
この記事の結論
- 受験勉強のノートは、手で書くことが基本です。考えながら手で書くと、大事な所を選んで自分の言葉でまとめるので、内容が頭に残りやすくなります。入試の本番も紙と鉛筆です。
- タブレットや電子ノートは、集める・並べかえる・探す・持ち歩くのが得意です。いちばんよいのは、紙で考えて書き、電子でまとめて持ち歩く「併用」です(元の記事の結論と同じ)。
この記事は、2014年3月に「受験生にお勧めの電子ノート~受験勉強グッズ」として書いたものです。元の記事では「必ず手書きでノートをまとめること」をすすめたうえで、私が使っていた手書きの電子ノートのよい所・気になる所を紹介しました。
それから10年以上がたち、学校では1人1台の端末(タブレットやノートパソコン)を使うのが当たり前になりました。「ノートは紙とタブレットのどっちがいいの?」という疑問を持つ受験生も増えています。そこで2026年10月の書き直しで、元の体験談はそのまま残し、受験勉強のノートは紙か電子か:手書きの大切さと使い分けの記事に広げました。特定の商品をすすめる記事ではありません。
受験勉強のノート 紙とタブレットの比較|ひと目でわかる表
まずは結論から見てください。紙のノートと電子のノート(タブレットと専用ペン、電子ノートなど)は、得意なことがちがいます。どちらが上というより、役割を分けて使うのがコツです。
| くらべる点 | 紙のノート(ルーズリーフを含む) | 電子のノート(タブレット・電子ノート) |
|---|---|---|
| 覚えやすさ | ◎ 手で書きながら考えるので残りやすい | ○ 手書き入力なら紙に近い。打ちこみは丸写しになりやすい |
| 計算・図を書く速さ | ◎ 思ったとおりにすぐ書ける | ○ ペンと画面がずれる・すべるなど、慣れが要る |
| 並べかえ・検索 | △ 綴じノートは並べかえできない | ◎ ページの移動・コピー・検索が簡単 |
| たくさん持ち歩く | △ 冊数が増えると重い | ◎ 何冊分でも1台に入る |
| 写真・資料の取りこみ | △ 切って貼る手間がかかる | ◎ 写真や図をそのまま入れられる |
| 気が散りにくい | ◎ 通知やほかのアプリがない | △ 通知・動画・ネットに気を取られやすい |
| 本番と同じ | ◎ 入試は紙と鉛筆で書く | △ 試験中は電子機器を使えない |
| トラブル | なくす・汚れる・破れる | 充電切れ・故障・データが消える |
表の◎・○・△は、一般的な傾向をまとめたものです。使う道具や使い方によって変わります。大事なのは、「考えて書く」作業は紙、「集めて、探して、持ち歩く」作業は電子と分けることです。これは、2014年の元の記事の結論「紙のノートと電子ノートの併用」と同じ考え方です。
受験生にお勧めの電子ノート|元の記事(2014年)
ここからは2014年3月の元の記事です。書いた本人の体験談なので、文はほぼそのまま残しています(商品の画像の広告は外しました)。
必ず手書きでノートをまとめること
元の記事(2014年)より:大学受験を終えるまでにいったい何冊のノートを使うでしょうか? 一週間に数冊のノートを使うこともよくあります。まとめ用のノートやルーズリーフもたくさん使うことでしょう。
元の記事(2014年)より:受験生の皆さんに覚えておいてもらいたいのは「必ず手書きでノートをまとめること」です。
元の記事(2014年)より:たまにパソコンやタブレットでノート作りをしている人がいますが、タイピングではなく、手書きで入力できるものにしましょう。
元の記事(2014年)より:ただ、iPadやNexus7などの手書き入力には限界があります。タッチペンと文字や図形がずれてしまったりして、思ったようにノートが作れないということが多々あります。
元の記事(2014年)より:どうしても電子ノートでまとめたいという人は手書きでもサクサクかける「シャープの電子ノートwgシリーズ」がお勧めです。

元の記事(2014年)より:ここでは私が使っているシャープの電子ノート(WG-S20)についてのメリットとデメリットを掲載しておきます。
電子ノートのメリット(2014年当時)
- コンパクト:小さいので持ち歩きに便利
- 大容量:小さいのにノート2000ページ分
- スケジュールも管理できる:スケジュール帳4年分
- パソコンと連携できる:図表や画像などの取り込みが簡単。まとめノートを作る際にはとても便利
電子ノートのデメリット(2014年当時)
