この公式のポイント
- 弦 AB と平行な接線が と の間に引ける
- 平均変化率=ある点の微分係数
- 証明はロルの定理(曲線と弦の差を考える)
- 入試では不等式の証明・極限で を使う
うかるくん
平均値の定理の って、 と のまん中のことなの?
合格先生
まん中とはかぎらない。ふつうは の値までは分からず、 という範囲を使うんだ。
平均値の定理
平均値の定理
関数 が区間 で連続、 で微分可能ならば、
をみたす が少なくとも1つある。
図の意味:2点 、 を結ぶ弦 AB と平行な接線が、 と の間のどこかで引ける。
左辺 は平均変化率(平均の速さ)、右辺 は微分係数(その瞬間の速さ)です。「平均時速60kmで走ったなら、どこかの瞬間にちょうど時速60kmだった」というのが、この定理の気持ちです。
証明(ロルの定理から)
ロルの定理: が で連続、 で微分可能で、 ならば、()となる がある。
(ロルの定理の理由) が定数なら、どの でも 。定数でなければ、閉区間で連続な関数は最大値・最小値をとるので(高校ではこの事実を認めて使います)、 と異なる最大値または最小値を区間の内側の点 でとります。 で最大なら、 で 、 で 。 とするとどちらも なので 。最小でも同じです。
平均値の定理の証明:弦の傾きを とし、曲線の高さから弦の高さを引いた関数
を考えます。、 なので 。 も連続・微分可能なので、ロルの定理から ()となる があります。 なので 。これが平均値の定理です。
つまり「弦と平行な接線」は、「曲線と弦のすき間がいちばん大きくなる場所」で引ける接線です。
大学受験(数学Ⅲ)での使い方
入試では、不等式の証明と極限でよく使います。差 を見つけたら、 に置きかえ、 の範囲 から評価するのが定番です。
例題1(c を求める)
解き方
、。 より (区間のまん中)。
答え
例題2(不等式の証明)
解き方
は で微分可能で 。平均値の定理より 、 となる がある。
より 。各辺に をかけて 。
答え 証明終わり( と を使う)
例題3(極限)
解き方
のとき 。 に、 と を両はしとする区間で平均値の定理を使うと ( は と の間)。
のとき なので、はさみうちで 。よって極限は 。
答え
よくある間違い

合格先生
条件を確かめずに使うな。 は で微分できず、 の がない。
- 条件を確かめない:()では弦の傾きは0ですが、 となる はありません。 で微分可能でないからです。
- はまん中だと思う: になるのは2次関数などの特別な場合。ふつうは の値までは分からず、範囲 だけを使います。
- が1つと決めつける:「少なくとも1つ」です。図1のように2つ以上あることもあります。
練習問題

合格先生
弦 AB と平行な接線が引ける、と図で覚えよう。
- 大学受験 、区間 で、平均値の定理の を求めなさい。
答えと解説を見る
より 。 なので - 大学受験 のとき、 を証明しなさい。
答えと解説を見る
に平均値の定理:、。 は増加なので 。 をかけて完成 - 大学受験 を求めなさい。
答えと解説を見る
平均値の定理で ()。 で、左はしは に近づくので、はさみうちで答え
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よくある質問
平均値の定理とは?
関数がa≦x≦bで連続、a<x<bで微分可能なとき、{f(b)−f(a)}/(b−a)=f′(c) をみたす c が a と b の間に少なくとも1つある、という定理です。
平均値の定理の図の意味は?
2点A、Bを結ぶ弦と平行な接線が、aとbの間のどこかで引ける、という意味です。
平均値の定理はどうやって証明しますか?
曲線の高さから弦の高さを引いた関数g(x)を作ると g(a)=g(b)=0 なので、ロルの定理から g′(c)=0 となる c があり、これが f′(c)=弦の傾き を表します。
平均値の定理は入試でどう使いますか?
f(b)−f(a) を f′(c)(b−a) に置きかえ、a<c<b から不等式を作ったり、はさみうちで極限を求めたりします。
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出典・参考
- 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)」数学Ⅲ(微分法)
最終更新:2026年10月11日/作成:大学受験合格大作戦


