相似の中心と拡大図・縮図の解き方と公式|相似の位置・拡大図のかき方・縮尺と面積比【中学受験〜高校受験】

相似の中心と拡大図・縮図の解き方と公式|相似の位置・拡大図のかき方・縮尺と面積比【中学受験〜高校受験】

合格大作戦 算数・数学公式辞典 › 図形

中学受験高校受験

OA′=k×OAOA'=k\times OA

辺は平行で kk 倍、面積は k×kk\times k 倍

この公式のポイント

  • O からの長さをみんな kk 倍にする
  • 対応する辺は平行で kk 倍、角は同じ
  • 面積はk×kk\times k 倍
  • 相似比は OA:OA'(AA' ではない)
ハルちゃん

ハルちゃん

拡大図をかくとき、点Oからどうやって長さを決めればいいの?

合格先生

合格先生

Oから各頂点までの長さを、みんな同じ kk 倍にするんだ。すると辺は平行で kk 倍、角は同じ形になるぞ。

相似の中心と拡大図・縮図

1つの点 O から図形の各点までの長さを、みんな同じ倍率でのばしたり縮めたりすると、形が同じで大きさだけがちがう図形(拡大図・縮図)ができます。このとき、2つの図形は相似の位置にあるといい、点 O を相似の中心といいます。

相似の中心 O で k 倍

OA′=k×OA,OB′=k×OB,OC′=k×OCOA'=k\times OA,\quad OB'=k\times OB,\quad OC'=k\times OC

  • 対応する辺は平行で、長さは kk 倍
  • 角の大きさは変わらない
  • 面積は k×kk\times k 倍(体積なら k×k×kk\times k\times k 倍)
  • O が2つの図形の間にあると、向きが逆になる
OABCA'B'C'2倍の拡大図OA'=2×OAOB'=2×OBOC'=2×OC辺は平行で2倍面積は 2×2=4倍
点 O を相似の中心にして、三角形 ABC を2倍に拡大した図。O から各頂点までの長さを2倍にする

拡大図のかき方(3ステップ)

  1. 点 O から、各頂点を通る直線を引く。
  2. それぞれの直線の上に、O からの長さが kk 倍になる点をとる(2倍なら、O から A までと同じ長さをもう1つ先へ)。
  3. とった点を、もとの図形と同じ順につなぐ。

なぜ同じ形になるのか(証明)

辺 AB と、拡大した辺 A'B' に注目します。三角形 OAB と三角形 OA'B' をくらべると、

  • OA:OA′=1:kOA:OA'=1:k、OB:OB′=1:kOB:OB'=1:k(どちらも kk 倍にのばした)
  • ∠AOB=∠A′OB′\angle AOB=\angle A'OB'(同じ角)

なので、2組の辺の比とその間の角が等しく、△OAB∽△OA'B'(三角形の相似条件)。よって A′B′=k×ABA'B'=k\times AB です。さらに ∠OAB=∠OA′B′\angle OAB=\angle OA'B' で、これは同位角なので AB∥A'B'。ほかの辺 BC、CA でも同じなので、すべての辺が kk 倍で平行、角は同じ大きさのまま。だから同じ形の図形になります。

OABA'B'OA:OA'=1:kOB:OB'=1:k∠O は共通→ △OAB∽△OA'B'A'B'=k×ABAB∥A'B'(同位角)
∠O が共通で、はさむ2辺の比が 1:k なので △OAB∽△OA′B′。A′B′ は AB の k 倍で平行

小学生向けの言い方:O からのばす線は、ちょうど電灯の光のようなものです。電灯 O の光でできる影は、物の形をそのまま大きくした形になります。電灯の位置が相似の中心です。

面積が k×kk\times k 倍になる理由:縦も横も kk 倍になるからです。正方形の1辺を2倍にすると、もとの正方形が 2×2=42\times2=4 個入ります(相似な図形の面積比・体積比)。

OABCA'B'C'O をはさんで反対側 → 向きが逆OA':OA=1:2 → 大きさ½の縮図(ちょうちょ形)
相似の中心 O が2つの図形の間にあると、向きが逆の縮図・拡大図になる

中学受験(算数)での使い方

小学6年で習う「拡大図と縮図」「縮尺」の問題は、すべてこの考え方です。地図の縮尺 125000\dfrac{1}{25000} は「実際の長さを 125000\dfrac{1}{25000} 倍に縮めた縮図」という意味です。

中学受験

例題1(縮尺)