- 破れない:紙のノートなら破ったり切り取ったりできます
- 充電が切れると使えない:フル充電で30日間使えますのであまり気になりませんが
- カラーが使えない:マーカー機能は装備されているが、カラフルなノートに仕上げることはできない
結論:紙のノートと電子ノートの併用
元の記事(2014年)より:結論として受験生にお勧めするのは「紙のノート(ルーズリーフ含)と電子ノートの併用」である。数学の計算などは紙のノートでやってもらいたい。
元の記事(2014年)より:一日の最後に今日やった勉強を電子ノートにまとめる。1日1ページまとめて365ページ。3年間の学習内容を電子ノートなら一冊にまとめることができるというわけだ。
元の記事(2014年)より:3年間の学習を一冊のノートまとめれば、受験会場にも持っていけるので、入試直前の総復習(見直し)にも使えます。
元の記事(2014年)より:また、スケジュール機能のついていないノートだけのヴァージョンも存在する。価格はノート機能だけのものの方が安い。
- SHARP 手書き電子ノート WG-N10 ノート1000ページ
- SHARP 電子ノート WG-N20 ノート2000ページ
- SHARP 電子ノート WG-S20 ノート2000ページ+スケジュール帳4年分
ページ数・電池の持ち・機能は、2014年当時に私が使っていた機種の話です。WG-S20が今も新品で売られているかどうかは確かめられませんでした。気になる人は、メーカーや売り場の情報で確かめてください。
この元の記事で、今も変わらず大事なのは次の3つです。
- タイピングではなく、手書きでまとめる(電子の道具を使うときも手書き入力で)。
- 数学の計算などは紙でやる。
- 毎日の最後に1ページだけまとめ、3年分を1冊にして本番まで持っていく。

合格先生
道具が紙でも電子でも、「手で書いて、自分の言葉でまとめる」ことが大事なんだ。計算は紙、毎日のまとめは1ページ。これは今でもそのまま使える作戦だよ。
手書きのノートは記憶に残りやすい?|手書きが大切な理由
元の記事は「必ず手書きで」と強くすすめていました。手書きがよいといわれる理由を、研究の例と勉強の中身の両方から見てみます。
研究の例1:紙の手帳と電子機器のくらべ(東京大学、2021年)
東京大学の酒井邦嘉教授らの研究グループは2021年3月、予定を書きとめるときに紙の手帳を使うか、タブレットやスマートフォンを使うかで、覚えるのにかかる時間や、思い出すときの脳の働きにちがいがあった、と発表しました(掲載誌は Frontiers in Behavioral Neuroscience)。東京大学の発表では、記憶や言語の処理にかかわる脳の領域の活動が、紙の手帳を使ったグループで高くなったとされています。
紙に書くと、「ページの右上に書いた」「この行の下に線を引いた」のように、書いた場所や手ざわりが手がかりになり、思い出しやすくなるのではないか、と説明されています。教科書のどのあたりに書いてあったかを覚えている、という経験は多くの人にあるはずです。
研究の例2:手書きとノートパソコンのくらべ(アメリカ、2014年)
アメリカの研究者(ミューラーとオッペンハイマー)が2014年に心理学の学術誌 Psychological Science に出した研究では、講義のノートを手書きで取った学生のほうが、ノートパソコンで打ちこんだ学生より、考え方を問う問題の成績がよかったと報告されました。研究者は、パソコンだと講義をそのまま打ちこみやすく、自分の言葉にまとめる作業が減るためだと説明しています。
研究の結果は「決めつけない」
ただし、こうした研究には、同じような結果が出なかったという報告もあり、研究によって結果は分かれます。「手書きなら必ず成績が上がる」「タブレットを使うと頭が悪くなる」と決めつけるのはまちがいです。
受験生にとって大事なのは、研究の細かい数字より、図2の考え方です。手で書くと全部は書き写せないので、大事な所を選び、短く言いかえることになります。この「選ぶ・言いかえる」がまさに勉強です。反対に、キーボードで速く打てると、聞いたことや読んだことを考えずに丸写ししてしまいがちです。電子の道具を使うときも、元の記事のとおり手書き入力にして、自分の言葉でまとめるようにしましょう。
手書きが特に大事な場面
- 数学の計算・証明:式を1行ずつ手で書くと、どこで間違えたかが後でわかります。答案の書き方の練習にもなります。
