合格大作戦 数学用語辞典 › 数と式
高校受験
文字式とは
数のかわりに や などの文字を使って表した式です。1 本 円のえんぴつ 3 本の代金は 円と表せます。×をはぶく、数を文字の前に書く、÷は分数にする、などの書き方のきまりがあります。
うかるくん
って、 でいいんでしたっけ?
合格先生
おしい! を2回かけるから だよ。 は を2回足した のこと。 なら 、 でちがうね。
この用語のポイント
- 文字式 = 数のかわりに文字を使った式( など)
- 書き方のきまり:×をはぶく・数を前に・÷は分数・同じ文字は累乗
- 文字に数を入れることを代入、出た答えを式の値という
やさしく言うと
文字式は、数のかわりに や などの文字を使って表した式です。文字は「まだ決まっていない数」や「いろいろな数」の入れ物のようなものです。
- 買い物:1 本 円のえんぴつを 3 本と、100 円の消しゴムを買うと、代金は (円)です。えんぴつの値段が決まっていなくても、代金の計算のしかたを1つの式で表せます。
- 年れい:兄は弟より 3 才年上です。弟が 才なら、兄は (才)です。弟が何才のときでも、この式で兄の年れいがわかります。
- 歩いた道のり:分速 m で 20 分歩くと、道のりは (m)です。分速 60 m でも 80 m でも、同じ式が使えます。
えんぴつが 1 本 60 円なら、 に 60 を入れて (円)です。文字に数を入れることを代入といい、出てきた 280 を式の値といいます。
まとめると、文字式は「数が決まる前の計算のしかた」を書いておく道具です。
文字式の書き方の例と、まちがった書き方
○ 正しい書き方
- (。数は文字の前)
- (。同じ文字の積は累乗)
- ( は分数に)
- (。1 は書かない)
- (。文字はふつうアルファベット順)
- (数はかっこの前)
× まちがった書き方
- (数を文字のうしろに書いている)
- ( のつもりなら )
- (1 は書かない)
- (÷が残っている)
- ( と書く)
- を (小数の 1 ははぶけない)
最後の例のように、はぶいてよい 1 は「係数がちょうど 1 か のとき」だけです。 の 1 ははぶけません。
図で見る
文字式でいちばん多いまちがいは、 と の取りちがえです。図にすると、まったく別のものだとわかります。
は 1 辺 の正方形の面積で 、 は長さ の棒 2 本分の長さで です。 なら 、 で、答えがちがいます。
代入は、式を「数を入れると答えが出てくる箱」と考えるとわかりやすくなります。
うかるくん
文字を使うと、かえってむずかしくなる気がするんですけど…。
合格先生
数で書くと「60 円のとき」「80 円のとき」と何回も計算することになるよね。文字式なら の1 本だけで全部を表せる。あとは数を入れるだけなんだ。
文字式の書き方のきまり
| きまり | もとの式 | 文字式 |
|---|---|---|
| ×の記号をはぶく | ||
| 数は文字の前に書く | ||
| 1 は書かない | 、 | 、 |
| 同じ文字の積は累乗で | ||
| ÷は使わず分数で | ||
| 文字はふつうアルファベット順 |

うかるくん
×をはぶいて、数を前に。÷は分数に。このきまりで、式がぐっと短くなるんだ!
は と書いても同じです。かっこのある式は のように、数をかっこの前に書きます。
なお、+と−の記号ははぶけません。 を と書くと、かけ算の意味になってしまいます。
数量を文字式で表す
文章を文字式にするときは、まずことばの式を作り、そこに文字を入れます。
| 数量 | ことばの式 | 文字式 |
|---|---|---|
| 1 個 円のりんご 5 個の代金 | 1 個の値段×個数 | 円 |
| 時速 km で 2 時間進んだ道のり | 速さ×時間 | km |
| 円の 2 割 | 円( 円) | |
| 円の % | 円 | |
| 1 辺 cm の正方形の周の長さ | 1 辺×4 | cm |
| 人で 円を同じように分けたときの 1 人分 | 全体÷人数 | 円 |
単位がちがうときは、先に単位をそろえます。 m と cm の合計を cm で表すなら、 m cm なので (cm)です。
文字式でできること
文字式を使うと、きまりを1つの式で表せます。マッチ棒で正方形を横に並べると、正方形が 個のとき、マッチ棒は 本です。
なら 本と、並べなくてもすぐにわかります。
さらに、文字式を使うと「いつでも成り立つこと」を説明できます。たとえば、連続する 3 つの整数を 、、 と表すと、和は です。 は 3 の倍数なので、「連続する 3 つの整数の和は、いつも 3 の倍数」と言えます( など)。中学 2 年では、こうした説明(証明)を学びます。
文字式を「」で結べば方程式、「」などで結べば不等式になります。文字式は、その後の数学の土台です。
テスト・入試ではこう出る
文字式は中学 1 年の最初のほうで習います。テストでは、書き方のきまりで書き直す問題、数量を文字式で表す問題、代入して式の値を求める問題がよく出ます。高校入試では、規則性の問題で「 番目の図形の個数を を使って表しなさい」の形や、文字式を使った説明の問題がよく出ます。
例題1(数量を文字式で表す)
1 個 円のりんごを 5 個と、1 個 円のみかんを 3 個買い、1000 円札で払いました。おつりは何円ですか。文字式で表しなさい。
- りんごの代金は (円)、みかんの代金は (円)。
- 代金の合計は (円)。
- おつりは「出したお金 − 代金」なので、。かっこをはずすと 。
答え (円)( 円でもよい)
たしかめ:、 なら 円。実際に 円で合っています。
例題2(代入)
、 のとき、 の値を求めなさい。
- 負の数はかっこをつけて代入する:
- 累乗を先に計算: なので
- かけ算をして
答え
まちがえやすい点

