極値とは?極大値・極小値の意味と求め方をわかりやすく【例題・問題つき】|合格大作戦 数学用語辞典

極値とは?極大値・極小値の意味と求め方をわかりやすく【例題・問題つき】|合格大作戦 数学用語辞典

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大学受験

極値とは

関数 f(x)f(x) が x=ax=a を境に増加から減少に変わるとき f(a)f(a) を極大値、減少から増加に変わるとき f(a)f(a) を極小値といい、2つをまとめて極値といいます。グラフの「山の頂上」と「谷の底」の値です。

読み方:きょくち/英語:local extremum/習う学年:数学Ⅱ(微分:関数の増減と極大・極小)、数学Ⅲでいろいろな関数

うかるくん

うかるくん

f′(x)=0f'(x)=0 になる所が極値ですよね?

合格先生

合格先生

それだけでは足りないんだ。f′(x)f'(x) の符号が変わることが大事。y=x3y=x^3 は f′(0)=0f'(0)=0 だけど、極値じゃないよ。

この用語のポイント

  • 極大値=山の頂上(増加→減少)、極小値=谷の底(減少→増加)
  • f′(x)f'(x) の符号が変わる所で極値。f′(a)=0f'(a)=0 だけでは決まらない
  • 極大値は最大値とは限らない(近くでいちばん大きいだけ)

やさしく言うと

グラフを山道にたとえると、極大値は「山の頂上」、極小値は「谷の底」の高さです。のぼり(増加)からくだり(減少)に変わる所が極大、くだりからのぼりに変わる所が極小です。2つをまとめて極値といいます。ほかにも、こんな例があります。

  • 投げ上げたボール:のぼっていたボールが、てっぺんで一瞬止まり、落ち始めます。てっぺんの高さが「極大」です。
  • ジェットコースター:山と谷がいくつもあります。山の頂上はどれも「極大」ですが、いちばん高い山だけが「最大」です。
  • 1 日の気温:朝に下がって、昼に上がり、夜にまた下がるとき、朝のいちばん寒い所は「谷の底」(極小)、昼のいちばん暑い所は「山の頂上」(極大)にあたります。
xyO 極大値 2 極小値 −2 右はしの値 約 5.27 極大値は 最大値とは 限らない y=x³−3x
y=x³−3x は、x=−1 で極大値 2、x=1 で極小値 −2

正確には、x=ax=a の近くで、x≠ax\ne a ならいつも f(x)<f(a)f(x)<f(a) のとき f(a)f(a) を極大値、いつも f(x)>f(a)f(x)>f(a) のとき極小値といいます。まとめると、極値は「近くの中で」いちばん大きい・小さい値です。

極値がある関数・ない関数

○ 極値がある

  • y=x2y=x^2:x=0x=0 で極小値 0(谷の底)
  • y=x3−3xy=x^3-3x:極大値 2、極小値 −2-2
  • y=∣x∣y=|x|:x=0x=0 で極小値 0(とがった点でも極値になる)
  • y=−x2+4y=-x^2+4:x=0x=0 で極大値 4(山の頂上)
  • y=x4−2x2y=x^4-2x^2:x=0x=0 で極大値 0、x=±1x=\pm1 で極小値 −1-1(極小が 2 つ)

× 極値がない

  • y=x3y=x^3(f′(0)=0f'(0)=0 だが増加し続ける)
  • y=2x+1y=2x+1(ずっと増加)
  • y=x3+xy=x^3+x(f′(x)=3x2+1>0f'(x)=3x^2+1>0 でずっと増加)
  • y=−x3y=-x^3(ずっと減少)
  • y=2xy=2^x(ずっと増加。指数関数は極値をもたない)

グラフに「山」か「谷」があるかどうかで決まります。ずっと増加、またはずっと減少する関数には極値がありません。

「ここが大事!」と説明する合格先生

合格先生

極値は「向きが変わる所」。増加→減少なら極大、減少→増加なら極小だ!

図で見る

山の頂上の前後で、グラフの接線の傾きがどう変わるかを見てみましょう。頂上の左では右上がり(傾き+)、頂上でちょうど水平(傾き 0)、右では右下がり(傾き−)です。

xy 傾き +傾き 0(極大)傾き − + から − に変わる所が「山の頂上」
頂上の前後で、接線の傾きが + → 0 → − と変わる

接線の傾きは導関数 f′(x)f'(x) の値です。だから、f′(x)f'(x) のグラフをかくと、f′(x)f'(x) が xx 軸を横切る所が極値の場所になります。

x + + − x=−1 +→− で極大 x=1 −→+ で極小 y=f′(x)=3x²−3 のグラフ
f′(x)=3x²−3 は x=−1 で+→−(極大)、x=1 で−→+(極小)
うかるくん

うかるくん

f′(x)f'(x) が 0 になる所を探せばいいなら、増減表なんていらなくないですか?

