合格大作戦 数学用語辞典 › 数と式
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因数とは
かけ算(積)の形にしたときの、1つ1つの数や式です。 なら 3 と 4、 なら と が因数です。和の形の式を因数の積に直すことを因数分解といいます。
うかるくん
の因数って、 と と 2 ですか?
合格先生
それは項だね。因数はかけ算の部品。 と積の形にしてはじめて、 と が因数だと言えるんだ。
この用語のポイント
- 因数 = 積の形にしたときの部品
- たし算でつながった部分は項で、因数ではない
- 因数分解は共通因数から。分けられるところまで分ける
やさしく言うと
因数は、かけ算の形にしたときの、1つ1つの部品です。身近な例で考えてみましょう。
- いすの並べ方:12 脚のいすを、すきまなく長方形に並べます。「3 列に 4 脚ずつ」なら 。この 3 と 4 が 12 の因数です。
- お弁当の材料:お弁当をつくる「材料」が因数、完成したお弁当が「積」のイメージです。材料をかけ合わせると、もとの数や式ができます。
- 面積の「たて」と「よこ」:長方形の面積は たて × よこ。たてとよこが、面積の因数です。
式でも同じで、 なら、 と が因数です。和(たし算)の形の式を、因数のかけ算(積)の形に直すことを因数分解といいます。

うかるくん
因数は「かけ算の部品」。たし算でつながっている部分は「項」なんだ!
因数の例と、因数ではないもの
○ 因数
- の と
- の 、、、(部品を組み合わせたものも因数)
- の 、
- の 2、3(素因数)
- 12 の因数 1、2、3、4、6、12(かけて 12 になる組の数)
- の と
× 因数ではないもの
- の や (たし算の部分は項)
- の (全体が積の形ではない)
- の (かけても にならない)
- 12 の 5(12÷5 は割り切れない)
- の (正しくは と )
- の ( は2でくくれない)
見分け方は、全体がかけ算の形になっているかです。たし算でつながった部分は「項」で、因数ではありません。迷ったら、それで割り切れるか(ほかの因数とかけて元にもどるか)で確かめます。
図で見る
整数の因数は、タイルを長方形に並べると目で見えます。12 個のタイルは、1×12、2×6、3×4 の3通りの長方形に並べられます。たてとよこに出てくる数が、12 の因数です。
整数も式も、因数をさらに分けていくと、これ以上分けられない部品にたどりつきます。整数では素数(素因数)、式では1次式などがそれにあたります。
因数分解は「共通因数」から
因数分解では、まずどの項にも入っている因数(共通因数)をくくり出します。
| 式 | 共通因数 | 因数分解 |
|---|---|---|
3つ目の例のように、かっこごとの式も共通因数になれます。 をひとまとまりと見れば、「 個の と 2 個の で、合わせて 個の 」と考えられます。

うかるくん
因数分解は、まず共通因数をくくり出すのが第一歩だね!
因数定理(数学Ⅱ)
高校の数学Ⅱでは、因数定理を学びます。整式 で なら、 は の因数です。たとえば は なので、 を因数にもちます。
サクラちゃん
だと、どうして が因数だとわかるんですか?
合格先生
を で割った余りは になるんだ(剰余の定理)。それが 0 なら割り切れるから、 はかけ算の部品、つまり因数だよ。
整数の因数と素因数
整数でも「因数」といいます。これ以上分けられない因数が素数のとき、それを素因数といい、素因数だけのかけ算に直すことを素因数分解といいます。整数の因数は、正の数で考えると約数とほぼ同じ意味です。約数は「割り切る数」という見方、因数は「かけ算の部品」という見方のちがいです。
テスト・入試ではこう出る
中学1年で素因数分解、中学3年で因数分解を習い、高校入試では因数分解の計算がよく出ます。高校の数学Ⅰでは文字が多い式やたすきがけ、数学Ⅱでは因数定理を使った3次式の因数分解が出ます。どれも最初の一歩は共通因数を見つけることです。
例題1(共通因数をくくり出す)
を因数分解しなさい。
- 係数 2 と 6 の共通な因数は 2。
- 文字は、どちらの項にも と が1つずつ入っている。
- 共通因数は 。くくり出すと 。
答え (展開すると元に戻ります)
例題2(因数定理・数学Ⅱ)
を因数分解しなさい。
- に を入れると、。因数定理より、 は因数。
- を で割ると、商は 。つまり 。
- は、かけて 、たして の 1 と で 。
答え (、 になることでもたしかめられます)
まちがえやすい点

合格先生
で止めるのは×! 全体がかけ算の形になるまで因数分解しよう。
- 因数分解を途中で止める: は、まだたし算の形です。共通因数 でくくって まで進めます。
- まだ分けられる因数を残す: で止めず、 まで分けます。
- 項と因数をまぜる: の , , は項です。因数は、積の形 にしてはじめて言えます。
- くくったあとの「1」を忘れる: です。 をくくると が残ります。 は×です。
- 因数定理で符号を逆にする: なら因数は です。 ではありません。「 を入れると 0 になる式」と考えましょう。
ことばの由来
「因」には「もと・原因」という意味があります。因数は「もとになる数」、つまりかけ合わせて数や式をつくる「もと」という意味です。英語では factor(ファクター)といい、ふだんの英語でも「要因・要素」という意味で使われます。因数分解は factorization です。
ミニ問題
問題1 12 の正の因数を、すべて答えましょう。
答えと解き方を見る
1, 2, 3, 4, 6, 12 の6個です。 と、かけて 12 になる組を書き出すと、もれなく見つかります。このうち素数の 2 と 3 が素因数です。
問題2 、、 のうち、 の因数になっているものをすべて選びましょう。
答えと解き方を見る
と です。 と因数分解できます。かけて 6、たして になるのは と です。 は因数ではありません( を入れると で、0 になりません)。
問題3 を、共通因数でくくりましょう。
答えと解き方を見る
です。3つの項すべてに が入っています。最後の項 は なので、くくったあとに が残ることに注意しましょう。 としてしまうと、展開したとき が消えてしまいます。
関連する公式・用語
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あわせて覚えたい用語
よくある質問
因数とは簡単にいうと何ですか?
かけ算の形にしたときの1つ1つの部品です。12=3×4なら3と4、(x+1)(x+2)ならx+1とx+2が因数です。
因数と約数のちがいは何ですか?
正の整数で考えると、ほぼ同じ意味です。約数は「割り切る数」という見方、因数は「かけ算の部品」という見方で、式では因数という言葉をよく使います。
因数と項のちがいは何ですか?
項はたし算でつながった1つ1つの部分、因数はかけ算でつながった1つ1つの部分です。x²+3x+2の項はx²、3x、2で、因数はx+1とx+2です。
共通因数とは何ですか?
どの項にも入っている因数のことです。3x²+6x なら3xが共通因数で、くくり出すと3x(x+2)になります。
因数定理とは何ですか?
整式P(x)でP(a)=0なら、x−aはP(x)の因数になる、という定理です。高校の数学Ⅱで学び、3次式の因数分解に使います。
因数分解は何年生で習いますか?
中学3年で習います。整数の素因数分解は中学1年、因数定理は高校の数学Ⅱで学びます。
出典・参考
- 文部科学省「中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 数学編」第1学年(素因数分解)・第3学年 A 数と式(式の展開と因数分解)
- 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 数学編」数学Ⅱ(いろいろな式:因数定理)
最終更新:2026年10月13日/作成:大学受験合格大作戦