合格先生
は ではなく ! かけ算は累乗、足し算は係数で表すよ。
- を と書く: です。 は のことです。 なら 、 でちがいます。
- を や と書く:正しくは です。割られる数が分子になります。
- 代入で負の数にかっこをつけない: のとき は です。 と書くと「3 の 2 乗にマイナス」で になってしまいます。
- を と書く:はぶけるのは×だけです。+や−ははぶけません。、 なら 、 でちがいます。
- 単位をそろえずに足す: m と cm の合計を (cm)とするのはまちがいです。(cm)か、(m)です。
ことばの由来
文字を使って数の関係を調べる数学の分野を代数といいます。「数の代わりに文字を使う」という意味です。英語では algebra(アルジェブラ)といい、9 世紀ごろのアラビアの数学者アル=フワーリズミーの本の題名にある「al-jabr(アル=ジャブル)」という言葉から来ています。
「代入」も「代わりに入れる」という意味で、文字の代わりに数を入れることを表しています。
ミニ問題
問題1 次の式を、文字式の書き方のきまりにしたがって書きましょう。
(1) (2) (3)
答えと解き方を見る
(1) (数を前に、文字はアルファベット順)
(2) ( の 1 は書かず、 は )
(3) (÷は分数に。分子のかっこははずしてよい)
問題2 次の数量を文字式で表しましょう。
(1) 時速 km で 3 時間歩いたときの道のり (2) 円の 3 割
答えと解き方を見る
(1) 道のり=速さ×時間なので、 km
(2) 3 割は なので、 円( 円や 円でも同じ)
問題3 のとき、次の式の値を求めましょう。
(1) (2) (3)
答えと解き方を見る
負の数はかっこをつけて代入します。
(1) なので (2 乗するのは だけで、そのあとにマイナスがつく)
(2) なので
(3)

サクラちゃん
きまりを守って書いて、負の数はかっこで代入。これで文字式はばっちり!
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よくある質問
文字式とは何ですか?
数のかわりにxやaなどの文字を使って表した式です。1本x円のえんぴつ3本の代金を3x円と表すように、決まっていない数をふくむ計算を1つの式で表せます。
文字式の書き方のきまりを教えてください。
×の記号をはぶく、数は文字の前に書く、1は書かない、同じ文字の積は累乗で表す、÷は使わず分数で表す、などのきまりがあります。
a×aは2aですか?
ちがいます。a×aはa²です。2aはa+aのことです。a=3ならa²=9、2a=6でちがう数になります。
代入とは何ですか?
式の中の文字に数を入れることです。代入して計算した結果を式の値といいます。負の数を代入するときは、かっこをつけます。
+や−の記号もはぶけますか?
はぶけません。はぶけるのはかけ算の×だけです。a+bをabと書くと、かけ算の意味になってしまいます。
文字式は何年生で習いますか?
中学1年で本格的に習います。小学6年でも、xなどの文字を使った式を学びます。
出典・参考
- 文部科学省「中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 数学編」第1学年 A 数と式(文字を用いた式)
- 文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 算数編」第6学年 A 数と計算(文字を用いた式)
最終更新:2026年10月13日/作成:大学受験合格大作戦