- 漢字・英単語のつづり:書けないと点にならない問題は、手で書いて覚えるのが確実です。漢字の書き順は「漢字合格大作戦」で確かめられます。
- 記述・論述・英作文:本番は紙の答案に手で書きます。字数の感覚は、紙に書いてこそ身につきます。
- 図・グラフ:理科の図や数学のグラフは、手で描くと形の特徴に気づきます。
タブレット・電子ノートで勉強するメリットとデメリット
では、タブレットや電子ノートは受験勉強に使わないほうがいいのでしょうか。そんなことはありません。元の記事のころより、写真や資料を取りこむのはずっと簡単になりました。得意なことに使えば、強い味方になります。
メリット:集める・並べかえる・探す・持ち歩く
- 間違えた問題を集められる:問題集の問題を写真で取りこめば、問題を写す時間がいりません。その時間を解き直しに使えます。
- 並べかえ・コピーが簡単:単元ごと、間違いの種類ごとに並べかえられます。
- 探せる:「あの公式、どこに書いたっけ」を、ページをめくらずに探せます(手書き文字の検索ができるかどうかは、道具によってちがいます)。
- 何冊分でも持ち歩ける:元の記事の「3年分を1冊に」が、そのまま実現できます。
- 色を何度でも変えられる:元の電子ノートの「カラーが使えない」という弱点は、今のタブレットではほとんど気になりません。
デメリット:気が散る・充電・本番とちがう
- 通知やほかのアプリで気が散る:これがいちばんの問題です。勉強のつもりが、気づくと動画を見ていた、ということが起こります。
- 充電が切れると何もできない:元の記事のデメリットと同じです。
- データが消えることがある:故障や操作ミスに備え、大事なまとめは保存先を2か所にしておくと安心です。
- 書き心地が紙とちがう:ペンが画面ですべる、思った所に線が引けない、と感じる人もいます。元の記事の「タッチペンと文字や図形がずれる」は、今でも人によっては感じる弱点です。
- 本番では使えない:入試は紙と鉛筆です(後の「入試本番は紙と鉛筆」で説明します)。
電子のノートを使うときの3つのルール
- 打ちこまず、手書き入力で:元の記事の「タイピングではなく、手書きで」は今も大事です。
- 勉強中は通知を切る:勉強用の設定(通知を出さない・使うアプリを決める)にしてから始めます。
- 「まとめ」と「集める」だけに使う:考える作業(計算・下書き)は紙で、と役割を決めます。
手書きのノートで覚えるコツ|書き方の5つのポイント
「手で書けば覚えられる」といっても、ただ写すだけでは効果は小さくなります。紙でも電子の手書き入力でも使える、書き方のコツを5つ紹介します。
- 見て、閉じて、書く:教科書や板書を見ながら1文字ずつ写すのではなく、一度読んでから目をはなし、思い出して書きます。思い出す作業そのものが、覚える練習になります。
- 自分の言葉に言いかえる:教科書の文をそのまま書かず、「つまり○○ということ」と短く言いかえます。言いかえられない所は、まだわかっていない所です。
- 図や矢印を先に書く:文章で長く説明するより、関係を図や矢印で書いたほうが、後で見たときにすぐわかります。歴史の因果関係や、理科の現象の流れに向いています。
- 余白を残す:ページをびっしり埋めず、右側や下に余白を残します。後で解き直しや気づきを書き足す場所になります。
- 日付と見出しを入れる:いつ、何を勉強したかがわかると、見返すときに探しやすくなります。電子のノートでも同じです。
この5つは、元の記事の「手書きでまとめる」をもう一歩進めたものです。書く量を増やすことより、1回書くたびに頭を使うことを意識しましょう。単語や漢字のように、くり返し書いて覚えるものも、「見ないで書けるか」を確かめながら書くと、同じ回数でも覚え方が変わります。書いたあとに赤シートで隠して自分でテストする、という使い方もおすすめです。
教科別 紙とタブレットの使い分け|数学・英語・国語・理科・社会
使い分けは、教科によってちがいます。手を動かして考える作業は紙、集めたり調べたりする作業は電子、が基本です。
数学:計算は必ず紙で
元の記事でも「数学の計算などは紙のノートでやってもらいたい」と書きました。数学は、式を書きながら考える教科です。途中式を書かずに頭の中だけで計算すると、ミスに気づけません。計算・図・解き直しは紙にしましょう。電子は、間違えた問題の写真と、自分の解き直しを1枚ずつ集めるのに使うと便利です。単元ごとに並べておけば、試験前に「自分が苦手な問題集」ができあがります。数学の勉強の進め方は「数学の勉強法(解法の暗記→演習→過去問の3段階)」、公式の確認は「算数・数学公式辞典」が役に立ちます。
