期)
  • 大学入試センター「令和9年度大学入学共通テスト実施要項」(日程・出願期間)
  • 京都大学「一般選抜 諸統計」(合格者の最高点・最低点の公表)
  • 2008年当時の比率(阪大4:6、京大3:7、東大2:8)は元の記事の記述です

最終更新:2026年10月23日/作成:大学受験合格大作戦

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