集合とは?意味と記号(∈・⊂・∩・∪)をわかりやすく【例題・問題つき】|合格大作戦 数学用語辞典

集合とは?意味と記号(∈・⊂・∩・∪)をわかりやすく【例題・問題つき】|合格大作戦 数学用語辞典

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大学受験

集合とは

入るか入らないかがはっきり決まる、ものの集まりです。集合に入っている1つ1つのものを要素といい、aa が集合 AA の要素であることを a∈Aa\in A と書きます。

読み方:しゅうごう/英語:set/習う学年:数学Ⅰ(集合と命題)

うかるくん

うかるくん

クラスの「背の高い人」って、集合ですか?

合格先生

合格先生

「背が高い」は人によって基準がちがうから、集合とはいえないんだ。「身長170cm以上の人」なら、入るか入らないかがはっきり決まるから集合になるよ。

この用語のポイント

  • 集合は入る・入らないがはっきり決まる集まり。中身を要素という
  • 要素には ∈\in、集合どうしには ⊂\subset を使う
  • A∩BA\cap B は「かつ」(共通部分)、A∪BA\cup B は「または」(和集合)

やさしく言うと

集合は、「入る・入らない」がはっきり決まる、ものの集まりです。集合に入っている1つ1つのものを要素といいます。たとえば「1から10までの整数のうち、2の倍数」は {2,4,6,8,10}\{2, 4, 6, 8, 10\} という集合で、4 はその要素です。

身近なたとえで考えてみましょう。

  • クラスの名簿:「1 年 2 組の人」は、名簿にのっているかどうかで、入るか入らないかがはっきり決まります。1 人 1 人が要素です。
  • 部活動:「サッカー部の人」と「書道部の人」は別の集合です。両方に入っている人がいれば、その人は 2 つの集合の共通部分に入ります。
  • スマホの写真:アルバムの中の「お気に入り」は、全部の写真(全体集合)の一部で、部分集合のイメージです。
U(全体集合):1から10までの整数 A:2の倍数 B:3の倍数 24810 6 39 157 A∩B = {6}(両方に入る) A∪B = {2, 3, 4, 6, 8, 9, 10}(少なくとも一方に入る)
1〜10の整数で、A(2の倍数)とB(3の倍数)をベン図にしたもの。6 は両方に入る

このように、集合を丸で表した図をベン図といいます。考えているもの全部の集合を全体集合といい、UU と書くことが多いです。

集合になるもの・ならないもの

○ 集合になる

  • 10以下の素数 → {2,3,5,7}\{2, 3, 5, 7\}
  • 1けたの正の偶数 → {2,4,6,8}\{2, 4, 6, 8\}
  • x2=4x^2=4 をみたす実数 xx → {−2,2}\{-2, 2\}
  • x2=−1x^2=-1 をみたす実数 xx → 要素なし(空集合 ∅\varnothing)
  • 自然数全体(要素は無限にあるが、入るかどうかは決まる)
  • 身長 170 cm 以上の人(基準がはっきりしている)

× 集合にならない

  • 大きい数の集まり(どこから「大きい」か決まらない)
  • かわいい動物の集まり(人によって答えがちがう)
  • 背の高い人(基準があいまい)
  • おいしい料理(人によって答えがちがう)
  • 1 に近い数(どこまで近ければよいか決まらない)

「身長170cm以上の人」のように基準をはっきりさせれば、集合になります。要素の数が無限でも、入るかどうかが決まれば集合です。

記号と書き方

記号意味例(A={2,4,6,8,10}A=\{2, 4, 6, 8, 10\})
a∈Aa\in Aaa は AA の要素(aa は AA に属する)4∈A4\in A
a∉Aa\notin Aaa は AA の要素でない3∉A3\notin A
A⊂BA\subset BAA は BB の部分集合(AA の要素はすべて BB にも入る){2,4}⊂A\{2, 4\}\subset A
A∩BA\cap B共通部分(AA かつ BB)BB=3の倍数なら A∩B={6}A\cap B=\{6\}
A∪BA\cup B和集合(AA または BB)A∪B={2,3,4,6,8,9,10}A\cup B=\{2, 3, 4, 6, 8, 9, 10\}
A‾\overline{A}補集合(全体のうち AA に入らないもの)A‾={1,3,5,7,9}\overline{A}=\{1, 3, 5, 7, 9\}
∅\varnothing空集合(要素が1つもない集合)x2=−1x^2=-1 をみたす実数の集合
ABA∩B(A かつ B) ABA∪B(A または B) ABA(A の補集合) ABA⊂B(A は B の部分集合)
共通部分・和集合・補集合・部分集合をベン図で見る

集合の書き方は2通りあります。要素を並べる書き方 A={2,4,6,8,10}A=\{2, 4, 6, 8, 10\} と、条件で表す書き方 A={2n∣n=1,2,3,4,5}A=\{2n\mid n=1, 2, 3, 4, 5\} です。

高校の教科書では、A=BA=B のときも A⊂BA\subset B と書きます(等しい場合をふくむことをはっきりさせるため、A⊆BA\subseteq B と書く本もあります)。

笑顔のサクラちゃん

サクラちゃん

要素なら「属する」、集合どうしなら「部分集合」。記号を使い分けよう!