英語:英文への書きこみは紙、音と例文は電子
長文読解では、英文に線を引いたり、文の区切りに印をつけたりしながら読みます。これは紙のほうが速くできます。一方、単語の発音を聞いたり、例文を何度も確かめたりするのは電子の道具が得意です。単語の覚え方は「英単語・英熟語の覚え方【英語の勉強法 基礎編1】」、話す練習と音読は「英語が話せない人の勉強法」にまとめています。
国語:本文の線引き・要約は紙
現代文の要約や記述は、紙に書いて字数の感覚をつかみます。古文単語や漢字の意味をさっと確かめるのは電子でもかまいません。ただし、漢字は書いて覚えるのが基本です。国語の勉強の入口は「国語まとめ」にあります。
理科:図・グラフ・計算は紙、実験や資料の写真は電子
物理の力の図、化学の構造式、生物の図は、手で描くと理解が深まります。教科書や資料集の写真・グラフは、電子のノートに集めておくと、単元ごとに見返せます。
社会:年表・地図への書きこみは紙、資料の整理は電子
歴史の流れは、自分で年表を書くと頭に入ります。地理の地図も、白地図に手で書きこむのが効果的です。教科書の資料や写真は、電子で集めて整理すると便利です。
電子辞書・調べものの道具との組み合わせ
わからない言葉を調べる道具としては、電子辞書も昔から受験生の味方です。合格大作戦では「お勧め電子辞書」の記事も書いています。調べた結果は、紙のノートに自分の言葉で1行書いておくと、後で見返したときに役立ちます。
うかるくん
学校でタブレットが配られたので、ノートを全部タブレットにしようと思っています。紙のノートはもう要らないですか?
合格先生
全部をタブレットにするのはおすすめしないよ。数学の計算や下書きは紙のほうが速いし、考えながら書ける。タブレットは間違えた問題を集めたり、まとめを持ち歩いたりするのに使うといいね。
うかるくん
考えるのは紙、集めるのはタブレット。役割を分ければいいんですね。
合格先生
そのとおり。それに、入試の本番は紙と鉛筆だからね。紙に手で書く練習は毎日続けよう。
紙と電子ノートの併用のしかた|1日1ページのまとめノート
元の記事の作戦は「昼は紙で勉強し、夜に電子ノートへ1ページだけまとめる」でした。今のタブレットでも、そのまま使えるやり方です。
1日1ページのまとめ方(手順)
- 昼:授業と問題演習は紙。板書を写すときも、全部は写さず、大事な所を選んで書きます。
- 夜:その日の勉強をふり返る。紙のノートを見ながら、「今日わかったこと」「間違えたこと」を探します。
- 1ページだけ書く。教科ごとに1〜3行ずつ、自分の言葉でまとめます。間違えた問題は写真を貼り、間違えた理由を1行書きます。
- 日付と教科を入れる。後で探しやすくなります。
- 週に1回、1週間分を見返す。見返して覚えていたものには印をつけます。
1ページに書くこと(例)
| 書くこと | 例 | ポイント |
|---|---|---|
| 今日わかったこと | 三角関数の合成のしかた | 教科書の言葉ではなく、自分の言葉で |
| 間違えたこと | 符号のミス(cosの正負) | 間違えた理由まで1行で |
| 覚えること | 英単語5語・古文単語3語 | 後で隠してテストできる形に |
| 明日やること | 問題集の続き10問 | 次の日の計画とつなげる |
1日1ページなら、1年で365ページ、3年で約1,100ページです。元の記事のころの電子ノートでも、3年分が1冊に入る計算でした。毎日続けるコツは、1ページを15分ほどで書ける量にとどめることです。長く書こうとすると続きません。勉強の時間や量の記録もいっしょにつけたい人は「勉強記録(勉強ログ)のつけ方」を見てください。
紙だけで同じことをするなら
電子の道具がなくても、同じ作戦はできます。まとめ用のノートを1冊決めて、毎日1ページだけ書きます。ルーズリーフなら、教科ごとに並べかえることもできます。ノートの左右の使い分けや見出しの付け方は「東大合格生のノートの取り方」で、教科別に図で説明しています。
まとめノートを「作ること」が目的にならないように
きれいなまとめノートを作ると、勉強した気分になります。でも、ノートは見返して、問題が解けるようになるための道具です。色をたくさん使ったり、レイアウトに凝ったりする時間は、問題を解く時間にはなりません。基本の1冊を何度も繰り返す考え方は「基本書を1冊に絞って反復する勉強法」でも紹介しています。
電子ノート・タブレット勉強のよくある失敗と対策