合格先生

合格先生

0 になるだけでは足りないんだ。大事なのは、そこで f′(x)f'(x) がxx 軸を横切る(符号が変わる)かどうか。xx 軸にふれるだけで、はね返る場合もあるからね。それを確かめるのが増減表だよ。

極値の求め方(増減表)

  1. 導関数 f′(x)f'(x) を求める
  2. f′(x)=0f'(x)=0 となる xx を求める
  3. 増減表をかき、その前後で f′(x)f'(x) の符号が変わるかを調べる
  4. 符号が変わる所で f(x)f(x) の値を計算する

例:f(x)=x3−3xf(x)=x^3-3x なら、f′(x)=3x2−3=3(x+1)(x−1)f'(x)=3x^2-3=3(x+1)(x-1) で、f′(x)=0f'(x)=0 となるのは x=±1x=\pm1 です。

xx…−1-1…11…
f′(x)f'(x)+0−0+
f(x)f(x)↗2(極大)↘−2(極小)↗

f′(x)f'(x) が+から−に変われば極大、−から+に変われば極小です。f′(x)f'(x) の符号は、因数分解した形から、それぞれの区間の数を1つ入れてみると確かめられます。

f′(a)=0 でも極値とは限らない

f(x)=x3f(x)=x^3 は f′(x)=3x2f'(x)=3x^2 で、f′(0)=0f'(0)=0 です。しかし x=0x=0 の前後で f′(x)>0f'(x)>0 のままなので、ずっと増加しています。だから x=0x=0 で極値をとりません。

xy 傾き0(f′(0)=0) y = x³ 前も後も ずっと増加 → 極値では  ない
y=x³ は x=0 で傾きが0になるが、ずっと増加しているので極値ではない

3次関数 f(x)=ax3+bx2+cx+df(x)=ax^3+bx^2+cx+d が極値をもつのは、f′(x)=0f'(x)=0 が異なる2つの実数解をもつとき、つまり f′(x)f'(x) の判別式が正のときです。重解のときは、y=x3y=x^3 と同じで符号が変わりません。

極値と最大値・最小値のちがい

極大値は「その近くでいちばん大きい値」で、全体での最大値とは限りません。図1の −2.1≦x≦2.3-2.1\leqq x\leqq2.3 の範囲では、右はし x=2.3x=2.3 での値(約 5.27)が極大値 2 より大きく、左はし x=−2.1x=-2.1 での値(約 −2.96-2.96)は極小値 −2-2 より小さいです。

最大値・最小値を求めるときは、極値と、範囲の両はしの値をくらべます。

あせるサクラちゃん

サクラちゃん

極大値が最大値とは限らないの。端の値もくらべなきゃ!

テスト・入試ではこう出る

極値は、高校の数学Ⅱ(微分)で習います。定期テストでは増減表をかいて極値を求める問題、大学入試では極値をもつ条件(判別式)、極値から係数を決める問題、最大・最小の問題がよく出ます。数学Ⅲでは、三角関数や指数関数・対数関数をふくむ関数の極値も求めます。

例題1(極値を求める)

f(x)=2x3−3x2−12x+1f(x)=2x^3-3x^2-12x+1 の極値を求めなさい。

  1. f′(x)=6x2−6x−12=6(x2−x−2)=6(x+1)(x−2)f'(x)=6x^2-6x-12=6(x^2-x-2)=6(x+1)(x-2)。
  2. f′(x)=0f'(x)=0 となるのは x=−1, 2x=-1,\ 2。
  3. 増減表をかく。f′(x)f'(x) は x<−1x<-1 で+、−1<x<2-1<x<2 で−、x>2x>2 で+。
  4. x=−1x=-1 で+→−なので極大:f(−1)=−2−3+12+1=8f(-1)=-2-3+12+1=8。x=2x=2 で−→+なので極小:f(2)=16−12−24+1=−19f(2)=16-12-24+1=-19。
xx…−1-1…22…
f′(x)f'(x)+0−0+
f(x)f(x)↗8↘−19-19↗

答え x=−1x=-1 で極大値 8、x=2x=2 で極小値 −19-19

例題2(極値をもつ条件)

f(x)=x3+ax2+3xf(x)=x^3+ax^2+3x が極値をもつような、定数 aa の値の範囲を求めなさい。

  1. f′(x)=3x2+2ax+3f'(x)=3x^2+2ax+3。
  2. 極値をもつ ⇔ f′(x)f'(x) の符号が変わる所がある ⇔ 2次方程式 f′(x)=0f'(x)=0 が異なる2つの実数解をもつ。
  3. 判別式 D4=a2−3×3=a2−9>0\dfrac D4=a^2-3\times3=a^2-9>0。
  4. (a+3)(a−3)>0(a+3)(a-3)>0 より、a<−3, 3<aa<-3,\ 3<a。

答え a<−3, 3<aa<-3,\ 3<a(a=±3a=\pm3 のときは重解になり、f′(x)≧0f'(x)\geqq0 のままなので極値をもたない)

机で勉強するうかるくん

うかるくん

増減表をかけば、極大も極小も一目で分かる。答案にも必ずかこう!

