この公式のポイント
- 微分は接線の傾き=瞬間の変化の割合
- (xn)′=nxn−1:二項定理で展開すると、h のかからない項だけが残る
- 積の微分 (fg)′=f′g+fg′:「引いて足す」で証明
- 数学Ⅱで接線・増減・極値、数学Ⅲで積・商・合成関数

うかるくん
(xn)′=nxn−1 って、どうして指数が前に出てくるの?
![合格先生]()
合格先生
二項定理で (x+h)n を広げて h→0 とすると、h のかからない nxn−1 だけが残るからだ。
微分とは:瞬間の変化の割合
関数 f(x) のグラフ上の点で、接線の傾き(その瞬間の変化の割合)を求めることを微分といいます。2点を結ぶ直線の傾き(平均変化率)で、2点を限りなく近づけたものです。
f′(x)=h→0limhf(x+h)−f(x)
2点を結ぶ直線(点線)は、h を0に近づけると接線(赤)に近づく
微分の公式
基本の微分の公式
(xn)′=nxn−1(c)′=0{kf(x)+lg(x)}′=kf′(x)+lg′(x)
積・商・合成関数の微分(数学Ⅲ)
{f(x)g(x)}′=f′(x)g(x)+f(x)g′(x){g(x)f(x)}′={g(x)}2f′(x)g(x)−f(x)g′(x){f(g(x))}′=f′(g(x))g′(x)
(xⁿ)′=nxⁿ⁻¹ の証明
定義に入れて、二項定理で (x+h)n を展開します。
(x+h)n=xn+nxn−1h+nC2xn−2h2+⋯+hn
h(x+h)n−xn=nxn−1+nC2xn−2h+⋯+hn−1
h→0 とすると、2項目以降はすべて h がかかっているので0になり、nxn−1 だけが残ります。
例:n=2 なら h(x+h)2−x2=h2xh+h2=2x+h→2x。
積の微分の証明
f(x+h)g(x+h)−f(x)g(x) に、f(x)g(x+h) を引いて足します(引いて足すのが工夫)。
hf(x+h)g(x+h)−f(x)g(x)=hf(x+h)−f(x)g(x+h)+f(x)hg(x+h)−g(x)
h→0 で f′(x)g(x)+f(x)g′(x)。図で考えると、たて f・横 g の長方形の面積がふえる分は「たてがふえた分×横」+「たて×横がふえた分」です。
面積 fg がふえる分は、上の帯 Δf×g、右の帯 f×Δg、角の小さな長方形の3つ。h で割って h→0 とすると角の分は0になり、f′g+fg′ が残る
大学受験での使い方
数学Ⅱでは多項式の微分で、接線の方程式、増減表・極値・最大最小を学びます。数学Ⅲでは積・商・合成関数、三角関数・指数関数・対数関数の微分に広がります。
大学受験例題1(導関数)
f(x)=2x3−3x2+5 の導関数と、
x=2 での接線の傾きを求めなさい。
解き方
f′(x)=6x2−6x。f′(2)=24−12=12。
答え f′(x)=6x2−6x、傾き 12
大学受験例題2(接線の方程式)
y=x2 のグラフ上の点
(3, 9) における接線の方程式を求めなさい。
解き方
y′=2x なので傾きは 6。y−9=6(x−3) より y=6x−9。
答え y=6x−9
大学受験例題3(極値)
f(x)=x3−3x の極値を求めなさい。
解き方
f′(x)=3x2−3=3(x+1)(x−1)。x=−1 の前後で +→− なので極大値 f(−1)=2、x=1 の前後で −→+ なので極小値 f(1)=−2。
答え 極大値 2(x=−1)、極小値 −2(x=1)
よくある間違い
![腕でバツを作る合格先生]()
合格先生
積の微分を f′g′ にするな。正しくは f′g+fg′ だぞ。
- 定数を微分して残す:定数の微分は0。
- f′(a)=0 なら必ず極値と考える:x3 の x=0 のように、前後で符号が変わらなければ極値ではない。
- 積の微分を f′g′ にする:正しくは f′g+fg′。
練習問題
![ひらめいたサクラちゃん]()
サクラちゃん
長方形の面積がふえる図を思い出せば、積の微分も忘れないね
- 大学受験 y=4x3−x2+7x を微分しなさい。
答えと解説を見る
y′=12x2−2x+7 - 大学受験 定義にしたがって f(x)=x2+3x の導関数を求めなさい。
答えと解説を見る
h(x+h)2+3(x+h)−x2−3x=h2xh+h2+3h=2x+h+3→2x+3。答え 2x+3 - 大学受験 y=x3−6x2+9x の極小値を求めなさい。
答えと解説を見る
y′=3(x−1)(x−3)。x=3 で極小、y=27−54+27=0。答え 0
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よくある質問
微分の公式は?
(xⁿ)'=nxⁿ⁻¹、定数の微分は0、{kf(x)+lg(x)}'=kf'(x)+lg'(x) が基本です。数学Ⅲでは積・商・合成関数の微分も使います。
微分とは何ですか?
関数のグラフの接線の傾き、つまりその瞬間の変化の割合を求めることです。f'(x)=lim(h→0){f(x+h)−f(x)}/h で定義します。
(xⁿ)'=nxⁿ⁻¹ はなぜ成り立つのですか?
(x+h)ⁿ を二項定理で展開して x ⁿ を引き、h で割ると nxⁿ⁻¹ と h のかかった項が残ります。h→0 で h のかかった項が消えるからです。
積の微分の公式は?
{f(x)g(x)}'=f'(x)g(x)+f(x)g'(x) です。
微分は何年生で習いますか?
高校2年ごろ数学Ⅱで多項式の微分、高校3年ごろ数学Ⅲで積・商・合成関数や三角関数などの微分を学びます。
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出典・参考
- 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)」数学Ⅱ(微分・積分の考え)・数学Ⅲ(微分法)
最終更新:2026年10月11日/作成:大学受験合格大作戦