電子のノートは便利なぶん、気をつけないと勉強の時間をうばいます。よくある失敗と対策を図にまとめました。
通知・ほかのアプリで気が散る
勉強を始める前に、通知を切ります。勉強に使うアプリを決めて、ほかのアプリは開かないようにします。それでも気が散るなら、その時間は紙だけで勉強するのがいちばん確実です。集中力そのものをきたえたい人は「集中力を鍛える問題」も試してみてください。
充電切れ・データが消える
寝る前に充電するのを習慣にします。大事なまとめは、別の場所にも保存しておくと安心です。元の記事の電子ノートは「フル充電で30日間」でしたが、タブレットはこまめな充電が必要なものが多いので、なおさら注意しましょう。
きれいに作ることが目的になる
電子のノートは、色や図をいくらでもきれいに整えられます。そのぶん、時間を使いすぎがちです。1日1ページ・時間を決めると防げます。色の使い方のルールは「受験勉強の文房具の選び方」で説明しています(色は3〜4色まで)。
作ったきり見返さない
まとめノートは、見返して初めて役に立ちます。週に1回、見返す日を決めましょう。見返して、覚えていなかったことだけを次の週にもう一度確かめます。
入試本番は紙と鉛筆|共通テスト・2次試験
どんなに電子の道具が便利になっても、入試の本番は紙と鉛筆です。だからこそ、ふだんから紙に手で書く練習が欠かせません。
共通テスト(大学入学共通テスト、旧センター試験)
2026年1月の共通テストの「受験上の注意」では、マークは黒鉛筆でします。シャープペンシルはメモや計算に使うときだけです。スマートフォンやスマートウォッチ、電子辞書などの電子機器は試験中に使えず、電源を切ってかばんにしまいます。2027年の決まりは、2026年12月上旬に公表予定の「受験上の注意」で必ず確かめてください。持ち物の全体は「共通テストの持ち物リスト」、前日の準備は「共通テスト前日にやっておきたいこと20」にまとめています。
2次試験・私立大学(記述式)
国公立大学の2次試験や私立大学の記述式も、紙の答案に手で書きます。数学の答案、英作文、国語の記述は、決められた枠の中に、読みやすい字で、時間内に書かなければなりません。この感覚は、紙に書く練習でしか身につきません。記述答案の書き方は「京大受験数学の極意(答案の書き方)」でも取り上げています。
元の記事の「受験会場に持っていく」は今も使える
元の記事では、3年分のまとめを1冊にして「受験会場にも持っていける」と書きました。試験の前や休み時間に見返すのは、自分で作ったまとめノートがいちばんです。ただし、試験中は電子機器を使えないので、会場でタブレットや電子ノートを見るなら、試験が始まる前に電源を切ってかばんにしまう決まりを必ず守りましょう。会場では紙のまとめのほうが安心、という人は、直前期に大事な1枚を紙に書き出しておくのもよい方法です。当日の会場での注意は「共通テスト当日の注意22」にまとめています。
学年別 受験勉強のノートの作り方|紙と電子の使い方
高1:紙に手で書く習慣をつくる
まずは紙のノートで、手で書いて考える習慣をつくります。色のルール(赤は覚える、青は自分の間違い、など)もこの時期に決めておきます。タブレットは、授業で配られた資料の整理から使い始めれば十分です。
高2:解き直しを電子に集め始める
勉強の量が増えると、ノートの冊数も増えます。この時期から、間違えた問題の写真と解き直しを電子のノートに集め始めると、高3で大きな力になります。元の記事の「1日1ページ」を始めるのにもよい時期です。
高3:過去問は紙で、まとめは1冊に
過去問や模試は、本番と同じように紙と鉛筆で、時間を計って解きます。まとめは、紙でも電子でも1冊(1か所)にしぼります。どの科目で何点を取るかの計画は「東大合格の戦略(ストラテジー)の立て方」が参考になります。
直前期:新しいノートは作らない
直前期に新しいまとめノートを作り始めると、作るだけで時間がなくなります。今まで作ったまとめを見返すだけにしましょう。直前期の教材の絞り方は「入試直前期の勉強法(新しい教材に手を出さない)」にまとめています。
サクラちゃん
高3なんですけど、今からまとめノートを作り直したほうがいいですか? 今のノートがばらばらで……。
合格先生
一から作り直すのは時間がかかりすぎるよ。間違えた問題だけを1か所に集めることから始めよう。紙ならルーズリーフ1冊、電子なら1つのフォルダにね。
サクラちゃん
全部じゃなくて、間違えた問題だけ。それなら今日からできそうです!