図で見る:要素の個数と部分集合

集合 AA の要素の個数を n(A)n(A) と書きます。2 つの集合の和集合の個数は、次のように求めます。

n(A∪B)=n(A)+n(B)−n(A∩B)n(A\cup B)=n(A)+n(B)-n(A\cap B)

U:クラス全員 40 人 A:犬 25 人 B:ねこ 18 人 15108 犬だけ両方ねこだけ 7どちらも× n(A∪B) = 25 + 18 − 10 = 33(人) 両方の 10 人は 2 回数えているので、1 回分ひく
両方に入る 10 人を 2 回数えないように、1 回分ひく

ベン図に「だけ」の人数を書きこむと、15+10+8=33 人と、たし算だけでも確かめられます。

サクラちゃん

サクラちゃん

n(A)+n(B)n(A)+n(B) だけだと、どうしてだめなんですか?

合格先生

合格先生

犬もねこも好きな 10 人は、AA にも BB にも入っているよね。25+1825+18 と数えると、その 10 人を2 回数えてしまう。だから 1 回分の 10 をひくんだ。

部分集合の数え方も、図で見るとすっきりします。要素が 3 個の集合なら、それぞれ「入れる・入れない」を選ぶので、部分集合は 2×2×2=82\times2\times2=8 個です。

{a, b, c} の部分集合をぜんぶ書くと… ∅空集合{a}1 個入り{b}1 個入り{c}1 個入り{a, b}2 個入り{a, c}2 個入り{b, c}2 個入り{a, b, c}それ自身 a・b・c を「入れる/入れない」で 2×2×2 = 8 個
{a, b, c} の部分集合は、空集合とそれ自身をふくめて 8 個

テスト・入試ではこう出る

集合は高校の数学Ⅰ「集合と命題」で習い、数学Aの「場合の数」でも要素の個数を数えるときに使います。よく出るのは次の形です。

  • 集合を要素で書き出し、共通部分・和集合・補集合を求める。
  • n(A∪B)=n(A)+n(B)−n(A∩B)n(A\cup B)=n(A)+n(B)-n(A\cap B) を使った個数の問題(倍数の個数、アンケートの人数)。
  • 部分集合の個数、∈\in と ⊂\subset の使い分けを問う問題。
  • 命題の真偽や必要条件・十分条件を、集合のふくむ・ふくまれるで判断する問題。

例題1(共通部分・和集合・補集合)

全体集合 U={1, 2, …, 12}U=\{1,\ 2,\ \dots,\ 12\} で、AA を 12 の約数、BB を偶数の集合とします。A∩BA\cap B、A∪BA\cup B、A‾\overline{A} を求めなさい。

  1. 要素を書き出す:A={1, 2, 3, 4, 6, 12}A=\{1,\ 2,\ 3,\ 4,\ 6,\ 12\}、B={2, 4, 6, 8, 10, 12}B=\{2,\ 4,\ 6,\ 8,\ 10,\ 12\}。
  2. 両方にあるもの:A∩B={2, 4, 6, 12}A\cap B=\{2,\ 4,\ 6,\ 12\}。
  3. 少なくとも一方にあるもの:A∪B={1, 2, 3, 4, 6, 8, 10, 12}A\cup B=\{1,\ 2,\ 3,\ 4,\ 6,\ 8,\ 10,\ 12\}。
  4. UU のうち AA にないもの:A‾={5, 7, 8, 9, 10, 11}\overline{A}=\{5,\ 7,\ 8,\ 9,\ 10,\ 11\}。

答え 上の 3 つ

例題2(要素の個数)

40 人のクラスで、犬が好きな人は 25 人、ねこが好きな人は 18 人、両方好きな人は 10 人でした。どちらも好きでない人は何人ですか。

  1. 犬が好きな人を AA、ねこが好きな人を BB とすると、n(A)=25n(A)=25、n(B)=18n(B)=18、n(A∩B)=10n(A\cap B)=10。
  2. どちらかが好きな人:n(A∪B)=25+18−10=33n(A\cup B)=25+18-10=33。
  3. どちらも好きでない人:40−33=740-33=7。

答え 7 人

ひらめいたサクラちゃん

サクラちゃん

まずベン図をかいて、まん中の「両方」から数を書きこむ。これで個数の問題はこわくない!