縮尺 125000\dfrac{1}{25000} の地図で 4cm の道のりは、実際には何 km ですか。

解き方

実際の長さは地図の 25000 倍。4×25000=1000004\times25000=100000(cm)。100000100000cm=10001000m=11km。

答え 1km

中学受験

例題2(相似の中心で3倍)

点 O を中心にして、三角形 ABC を3倍に拡大した三角形 A′B′C′ をかきました。OA=2cm、AB=3cm、三角形 ABC の面積が 4cm² のとき、OA′、A′B′ の長さと、三角形 A′B′C′ の面積を求めなさい。

解き方

O からの長さも、辺の長さも3倍:OA′=2×3=6OA^{\prime}=2\times3=6(cm)、A′B′=3×3=9A^{\prime}B^{\prime}=3\times3=9(cm)。

面積は 3×3=93\times3=9 倍:4×9=364\times9=36(cm²)。

答え OA′=6cm、A′B′=9cm、面積 36cm²

高校受験(中学数学)での使い方

中学3年の「図形の相似」で、相似の位置・相似の中心を習います。問題では OA と AA' の区別がポイントです。相似比は OA:OA′OA:OA' で決まります。

高校受験

例題3(相似比と面積比)

点 O を相似の中心として、△ABC と △A′B′C′ が相似の位置にあります。A は線分 OA′ 上にあり、OA=4cm、AA′=6cm です。BC=6cm のとき、B′C′ の長さと、△ABC と △A′B′C′ の面積比を求めなさい。

解き方

OA′=4+6=10OA^{\prime}=4+6=10(cm)なので、相似比は OA:OA′=4:10=2:5OA:OA^{\prime}=4:10=2:5。

B′C′=6×52=15B^{\prime}C^{\prime}=6\times\dfrac{5}{2}=15(cm)。面積比は 22:52=4:252^2:5^2=4:25。

答え B′C′=15cm、面積比 4:25

よくある間違い

腕でバツを作る合格先生

合格先生

相似比を OA:AA′ にしてはだめだ。くらべるのは O からの長さどうし、OA:OA′ だぞ。

  • 面積も kk 倍にする:辺が kk 倍なら、面積は k×kk\times k 倍。2倍の拡大図の面積は4倍です。
  • 相似比を OA:AA' にする:相似比は O からの長さどうしの比 OA:OA'。のびた部分 AA' とくらべてはいけません。
  • O が間にあるときの向き:O をはさんで反対側にできる図形は、上下左右が逆になります。頂点の対応を取りちがえないように。

練習問題

指さして説明するハルちゃん

ハルちゃん

面積は k×kk\times k 倍、ここを忘れないでね!

  1. 中学受験 縮尺 150000\dfrac{1}{50000} の地図で 3cm の道のりは、実際には何 km ですか。
    答えと解説を見る3×50000=1500003\times50000=150000(cm)=15001500m=1.51.5km
  2. 中学受験 点 O を中心に、面積 7cm² の四角形を2倍に拡大しました。拡大した四角形の面積は何 cm² ですか。
    答えと解説を見る面積は 2×2=42\times2=4 倍なので 7×4=287\times4=28(cm²)
  3. 高校受験 相似の中心 O が △ABC と △A′B′C′ の間にあり、OA=3cm、OA′=6cm です。AB=5cm のとき、A′B′ の長さを求めなさい。
    答えと解説を見る相似比は OA:OA′=3:6=1:2OA:OA^{\prime}=3:6=1:2 なので A′B′=5×2=10A^{\prime}B^{\prime}=5\times2=10(cm)。向きは逆になります

関連する公式

この公式に出てくる用語(数学用語辞典)

よくある質問

相似の中心とは何ですか?

1つの点Oから図形の各点までの長さを、すべて同じ倍率でのばしたり縮めたりして拡大図・縮図をつくるときの、その点Oのことです。

拡大図はどうやってかきますか?

点Oから各頂点を通る直線を引き、Oからの長さがk倍になる点をとって、もとと同じ順につなぎます。

拡大図の辺がもとの辺と平行になるのはなぜですか?

三角形OABと三角形OA'B'が、2組の辺の比とその間の角が等しいので相似になり、同位角が等しくなるからです。

2倍の拡大図の面積は何倍ですか?

縦も横も2倍になるので、面積は2×2=4倍です。

あわせて読みたい

出典・参考

  • 文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)」算数 第6学年(縮図や拡大図)
  • 文部科学省「中学校学習指導要領(平成29年告示)」数学 第3学年(図形の相似)

最終更新:2026年10月11日/作成:大学受験合格大作戦