受験生の親御さんへ|タブレットを渡す前に
「勉強に使うならタブレットを買ってあげたい」と考える親御さんもいると思います。渡す前に、次のことを本人と話し合っておくと安心です。
- 何に使うかを決める:「間違えた問題を集める」「まとめを見返す」など、勉強での役割を先に決めます。
- 使う時間と場所を決める:通知を切る、寝る前は使わない、など。
- 紙のノートは続ける:計算・下書き・記述の練習は紙で、と確認しておきます。
やる気の続け方は「受験のモチベーションの保ち方」、勉強を続けるコツは「東大生の勉強法(やる気の保ち方と続けるコツ)」にもまとめています。
まとめ|ノートは「紙で考え、電子で集める」
- 受験勉強のノートは手で書くことが基本。手で書くと、大事な所を選んで自分の言葉でまとめることになる。
- 紙は考える・覚える・計算する、電子は集める・並べかえる・探す・持ち歩くのが得意。
- 電子の道具を使うときも打ちこまず手書き入力で。勉強中は通知を切る。
- 元の記事の作戦:昼は紙、夜に1日1ページ。3年分を1冊にまとめて本番まで持っていく。
- 入試の本番は紙と鉛筆。過去問や模試は紙に手で書いて練習する。
- 直前期は新しいノートを作らず、今までのまとめを見返すだけにする。
勉強のテクニックをもっと知りたい人は「受験の裏技・テクニック30選」へ。ノート作りで迷ったら、受験の質問・相談のページ「受験の質問・相談」でも気軽にたずねてください。

サクラちゃん
考えるのは紙、集めるのは電子! 毎日の最後に1ページだけまとめて、3年分を1冊に。本番は紙と鉛筆だから、手で書く練習も忘れずにね!
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よくある質問
受験勉強のノートは紙とタブレットのどちらがいいですか?
考える・覚える・計算するのは紙、間違えた問題を集める・まとめを持ち歩くのはタブレットが向きます。紙で考えて書き、電子でまとめて持ち歩く併用がおすすめです。
手書きのノートは本当に記憶に残りやすいのですか?
手書きのほうが覚えやすかったという研究があります(東京大学の2021年の発表など)。ただし研究によって結果は分かれるので、「必ず成績が上がる」とはいえません。
数学の勉強はタブレットでしてもいいですか?
計算・図・解き直しは紙がおすすめです。途中式を手で書くと、どこで間違えたかがわかります。タブレットは間違えた問題の写真を集めるのに使うと便利です。
まとめノートは毎日どれくらい書けばいいですか?
1日1ページ、15分ほどで書ける量がおすすめです。1年で365ページ、3年で約1,100ページになり、3年分の勉強を1冊にまとめられます。
共通テストでタブレットや電子辞書は使えますか?
使えません。試験中はスマートフォン、スマートウォッチ、電子辞書などの電子機器は電源を切ってかばんにしまいます(2026年の受験上の注意)。マークは黒鉛筆でします。
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出典・参考
- 元の記事(2014年3月)の体験談・画像。電子ノートの機能(ページ数・電池の持ち など)は2014年当時のもの
- 東京大学「紙の手帳の脳科学的効用について ~使用するメディアによって記憶力や脳活動に差~」(2021年3月19日、Frontiers in Behavioral Neuroscience 掲載)
- Mueller, P. A., & Oppenheimer, D. M. (2014). The Pen Is Mightier Than the Keyboard: Advantages of Longhand Over Laptop Note Taking. Psychological Science, 25(6), 1159–1168.
- 大学入試センター「令和8年度 大学入学共通テスト 受験上の注意」(筆記用具・試験中に使えない電子機器)
- 図は大学受験合格大作戦が作成
最終更新:2026年10月22日/作成:大学受験合格大作戦