まちがえやすい点

腕でバツを作る合格先生

合格先生

2∈A2\in A はOK、2⊂A2\subset A は×! 要素は ∈\in、集合どうしは ⊂\subset だよ。

  • ∈\in と ⊂\subset をまぜる:要素には ∈\in、集合どうしには ⊂\subset を使います。2∈A2\in A は正しく、2⊂A2\subset A は×です。{2}⊂A\{2\}\subset A なら正しいです。
  • 空集合を忘れる:∅\varnothing はどの集合の部分集合でもあります。{1,2}\{1, 2\} の部分集合は ∅\varnothing、{1}\{1\}、{2}\{2\}、{1,2}\{1, 2\} の4個です。
  • 「または」を「どちらか一方だけ」と思う:A∪BA\cup B には、両方に入るもの(上の例の 6)もふくまれます。
  • 和集合の個数を、たすだけで求める:n(A∪B)=n(A)+n(B)n(A\cup B)=n(A)+n(B) とするのは×。共通部分の個数 n(A∩B)n(A\cap B) をひきます。
  • 補集合の全体を確かめない:A‾\overline{A} は「全体集合 UU のうち AA に入らないもの」です。UU が変わると補集合も変わるので、何が全体かを必ず確かめます。
  • 同じ要素を 2 回書く:{1, 1, 2}\{1,\ 1,\ 2\} は {1, 2}\{1,\ 2\} と同じ集合です。集合では、同じものは 1 つと数えます。

ことばの由来・歴史

「集合」は、ものが「集まり合う」ことを表すことばです。英語では set(セット)、要素は element(エレメント)といいます。集合を使って数学を組み立てる考えは、19 世紀後半のドイツの数学者カントールが始めた集合論から広まりました。ベン図の名前は、イギリスのベン(John Venn)にちなんでいます。

ミニ問題

問題1 集合 {1, 2, 3}\{1,\ 2,\ 3\} の部分集合は、全部で何個ありますか。

答えと解き方を見る

8 個です。∅\varnothing、{1}\{1\}、{2}\{2\}、{3}\{3\}、{1, 2}\{1,\ 2\}、{1, 3}\{1,\ 3\}、{2, 3}\{2,\ 3\}、{1, 2, 3}\{1,\ 2,\ 3\}。それぞれの要素を「入れる・入れない」の 2 通りで 23=82^3=8 個。空集合と、それ自身をわすれないようにしましょう。

問題2 1 から 100 までの整数のうち、2 の倍数または 3 の倍数は何個ありますか。

答えと解き方を見る

67 個です。2 の倍数は 50 個、3 の倍数は 33 個、両方(6 の倍数)は 16 個。n(A∪B)=50+33−16=67n(A\cup B)=50+33-16=67。6 の倍数は 2 回数えているので、1 回分をひきます。

問題3 全体集合 U={1, 2, …, 10}U=\{1,\ 2,\ \dots,\ 10\}、A={1, 2, 3, 4}A=\{1,\ 2,\ 3,\ 4\}、B={3, 4, 5, 6}B=\{3,\ 4,\ 5,\ 6\} のとき、A∪B‾\overline{A\cup B} と A‾∩B‾\overline{A}\cap\overline{B} をそれぞれ求めましょう。

答えと解き方を見る

どちらも {7, 8, 9, 10}\{7,\ 8,\ 9,\ 10\} です。A∪B={1, 2, 3, 4, 5, 6}A\cup B=\{1,\ 2,\ 3,\ 4,\ 5,\ 6\} なので、その補集合は {7, 8, 9, 10}\{7,\ 8,\ 9,\ 10\}。また A‾={5, …, 10}\overline{A}=\{5,\ \dots,\ 10\}、B‾={1, 2, 7, 8, 9, 10}\overline{B}=\{1,\ 2,\ 7,\ 8,\ 9,\ 10\} の共通部分も {7, 8, 9, 10}\{7,\ 8,\ 9,\ 10\}。2 つが等しいことをド・モルガンの法則といいます。

関連する公式・用語

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あわせて覚えたい用語

よくある質問

集合と要素のちがいは?

集合は、入るか入らないかがはっきり決まる「ものの集まり」全体です。要素は、その集合に入っている1つ1つのものです。

∈と⊂のちがいは?

∈は「要素が集合に入っている」ことを表し、2∈Aのように使います。⊂は「集合が別の集合にふくまれる」ことを表し、{2}⊂Aのように集合どうしで使います。

空集合とは何ですか?

要素が1つもない集合で、∅と書きます。空集合は、どの集合の部分集合でもあります。

和集合の要素の個数はどう求めますか?

n(A∪B)=n(A)+n(B)−n(A∩B) で求めます。両方に入る要素を2回数えないように、共通部分の個数をひきます。

部分集合は何個ありますか?

要素がn個の集合の部分集合は、空集合とそれ自身をふくめて2のn乗個あります。要素が3個なら8個です。

集合は何年生で習いますか?

高校の数学Ⅰ(集合と命題)で習います。

出典・参考

  • 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 数学編」数学Ⅰ(数と式:集合と命題)

最終更新:2026年10月13日/作成:大学受験合格大作戦