まちがえやすい点

腕でバツを作る合格先生

合格先生

f′(a)=0f'(a)=0 だけで極値と決めない! 増減表で符号の変化を確かめよう。

  • f′(a)=0f'(a)=0 なら極値だと決めつける:y=x3y=x^3 の x=0x=0 のように、符号が変わらなければ極値ではありません。増減表で確かめます。
  • 極大値=最大値と思う:極大値は近くでの最大にすぎません。極大値が極小値より小さいことさえあります。y=x+1xy=x+\dfrac1x は x=−1x=-1 で極大値 −2-2、x=1x=1 で極小値 22 です。
  • 範囲のはしを極値にする:高校の教科書では、極値はその点の両側を見て決めるので、範囲のはしの値は極値とはいいません(最大値・最小値にはなることがあります)。
  • xx の値だけ答える:「極値を求めよ」と聞かれたら、答えは f(a)f(a) の値です。「x=−1x=-1 で極大値 2」のように、場所と値をセットで書きます。
  • f′(x)f'(x) の符号と f(x)f(x) の符号をまぜる:増減表の+・−は f′(x)f'(x)(傾き)の符号です。f(x)f(x) が正か負かとは関係ありません。

ことばの由来

「極」は「きわみ・いちばんはし」という意味の漢字です(北極・極限など)。極大は「その近くでのきわみの大きさ」、極小は「きわみの小ささ」を表します。英語では極大値を local maximum、極小値を local minimum といい、local(その場所の、局所的な)という言葉が「近くの中で」という意味をよく表しています。

ミニ問題

問題1 f(x)=x2−4x+1f(x)=x^2-4x+1 の極値を求めましょう。

答えと解き方を見る

x=2x=2 で極小値 −3-3(極大値はなし)です。f′(x)=2x−4f'(x)=2x-4 は x=2x=2 で−から+に変わるので極小、f(2)=4−8+1=−3f(2)=4-8+1=-3。2次関数なら、平方完成 (x−2)2−3(x-2)^2-3 の頂点としても求められます。

問題2 f(x)=−x3+3xf(x)=-x^3+3x の極大値と極小値を求めましょう。

答えと解き方を見る

x=1x=1 で極大値 2、x=−1x=-1 で極小値 −2-2 です。f′(x)=−3x2+3=−3(x+1)(x−1)f'(x)=-3x^2+3=-3(x+1)(x-1) は、−1<x<1-1<x<1 で+、それ以外で−。x=−1x=-1 で−→+(極小)、x=1x=1 で+→−(極大)。x3x^3 の係数が負なので、グラフの形が y=x3−3xy=x^3-3x の上下逆になります。

問題3 a>0a>0 とします。f(x)=x3−3axf(x)=x^3-3ax の極小値が −16-16 となるとき、aa の値を求めましょう。

答えと解き方を見る

a=4a=4 です。f′(x)=3x2−3a=3(x+a)(x−a)f'(x)=3x^2-3a=3(x+\sqrt a)(x-\sqrt a) なので、x=ax=\sqrt a で極小。極小値は f(a)=aa−3aa=−2aaf(\sqrt a)=a\sqrt a-3a\sqrt a=-2a\sqrt a。−2aa=−16-2a\sqrt a=-16 より aa=8a\sqrt a=8、つまり a32=8=432a^{\frac32}=8=4^{\frac32} なので a=4a=4(たしかめ:f(2)=8−24=−16f(2)=8-24=-16)。

関連する公式・用語

公式辞典で、くわしい証明と例題を見る

あわせて覚えたい用語

よくある質問

極値とは簡単にいうと?

グラフの山の頂上の値(極大値)と、谷の底の値(極小値)をまとめた言い方です。

極大値と最大値のちがいは?

極大値は、その点の近くでいちばん大きい値です。最大値は、考えている範囲全体でいちばん大きい値です。極大値が最大値になるとは限りません。

f′(a)=0なら必ず極値ですか?

いいえ。y=x³はx=0で微分係数が0ですが、前後でずっと増加しているので極値ではありません。f′(x)の符号が変わるかを確かめます。

3次関数が極値をもつ条件は?

導関数f′(x)=0が異なる2つの実数解をもつこと、つまりf′(x)の判別式が正であることです。重解や実数解なしのときは極値をもちません。

極値は増減表なしで求めてもよいですか?

答案では増減表をかくのが基本です。f′(x)の符号が変わることを示す根拠になるからです。

極値は何年生で習いますか?

高校の数学Ⅱ(微分)で習います。数学Ⅲでは、三角関数や指数関数などをふくむ、いろいろな関数の極値も求めます。

出典・参考

  • 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 数学編」数学Ⅱ(微分・積分の考え:導関数の応用)・数学Ⅲ(微分法:導関数の応用)

最終更新:2026年10月13日/作成:大学受験合格大作戦